白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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アイナさんが危機を脱したため、ホッとしているエイナさんです。


第342話 受付嬢、安堵。

よかった…本当に。

まさか…死の病(死期)があるなんて。

危なかった…。リヴェリア様に感謝しないと。

 

あ、いけない。

やっておかないと。

「ああ、そうだわ。イーナ、貴女も飲みなさい。」

「え?な、何で?」

「死の病は遺伝するの。私もかかったから。」

「な、何だと!?」

「そしてイーナ、貴女にも死の病(前兆)が出ている。」

「何で…そんなことがわかるの?」

「視えるから。」

「「え?」」

「詳しいことは後で説明します。」

私の魔法だから、と言うのは簡単だけど。

問題は発現したきっかけなのよね…。

 

ギルドを辞めて、【ヘスティア・ファミリア】に入団して、ベルくんの血を飲んで発現しました…なんて、簡単に言えるわけじゃない!

特にウイナ父様は…。

 

アミッドさんから特効薬を受け取った。

本当は希少なんだけど、私の魔法で色々とお手伝いしているからとのこと。

ベルくんにはあらゆる意味で感謝しないといけないよね!

「はい、こちらです。」

「…グビ、ゴクゴクゴク…。」

「…。ほっ…消えました。」

「では、確認します。」

よかった…。

これで家族全員助かった…。

死の病に苦しんでいる他の方には悪いけど…。

 

アミッドさんにもう一度診察してもらった。

「はい、確かにかかっていませんね。まずは一安心ですね。」

「はい。」

「……何がどうなっているんだ?せめて状況ぐらいは説明してくれ…。」

「…アイナが起きたら説明しよう。旅で疲れただろう?宿を用意しておいたからそこへ泊まってくれ」

「あの…私が説明しますが…。」

「アイナの性格上、お前が説明すると激昂するのは間違いない。私がした方がいい。」

「…お手数をおかけします。」

「何があったんだ…。」

ウイナ父様。本当に色々とあったんです。

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そして翌日。

母様はあの数時間後に起きて、すぐ夕食を食べて薬を飲んでまた寝たらしい。

そして朝食を食べて薬を飲んで寝て、今起きたばかり。

 

ものすごく血色がよくなっている。

すごいね…この特効薬。

「おはよう!かなり楽になったわ!」

「…確かに死の病(中期)になっています。」

「そうか、昨日は昼、夜、そして今朝に飲んだからな。…何とか越えたか。」

「それより、どうなっているの?エイナ、説明して頂戴。」

「私がする。」

「え?リヴェリア様に説明していただかなくても…。」

「いいから、聞け。お前たちもだ。」

「「は、はい。」」

まだ怒っているわ…。

 

そして、リヴェリア様は半年前までのことを話してくれた。

「…と、それが半年前の話だ。」

「なるほどー!でも、それが今とどうつながるの?何で、この半年間のことを省いているの?」

「……この半年間は、私の人生でもかなり濃かった。お前と里を出た時より数百倍ほどな。」

「ええっ!?そんなに!?」

まあ、そうだよね。

濃すぎるのも限度あるよね。

 

リヴェリア様は一旦考えた後、意を決して話してくれた。

「結論から言おう。今のオラリオ最強は【ヘスティア・ファミリア】の一強だ。私達【ロキ・ファミリア】は敗北し、【ヘスティア・ファミリア】を中心としたオラリオ連合に組み込まれた。かつて敵対した【フレイヤ・ファミリア】は解散した。」

「「は?」」

うん、まあそう反応するよね。

 

「今、エイナはギルドを辞めて【ヘスティア・ファミリア】にいる。」

「「はぁ!?」」

…あのギルド長が悪いもん。

まあ、今となっては感謝しているけどね。

今のギルド長を知ったら、どう思うんだろう…。

 

「お前たちが飲んだ特効薬はオラリオ連合で作られたものだ。特に【ヘスティア・ファミリア】団長のベル・クラネルによってな。」

「「誰!?」」

…ちょっとムカッと来ちゃった。

あー私、もうベルくんに身も心も落ちているわ…。

 

やはり、父様も母様もパニクっているわね。

「突っ込みどころが多すぎるわ!【ヘスティア・ファミリア】って聞いたことないわよ!オラリオ連合って何!?【ロキ・ファミリア】が何で傘下に入ったの!?あのレベル7の【猛者】がいる【フレイヤ・ファミリア】が解散した!?ありえないわ!」

「……そんな…団長たちが…、あの【猛者】が負けた?」

「お前たちがそう思うのも無理もない。だが、事実だ。」

まあ、そうだよね。

当時二大最強ファミリアが両方とも陥落したからね。

誰も予想できないよね、私達以外は。

 

そしたら、イーナがとんでもないことを言った。

「あの…ベル・クラネルって…【白兎の脚】ですか?」

「!?イーナ!何で知っているの!」

「え?う、うん。その…村のお祭りで吟遊詩人が語ってくれたの。」

「おい、イーナ。あの詩人の言ってたことか?フカシ話だろ?」

「…父様、フカシではありません。」

「ひっ!」

フカシですって!?

ベルくんの立ててきた苦労や痛みを何だと思っているんですか!

 

落ち着いて…それよりイーナがどこまで知っているかだわ。

「イーナ、それはどこまで聞いているの?」

「えっと…冒険者になったばかりのレベル1がミノタウロス強化種を倒してレベル2になって、レベル3の強い人を一対一で倒してレベル3になったり、ぐらいかな?時間がそんなにないからそれしか聞けなかったから…。」

「ははは、ありえないでしょ?レベル1の駆け出しがミノタウロス強化種を倒すって、そんなの記録をごまかしているとしか思えないわ。」

「アイナ母様、それは私を侮辱しているのですか?」

「ひっ!な、何で貴女が怒るの?」

アイナ母様に対して、こう怒るのは初めてかもしれない。

でもそれだけは譲れない。

 

もう明かしてもいいよね?

「…ベルくん、いいえ【白兎の脚】…【ヘスティア・ファミリア】団長ベル・クラネルのアドバイザーが私だからです。」

「「「えええっ!」」」

うん…まあ、驚くよね。

…イーナまでも。




ベルくんの血を元にした特効薬はすごいですね!

そして現状を知ったエイナさんのご家族は驚愕していますね。
そりゃ、そうですね。

ベルくんの偉業をフカシと言われて、半ギレしているエイナさんです。

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