白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

353 / 439
最後の番となってイライラしているベートさんです。


第352話 凶狼、観戦。/侍従長、助言。

ちっ…。

あのバカゾネス、少しは考えろ!

「なめんじゃねええええええ!」

「…ぐっ…!」

「あのバグ兎でもああつけれらたら、そんなに動けないわな。」

「だが、最小限の動きで防御と回避をしている。」

「なぜ目隠ししたたまで防御や回避ができるんじゃ?ティオネの【狂化招乱】は儂でも手こずるのじゃぞ?」

気づいていねえのか?

クラネルがとんでもないことをやっているのかを。

 

「……耳だ。」

「「「耳?」」」

「クラネルのやつ、聴覚だけでバカゾネスの動きを掴んでやがる…。見ろ、もう攻撃が当たらねえぞ。」

「「「なっ!?」」」

「ちっ…!差がどんどんつけられやがる…糞がっ!」

「ベートさん…。」

俺たち獣人の十八番を奪いやがった!

一気に…成長いや飛躍してやがる!

 

だがな…それでいい。

「糞がぁぁぁぁぁ!」

「ここだ!」

「あがっ…。…こ…の…バグ兎が…。」

ふん、バカゾネスの顎を揺さぶったか。

甘え奴だ…!

 

次は爺か。

勝てるとは思えないがな。

「さて、儂の番じゃのう。」

「待ちなさい、【重傑】。私の予想より早く掴んだようですので、もはや貴方では相手になりません。」

「待つんじゃ!儂はまだその若造とやりあっておらんぞ!」

「ええ、だから貴方にとってかなり有利な方法でやります。」

「「「え?」」」

かなり有利な方法だと?

 

----------------------------------------

 

床に縄を大きく輪にして敷いている。

これは…ロキが言っていたやつか。

そして、爺とクラネルは半裸でズボン履いたままだ。

「えっと…これは?」

「坊ちゃま、それは"スモウ"というものです。ルールは簡単です。この輪から相手を出せばいいのです。」

「まさか、スモウをやるとは思わんかったのう。」

「メイたん、メイたん!酒を解除してやー!こんなの、飲まなきゃ損やん!」

「いいですよ。」「ホンマか!」

「フリュネの「イヤ、ケッコウデス。ハイ。」」

……思い出させんな!

糞っ!あのヒキガエル…いやバケモンが!

絶対にリベンジしてやるからな!

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

ここ最近の坊ちゃまは非常に吸収率が著しいです。

やはりメーテリアさんが復活されたからでしょうか?

 

今の坊ちゃまはもう私達の連携についていっています。

あの【女帝】でも手こずらせるぐらいなのに…。

指摘したらそれを数回反復し、すぐ習得しています。

 

現に先程の【怒蛇】の模擬戦でも課題をクリアしました。

聴覚だけで把握するのをたったの一戦で?

才能がないどころではありません。

想いだけでここまで強くなるとは。

 

おや?アイナ・チュールが起きたようですね。

「母様…大丈夫ですか?」

「……ええ、大丈夫よ。まさかあの子が【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の系譜を持っているなんて…。エイナ、大抗争の件は知っている?」

「はい、知っています。母様……ベルくんの伝記の0巻は読みました?」

「え?まだだけど……?」

「そこに書いてあります。ベルくんが系譜を持っていることも、大抗争の裏側が。」

「わかったわ…。読むわ。」

まだ、読んでなかったのですか?

まあ仕方がありません。昨日の今日ですからね。

 

ウイナ・チュールは起きて早々、怯えていますね。

「殺される殺される殺される(ガクガクブルブル)。」

「と、父様?」

「イーナ…、どうしたの?」

「父様の様子が…。さっきのメイドさんが神ヘラと【最恐執事】という人がオラリオにいると聞いて…」

「ひっ!そ、そんな!神ヘラだけでなく、あの【最恐執事】も!?(ガクガクブルブル)」

まあ、この二人はかつて三首領と共に【ヘラ・ファミリア】へ殴りこんだことがありますからね。

その時のことを思い出しているのでしょう。

 

エイナさんはお二人を落ち着かせていますね。

「母様!落ち着いてください!」

「エ、エイナ!一緒に帰りましょう!貴女は、神ヘラの恐ろしさと【最恐執事】のえげつなさを知らないのよ!」

「あの…私はその方々と今、一緒に暮らしています。」

「「え」」

まあ、そうですね。

恐怖を与えた方々が愛娘のエイナさんと一緒に暮らしているのですから。

 

「神ヘラは確かに厳しい方ですが、優しい方ですよ?」

「USOだろ…。」

「セバスさんもいいお方ですよ?」

「……エイナ。騙されていない?」

「アイナ母様、その方々に失礼ですよ?」

 

ここで助け舟しますか。

「アイナさん、ウイナさん。」

「「ビクッ!」」

「今の神ヘラは、貴方がたが知っている神物ではありません。」

「「え?」」

「その方のお気に入りがエイナさんです。よかったですね?」

「「マジ?」」

「お気に入りなのは嬉しいんですが…、両親のことを考えると複雑です…。」

まあ、そうですね。

 

家族団らんもいいのですが、坊ちゃまを放置するのはどうかと思いますが。

「それはいいのですが、アレは見なくてもいいのですか?」

「はっ!ベ、ベルくん!?え?何で…半裸で【重傑】と組み合っているの!?」

「はわわわ、ベル様の肌…。」

「…かなり鍛えているな。筋肉がもっとあれば「「「ダメ」」」え?」

「父様、ベルくんはあのままでいいんです。」

「ベルくんにアレ以上の筋肉は必要ないわ。」

「あれがちょうどいいんです!父様と一緒にしないで下さい!」

「…………。」

すっかり、チュール家の女性は坊ちゃまに染まってしまいましたか。

父親の背中に哀愁が漂っていますね。

 

ポンポン

「女系家族の父親は辛いですね?」

「…………(ガクッ)。」

 

頑張って下さいね。




ブチギレしたティオネをハンデ付きで倒したベルくんです。
ベートさんは冷静に観察していますね。

そしてガレスさんは、かつて18階層で言っていたスモウを今、この場で叶えました。
ようやくここで伏線拾いました。
ロキは大喜びですが、禁酒されて凹んでいます。

【ヘラ・ファミリア】におびえている二人ですが、その神ヘラと【最恐執事】と共に暮らしているエイナにびっくりしています。
そりゃ、当然ですね。

スモウをしているベルくんの半裸に興奮しているチュール家の女性陣です。
ウイナさんはメイさんに慰められ、凹んでいます。

感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。