白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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メーテリアさんが復活しました!
そして…ベルくんは。


第315回 白兎、号泣Ⅱ

目の前に…アルフィアお義母さんが、本当のお母さん…メーテリアさんに抱きついて号泣している。

アルフィアお義母さんの泣き顔、初めて見る…。

 

キツそうな女神様…も泣いて抱きついている。

誰…?

 

そんなことより…

…どう声をかけたらいいんだろう…。

…どう話したらいいんだろう?

 

「もう、どうしたのよ…二人とも。…あら、貴方は…。」

そう思っていたら、メーテリアさんと目が合った。

(ビクッ)

その時、僕はこの人が本当のお母さんと何故か理解できた。

 

えっと…えっと…。

「!!……まさか…………まさか…ベ…ルなの?」

「!!」

「(一目でベルくんと…。さすが母親だね。)」

「……っ…はい。」

僕だと…わかってくれた。

本当に…お母さんなんだ。

 

「!!…14年後…、そんな…そんなことって…。」

「……は、初めまして…いえ、えぐっ…お、おひしゃし…」

声が…うまく出せない。

僕がこう育ったことをお母さんに見せたいのに…。

 

「!?姉さん!お義母さん!どいて!邪魔よ!」

「あ、ああ。」「ぐべっ!」

「(うわぁ…あのヘラとアルフィアくんを邪魔者扱いに…。メーテリアくん…凄いよ。)」

「え?うわっ…!」

わぷっ!え?だ、抱かれている…。

あ…先程でも思ったけど…懐かしい。

 

「ああ……間違いない。この温かみ…この匂い…。私の子…こんなに大きくなって…。」

もう……駄目だ。

カッコつけようとして、涙をこらえていたけど…無理。

 

「うっ…うっ…。」

「ごめんね…ベル。貴方を独りにさせた私を…許して。」

「えぐっ…えぐっ……。」

「ごめんね…ごめんね…ベル。」

もう限界…だ。

 

「うあああああああああん!」

「ああああああああああん!」

そして僕とお母さんは、14年の時を経てお互い泣いた。

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

「(半年前まで儂も一緒にいたのがのう…ぐへっ!)」

「黙れ、ゼウス。」

「そもそも貴様が元凶だろうが。」

「ちょ…ミアハ…ディアンケヒトも落ち着きなよ。気持ちは分かるけどさ。」

 

「愚者さん…大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫だ。彼らを見て、疲れが吹き飛んだよ。この魔法を習得してよかったと改めて思ったよ。」

「ええ…。ベルさん、よかったですね…。」

 

「アルフィア…お前もか?」

「いいや、私は死ぬ直前に…7年前からこの時代へ来たのだ。あの子の…開いた時空の穴によってな。」

「…そうか、すまないな、私が早く正気に返っていたら…。」

「…仕方がない。あいつらを一斉に失ったらお前がそうなるのは必然だ。…だが、15年は長すぎるぞ?」

「…すまない。アルフィア。…エレボスは天界へ帰ったら殺し、消滅させてやるからな。」

「…………。」

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

お母さんは僕に抱きついたまま泣き疲れて、寝てしまった。

「スー…スー…」

「ぐすっ…。よかった…本当によかった…。愚者さん、本当にありがとうございます。」

「礼を言うのはこちらだよ。ベル・クラネル(この魔法は本当に意味があった。君がいなければ絶対にその価値を見いだせなかっただろう)。」

いいえ、ウィーネだけでなく…お母さんを生き返らせたのは愚者さんです。

僕はその恩を絶対に、絶対に忘れません!

 

「ふむ、薬のせいもありますが、泣き疲れたようですな。」

「ベル、メーテリアは私が運ぼう。」

え?む、息子である僕が運んだほうがいいんじゃ?

 

そう言おうと思ったら…。

「あ…僕が「おい、ヘラ。ベルへの挨拶がまだだろうが。」え?」

「あ、ああ。」

「ヘ、ヘラ様!?」

ヘルメス様が言ってた…最強のファミリアの一角【ヘラ・ファミリア】の主神!?

そして…アルフィアお義母さんとお母さんの主神。

 

あわわ…どう言えばいいんだろう。

「初めまして…だな、ベル。お前の…義祖母だ。」

「え?えええええ!?お、お祖母ちゃん!?」

えええええっ!?

 

「うむ…。義孫からお祖母ちゃんと呼ばれるのは新鮮だな…。こう…心に響くな、悪くない、うむ。」

「(あ、孫馬鹿が今生まれた気がする。)」

「え?あれ?ヘラ様?……お、お祖母ちゃんって、神様だったの!?」

待って…ということは。

 

お、お祖父ちゃんも…?

「…?まさか、知らなかったのか?お前を育てた人の妻だ。当然、夫も神だ。」

「えええええええっ!」

「そろそろ、明かす時ですな。」

「ええ、そうですね。」

え?

 

セ、セバス?メイ?

「坊ちゃま、今の今まで黙ってて申し訳ありません。」

「坊ちゃまを育てたお祖父様は、【ゼウス・ファミリア】ですが団員ではありません。」

「え?…まさか?男ならハーレムを目指せとか、女はいいぞとか言ってたり、村で女の人のお尻を触りまくっていたり、いつも女風呂を覗いていたお祖父ちゃんが…最強の【ゼウス・ファミリア】主神のゼウス様とか?ははは、あり得ないよね?」

そんなことをするわけないよね?

最強の【ゼウス・ファミリア】の主神ゼウス様なわけないよね?

ザルド叔父さんも、カッコいいし!

 

「(ベルぅぅぅ!こ奴らの前でそれを言ってはいかんのじゃああああ!)」

「「………(怒)。」」

あれ?お祖父ちゃんの悲痛な声が聞こえた気がする。

 

「坊ちゃま、残念ですが事実でございます。坊ちゃまを育てたお祖父様は、かつて最強を誇った【ゼウス・ファミリア】の主神ゼウスでございます。」

「えええええええっ!」

嘘でしょおおおおお!?

僕の…ゼウス様のイメージが…完全に崩れた。

 

ミアハ様のように清廉潔白で、タケミカヅチ様のように男気があって、ヘファイストス様のように頑固一徹で、神様のように慈悲深く、今まで会った神様より威厳がある方と思ったのに…。

 

ミアハ様とディアンケヒト様、神様に希望をすがるように見ると…。

「ベル…事実だ。」

「事実を受け入れろ。納得できない気持ちはわかるがな。」

「残念だけど…ベルくん。キミを育てたお祖父さんはゼウスだよ(チラッ)。」

 

嘘だ……。

 

お祖父ちゃんの馬鹿ぁぁぁぁぁ!

僕の畏敬を返してよぉぉぉぉぉ!




感動の、実の親子の再会です。
メーテリアさんはベルをゼウスに預けたことをこの場では忘れているようですね。

そして…ベルくんはとうとう気づきました。
14年間も育てられた祖父が、ゼウスということに。

メーテリアの再会、祖父の正体という二重の意味で号泣してしまいました。

メーテリア復活の答え合わせです!
 ・誰かに見られていない→火葬前の死体保管場所
 ・主神は誰?→神ヘラ
 ・死亡時、周囲に誰がいたか→ベル・アルフィア・神ゼウス・神ミアハ・神ディアンケヒト
 ・蘇生魔法は?→愚者の蘇生魔法(+ベルくんの幸運)
 ・本人と深く関わりのある人または物は?→ベル、アルフィア、セバス、神ヘラ、アルフィアが持っているメーテリアの遺品
※該当者や該当物が多ければ多いほど発動率、成功率UP

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