白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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はい、今回は苦労人の【万能者】こと、アスフィさんです!



第37話 万能者、溜息

「ヘルメス様…、あの只者ではないメイドと執事は何者でしょうか…。」

「ん?あー、アスフィは会ったことなかったかあ。彼らはね‥。」

「それについてはお答えしましょう。アスフィ姫。」

「うおっ!」「ひぃっ!」

気配を感じなかった…。びっくりした。

それに、いつの間にか紅茶とお茶菓子までも持ってきている…。

 

姫はやめてほしい…マジで。本当に。…恥ずかしいから

 

「我々は、坊ちゃまに仕える者でございます。まあ、前の肩書は【ヘラ・ファミリア】専属執事、セバスといいます。」

「私は元【ゼウス・ファミリア】専属メイド、メイといいます。」

………。

何で、最強と最恐がいるんですか…。

「あー、彼らは魔導人形さ。鍛冶・神秘・魔導の高レベルが造った最高傑作さ。」

!?

「何…ですって…。」

この、人と間違えてもおかしくないのが、魔導人形!?

知りたい!神秘持ちとして、どういう仕組になっているのかを知りたい!

…というか、レベル4である私より強すぎじゃありません?

 

「彼らはそれぞれの元ファミリアの指導教官で、レベル7上位相当さ。まあ、身体能力だけならレベル8に届くかもしれないね。」

「さすが、神ヘルメス。我々のファミリアのパシリになっただけはありますな。」

「くまなくストーキングされて、何度か折檻したのが懐かしいですね。」

「マジすんませんでした。」

貴方は何やっているんですか…。

というか、レベル7上位が2人!?

しかも魔導人形!?精巧すぎません!?

彼らの製作者の弟子になりたい…。

 

「さて、今回の戦争遊戯について話し合いをしようか。というかメイとセバスがいる以上、早くも話が進みそうだ。」

「うん、メイくんとセバスくんのおかげで何とかなりそうだよ。」

そりゃ、そうでしょうね。

私達を手玉にとり、断罪するくらいね。

…本当に怖かった。

 

「ですが、ヘスティア様、神ヘルメス。状況はまだ悪いです。」

「ええ。戦争遊戯の場所が決まらない以上、戦力を集めなければならないです。」

「【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】が相手ですものね…。」

「でもさー、フレイヤが来ないから場所を決めようにも決まらないからね。まあ、時間が稼げたからいいようなものだけどさ。」

「ほう?詳しい話を聞かせていただけますかな?」

フレイヤ様が癇癪を起こして【猛者】たちに八つ当たりしているアレですか…。

本当かどうか眉唾ものです。

 

「なるほど…、そういうことですか。ふむ…探ってみますか。」

「は?」「え?」「何だって?」

「神ヘルメス。元【ヘラ・ファミリア】は【フレイヤ・ファミリア】と抗争を起こしたのは知っていますね?」

「あ、ああ。あれは一方的だったな…。」

「その関連で、情報収集のため【フレイヤ・ファミリア】ホームを探ったことがありましてな。」

「「「……。」」」

…絶対に敵に回してはいけません。

うちのファミリアのみんなに、強く念押ししておかないと。

 

「今晩あたりに私が探ってみましょう。メイ、後は頼みます。」

「承知しました。セバス、もし失敗したらその場で自爆して坊ちゃまのために身を捧げなさい。」

「「「え?自爆?」」」

……我がファミリアのためにも、本当にルルネを切り捨てましょうか…。

 

「あのような者の1万人いえ1億人いようとも、それらの命と坊ちゃまと比較になりません。必ず戻りますとも。」

「まあ、いいでしょう。こちらはこちらでいくつかやっておくことがあります。」

「……心強いな、ヘスティア…。」

「……ホントだよ…。」

もう、この二人がいるだけでも十分ではないですか…。

それでも不足なのですか?

…何を目指しているのですか…。

 

「あー…、言っとくけどヘスティア。俺たちはあくまでも中立を守る。なので戦争遊戯には表向きで味方できない。けど、陰ながらいくつか助けるよ。」

「ヘルメス、ありがとう。助かるよ。」

「…できればアスフィさんを借りたいんですがね…。」

「すみませんが、リリルカ・アーデ。【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】が相手では私が味方しても、焼け石に水でしょう。」

イシュタルを狂喜させた、あの狐人の妖術があったとしてもレベル5。

数分は戦えたとしても、その後は厳しいです…。

 

それに…これ以上、起爆者のベル・クラネルに関わりたくない!

 

「戦力かぁ…。アイシャはいるかい?」

「…そうだなぁ。「ヘスティア様。必要です。アイシャ・ベルカは春姫さんの護衛をやっていただきたいのです。ただ、【ヘルメス・ファミリア】の面子のためにも、今すぐではなく戦争遊戯ギリギリに参加するという形がいいでしょう。それでは中立になりませんので、ルルネさんあたりを【ロキ・ファミリア】へ加勢してはどうでしょうか?」…ということでお願いしていいかい?」

「了解したよ。」

「ただ、顔合わせ及び戦略を練りたいので、明日あたりにローリエさんと共にホームへ来ていただけませんでしょうか?」

「え?あ、はい。分かりました。伝えておきます。」

まあ、彼女も今回で怒り心頭で、いつ爆発してもおかしくありませんからね。

なら、参加する形で発散させてもらいましょう。

…抑えるのに疲れますので…、助かります…。

 

「後は第一級冒険者、特にレベル6が数人ほしいところですな。」

「…君たちがいれば十分じゃないかな…?」

「…ボクもそう思うよ…。」

私もそう思います。

 

「確かにそうかもしれません。ですが、これはチャンスなのです。」

「「「チャンス?」」」

「ええ、ダンジョンもそろそろ限界です。それはおわかりですね?」

「「!?…そうだね。」」

「なので、この戦争遊戯で坊ちゃま、いえ【ヘスティア・ファミリア】の完全勝利で終わらせて、坊ちゃまを中心としたオラリオ連合を作り出す必要があります。」

「「「!?」」」

「そのため【フレイヤ・ファミリア】及び【ロキ・ファミリア】を従えるには、私とメイ以外が参戦し完勝する必要がどうしてもあるのです。」

「それぐらいしないと、黒竜どころかダンジョンさえも制覇できません。」

そこまで考えていたのですか…。

恐ろしい方々です。本当に、敵に、回してはいけません!

 

「…なるほどね。確かに今回はピンチだけど、今後のためのチャンスでもあるわけだ。」

「フレイヤのことで頭いっぱいで、そこまでは考えてなかったよ…。」

「…むむむ。だとしますと、本当に戦力が必要ですね。しかもベル様に対して好意的な方々の。」

…厳しいのではないのですか?

ああ…、だから彼らは非常に厳しいと言ったのですか。

ダンジョン制覇と黒竜討伐に対して。

やはり…私も参加するべきでしょうか?

 

「ああ、アスフィ姫は魔道具づくりに専念していただきたいのです。人は向き不向きがあるのですから。」

「そうですね。これから必ず必要になりますから、愚者と一緒に。」

…………………………私の休暇は黒竜討伐後になりそうですね…。

…愚者…一緒に頑張りましょう…。

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……。

 

どこかで元賢者の愚者が身震いしていた。

皮膚の感覚がないはずなのに「???」と首をかしげてた。




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