発動ということは、誰を…?
ホームの前で…誰かが揉めている声が聞こえる。
迷惑だなぁ、と思って行ってみたら、ベートさんとどこかの神様だった。
い、急いで止めないと!
「……何でここにいやがる。ヴィーザル!」
「…久しいな、ベート。元気そうで何よりだ(あのチョーカーは…まだセレニアのことが忘れられないようだな。私もセレニアからプレゼントもらったものを持っているから、ベートのことを言えないな)。」
「あの……、ホームの前で喧嘩しないでくれますか?」
…お知り合い?
ううん、知り合いというよりそれ以上の関係のように感じる。
何故ならヴィーザルという神様が、荒だっているベートさんを優しい目で見つめていたからだ。
神ヴィーザルという方が僕を見て話しかけてくれた。
「…お前が【白兎の脚】か。」
「あ、はい。ベル・クラネルと言います。あの…ベートさんと知り合いでしょうか?」
「知らねえよ!こんな神は!」
「嘘はいかんぞ。…ベートの元主神だ。」
「ええっ!」
えっ…ずっと【ロキ・ファミリア】じゃなかったんですか?
ベートさんは舌打ちして、心配するかのように言った。
「ちっ…。あいつらはどうしている?」
「元気だぞ?あれから誰も死んでいない。お前を心配していたぞ。」
「うるせえ!心配する暇あるならさっさと強くなりやがれ!」
「ああ。強くなっているぞ?レベル3だがな。」
「まだレベル3かよ!だっせえぞ!」
「……そこの【白兎の脚】と一緒にされては困るのだが。」
「……こいつはバグっているから別だ!」
「ベートさん、ひどい!」
みんな、バグってると言っているけど…。
ちょっと早いだけだよね?
あれ?…その気配は愚者さん?
(む?神ヴィーザルか?懐かしいな。)
「あれ?え?今ぁぁぁぁ!?」
「なっ!この穴は…時空の穴!?」
「…‥は?」
(これは…私に魔法を唱えろということだな?わかります。)
【未踏の領域よ、禁忌の壁よ。今日この日、我が身は天の法典に背く。ピオスの蛇杖、サルスの杯。治癒の権能をもってしても届かざる汝の声よ、どうか待っていてほしい。王の審判、断罪の雷霆。神の摂理に逆らい焼きつくされるというのなら、自ら冥府へと赴こう。】
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「またなのぉぉぉぉ!?」
『セレニアを棺桶から出し、代わりのものを入れよ。』
「え?セレニアって…誰?」
ドーーーン
「ふぅ…もう慣れてしまったね。あれかな?」
ギィィィィゴトン。
「わ…美人。…この女の人を持ち帰らないと僕、帰れない…。仕方がないよね…ごめんなさい。」
女の人を棺桶から出し、代わりのものを探した。
「えっと代わりの物……、あっ!木製の防具と剣…。うん、同じぐらいの重さ。これを入れてっと…。」
ヒョイ、トコ。ヒョイ、トコ。
ギィィィィバタン
『ミッション!コンプリート!』
「よしっ!」
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「……何でだ?」
「…何が起こっているのだ?」
「おやおや、神ヴィーザルではありませんか?」
「ひっ!さ、【最強侍従】…何で…。」
ドドーン!
よし帰れた!
後は愚者さんの魔法だけだ!
「おい!クラネル!誰…を。」
「ば、馬鹿な!セレニアは…埋葬したはずだ!」
【開け戒門、冥界の河を越えて。聞き入れよ、冥王よ。狂おしきこの冀求を。止まらぬ涙、散る慟哭。代償は既に支払った。光の道よ。定められた過去を生贄に、愚かな願望を照らしてほしい。嗚呼、私は振り返らない】
【ディア・オルフェウス】
「ちょ、ちょっと待て!そいつはまずい!」
「え?」
「ぐっ…。何だ?今の光は。…は?恩恵が増えた?これは……セレ…ニア?」
「成功したようですね。」
「………マジかよ。」
え?まずかったの?
………悪い人じゃなかったらいいけど…。
あ、目が覚めた。
「う、ううん…。あれ?ここは…?あ、ヴィーザル様に…ベート!」
「セレニア…なのか?」
「え?私を忘れたの?ひどい!あんなに熱い夜を何度も過ごしたというのに!」
「ええっ!」
「お、おい!馬鹿!」
ベートさんの…恋人?
じゃあ、リーネさんは…?
あ、レナさんも。
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「何が…起こっているのだ?」
「見られた以上は仕方がありませんね。神ヴィーザル、選択してください。」
「…な、何をだ。」
「オラリオ連合へ入るか、神ヘラによって送還されるのかを。」
「入る!入るから、それはやめてくれ!入るから、これについて説明してくれ…。」
「では、こちらへどうぞ。」
「ああ…(オラリオへ来るんじゃなかった。だが…何故セレニアがこの時代へ来て生き返ったのだ?)」
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セレニアさんという人がベートさんに抱きついている。
わわわっ!こ、これが…大人の恋愛…。
リーネさんはいいのかなぁ…?
「あれ?ベート、何か変わった?………他の女の匂いがする。」
「て、てめえは獣人じゃねえだろ!」
………女の人って、五感も敏感なの?
セレニアさんの目がめっちゃ怖い!
こ、この場を離れよう…。
そう思ったら、聞き覚えのある声がやってきた。
「ベートさん、先に行かないでください!貴女は帰ってください!……その人は誰ですか?」
「嫌だー!ベートと二人きりにさせるもんかー!……誰?その雌は。」
「!?」
「……ねえ、ベート?あの女の人二人はだ~れ?」
「………(ダラダラダラ)。」
うわぁ…リーネさんとレナさんだ。
これ……やばくない?
あ、ベートさんがものすごい脂汗を流している。
すごく嫌な予感がする。
今すぐこの場を離れよう!
「じ、じゃあ僕はこれで…」
「ダ、ダンジョンへ行くぞ!クラネル!」
「え?うわぁ!」
「あ、ベート!」
「ベートさん!説明してください!」
「ベーーーート!」
ひぃぃぃぃっ!
狼に連れ去られるぅぅぅぅ!
はい、裏ベートさん回です。
ベートさんの恋人であるセレニアさん復活です。
そして、レナ・リーネ・セレニアの三角関係勃発でしょうか!?
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