白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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アルフィア回です。
メーテリアから衝撃の事実を聞かされて唖然としています。


第321回 静寂、感動。

何…だと。

子種だけを欲しがるために、あんな雑魚に体を許したのか!?

ベルのような可愛い子が産まれたからよかったようなもの…。

 

納得できん!

「もう一度聞く…。何故、あの雑魚に体を許したのだ!」

「…私も姉さんも病で余命いくばくもなかった。姉さんはレベル7で多少は生き延びれる。けど、私は姉さんほどは強くない。病のせいで姉さんより早く死ぬ。それはわかっていたはずよね?」

「!ああ…。」

「私はそのままで死ぬことが怖かった。だから…残したかった。自分の生きた証を…ベルを。」

「メーテリア…。」

「お母さん…。」

…そこまで思い詰めていたのか。

当時、ベヒーモスやリヴァイアサン討伐で疲弊していたから、そこまでの余裕はなかった。

もっと話をしておくべきだったな。

 

「…ごめんね、ベル。私は良い母じゃないの…。貴方を一人にさせただけでなく…私のエゴによって…。」

「お母さん!違う!僕は、お母さんから産まれてよかったと思っている!」

「!」

「だって…産まれなかったら…、神様やみんなに、アルフィアお義母さんやお祖母ちゃん、セバスとメイに会うことができなかった…。だから…自分を責めないで下さい。」

ベル…。

本当にいい子に育ってくれた…。

 

まあ、当然メーテリアはそれを聞いたら…。

「ベル!」

「わぷっ!」

ほらな。抱きつくだろう。

 

「…ありがとう、ベル。本当にいい子に育ってくれて。……でも、それはそれ。これはこれ。」

「え」

いい形で終わったのに…、まだ蒸し返すのか。

 

容赦はせんぞ。

「ということで、姉さんは伯母さんと呼びなさい。さあ、早く。」

「メーテリア!」

「何よ!当たり前のことじゃない!」

「ま、待って!僕は…二人のお母さんを持って嬉しいんだ。」

「「!!」」

…二人の、お母さんだと?

 

「僕は…半年前お祖父ちゃんを…ゼウス様を失った時に…ううん。それよりもっと前からずっと寂しかったんだ。」

「「ベル…」」

すまない…ベル。

7年前にお前を…いや狒々爺が引き取る前にお前を引き取るべきだった。

 

『………悔やまれるな、正気を取り戻さなかったことを。』

『あの時は仕方がありません。』

 

「だから…僕と血がつながっている、本当の家族が二人いて嬉しいんだ。だから…その…お母さんとアルフィア義母さんと呼んだら…ダメかな?」

「姉さん……。私の子、いい子すぎるわ。どうしてあのお爺ちゃんに育てられて、ここまでなれるの?尊すぎるわ…。」

「それは私も同感だ。あまりにもいい子すぎる…。」

本当にいい子すぎる。

そこらへんの糞神よりもよっぽど神らしいぞ。

 

『セバス…本当にベルはメーテリアとあの雑魚の息子なのだな?』

『疑うのもごもっともです。ですが、事実です。』

『私は神だが、あの子の方が神に見えてしょうがないのだが…。天界も含めて全ての神は、あの子の爪の垢を煎じて飲ませたほうがいいのではないか?うむ、そうするべきだ。』

『お気持ちはすごく分かります。』

 

「わかったわ。ベルがそういうならいいわ。た・だ・し!」

「た、ただし…?」

「私をお母さんと呼んで、姉さんをアルフィアお義母さんと呼ぶのはややこしくないかしら?」

「おい、メーテリア。お前は何を…。」

「ということで、私のことはママと呼んで?」

「ええっ!は、恥ずかしいよぉ…。」

「(うぐっ!わが息子ながら、か、可愛すぎる…)お、お母さんからのお願いだけど、ダメ?」

「ううっ……マ、ママ…。」

「!!きゃあああああ!可愛い!ああ!本当に可愛すぎる!」

「むぐぅぅぅっ!?」

「……まあ、それぐらいならいいだろう。」

「(僕の尊厳は!?)」

諦めろ。こうなったメーテリアは止められん。

甘んじて受け入れろ。

その方がメーテリアも私も嬉しい。

WINWINというやつだな。

 

『言われるメーテリアとしては嬉しいだろうな。』

『まだ初日ですが、この程度では先が思いやられますな。』

『そうだな。セバス…ベルのステータスについて聞かせろ。』

『神ヘスティアと同席した上なら。』

『それは同然だ。それと…何故あのビッチがヒューマンとなっているのだ?また、アストレアと似すぎている雌豚がいたぞ?』

『その前に、アルフィアお嬢様を更新なさってくださいませ。そしたら分かります。』

『更新?まあ、いいが?』

そういえばそうだな。

メーテリアのことで更新のことをすっかりと忘れていた。

後で更新してもらうか。

 

コンコン

 

む、誰だ…家族の団らんを邪魔するやつは。

ガチャ

 

何だ、メイか。

「失礼します。坊ちゃま、夕食の時間でございます。」

「あ、もうそんな時間?」

「ええー!?一緒に食べてくれないのー!?」

「うっ…!」

「メーテリア、あまりベルにワガママ言うな。」

「だってー!」

…本来なら逆だろう。

 

「メーテリアさん、お久しぶりでございます。私を覚えていらっしゃいますでしょうか?」

「え?あー!お爺ちゃんところのメイド…確か【最強侍従】だったわね!」

「はい、今後はメイとお呼びくださいませ。坊ちゃまは【ヘスティア・ファミリア】団長でございますので、皆様と一緒に食事をする必要があります。」

「団長!?…わかったわ、メイさん。ベル、もうちょっと待っててね?お母さん、全快してみんなと食事したいわ。」

「うん、わかったよ!…マ、ママ。」

「……絶対に治すわ!ええ、絶対に何が何でも!」

『こんなに気合の入ったメーテリアを見るのは初めてだな…。』

『母は強しというが、これは極端だろう…。』

『いいではありませんか。私としては微笑ましいですな。』

そうだな。

今までのメーテリアは病の苦痛に耐えながらずっと無理矢理笑顔してたからな。

こんなにはしゃぐメーテリアは初めて…いや子供の時以来だな。

 

このような時が…いやこんな夢のようなことが現実に見られるとは思わなかった。

ベルに…私の甥に…いや、私達の息子に感謝しなければならん。




ベルくんが、二人の母を持つと言ってくれましたね!
メーテリアもアルフィアも純粋無垢なベルくんを見て、感激していますね。
ヘラも…。

そしてメーテリアがママと言ってほしいと。
ベルくんがモジモジしながらママと言われたら、抱きつかないほうがおかしいですね。
そして気合い入れて完治することを宣言しました。

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