時系列では、戦争遊戯が終わった翌日です。
オラリオへ向かっている途中です…。
第301回 義祖母、手紙。
私はヘラ。
愛する夫…大神ゼウスの妻である。
そして、あの子の…ベル・クラネルの義祖母でもある。
あの戦争遊戯は見事だった。
レベル8の糞猪をレベル5のあの子が倒すとはな…。
本当にメーテリアの子か?
あのポンコツでトロ子で…愛する娘の子なのか?
だが、どうみてもメーテリアに瓜二つだ。
あの子は本当にヘスティアの眷属なのだな。
ヘスティアなら私は安心して託せる。
他の神では駄目だ。
他の神なら送還させて、私が引き取る。
…義祖母と言っているが、あの子のことを知らなさすぎる。
なので、今オラリオへ向かっている。
「ふぅ…。結構遠くまで来てしまったな。オラリオまで後どのくらいだろうか?」
「おい!大変だ!」
「何だよー。お前はいつも大変だ、ばっかりじゃねえか。」
五月蝿い輩だ。
眷属がいたら、命令して消しているところだ。
「昨日の戦争遊戯で、ここの入り口付近に【白兎の脚】のファンクラブ出張店が来ているってよ!」
「へー、でも男だろ?興味ねーよ。」
何だと?
行かねばならん。あの子の義祖母として。
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「ここか…結構賑わっているな。…ほとんどが雌豚ではないか。」
「きゃー!ベル様のグッズよ!」
「ああ…あの可愛らしい姿…。」
忌々しい…雌豚め。
あの子のためにも、消したい消したい消したい…。
「並ばないといかんな…面倒だ。」
『…!あの姿…この人相書きとそっくり…。それに佇まいが神そのもの…。』
『あの手紙はあるよね…?見せればわかるんじゃない?』
『私が行くわ。』
…?私を見て何をコソコソと話しているのだ?
気に入らんな…。
「失礼します…。女神様でしょうか?」
「そうだが?私に用か?」
「もしかして…ヘラ様ではないでしょうか?」
…!
何者だ?ファンクラブの店員が私を知っているとは。
「そうだ。貴様は私を知っているのか?」
「あ、いえ。気に障りましたらお許し下さい。貴女の人相書きを見てお聞きした次第です。」
人相書き?
「…【ヘラ・ファミリア】に恨み持つ者か?」
「とんでもございません!あの…こちらへ来ていただけませんでしょうか?」
「今、並んでいる。終わってからにしてくれ。」
「貴女がヘラ様なら…グッズも全て提供します。」
何故だ?気になるな。
「…残念だが後にしてくれ。」
「…やはりヘラ様ですね。この手紙をさる御方より預かっております。」
「何だと?…これは!」
【ヘラ・ファミリア】のエンブレムだと!?
馬鹿な!私の眷属は全員死んだはずだ!
「…誰だ?このエンブレムを使う眷属はいないはずだ。よこせ。」
「はい、どうぞ。」
一体誰なのだ?
…なっ!このサイン…この筆跡…そして私と奴しかわからない目印…。
そうか、そういうことか。
セバスが解放されたのだな。
あの子の持つ…私の系譜によって。
ますます、あの子がメーテリアの子であることが証明できたな。
会わねばならん、絶対にだ。
「いいだろう、貴様を信用する。案内しろ。」
「はっ!こちらへ。」
そして、私はファンクラブ出張店の応接室へ案内してもらった。
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「お初にお目にかかります。【ヘラ・ファミリア】主神のヘラ様。」
「うむ。セバスを知っているな?」
「はい。ですが、ファンクラブではセバス様よりメイ様と深く関わりがあります。」
メイ…だと?
愛する夫の…【ゼウス・ファミリア】の忌々しい【最強侍従】か。
あの女も解放されたのか…。
本当にあの子は…夫の【ゼウス・ファミリア】と私の【ヘラ・ファミリア】の系譜を受け継いでいるのだな。
戦争遊戯で旗のそばにいた二人組はメイとセバスか。
「では、しばらくおくつろぎくださいませ。こちらにベル様の自伝がございます。」
「自伝、だと?」
「はい、ベル様のことが全て書かれております。」
ほう、好都合だ。
義祖母である私が義孫であるあの子のことを知らないのは、恥ずかしいからな。
「そうか、しばらく世話になる。」
「はっ!では失礼します。用がございましたらこの呼び鈴を鳴らしてくださいませ。」
うむ、まずセバスの手紙を読むか。
何だと?先にベルの自伝を読めだと?
…終わったら、ここの奴らに聞けと?続きの手紙があるだと?
まあ、セバスのやることだ。
何か理由があるだろう。
多いな…8巻もあるのか。
まあ、ここには飲食物も完備しているようだし…。
オラリオへ向かうなら時間つぶしに問題ないだろう。
それにしても…セバスとメイが解放されているとはな。
戦争遊戯ではセバスとメイが姿を見せなかったのは、糞神共にバレるのを防ぐためだろう。
オラリオにいた時、あいつらに怯えていた糞神どもがうじゃうじゃいたからな。
さて読むか…0巻?
そこから…いや、セバスからの手紙では1巻から全部読んでから0巻を読めとあるな。
まあ、理由があるだろう。
セバスの言う事で間違いはほぼないからな。
何しろ【ヘラ・ファミリア】最高傑作の【最恐執事】だからな。
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「ヘラ様がいらっしゃったわ。方向を変更するわよ!」
「承知しました!計画どおり、ラキアですね?」
「そうよ。まさか戦争遊戯の翌日に見つけるとは運がいいわ。」
「狼煙を上げて他の出張店へ知らせますね。」
「ええ、お願いね。」
「ラキアの同志からの手紙が来るのは…次の目的地ね。」
「ラキア…オラリオの敵国に忍び込むのは厳しいかしら?」
「大丈夫よ。同志が引き込んでくれるわ。」
「もうベル様は世界の王となっても、おかしくないわね!」
ヘラの口調が分かりませんので、アルフィアをやや老けた感じにしました。
ファンクラブの出張店にかかり、ヘラが同行することになりました。
そして…セバスとメイの計画に巻き込まれました。
ベルくんの自伝を全部読み終えたらどうなるのでしょうか?
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