白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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ベルくんの模擬戦を観戦しているロキです。


第351話 道化神、観察。

あー、フィンが瞬殺されよったかー。

わかっとったけど、やはり目の前にするとはなー。

ベルたん…規格外やわ。

 

それに…何や。

アイナたんたちが騒がしいな?

死の病で寝込んでいたとは思えないわ。

…それもベルたんの血による特効薬のおかげと聞くと、笑えないわな。

もう…神でええんとちゃう?

 

「さて、次はあたしね。ティオナは元気かしら?」

「あ、はい。アーディさんとよく一緒に行動していますよ。」

「そう…あの子にも構ってほしいけどね。」

「え?」

「まあ、いいわ。行くわよ!」

ティオネかー。

フィンが瞬殺されたら、ティオネも瞬殺されよるわな。

 

と思っとったら、ヤヴァイ奴が来よった…。

「お待ち下さい、【怒蛇】。坊ちゃま、何をやっているのですか?」

「あ、メイ。」

「「「げぇっ!」」」

…もうウチの奴らはメイたんにトラウマ刷り込まれているなー。

まあ、性転換すると言われたならビビるわな。

 

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これまでの流れをエイナたんがメイたんに謝りながら、説明しとる。

「すみません…メイさん。こんなことになってしまって。」

「いいのですよ、エイナさん。これは予想範囲です。ですが、【ラシャプ・ファミリア】については流石に予想外でした。早急に対応が必要ですね。」

ラシャプ…あの戦争遊戯を見たはずやろ。

馬鹿やろ?

 

アイナたんもウイナもメイたんを見て、怯えとる。

まあ、そやな。

あの時代を身を以て知っているから、メイたんは恐怖の対象やからなー。

「さ…【最強侍従】…。」

「な、何で…【ゼウス・ファミリア】が…。」

 

ことの状況を理解したメイたんはとんでもないことを言いよった。

「中断させてすみません。このままでは勝負にならないでしょう。」

「何をするつもりだ…?」

「坊ちゃま、これをつけて下さい。」

「え?ぐっ…!」

「一つで50キロはあります。これを手足につけてもらいます。」

「なっ!?」

「これと…目隠しをしてもらいます。」

「ええっ!?」

ちょ…いくら何でも舐めすぎとちゃう?

ベルたんの持ち味の敏捷を殺し、更に視覚まで?

 

そんなことをしたら…、ティオネがキレるやんけ。

「坊ちゃまは坊ちゃまが思っているよりかなり強くなっています。これぐらいのハンデがなくてはレベル6は相手になりません。」

「てめぇ!?…いえ、何でもありません。」

「【怒蛇】、怒りなさい。それが貴女の売りでしょう?」

「……。」

うわー…メイたん、ティオネを挑発しとる。

けどなー、ティオネはもうメイたんに対して恐怖感を持っとるからそれは効果ないとちゃう?

 

「そういえば、ティオナさんが言ってました。「ティオネ?あー、もー相手にならないよー。雑魚だよ雑魚。ハハハー。」と。」

「あのクソ妹!ぶっ殺してやる!」

「それでいいのです。」

「「「……やはり、あのメイドには逆らってはいけない。…怖い。」」」

……嘘を言っとるわな。

それに引っかかるティオネもティオネや。

単純にも限度あるやろ…。

 

ブチキレとるティオネがベルたんに怒涛のラッシュを仕掛けている途中で、メイたんはアイナたんに挨拶へ行きよった。

「ど、どうして…【最強侍従】が。」

「これはこれは、お久しぶりですね。アイナ・チュールさん。」

「ひっ!」

「貴女の娘さん、エイナ・チュールさんは中々優秀ですね。良い教育をされていますね。」

「……そ、それはどうも。」

そりゃ、怯えるわな。

メイたんによってウチ…【ロキ・ファミリア】が何度も蹂躙されよったからなー。

今では笑い話やけどな。

 

「エイナさんがいなければ、今の坊ちゃまはいませんでした。お礼を申し上げます。」

「は?あ、いえ…坊っちゃま?え?あの…彼は【ゼウス・ファミリア】ですか?」

「いいえ、違います。系譜だけは受け継いでいますが。」

「そ、そうですか(なら、安心ね)。…系譜?」

あー知らなかったんか。

そりゃ昨日来たばかりやからな、しゃーないわ。

 

そしたらウイナが何か気づいたみたいやった。

「あ…まさか、あの紅い瞳はあいつ…サポーターの?」

「正解でございます。」

「嘘だろ!全然似てないぞ!紅い目と足の速さだけじゃねえか!」

「ええ…あの助平の?嘘でしょ…どこをどうしたらあんないい子になるの…。」

「それは私も同意します。」

それはわかるわー。

 

けど、母親を知ったらどうなるんやろか?

「そう…母親は…誰なの?白い髪をもつ人って【ゼウス・ファミリア】にはいなかったよね?」

「母親は、【ヘラ・ファミリア】の団員です。」

バターーン!

 

あ、倒れよった。

「「!?母様、母様!?しっかりして下さい!」」

「しっかりしろ!アイナ!大丈夫だ!【ヘラ・ファミリア】はもう全滅したんだ!」

「おや、知らなかったのですか?神ヘラもあの【最恐執事】も今オラリオにおられますよ?」

バターーン!

 

まあ、しゃーないわな。

「「と、父様!?」」

「それはそうなるだろうな…。あの時代を生きた奴が聞けばそうなるのは道理だ。特にこいつらはあのファミリアの、神ヘラの恐ろしさを身をもって知っているからな。」

そやな、ホンマにあの時代は理不尽やった。

最強の【ゼウス・ファミリア】と最恐の【ヘラ・ファミリア】によって蹂躙されまくる毎日やった‥。

 

やけど、おかげでウチらはここまで強くなれたんや。

あいつらがまさか黒竜討伐に失敗して全滅寸前、とは思わんかった…。

 

あいつらの系譜を受け継いだベルたんが、ウチらを従えるとはなー。

ホンマに…下界は面白いわ!

特にベルたんが来てからや。

 

やはりウチへ入ってほしかったわー!




ティオネと模擬戦開始前に、メイが乱入しました。
そして、ハンデ付き(200キロの枷&目隠し)で再開しました。

アイナとウイナは、メイこと【ゼウス・ファミリア】の【最強侍従】に怯えています。
エイナの教育について褒めて、ベルくんの両親について語っています。
母方を知って気絶した二人です。
仕方がありませんね。

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