白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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旅神といえば、ヘルメスです!

毎回ですが、当初は1500文字でしたがあれよあれよの内に、6000文字以上になったので3回に分けました。
今回は1回目です。


第34話 旅神、追憶。

今日は予想以外のことが起きたよ、本当に。

だがフレイヤ様が回復するまで、何とか時間が稼げそうだ。

しかし…、デメテルの話で【フレイヤ・ファミリア】の第一級冒険者達がフレイヤ様の癇癪による八つ当たりされているって…、何が起こっているんだよ…。

まさかフレイヤ様がベルくんをモノにできなかったことで、癇癪を起こしてオッタルくんたちに八つ当たりしたとか?

ハハハ…まさか恋人とケンカしてやけ酒して、周囲へ八つ当たりするようなことをフレイヤ様がするわけがないだろ。

もしそうなら、ベルくん恐るべし…。

天界でもいないぜ…、そんなの。

 

さて、ヘスティアは…っと。

「…ということなんだ。ミアハ頼んだよ。」

「了解した。しかしヘスティア。いいのか?」

ん?ヘスティア、ミアハに何を頼んでいるんだ?

 

「ん~、本当はほっといてもいいんだけど、やっぱり気になるんだ。」

「そなたは…、本当に神格者だな。天界でも一二を争うだけの善神だけはある。」

ああ、それは認めるさ。

本来なら大神…いや大女神になっているはずだけど、「面倒くさい」で断ったからなぁ…。

しかも、オリンポス十二神筆頭になってもおかしくないのに、揉めそうになるとディオニュソスにあっさり譲ったくらいだしな。

いや、…あの時から、ヘスティアはディオニュソスのことを危惧してたかもしれないな。

この前のエニュオ、いやディオニュソスの件はヘスティアのつぶやきのおかげで切り抜けた上、眷属であるベル君も決定打となる大きな役割を果たしたしな。

これでベル君はオラリオの全ての冒険者、特に第一級冒険者が認める冒険者になったな。

本当はまだ隠しておきたかったけどな。

 

「やだなー、ミアハ。おだてるなよ~。ナァーザくんがヤキモチ焼くぜ。」

「?何故、ナァーザがヤキモチ焼くのだ?」

ミアハ…もっと女心を知ろうぜ。

「さて、ボクも帰るとしようか。ベルくんに早く会いに行こうっと。」

おっと、今のうちに声かけとくか。

 

「ヘスティア、ちょっといいかい?」

「何だい、ヘルメス。あ、そうだ。この間はすごく助かったよ、アスフィ君もね。」

「この間?ああ…ヘスティアでなきゃフレイヤ様の魅了は解けなかったさ。感謝するのはこちらだよ。」

本当だよ…、フレイヤ様の『執念』、『執着』を見誤っていたオレの過ちだった。

 

フレイヤ様は天界でもいなかった『伴侶』…いやベル君を見つけたんだ。

オラリオを、全てを捻じ曲げてもベル君を手に入れたかった程の『執念』を…。

ベル君以外はどうなってもいいという程の『執着』を…。

オレは甘く見ていた。

 

ヘスティアだけしかできない。

たとえ、同じ処女神であるアルテミスやアテナでもできたかはわからない。

だが、神格が圧倒的に違う。

ヘスティアは破邪の光…すなわち悠久の聖火、『浄化の祭炎』を司る。

だから、フレイヤ様の魅了を祓うことができる、

多くの神々の中ではヘスティアしかいない。

恐らくゼウスやヘラでもできなかっただろう。

もう一回言うけど、本当に危ない綱渡りだったなぁ…。

 

「いえ…ヘスティア様のおかげで、ヘルメス様…私達のファミリアだけでなく、オラリオのみんなが元に戻りました。大変感謝いたします。」

アスフィもヘスティアの神威がいかに巨大か、今回でわかっただろうな。

普段の行動がアレだから懸隔が激しいのはわかる…。

ヘスティアも、もうちっと威厳を持てばいいのに。

そしたらオリンポス筆頭となり、ゼウスとヘラの夫婦喧嘩も少しはなくなっていただろうに。

本当に惜しい、惜しすぎる…。

 

だけど、そういうところが神も人も…怪物、いや異端児も惹かれていくんだろうな。

ベルくんと同じように…。

子は親に似るというけど、正にその通りだな。

…ゼウスの置き土産というより、ヘスティアの神徳によるのが大きいかもな。

 

「それで、ヘルメス?何の用だい?」

「ああ、戦争遊戯について打ち合わせをしようと思ってね。ホームへ行ってもいいかい?」

今回の戦争遊戯は、明らかにフレイヤ様が完全に有利だ。

しかもロキが【ヘスティア・ファミリア】に戦争遊戯を仕掛けるとはな…。

まあ、時間稼ぎまたは【フレイヤ・ファミリア】への牽制だろうね。

 

せっかくオレが、【ロキ・ファミリア】を【ヘスティア・ファミリア】に付かせるために色々と準備していたが、結局無駄になったな。

………ロイマンめ、余計なことを。

まあ、ウラノスからの懲罰があったみたいなのでヨシとしようか。

全財産没収だって?ざまぁ。

 

少しでも【ヘスティア・ファミリア】に有利な状況へ持っていかないと…。

ベルくんが【フレイヤ・ファミリア】にいてもいいけど、俺としては【ヘスティア・ファミリア】にいたほうが強く輝くと思うんだよなあ。

フレイヤ様には悪いけど。

 

「え?…うーん。そうだね、行こうか(ヘルメスはゼウスやヘラがいた時に、オラリオにいたんだからメイ君とセバス君との面識はあるから、大丈夫だろう。)」

「?ああ、行こうか。戦力などを考えて場所も選ばないといけないからな。」

「……ヘルメス様。今日は止めません?私、これまでにない程すっごく嫌な予感がするのですが…、本当に。」

アスフィ…?何でそう思うんだ?大丈夫だろう!

あの、ベルくんのことだ。快く受け入れてくれるだろう。

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………………そう思ったこともありました。

 

「ふふふ、神ヘルメス。お久しぶりですね、15年ぶりでしょうか。」

「ははは、どうしましたか?海国の姫である貴方が結構震えていますよ、寒いのですか?おかしいですね、室温がそんなに低いはずはないのですがね。」

何で、ナンデ…いるんだぁぁぁ!

 

【ゼウス・ファミリア】専属メイド…【最強侍従】メイ!

そして【ヘラ・ファミリア】専属執事…【最恐執事】セバス!




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