白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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今回はシル(フレイヤ)回です。
反省とは何の反省でしょうか?


日常編(ほのぼの?)
第358話 街娘、反省。


イーナさんへの指導内容を考えないといけませんね。

元神フレイヤとしての威信に賭けて!

 

アリーゼさんと輝夜さんが、元【アルテミス・ファミリア】の方々と一緒に戻ってきました。

そして、先程のイーナさんに絡んだ【ラシャプ・ファミリア】について話し合いました。

「【ラシャプ・ファミリア】って、聞いたことないわ!」

「闇派閥でも聞いたことないわ…。恐らく外から来たのでしょうね。」

「だが、やり口が闇派閥そのものですね。コソコソして気に入りませんねえ。」

ええ、同感です。

それに本当にどっかで聞いたことあるんです。

そう…最近のような。

 

ユーティスさんがそんな私を見て話しかけてきました。

「どうしたの?シノス。ずっと考えていたみたいだけど?」

「聞いたことがあるんです…どこかで…。あ!ヘディンさん、ちょっといいですか?」

「はい、どうしましたか?シノス様?」

「様はいいと言っているんですが…。【ラシャプ・ファミリア】って聞いたことないですか?」

「…そのファミリアがどうしたのですか?」

「実は…。」

ヘディンさんなら知っているでしょう。

【フレイヤ・ファミリア】と関係あるなら知っているはずですから。

 

一連のことを話した後、ヘディンさんは険しい顔をしていました。

「………シノス様、すみませんが後で少々時間をいただけませんか?」

「え?いいですけど、知っているんですか?」

「はい、知っています。これは我々の不手際です。」

「え?」

不手際?

……クノッソスのことかしら?

 

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そして、数十分後に私はヘディンさんに呼ばれて来てみた。

そこには…。

「えと…何故ヘグニさんとガリバー兄弟の皆さんがそろっているのでしょうか?」

「そうだ。用件を言え。」

「姫から連携の打ち合わせがあったのに。」

「姫がまた拗ねられたらたまらん。」

「姫の連携稽古、毒舌もサイコー。」

「友が心配だ……。」

「黙れ、貴様ら。…シノス様、いえフレイヤ様。この度のイーナ・チュールは我々の不手際です。」

何ですって…!?

 

「…続けなさい。」

「フレイヤ様は覚えているかもしれませんが、1年前のアリィ王女をご存知でしょうか?」

「…ええ。」

忘れるわけがないわ。

あの暇の中で楽しかった日々を。

 

「あの時、フレイヤ様の持ち物を汚したのが【ラシャプ・ファミリア】です。」

「……思い出したわ。あまりの小物だったから忘れていたわ。そのファミリアがオラリオへ忍び込んだのね。」

「はい。」

「逃亡せし邪神か…。」

「確かに…俺たちの不手際ですね。」

違うわ。

これは、私の責任よ。

【フレイヤ・ファミリア】主神として。

 

彼らの罪悪感を消すかのように、言った。

「いいえ、あなた達のせいではないわ。追うように言わなかった私の責任よ。」

「…皆様へは私が言います。そこで、だ。【ラシャプ・ファミリア】について調査しろ。」

そうね。

その方がいいわ。

 

と思ったら、やってきたわ。

「不要ですな。ヘディン殿。既にこちらにあります。」

「「「!!!(気配を絶たないで欲しい…。心臓に悪い。)」」」

「セバス殿…。この度は申し訳ない。」

「いえいえ、そのようなことは【ヘラ・ファミリア】の時でも幾度かありましたからな。それ以降、敵対したファミリアは即座に滅ぼし、神をヘラ様へ引き渡し処理なさいましたからな。」

「「「………。」」」

そうね…。

当時は本当に抗争ばかりだったわ…。

 

当時を思い出そうとした私を引き戻すかのようにセバスは言ったわ。

「話を戻しましょう。【ガネーシャ・ファミリア】へ赴いて、【ラシャプ・ファミリア】の方々へヘラ様直伝のご…尋問をなさいましてな。」

『拷問と言おうとしたよな…?』

『オイバカヤメロ』

『俺らを巻き込むな!』

『分かっているなら言うな!』

 

「それで、構成がわかりました。どうやら、クノッソス侵攻戦に逃げ出した闇派閥の方々を眷属にしたようです。」

「「「!!」」」

「なので、シノス嬢…そして【フレイヤ・ファミリア】の責任ではありません。まあ、ヘラ様に言わせれば「詰めが甘い」でしょうな。」

「…それでも神ラシャプを取り逃がした私の責任です。」

ええ、あの神を逃さなければイーナ・チュールはベルさんのハーレムに入ることはなかったのに…。

 

そんな私を慰めるかのようにセバスは言った。

「いえいえ、これはチャンスなのです。」

「「「チャンス?」」」

「はい、アビリティを上げてから偉業を溜める必要はありません。それは皆様がご承知と思います。」

「まさか…セバス殿、貴方は…。」

ヘディンはハッとしてセバスを凝視したわ。

…何かしら?

 

セバスはそのヘディンさんの視線を切って、私を見た。

「シノス嬢。ヘスティア様に聞きましたが、もう既にアビリティがCに入ったとか?」

「「「え?もう?」」」

「はい!」

「ユーティス様も同様にアビリティを上げておられるとか?」

「ええ。エルピスさんが入ってから、かなり上がりました。エルピスさんもCに入っています。」

「「「早すぎる…。」」」

いや、でもね。

あのスキルもそうだけど、エルピスさんとユーティスさんと競い合うのが非常に楽しいのよ!

神力も神威もなしに、純粋な技だけでガチンコするというのがね。

……結局楽しんだのが勝ちということよね。

まあ、ステータス上昇速度が【フレイヤ・ファミリア】でもないほど早いんですもの。

それが自分というのは皮肉な話だけどね。

 

そしてセバスはようやく本題へ入ってくれた。

「【ラシャプ・ファミリア】は真っ向から来ないでしょう。神ロキ曰く、コソコソするチンケな神と聞いております。なので、第二級冒険者以上に対しては出て来ないでしょう。」

「…わかりました。私達を囮にするのですね?」

「いいえ?違いますよ?」

「「「え?」」」

え?違うの?

レベル1の私たちをおびき寄せて、そこを一網打尽するんじゃなかったの?

 

セバスは生徒へ教えるかのように言った。

「逆です。偉業にするのです。聞けば、今回の捕縛でレベル3の半分は捕らえましたが、その他のレベル3やレベル2が大勢おられます。貴方がたの偉業の生贄には丁度いいでしょう?」

「「「うわぁ…生贄と言ったぞ…。」」」

「なるほど…うふふふ。あちらからネギをしょって鴨がくるということですね?」

「その通りでございます。」

「そうですか。できるだけ、アビリティを上げますね。やる気が湧いてきました!ユーティスさんたちに伝えますね!情報ありがとうございます、セバスさん。」

「いえいえ。坊ちゃまに感謝するべきかと。おかげで、チュール家を完全に取り込むことができました。」

そうね、そうよね。

偉業を積む相手は高レベルでないといけないよね!

【ヘスティア・ファミリア】またはオラリオ連合の誰かにしようと思ったけど、戦力ダウンしたら目も当てられないわね。

闇派閥なら躊躇しなくてもいいわ。

イーナさんにはある意味感謝しなければいけませんね。

 

「【ラシャプ・ファミリア】に初めて同情したぞ。」

「何もこんな時に来なくてもいいだろうに。馬鹿なのか?」

「俺はエイナさんが可哀想に思ったぞ。」

「しかも家族丸ごと…。」

「それ以前に、ここに神ヘラがいるのを知っているのか?神ラシャプは。」

「「「………。」」」

知らないでしょうね。

知っていたら絶対にオラリオへ来るわけがないわ。

 

 

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~【ヘスティア・ファミリア】イーナの部屋~

「くしゅん!」

「んにゃ…ベル様…。」

「はぁ…、だから家族のみんなに紹介したくなかったのよ。イーナがベルくんを見たら確実に惚れるということに。だって、姉妹と共に好みが同じなんだもの…。しかも、アイナ母様がいつも言っていた理想の息子が、ベルくんそのものなんだもの。」

 

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~【ディアンケヒト・ファミリア】治療院のアイナ病室~

 

「大抗争の真実はそうだったのね…。あの子があまりにも可哀想じゃない!グスッ…。神ゼウスがそんな神と知ってたけど、そこまでなんて…。それでなんであんなに真っ直ぐで純粋無垢に育つの?奇跡だわ。……エイナは本当にいい子を捕まえたわね。…私が母というのを教えてあげるわ!ふふふ、楽しみになってきたわ。」

 

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はい、ラシャプを放置したことについての反省です。

セバスの提案により、【ラシャプ・ファミリア】は元女神三人娘の生贄となりました。
ご愁傷さまです。

親娘似たもので、ベルくんが好みのドストライクとなっています。
アイナさんはベルくんの母となろう、と張り切っています。
すでにいるのを知らずに…。

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次回は、意外な方の視点となります。












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