そこをちょこちょこと尾けてきた女神も…。
ボクはヘファイストスとデメテルと歩いている。
何故か、アフロディーテもついてきた。
「ヘスティア、アルテミスが貴女のところに居候しているって本当なの?」
「そうだよー。」
「あらあら、本当なのね…。あのアルテミスが兎さんに恋したというのは。」
「私が言うのもなんだけど、未だに信じられないわ…。あのアルテミスが。」
「本当だよ…。それだけじゃないけどね。」
「「「?」」」
三柱の女神は怪訝な顔でボクを見つめた。
すぐにわかることだよ…。
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そしてクノッソスに着いた。
「ふーん、ここがクノッソスね。闇派閥の豚たちがいたとこって。」
「ヘスティア、私達をここへ連れてきてどうするの?」
「見せたいものがあるって、何かしら?」
「見たらわかるよー。お、いるね。」
まだ稽古は始まってないね。
ちょうどよかったよ。
目ざといアフロディーテがアルテミス…エルピスに気づいた。
「え?何…アルテミスに似たヒューマンがいるんだけど?」
「似たヒューマンじゃないよ…。」
「まさか…アルテミスも、なったの?」
「え?…また増えたの?」
「どうなっているのよ!説明しなさいよ!」
まー、そー言うよね。
ボクはもう慣れてしまったよ‥。
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そしてボクは彼女たちに事のあらましを説明した。
「……救界の"要"どころじゃないわよ!完全なイレギュラーじゃない!」
「まあ、気持ちはわかるわ…。それで何が始まるの?」
「稽古だよ。ほら…。」
「え?……ユーティスとアルテ…いえエルピスと試合?」
うん、これを見せたかったんだ。
同郷にとってはエキサイトするだろうからね!
「あら…アルテミスの剣捌き、久々に見るわ。」
「うわー…あの剣捌きはトラウマだわ…。」
「貴女が悪いんじゃない…アルテミスをからかうから。」
「からかっていないわよ!恋についてアドバイスしただけよ!」
「キミのせいだぞー!おかげでベルくんに惚れてしまったじゃないか!」
「知らないわよ!まさかこうなるなんて…。」
余計なことをアルテミスに吹き込むから…。
ああ…ボクの神友のアルテミスが、ベルくんのものになるなんて…。
ボクもなりたい!
稽古を見ている内に、エルピスが徐々にユーティスを追い込んでいる。
聞けば、アルテミスは下界へ降りてもずっと狩りを絶やさなかったらしい。
まあ、神格や経験、年季が違うよね。
あ、ここからだね。
「エルピスが優勢ね。…え?」
「あらあら、久々に見るわね。パンクラチオンを。」
「うげ…私、アレ苦手なのよねー。」
「ユーティスもパンクラチオンで対抗しているけど、無理ね。」
「そうね。エルピスは同郷ではパンクラチオンでアテナと一、二を争うぐらいだもの。」
「貴女もパンクラチオン得意じゃない…。」
「兎さんのことは好きだけどねー。ヘスティア、大丈夫よ。私はフレイヤの子たちも抱えているもの。それに彼女たちほど兎さんに惚れているわけではないからね。」
「…安心したよ。」
デメテルはこう見えてもパンクラチオン得意だからなー。
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やはりデメテルとヘファイストスの予想通り、エルピスがユーティスくんを関節技で極めている。
ああなったら、もう逃げられないよね。
「うわー…。圧倒的に負けているじゃない。正義の神が。」
「…ちょっといいかしら?子どもたちにお願いしてワインとおつまみをもってきていいかしら?」
「では、こちらをどうぞ。」
「あら、メイちゃん。ありがとう。」
お、気が利くね。
久々のパンクラチオンを見て、みんなテンション上がっているね。
「(グビ…)ふぅ、久々に血が騒ぐわね。かといって、全知零能の私が参戦できないし…。」
「美しくはないわね…。あら、ユーティスがギブアップしたわよ?」
「年季が違うから仕方がないわね…。」
「けど、ほらシノスくんと連戦するようだよ?」
「美の神が何やってんのよーーーー!」
知らないよ。
彼女に聞きなよ。
そしてシノスくんvsエルピスの稽古が始まった。
フレイヤと思えないほどの槍術だね…。
「フレ…いえシノスもなかなかやるわね。」
「けど、ポセイドンの馬鹿には及ばないわね。本気を出したアイツは強いわよ?そのポセイドンとアルテミスは何回か殺りあったからエルピスが有利ね。」
「ええ、そうね。あら?武器がお互い砕けたわね。」
「またかい…。あ、ここからだね。」
「あら?…コマンドサンボ?数千年ぶりにみるわ…」
「美の神が…美の神が…肉弾戦…。」
「あーあ、やっぱりエルピスには敵わないか。あっさりと組み伏せられたね。」
シノスくんが関節技を仕掛けようとしたけど、エルピスがそれを取って極めてしまった。
…さすが、パンクラチオンの女神チャンピオンだね。
シノスくんがギブアップし、ユーティスくんと共に説教しているね。
そりゃ、天界でも有数の武闘派だからね。
……ステータスの伸びがまたとんでもないことになりそう…。
「はぁ…彼女たち用の武器を作った方がよさそうね。」
「いいのかい?」
「達神は武器を選ばぬというけど、彼女たちの技に耐えうる武器は別よ。」
「あの子達も喜ぶだろうね。」
「私は逆に血の雨が降らないかが心配だわ…。」
ますます強くなるだろうね。
最初からそうすればよかったんじゃないかな?
そもそも、神がヒューマンの眷属になるなんて前代未聞だからなぁ…。
あれ?まだ続けるみたいだ。
あの三人…、かなり楽しんでないかい?
ずるいぞ!
「まだやるみたいね?これ…見世物にならない?」
「ええ、なるわ。けど、男神は別の意味で興奮するかもね。」
「逆にあそこへ上げたらどう?」
「あの胡散臭い神はどう?」
「いいわね。」
……ボクの知らないトコで話が進んでいる。
ヘルメスについてはセバスくんとメイくんの精算で納得したけどねー。
さらば……ヘルメス。
エルピスたちの稽古を見て、テンション爆上げ中のヘファイストスたちです。
エルピスは武闘派だけであって戦いが得意ですね。
アストレアとは神格も経験も年季も違いますからね。
なので、アストレアもシノスも叶いませんね。
劇場版でもアンタレスの眷属を全知零能でナイフ一本で倒すぐらいですからね。
それが恩恵を受ければ…、こうなりますね。
と、本作品ではそう設定させていただきます。
そして、彼女たちの生贄としてあの…旅神が捧げられることになります…。
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