白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

376 / 439
久々のベルくん回です!
今回は…。


第375回 白兎、赤面

僕は何故ここにいるのだろう?

早く強くならないといけないのに。

 

でも…どうしてもママたちが…。

この茶会に参加してほしいというから…。

【最強最高の英雄】へ一歩でも早く近づけないというのに。

「…でね。うちのエイナとイーナったらね…。」

「アイナ母様!それは言わないでください!ベルくん!耳塞いで!」

「ベル様!聞かないで下さい!」

「えっ!」

「あらあら、小さい時はみんな同じだから気にしなくてもいいのに。」

「全くだ。」

……聞いて得したような。

エイナさんってキレイだしカッコいいけど、小さい頃はそんなんだったんだ。

イーナさんはまだわかるよ。

 

えっと…この場にいてもいいのかな?

そういえば……アイズさんの幼い頃ってどうだったんだろう?

聞いてみたい!

 

リヴェリア様なら知っているはず。

「うちのアイズもな…。こうなるまでどんなに苦労したことか…。」

「!!待って、リヴェリア…。」

「何だ。」

「私は最初からこうだった…。」

え?そうだったんですか?

 

と思っていたら、神様たちからダメ出しされた。

「嘘だな。」

「嘘はダメだぜ?アイズくん。」

「うぐっ!」

「え?そうだったんですか?」

「……ベルは聞いたらダメ!」

「ええっ!」

で、でも…聞いてみたい!

 

リヴェリア様がアイズさんが止めるのを無視して話していた。

………7歳から冒険者で、ファーストアタックがゴブリンを爆散?

………血まみれになるまでダンジョンへ潜っていた?

………初めての負傷が、乳歯がとれた?

最初の2つはともかく最後の1つはか、可愛い!

 

次々と暴露するリヴェリアさんの肩にアイズさんが赤面してポカポカしていた。

…こういう茶会も悪くないね!

あ、アイズさんが顔を覆って悶絶した…。

 

アイズさんが悶絶しているのをよそに、アルフィア義母さんとリヴェリアさんに同情していた。

「やはり苦労したのだな…。」

「ああ、本当に。副団長としての仕事よりこちらが苦労した…。」

「それはわかるわー。育児より、オラリオで好き勝手に過ごしていた時が楽だったわ。」

「その好き勝手とは、うちへ殴り込んだ時のことか?ん?」

「その節は大変申し訳ありませんでした!」

……最恐の【ヘラ・ファミリア】に?

【ロキ・ファミリア】って、そんなに血気盛んだったんだ…。

 

アイナさんたちが和気あいあいしていたところ、ママが溜息ついていた。

どうしたんだろう?

「いいわねー。みんなは子供の小さい頃から全部知っているなんて…。私は14歳より前のベルを知らないのに…。」

「仕方がないだろう。私達は今のベルしか知らないんだから…。」

……。

えっと、僕はどう言えばいいのだろう?

 

神様が空気を変えるかのように言った。

「ベルくんの小さい頃を知っているのはゼウス様と村人だけだよね?」

「はい、そうです!」

「いや、知っている奴が少なくともここに2人はいるぞ?」

「ええっ!誰!?」

お祖母ちゃんがそう言っているのを驚いた。

お祖父ちゃん…ううん、ゼウス様と村の人しか知らないはず!

誰なの!?

 

そう思っていたら、メイとセバスが横から話してきた。

「坊ちゃま、私達をお忘れですかな?」

「!?」

「では、坊ちゃまの小さい頃をこのスケッチブックで説明しましょう。」

「ま、待って!メイ!」

しまった!メイとセバスは僕の記憶を読み取ることができるんだった!

と、止めないと!

 

そしたら、エイナさんとイーナさん、アイズさんが僕を取り囲んだ。

「ベルく~ん?ダメだよ?さっき私たちのを聞いたでしょ?」

「ベル…一方的はずるい。」

「私はベル様の全てを知りたいです!」

……僕は聞きたいとは言ってないですよ!

は、恥ずかしい!止めないと!

 

そしたら、セバスが僕を光速の如きで縛った。

猿轡も。

「坊ちゃま、失礼します。」

「…!(ちょっ!)」

「では、メーテリアお嬢様。坊ちゃまを抱いてくださいませ。」

「わーい、ベル♪(すりすり)」

「…!(ママ、恥ずかしいよ!)」

ママに抱え込んだら、暴れないじゃないですか!

み、みんなの目の前で…特にアイズさんには聞かれたくない!

 

…どうして、ママを見て羨ましそうにしているんですか?

 

僕がそう思っていたら、メイがスケッチブックを開いた。

そこには…赤ちゃんだった僕がいた。

ハイハイして微笑んでいる…。

 

絵がうますぎる!

リアルすぎるよ!せめて、もう少しボカして!

 

他人ならともかく、自分のを見るとめっちゃ恥ずかしい!

絵はやめて!せめて言葉だけにして!

 

心の悲鳴を上げている僕を無視するかのように、その横にセバスが解説していた。

解説しないでーーーーー!

ママたちもワクワクして見聞きしないでください!

「こちらは0歳のころの坊ちゃまです。」

「あらあら、髪の毛が生えたばかりね。」

「まだ歯が生えていない時か。それでも可愛いな。」

「……!(恥ずかしい!)」

「おおー、ベルくんの赤ちゃんの頃ってこんな感じだったんだ。」

「これをあの人は独り占めしたというのか…。許せんな。」

恥ずかしすぎる!

先程までのエイナさんたちの気持ちがよくわかりました!

 

だから、ここでやめて!




はい、ママ友会にそれぞれの子たちが参加しています。
コレは赤面ものですね。
仕方がありません。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。