白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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はい、フレイヤ様、体調不良でお休みとのことです。


第33話 処女神、心配Ⅰ。

「ふっざけんなぁぁぁ!あんの色ボケがぁぁぁ!」

「フレイヤ様にしては珍しいな…。こういう時に体調を崩すなんて。」

うん、おかしい。戦争遊戯の宣言した時のフレイヤはふざけている様子じゃなかった。

あれは本気モードだった。そのフレイヤが延期…?

 

「困ったわね…、本当に。はぁ…何が起こっているのよ…。」

あ、デメテルだ。

「やあ、デメテル。君も遅れてくるとは珍しいな。」

「…ええ、ヘルメス。ちょっとね。ほら、この前の魅了のことでフレイヤへ一言文句言ってやろうと思って【フレイヤ・ファミリア】のホームへ単身行ってきたの。」

「ちょ…デメテル…、よっぽどキレたんやな…、まあ。気持ちはわかるわ。」

デメテル…、よっぽど怒ってたんだな…。

デメテルって、怒ると怖いんだよなー。

あれ?でも怒っている様子じゃないよね…?

 

「デメテル、どうしたんだい?【フレイヤ・ファミリア】のホームまで怒鳴り込んだ割には、怒っている様子じゃないよね?」

「ヘスティア、聞いて頂戴。私ね、【フレイヤ・ファミリア】のホームへ行ってきてね、いつものどおり門番に追い返されると思い、神威を全開にしてフレイヤに会わせるよう脅したのよ。」

ちょ…、完全にキレてんじゃん…。

 

「うわぁ…、神威を全開って…まあ、いいや。それでどうしたんだい?」

「融通が利かない門番もさすがに折れて、奥へ引っ込んでフレイヤのところへ聞きにいったのよ。数十分後ぐらいに、血塗れ…いいえ、ワイン塗れになった【猛者】が出てきたのよ。」

「は?」「え?」「何だって?」

ワイン塗れ?え?レベル7の【猛者】が?

 

「何がどうなったら、ワイン塗れの【猛者】が出てくるんや…。」

「わからないわ…。それでね、【猛者】曰く「神デメテル、現在フレイヤ様の心身ともよくありません。大変お手数で申し訳ありませんが、後日お越しください」と言ってたの。だから、私ね「そんなの関係ない!会わせろ!」と限界まで神威を上げて言ってやったの、てへっ☆」

 

「「「何て無謀な…。【猛者】も迷惑だったろうに…。」」」

 

「ちょっと!迷惑って何よ!…でね、その時【女神の戦車】が「おい!何してやがる!オッタル!またフレイヤ様が癇癪お越しやがった!その女神に構っていられないでこっちを手伝え!」と【猛者】と同じくワイン塗れになって出てきたの。私、それを見てようやくただ事ではない、と思ったの。」

「何で、癇癪起こすんねん…。というか色ボケが癇癪おこしたの、天界でもこっちでも聞いたことあらへんで…。おい、ニョルズ。そういうのあったん?」

「い、いや…、初耳だ…。俺も聞いて、ショック受けているよ…。」

「俺もだよ…。というか、あの【女神の戦車】がワイン塗れ?」

癇癪?あのフレイヤが?

一体…、【フレイヤ・ファミリア】のホームで何が起こっているんだよ…。

 

「そしたら、魔剣あたりをぶつけられてあちこち焦げていた【白妖の魔杖】や、物を投げつけられてボロボロになった【炎金の四戦士】、すすり泣きしていた【黒妖の魔剣】が代わる代わるに出てきたの。…さすがの私も怒るどころじゃなかったわ。仕方がないから、そのままこっちへ来たの。」

 

「「「うわぁ…、第一級冒険者が…。」」」

 

「…何や…何が起こっているんや…。」

「…フレイヤ様がその調子じゃ、今日は神会開くどころじゃないな。…ロキ、それでも進めるかい?」

「できるか!?こんなんで話し合いするどころやないやろが!」

「そうだよね…。仕方がない、フレイヤ様が出られるようになったら開こう…。」

 

「えー。」「仕方ない。」「そうだ!何が起こってるか俺凸してくる。」

「よせ、天界へ送還されるぞ。」「誰かスクープしてこいよ。」

神々どもが好き勝手に言っているよ…。

でも…。

 

「…大丈夫かな、フレイヤのやつ…。」

敵だけど、デメテルの話を聞いたらそれどころじゃないや。

でもベルくんが聞いたら、絶対に見舞いに行くだろうね。あの子は優しい子だから。

あ、そうしたらフレイヤの奴は歓喜するだろうな…、うん。言わないでおこう。

 

「何や、ドチビ、敵のことを心配する立場じゃあらへんやろ。今日はもう中止や、中止。ドチビもさっさと帰って、はよ寝ろや。じゃ、うちは帰るで~。」

「そうだね、ロキ。今日は解散しよう。ヘスティア、フレイヤ様が来れるようになったらまた連絡するよ。」

ロキのやつ…、早く帰って戦争遊戯の対策を練ろ、ということかよ。

まあ、時間は稼げたからいいとするか。

 

っと、その前に。

「ミアハ、ちょっといいかい?」




今日はちょっと短めです。
本来は、第32話と33話は1つでしたが、長めになるため2つに分けました。

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