そしてセレニアはベルに話しかけやがった。
「お礼は今すぐしたいけど、まずこっちが先を済ませたいから待っててね?」
「え?」
「待て…こっちが先だ!今から俺はベルと飲みに行くんだ!」
「え?」
ベルを引っ張って行こうと思ったら…。
こいつらに阻まれた!
「いいえ、こっちが先ですよ?」
「そうだよ。ベート。」
「な…、な…。」
!?
というか、お前らは仲違いしてたんじゃねえのか!?
■■■■■■■■■■■■■■
「おい、バグ兎。こっちへ来い。」
「あ、ライラさんとティオネさん。どうしましたか?」
「どうしたもこうもないぜ。ここはあたしたちに任せて帰っとけ。かなり面倒くさいことになるぜ?」
「その方がいいわよ…(チラッ)。」
「(チラッ)……そ、そうですね。一言声をかけてきます。」
「やめたほうがいいぜ?……あいつらに取って喰われるぜ?」
「ひぃっ!…か、帰ります!」
「ああ、帰っとけ(そうしないと、あいつらがうるさいんだよなー)」
「ティオナをよろしくね?」
「あ、はい。わかりました。」
「おい、ティオネ。あのバグ兎、わかってねえぞ?」
「でしょうね…。はぁ、あの馬鹿妹にもっと押すように言ったほうがいいのかしら?」
「やめとけ。あの化け物共に何されるかわからねえぞ?」
「そうね…。あの馬鹿狼はどうなるのかしら?」
「さあな、少なくとも死んだ奴が2人蘇ったんだ。願ったり叶ったりじゃねえの?」
「……そうね。」
■■■■■■■■■■■■■■
キャンキャン五月蝿いこいつらをのしのけて、ベルを探した。
「てめえら、うるせえ!………おい、ベルはどこへ行った?」
「あたしが帰らせた。」
「あんた、覚悟した方がいいわよ。後ろを見なさい?」
何だと?
後ろを見ると同時に、なんかの鎖でがんじがらめにされた!
こんな鎖…ち、力が入らねえ!?
「なっ!こ、これは…ミスリルの鎖…。てめえら!何のつもりだ!?」
「何のつもり?円満解決するためよ。ベート。」
「は?」
「ベートさん、私達は争うことをやめました。」
「はぁ?」
「何も一人じゃなくてもいいんだー!なら二人、三人でもいいよね?」
「はぁぁぁぁ!?」
な、何を言ってやがる!
俺が青ざめているところに、フィンたちが通りかかった。
「糞っ!これを解きやがれ!フィン!爺!ババア!助けろ!」
「諦めろ。」
「ベート。観念しなよ。彼女たちは…本気だよ。」
何…だと?
「それよりフィン、『暴喰麺』へ行くぞい。『背脂マシマシチャーシュー山盛りニンニクたっぷり暴喰ラーメン』を食べたいぞい。1日に1回は食べないと気がすまないのう。」
「そうだね。僕は『激辛味噌暴喰ラーメン』が食べたいかな。癖になるんだ。」
「私も行こう。新作の『柚子塩暴喰ラーメン』ができたと聞いたのでな。」
「あ、待てよ!あたしも行くぜ。」
「団長!お供します!」
「てめえらぁぁぁぁ!」
俺より暴喰麺を選ぶのかァァァ!
俺が喚いている間にこいつらは俺を担いで、歓楽街の…【イシュタル・ファミリア】の焼け跡へ運んだ。
ま、まさか…。
「本当に歓楽街は炎上したんだ…。レナちゃん、場所は?」
「こっちだよー!声が外へ届かないところだよ。私オススメ☆」
「只今戻りました!【ミアハ・ファミリア】へ寄ってきて3ダースの精力剤を買ってきました!」
「ありがとう、リーネちゃん!食糧よし、水よし…。二人共覚悟はいいわね?」
「「はい!」」
やべえ!
鎖は…ダメだ!何重にも縛られてやがる!
早く逃げねえと…喰われる!
こいつは、ニッコリと笑い服を脱ぎながらこっちへ来た…。
こんなに女…いや雌が恐ろしいと思ったのは初めてだ。
「て、てめえら!何をするつもりだ!」
「何って…ナニに決まっているじゃない。」
「わ、私は初めてなので…。」
「大丈夫!元【イシュタル・ファミリア】のテクニシャンのレナちゃんが手ほどきしますー!」
「ひ……よ、よせ…。来るなぁぁぁ!」
そして…俺は。
--------------------------------------
ここは、【ヘスティア・ファミリア】のベルの部屋だ。
…ベッドがでかいな。
「あの…、大丈夫ですか?」
「(ゲッソリ)…大丈夫に見えるか?」
「いえ…すみません。」
「てめえが謝るな。…俺のツケだ。」
隙を見て、何とか全速力で逃げた。
あの女ども…底なしかよ!
コンコン
ガチャ
「あ、メイ。どうしたの?」
「いえ、【凶狼】。お迎えですよ?」
「(ビクッ!)……いないと言え。」
……もう、嗅ぎつけられたか。
(((ヒョコ)))
「残念だけどー、それはダメ☆」
「そうですよ。疲れたら私が癒やしますからね。」
「レナちゃん、まだまだ元気ダゾ☆」
「助けろ…ベル。」
…屈辱だが、助けてもらうしかねえ。
ベルはそんな俺に同情して、セレニアたちを諌めようとしたが…。
「えっと…あの、皆さん…。」
シュバババッ!
なっ!てめえらは!
「ベル、そっちを見たらダメ…。」
「ベル!その盛った狼に近づいてはいけません!」
「ベート、観念しなよ?」
「諦めた方がいいですよ。貴方はもう詰んでいます。」
「(囲まれた!?)……ごめんなさい、ベートさん。」
な、な、てめえらぁぁぁ!
「てめえら、元は同じファミリアだろうが!おい!また縛るんじゃねえ!」
「「「失礼しましたー!」」」
「放せええええええ!」
そしては俺は再びこいつらに抱えられ、運ばれた。
また…始まるのか。
糞がぁぁぁぁぁぁぁ!
■■■■■■■■■■■■■■
「坊ちゃま、人の好意は素直に受け入れないとああなりますよ?」
「……ものすごく理解したよ、メイ。」
■■■■■■■■■■■■■■
はい、ベートさんはある意味ハーレムを手に入れましたね。
…方向としてはベルくんと同じですが。
そして【ロキ・ファミリア】は『暴喰麺』の常連となりましたね。
『暴喰麺』>ベートと。
ベートさんはよかったですね!
いい意味でも悪い意味でも。
感想・評価をいただけますと、嬉しいです!