白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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妻、娘二人がベルくんに興味津々となっていることから、面白くない父です。
さて、どうなるのでしょうか?


第345話 側近(父)、激昂。

俺は…先程の話を受けて多くの衝撃を受けている。

1ヶ月半でレベル2?

その1ヶ月後にレベル3?

 

……2週間前にうちと【フレイヤ・ファミリア】とやり合って勝利?

更に…レベル8の【猛者】とタイマンで勝利?

そして…団長達と同じレベル6?

 

ありえねえだろ!

あの最強の【ゼウス・ファミリア】と最恐の【ヘラ・ファミリア】を軽く凌駕しているじゃないか!

 

いや、それ以前にうちの愛娘がそいつに惚れたというのが問題だ!

「エイナ…。そのベルという奴に惚れたのは本当なんだな?」

「…父様、その奴はやめて下さい。」

「ひっ!す、すまん。」

怖ぇ…。

アイナの怒った雰囲気にますます似てきたな。

 

「はい、ベルくんを愛しています。」

「そうか…。やはり俺としては、いや父親として会っておきたいんだ。」

認めたくねえ!

けど…アイナがエイナ側に回った以上、俺に口出す力がねえ…。

だから団長たちに助けを求めよう!

 

「彼はレベル6ですよ?」

「半年間でレベル6はどう考えてもあり得ないだろう…。」

「お気持ちは分かります。ですが、事実です。私もギルド嬢として、彼の急成長ぶりには毎回頭を痛めたものです。」

「そ、そうか。」

……そうだったな、エイナはそいつのアドバイザーだったな。

逆に考えると…、うん。

まあ、わかる。

 

だが!認めたくねえ!

どんな奴なんだ!

 

そう思っていたら…。

「さて、私達はホームへ行く。お前は?」

「私も【ヘスティア・ファミリア】ホームへ戻ります。母様は今のペースで、2日後に完治すると思います。」

「は?一週間じゃなかったのか?いや、それ以前に何故わかるんだ?」

「…私の魔法です。詳しくはリヴェリア様へお聞き下さい。」

「え?は?お、おい…。」

「ウイナ、行くぞ。」

「あ、はい。」

…どうなってんだ?

エイナに魔法が発現したのか?

 

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そして俺は十年以上も訪れなかった、【ロキ・ファミリア】ホームにいる。

当時の団員は…団長達だけだ。

 

他は見ない顔だった。こちらを訝しんでいた。

まあ、仕方がないな。

 

そして俺は団長たちと対面した。

「やあ、久しぶりだね。ウイナ。…老けたね。」

「団長、ご無沙汰しております。10年以上もたちぁそうなりますよ。ガレスさんもお変わりなく。」

「うむ。久々に酒でも飲むかのう。」

「ははは、アイナが完治してからにします。神ロキもお久しぶりです。」

「久しぶりやわー!10年間もここへ来なかったのは冷たいでー。」

「仕方がないだろう、ロキ。当時はアイナの治療と暗黒期で治安が悪かっただからだろう。」

そうだ。

アイナが急に原因不明の病にかかり、よく咳するようになった。

だから、山奥の空気がよく治安のいいところを探し出し、引っ越ししたんだ。

当時は…かなり危なかったからな。

 

あの、最強と最恐が黒竜討伐に失敗したときだった。

信じられなかった。

理不尽ほど強かったあの最強の人たちが。

思い出すだけで震えるほどの最恐の方々が全滅したなんて…。

 

そのため、闇派閥が活性化したんだ。

病人のアイナをそんなオラリオに置けるわけがなかった。

俺はアイナを愛していたが、そんなオラリオも放っておけなかった。

 

そんな俺に一喝したのがノアールの爺さんたちだった。

問答無用でボコボコにのされた上に簀巻きにされ、アイナと共に馬車で追い出された…。

懐かしいな。

 

しかし、そんなノアールの爺さんたちも暗黒期の大抗争で散った。

リヴェリア副団長からの手紙で知った時は、アイナと一緒に数日間大号泣したものだ。

 

それを引き起こしたのが…あの【暴喰】と【静寂】だったなんて…。

信じられなかった。

長年オラリオを守り、俺らに檄飛ばしていたあの豪傑たちの一人が…。

長年オラリオを恐怖に陥れ、俺らをビビらさせたあの女性たちの一人が…。

 

いけね、つい回想に浸ってしまった。

「そやな…。でも、アイナたんも完治の見込みが出てきたやろ?」

「はい。それより…本当なんですか?団長たちが負けて、名前も聞いたことない【ヘスティア・ファミリア】を中心としたオラリオ連合に組み込まれたというのは。」

「…事実だよ。彼には完敗さ。」

「あの若造には脱帽じゃ。」

負けず嫌いのこの方々がそう言うなんて…。

 

だけど、俺は納得できなかった。

「そんな!ガレスさんまでも…。…たったの半年すぎでレベル6になったのも本当なんですか?」

「本当やでー。」

「何だ、疑うのか?」

「リヴェリア副団長を疑うわけじゃありません。普通に考えれば半年でレベル6になることも、レベル7

いえ8の【猛者】に勝つこともあり得ません!」

「普通はそう思うね。けど、事実だよ。僕は彼と一戦交えることもなく、いの一番に負けたさ。」

「今の若造には儂等が一丸となっても勝てんのう。」

「………。」

そんな…。

最強と最恐でも屈しなかったこの面々にそう言わせるなんて…。

 

追い打ちをかけるよう、リヴェリア副団長が言った。

「事実を受け入れろ。…愛娘が取られたのはショックなのは分かるが。」

「あー、エイナたんかー。しゃーないやろ、諦めや。」

「あの野郎!どんな手を使って、うちの娘を誑かしたんだ!」

「あー、ウイナ。彼はそういう人じゃないよ?むしろ、最大の不得手と言った方がいい。」

「は?」

「ウイナ、よく聞きや。」

「は、はい。」

「ベルたんの相手はエイナたんだけやないで…。アイズたんもや。」

「はぁぁぁぁぁぁ?」

何なんだ!そいつは!

 

ますます、許せねえ!

「……何者なんですか!ベル・クラネルという奴は!」

「おい、ウイナ。またエイナに怒られるぞ。」

「この場にいないんだから許して下さいよ!俺の愛娘だけでなく、アイズちゃんまでも!完全な女たらしじゃないですか!」

「ウイナ、彼はその事実を知らないんだ…。」

「は?」

「ベルたんは、自分のハーレムが築かれているのを知らないんや。」

「へ?な、何で知らないんですか!というか、ロキ様はどこの馬の骨も知らない奴にアイズちゃんを取られて何も思わないんですか!」

「しゃーないやろ!ウチだってやりたくないんや!それにどこの馬の骨とかちゃうで?ちゃんとした血統あるで。」

「え?」

け、血統?

 

リヴェリア副団長が、沈痛な顔をして教えてくれた。

衝撃の事実を。

「ウイナ…。【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】を覚えているか?」

「あ、はい。忘れるわけがありません。あの化け物どもは。」

「彼はその両方の系譜を受け継いでいるぞ?」

「ええっ!」

なっ!?

 




ウイナさんが古巣へ挨拶しに行きました。
ベルくんへの対抗として三首領を味方につけようとしましたが、見事に失敗しました。

ベルくんのハーレムがベルくんの知らない内に築かれて、娘とアイズが入っていることに激昂しています。
そして、ベルくんの出自を知った父は…。

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