白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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ベルくんと知らずに助けてくれた人と話しているイーナさんです。



第348話 崇拝妹、気付。

私はお兄さんと一緒に歩いている。

うん…やはり心地良い。

「そうなんだ。お母さんの治療でオラリオへ来たんだ?」

「はい!母が危ないところでした!姉と母の友人の紹介がなければ死んでいたかもしれません。」

「それは危なかったね。…失礼だけど、助かりそう?」

嗚呼…やっぱり優しい。

やはりこの人かも。

 

仮面をとってくれないかな…。

でもさっきの女の人が言ってたから、何か訳ありだよね。

「はい!特効薬のおかげだそうです!」

「特効薬?どこかで聞いたことが…。」

「あ、ここです!」

「え?【ディアンケヒト・ファミリア】の治療院?」

「母もお礼したいと思います!さあ、こちらへ!」

「あ、あの…ちょっと。」

治療院の中なら、見せてくれるかも!

どんな顔でも…いい!

私の運命の人だから。

 

■■■■■■■■■■■■■■■

 

「何やってるのよ!貴方は!」

「すまん……。」

「アミッドさんに言って、エイナを呼んでもらったわ。間に合えばいいけど…。」

「イーナ…。無事でいてくれ。」

「ただいまー!」

「「!?」」

 

■■■■■■■■■■■■■■■

 

そこにはアイナ母様と父様がいた。

父様はあちこち探し回っていて、疲れている様子だった。

「イーナ!無事だったのね!」

「てめえ!何者だ!」

「父様、やめて!この方が私を助けてくれたの。」

「「え?」」

父様は武器を手にしようとしていたから慌てて止めた。

 

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そして、私は先程までのことを説明した。

「…ということなの。」

「すまない、ありがとう!助かった!」

「ありがとうございます!この体勢で失礼と思いますが。」

「いえ、無事でよかったです。」

「すまないが、名前とファミリアを教えてくれないだろうか?お礼に伺いたいが。」

「あ、はい。僕は…「父様!イーナは……ベルくん!?」え?」

「「「え?」」」

え?…姉様、今何て言ったの?

ベルくん…まさか、伝記に載っていた方…ベル・クラネル!?

えええええっ!

 

姉様はいつもの冷静な姉様でなく、慌てていた。

まるで、見られてはまずいものでも見つかったような…。

「ベ、ベルくん!どうしてここに!」

「あ、はい。こちらの女性が襲われかけていたので、助けてこちらに送ったんです。」

「そ、そうなの…。イーナ!気をつけなさい!」

「ご、ごめんなさい!姉様。」

「姉様!?」

その人は驚いた声を出していた。

 

そして姉様は私を叱った後、慌ててその人を連れて外へ行こうとした。

だ、駄目!

「それならいいのよ。じゃあ、私達はこれで「待ちなさい」…何でしょうか?アイナ母様?」

「母様!?」

「まだ、私達のお礼が済んでないわ。」

「私からお礼しますので、不要です。」

「あらあら、お礼って何かしら?お母さん、気になるわ。」

アイナ母様!

足止め、ナイスプレーです!

 

その人は気づいたように姉様と話していた。

「あの…エイナさん。こちらの方々はエイナさんのご家族でしょうか?」

「それは…「初めまして。エイナの母のアイナ・チュールと申します。この体勢で失礼だけど…。」母様…。」

うわぁ…母様。

アレは…逃がす気はないという顔だ。

 

父様はずっと仏頂面をしていた。

「というか、仮面とフードを何故かぶっている?」

「父様は口を出さないで下さい。」

「いや、どう見ても怪しいだろうが。何故わかるんだ?」

「私達がしたからです。」

「あの…エイナさん。失礼なので取ったほうが…「ダメ!」ええー…。」

「エイナ、彼氏を縛るのはよくないわ。「彼氏!?」」

「ま、まだ!彼氏じゃないです!」

「「「え?」」」

え?彼氏……じゃない?

 

母様は更に追い打ちかけた。

「彼氏じゃないなら、別にいいじゃない。」

「【ヘスティア・ファミリア】のトップシークレットなんです!」

「え?トップシークレット?」

「ベルくんは黙ってて!」

「ア、ハイ。」

「「………。」」

こんな姉様、初めて見る。

母様が父様に対して叱る時にそっくり。

……すごく気になる。どういう関係だろう?

 

「改めて…、うちの娘が大変お世話になっております。」

「あ、いえ。こちらもエイナさんには大変お世話になっています。」

「あらあら、でもイーナの恩人である貴方と主神のヘスティア様へお礼に伺いたいわ。」

「あ、はい…。え?どうして僕の神様がヘスティア様だとわかったのですか?」

「ベ、ベルくん!帰ろう、ね?」

「姉様、話を中断させるのは失礼ですよ?」

「ぐっ!」

逃しませんよ!

絶対に!

 

お兄さんはやはり、私が会いたかったベル・クラネルだった。

「ということは、貴方がベル・クラネルね?」

「あ、はい。【ヘスティア・ファミリア】団長のベル・クラネルです。…エイナさん、やはり失礼なので仮面とフードを取ったほうがいいのでは…。」

「ダメよ!」

「そうだ、取れ!」

「「父様は黙ってて!」」

「貴方は黙ってて!」

「ぐぅ…。」

ベル様に何て口を聞くのですか!

 

「やはり、取りますね。このままでは失礼ですよ。」

そしてベル様は、フードと仮面を外そうとした。

ど、どんな顔なんだろう…。

あ、髪の毛が雪のように白い…。

 

「ああっ!」

「あら、可愛らしいじゃない。」

「はわぁ…。」

「は?軟弱っぽいやつだな(((ギロリ!)))……何でもないです。」

どう見てもカッコいいじゃないですか!

父様……キライです!

 

姉様は慌てて仮面を元に戻そうとした。

「も、もういいでしょ!」

「改めて、【ヘスティア・ファミリア】団長のベル・クラネルです。エイナさんには大変お世話になっております。」

「……思ったより礼儀正しいわね、リヴェリア様の言う通りだったわ。ふふふ、気に入っちゃった。」

「「!?」」

よし!母様が太鼓判を押した!

リヴェリア様の言う通り、やはり母様のお目に叶った!

 

ここで攻めます!

「お兄さん、お兄さん、名前を言い忘れていました。イーナ・チュールと言います。姉のエイナ・チュールが大変お世話になっております。」

「あ、妹さんでしたか。お姉さんには大変お世話になっております。」

「いえいえ、これからもお願いします。…姉妹と共に。」

「………。」

姉様はかなり複雑そうな顔をしていた。

…やはり気づいているよね。

私がベル様に惚れたということを。

 

ベル様は父様にも挨拶しようとしたけど…。

「そちらはエイナさんのお父さんですね?」

「貴様にお父さんと呼ばれる筋合いはない!」

「えーっと…娘さんには大変お世話になっております。」

「……キミはうちの娘とはどういう関係だろうか?」

「あ、はい。最初はアドバイサーと冒険者でしたが、今は同じファミリアです。」

「「「え?(チラッ…)」」」

「うう…こんなに早くバレるなんて…。」

……彼氏でもない上に、深い関係でもない?

やった!私にもチャンスある!

 

『……エイナ、エイナ。ちょっと来なさい。』

『何でしょうか…。』

『貴女、あの方とお付き合いしているんじゃなかったの?』

『…まだです。』

『はぁ…何やっているのよ。それでも私の娘?ダメよ。』

『…はい。』

『私がヘスティア様に取りもってあげるわ!』

『それがその…ヘスティア様を含めてライバルが多いんです。』

『は?……でしょうね。彼なら何人いてもおかしくはないわ。ウイナがいなかったら彼に求婚したかもしれないわ。』

『だから、紹介したくなかったんです…。』

『でも、イーナを見なさい。』

『(チラッ)………はぁ。』

『あれはもう恋する乙女の目よ?』

『わかっています…毎日鏡の前で見ていますから。』

 




タイミングよく(幸運によって)、エイナさんがやってきました。
そして、助けてくれた人がベルくんだとバレました。

イーナさんは言うまでもなく、アイナさんはベルくんを認め気に入りましたね。
ウイナさんは家族からフルボッコですね。

エイナさんが見栄で言ったことがすぐバレてしまいました。
アイナさんから説教(?)されています。

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