白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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ベルのステータスを聞き、ヘスティアに説得され納得したヘラ回です。
そして…あのスキルについて。


第324回 義祖母、決心。

それより気になることがある。

アルフィアに発現しているスキルの【白兎眷属】だ。

聞けば、ここにいるヘスティアの眷属の女性のほとんどが発現しているという。

もはや、レアスキルじゃないだろ。

 

あのフレイヤやアストレアに似たようなヒューマンがいたというのは…。

「あのビッチやお転婆があのヒューマンになったのは…。」

「はい、彼女たちが坊ちゃまの血を飲んでヘスティア様の眷属になったからです。最初は神フレイヤが発現しました。」

「神がただのヒューマンとなり、ヘスティアの眷属となったのか…。笑えるようで笑えん。」

「同感だよ…神を封印できるなんて…。」

「ええ、坊ちゃまの血は神力を完全に封印できるようですな。」

「…さっきあの子の爪の垢を煎じて飲ませたいと言ったが、前言撤回する。本当に封印しかねないぞ…。あの子は、もう神と祀られてもいいのではないか?」

「お前にそう言われたら終わりだな…。」

「本当だね…。」

…そうか。

あの子への償いをする前に、やらなけれなならないことをやらないとな。

償いについて考えたが、先程の話で奴らが教えてくれたからな。

くくく…楽しみだ。

 

だが…ベルがここまで来たというのは、私達のやってきたこと…いやこれまでの道は間違いではないということだ。

皮肉な話だ…。

 

【神工の英雄】を多く作り出した私達が、たった一匹の黒竜によって全滅寸前まで追い込まれ、生き残った子たちはオラリオの糞どもの肥やしとなった…。

そして、メーテリアの企みによって偶然授かったあの子が【最後の英雄】の最有力候補とはな。

 

メーテリアは自分の生きた証を残したかっただけかもしれんが、それが救界の"要"となるとは神の誰でも、世界の誰でも予想できないだろう。

というか、予想できてたまるか!

 

そうなると、今があの子にとって最良ということになる。

認めたくはないが、認めるしかないだろう…。

「……言い方が悪いが、黒竜によって私達が全滅したのはあの子にとってよかったかもしれん。」

「そうですな。」

「ヘラ…。」

「……考えようによっては、今が最良かもしれん。ベルの想いによってアルフィア…お前とザルドを救い、メーテリアが復活できたのだからな。セバス、あの子…【女帝】は復活できるだろうか?」

「ええ、条件は揃っております。後はタイミングでございます。」

「そうか。ふぅー…。あの子にはつらい思いをさせてしまったな。義祖母として情けない限りだ。」

「ヘラ、それは私もだ。」

「だが、ここからは糞神共の好きにはさせん。私があの子を守る。それはヘラとしてではない、あの子の義祖母としてだ。」

「あ、うん…(ヘラがここまで孫馬鹿になるとは思わなかったね…。まあ、ヘラが動くなら少しは楽になるかなー。神会、荒れなきゃいいけどね!)。」

神会が楽しみだ。

くくく…。特に二つ名の儀式ではな。

 

「セバス、【ガネーシャ・ファミリア】にいるヒュアキントスとやらを攫って徹底的に改変しろ。思い出したら腹が立ってきた。やはり、許さん。」

「既にクノッソスで監禁しております。メイと共に徹底的に改変してみせましょう。」

「私もアポロンを折檻せねばならん。やれやれ、忙しくなったな。だが、悪くない。」

「(アポロン…オラリオへ来なきゃ無事に生きていられたのに…。)」

アレスやイケロスにヤッた時より念入りにじっくりとヤラねばならん。

 

「いつまでもいるんだ、貴様らは。いい加減に部屋を出ろ。ここは私の部屋だ(ベルがあのドリンクを飲んでいる頃合いだからな。奴らが襲わないという保証がない)。」

「全くせっかちな娘だ。私の部屋はあるな?セバス。」

「はい、ヘスティア様の許可はもらっております。隣でございます。」

「家族が固まっていないとダメだからね!」

「私は風呂へ入る(ベルが心配だ…早く行かねば)。」

「ふぁあああ…、ボクはもう寝るよー。お休みー。」

「ああ、お休み。ヘスティア。」

 

バタン

 

「………セバス。」

「わかっております。メーテリアお嬢様の更新でございますな?」

「ああ、アルフィアがランクアップしたなら早急に更新する必要がある。」

特に、メーテリアのあのスキルは…。

せっかく病が治りそうなのに、ぶり返してはたまらんからな。

特にアルフィアには知られてはならん。

 

「はい、では参りましょう。」

「うむ。寝ている隙にやるとしよう。」

「ええ、今は坊ちゃま、アルフィアお嬢様、ヘラ様にお会いして安心しなさって熟睡しております。」

「ああ……痛みに耐えて笑顔を絶やさなかったあの子が、今は心からの笑顔を浮かべている。私はそれがすごく嬉しい。」

「はい。」

アルフィアに【義母献愛】があるなら、メーテリアにも発現しているはずだ。

初日であれほどベルに対して溺愛しているからな。そして【白兎眷属】も…。

やれやれ…手間のかかる子たちだ。

 

だが…アルフィアを7年前から連れてきて、メーテリアを14年前から連れてきたのは今でも信じられん。

復活はウラノスの狗…いや今はベルの専属魔導具師がやったとしても、ベルなしでは確率を引き上げられることができず復活できないからな。

 

あの子は下界の可能性…いや希望そのものだ。

そして、私達が求めた救界の"要"だ。

守らなければならん、何としてでもだ。

 

女神ヘラとしてでも、義祖母としてもだ。

 

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その後、【ヘスティア・ファミリア】団員に紹介してもらった。

ベルは、何故か寝てしまったようだ。

仕方がないな、時空の穴を開いたからな。

 

「はい、皆様。こちらにいるのは、【ヘラ・ファミリア】主神のヘラ様です。」

「ヘラだ…。おい、【最強侍従】。【ヘラ・ファミリア】主神ではない。ベルの義祖母だ。間違えるな。」

「失礼しました。」

分かっているくせにわざと言ったな、このメイドは。

 

まあ、いい。ここで奴らへ釘をさしておこう。

「…うちのベルが大変お世話になっている。だが、その前に言っておこう。貴様ら、私の義孫によくも色々としてくれたな…。特に元【フレイヤ・ファミリア】と元【ロキ・ファミリア】だ!」

「「「ひぃっ!」」」

「本来なら貴様らは火炙り串刺し極刑「そこまで!?」だが、ベルを助けベルとともに戦うことを誓っていることをヘスティアから聞いた。それに免じて許してやる、仕方なくな!」

「「「ありがとうございます!」」」

ちっ…、私らしくもない。

だが、ベルのためだ。やむをえん。

 

…ああ、そうだ。こいつらにも言っておこう。

「……おい、元アストレアと元【アストレア・ファミリア】の雌豚共。」

「…何かしら。」

「7年前、よくも私の娘のアルフィアをよってたかっていじめてくれたな?」

『異議あり!異議ありよ!いじめられたのはこっちよ!』

『アリーゼ、面と向かって大声で言ってやって下さいませ。』

『無理に決まっているじゃない!あんな恐ろしい神威の前で言えるわけないでしょう!』

『アリーゼ…。』

「何をブツブツと言っている?そこの小娘共が。文句あるなら聞くぞ?」

「「「何でもありません!」」」

 

だがな…。

「だが、私の不覚とエレボスの詐術によってアルフィアが謀られたのもまた事実。よって、免除してやる。ありがたく思えよ?」

(謀られたわけではないのだが…、まあ仕方がない。)

「…わかったわ。ただ私は5年前のベルの寂しさから来る、苦しみ悲しみを知っている。それはヘラ、貴女も罪あるのよ?」

「百も承知だ。だから、私はお前たちに手を出す気はない。非常に不本意だがな。義孫のためなら、私は天界でも下界にいる神々全てを敵に回してやる!」

「それを聞いて安心したわ。今の私はただのヒューマンだけど、ヘスティアをよろしくね?」

「当然だ。貴様こそさっさとランクアップして、義孫の踏み台となれよ?」

「ふふふ、わかっているわ。」

ちっ…相も変わらず食えん女だ。

 

さて、こっちもか。

「おい、フレイヤ。」

「今の私はシノスです。間違えないでください。」

「ふん、そうか。何か言う事あるか?」

「ありません。今の私はベルさんのために生きています。」

「……変わったな、貴様。」

「変わります。ベルさんのためになら。」

「それをよく覚えとけよ?それなら、今までのことは全て白紙にしてやる。」

「ありがとうございます。」

「ふん。」

…神は不変というが、ここまで変わるものなのか?

まあ、いい。

 

私がここにいる限り、貴様らを見張っておくからな?

ベルと共に生き、ベルを愛するのに値するかをな。




ヘラは、ベルの歩んできた道が間違っていないというのは自分たちの歩んできたことも間違ってないと思っています。
黒竜によって全滅されたことも…。

そしてヒュアキントスの運命も決まりました。
どういう有様になるのでしょうか?

そして、アルフィアはベルの後を追いかけます。
ヘラはメーテリアが寝ている隙に更新しようとしています。
何かありそうですね?
それについては今後の展開をお待ちくださいませ。

そして、ヘラは決心しました。ベルくんを守ることと自らの戒めも。

当初は【ヘスティア・ファミリア】メンバーへの紹介は3行ぐらいでしたが、やはりあったほうがいいと思い追加しました。特に【アストレア・ファミリア】とフレイヤには。


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