僕が心からの悲鳴を上げてまくっているのをよそに進めた。
「続きまして、こちらです。」
うう、恥ずかしい。
次の絵は…?
地面の上に座って、泣いている?
え?どういう状況?
「…何で、泣いているの?」
「…何かを食ってて泣いているのか?」
「はい、坊ちゃまは雑草を野菜と思って食べて、あまりの苦さに泣いたのがこちらです。」
!?
そんなの…覚えていないよ!
「……!……!(やめて!メイ!)」
「よくあることね。…後ろにゼウス様っぽいのがボロボロになっている絵があるけど?」
「はい、泣いた坊ちゃまを見て大笑いし、村の女性達がタコ殴りにした後です。」
「「「グッジョブ!」」」」
ええっ!僕、初耳だよ!
お祖父ちゃん…ゼウス様が毎日のようにボコられているのは日常茶飯事だけど、僕がこういう目に遭っているのは全く知らないよ!
そして…また次の絵が…。
「こちらは、ようやく立ったばかりでございます。」
今度は…僕が膝を震えながら立っている絵が…。
他人なら微笑ましいけど、自分のだとめっちゃ恥ずかしい!
ママたちは…好評だった。
「あらあら、ぷるぷると震えているわ。」
「うむ。可愛いな。」
「本当だね!」
メイがその反応を見て、次のページを開いた。
!?
どうして…村のお姉さんの胸に埋めているの!?
覚えていないよ!
「こちらが、その後もろに顔をぶつけて大泣きした後に村の女性の胸に埋もれて慰めてもらっています。」
知らないよ!そんな小さいことは全く覚えていないよ!
そんなことをアイズさんたちの前で言わないで下さい!
チラリとアイズさんたちの方を見ると…。
「この頃から○っぱいに興味あったんだ…。」
「……!……!(違います!エイナさん!)」
「(私は…あれほどじゃないけど、これから。)」
「(お姉ちゃんほどじゃないけど、これから成長するんだから!)」
弁解したくても口を塞がれているので言えない!
……何でエイナさんはこれみよがしで、それを持ち上げているんですか?
アイズさんもイーナさんもそれを僕の目の前で、も、揉まないでください。
目の毒です!
僕が色々と赤面している間に、ママたちは進めていた。
「後ろであの人が倒れているが?」
「はい、坊ちゃまが胸に埋もれているのを見て「ワシも埋もれたいぞい☆」と飛びかかって来たところを箒で打ち落とされた姿です。」
「何故その神と14年間一緒にいたというのに、全く染まらなかったのが奇跡だ……。」
「同感だ。」
お祖父ちゃん…、恥ずかしいよ。
お祖母ちゃんというきれいな奥さんがいるというのに…。
染まるといっても…、お祖父ちゃんは僕が寂しくならないように色々と楽しませてくれただけど…。
…でも、毎日のように僕を女の人へけしかけたり覗きに誘うのはあまり好きじゃなかったなぁ。
それをいうとお祖母ちゃんだけでなく、ママもアルフィア義母さんも怒るよね?
間違いなく。
そして僕が葛藤している隙に進められた。
「まだまだ、ありますぞ。スケッチブックは残り9冊ですな。」
「…!…!(本当にやめて!僕の知らないことまで暴露するのはやめて!)」
本当にやめてーーーーー!
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数時間だけど、僕にとっては数ヶ月のように感じられた。
僕の知らないことまで暴露させられた。
半分はお祖父ちゃんのせいだけど。
「あら?もう夕暮れだわ。」
「まだ3歳までしか来てないぞ。」
「ええー。ベルくんのことをもっと聞きたいのに!」
「不謹慎だが、なかなかおもしろかったぞ。」
「またやりたいわ!」
「そうだな。」
ママたちはいいんですが、僕の心はもう精神疲弊寸前です。
やっと拘束を解いてくれた。
「……もう、ママ友茶会はいいです。ぐすん…。」
「私もだよ…。ベルくん。」
「私も…。」
「全部知られてもいいけど、さすがに絵付きで説明しながらはキツいです…。」
うん、イーナさん。
それは本当にキツイ。
しかも絵が綺麗だし、色付きだからリアルに見えました…。
自分のことだから笑えない。
そして、メイはスケッチブックとノートをママへ渡していた。
あれは…まさか。
「では、メーテリアさん。こちらを。」
「え?スケッチブック?あら…ベルの絵ね。ああ、成長記録ね!」
「そして、こちらが先程の0歳から13歳までの坊ちゃまの様々なことが書いてあります。」
「!?ママ、ごめんなさい!」
しょ、証拠隠滅しないと!
【ファイアボルト】
その前にアルフィアお義母さんが立ちふさがった。
危ない!あっ…。
「無駄だ。」
「無効化!?ア、アルフィア義母さん!ずるい!どいて!」
「ベル、知られてはまずいことでもあるのか?」
…あるようでないような…。
そんな小さい頃、覚えていないよ!
だからと言って、全部知られるのは恥ずかしいんです!
僕は絞るような声で言った。
「…………ないです。ないですけど!恥ずかしいものは恥ずかしいんです!」
「諦めろ。他には漏らさないから大丈夫だ。」
「ママ友茶会では?」
「………あちらもそれぞれの娘のことを出すだろう?情報交換だ。」
「「「!?」」」
さっきまで微笑んでいたアイズさんたちも、こちらを振り向いて絶句していた。
リヴェリア様、アイナさん、お祖母ちゃんが同意した。
「うむ、ここ以外は漏らさないと約束しよう。」
「そうね!」
「安心しろ。」
ま、待って下さい!と言おうとしたら、ママがスケッチブックとノートを交互に見ながら嬉しそうにしていた。
あんな姿を見たら、とても言えない…。
けど、それだけは言わせて下さい!
「「「ちっとも安心できません!」」」
僕たちはその時、心が1つになった気がした。
はい、ベルくんの過去がママたちに知られてしまいました。
それは仕方がありません、母親としての特権ですからね。
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