白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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今回も輝夜回です!
自供とは…何でしょうか?


第388回 毒舌女、自供。

下唇を噛んでいる私をアルフィアは見て、聞いてきた。

「おい、知っているのか?お前は。」

「…はい。よく知っています。」

「何だと?何故輝夜、お前が知っているのだ?」

「タケミカヅチ様、お忘れですか?ゴジョウノ家は『朝廷』の暗部を司っていることを。」

本当に忌々しい家だ。

 

神タケミカヅチは瞠目して私を見た。

「…まさか。お前たち、ゴジョウノは…。」

「そのまさかです。【スサノオ・ファミリア】は神スサノオの目の前で、主神アマテラスの命令を偽って眷属を皆殺しにし、全滅しました…私達ゴジョウノによって。」

「…何ということを仕出かしたのだ!あの神共は!」

「なお、主神アマテラスはそのことを存じ上げません。流行り病で死んだと伝えられています。」

「馬鹿か?あの小娘は。…よくあのスサノオが大人しくしていられたな?」

いいえ、神スサノオがその場に入った時は全員死んでいました。

そして…当時感じた神威で、一番恐ろしく感じた。

 

私はかぶりを振って言った。

「いいえ、怒り狂った神スサノオは私達ゴジョウノでも押さえるのに一苦労でした。【スサノオ・ファミリア】の眷属の死体を見て嘲笑っていた邪神共も、神スサノオの神威に触れ、送還寸前までボコボコにされていました。」

「だろうな、あのスサノオを押さえるのに俺でも苦労するのだぞ?」

「はい、ですが、流石に私達ゴジョウノでも神スサノオを殺すわけにはいきませんでした。何人か犠牲者が出ました(そのまま死ねばよかったものを)。数刻でようやく押さえられました。それでもあの凄まじい怒りの神威は忘れられません。」

「…当然だ。あのスサノオだぞ?…そいつはどうしたのだ?」

「確か、神スサノオは『朝廷』本殿のどこかに幽閉されているはずです。」

極東を出たのも色々なこともあったが、それも大きな1つだった。

 

神ヘラが呆れたかのように神タケミカヅチへ吐き捨てた。

「……おい、タケミカヅチ。お前のいる極東の神々はクソばかりか?」

「……お前のところもだろうが。」

……私から見ますと、どっちもどっちですけどねぇ。

 

アルフィアは神々のソレを無視して、私へ話しかけた。

「輝夜。古代のモンスター、ヤマタノオロチについて詳しく聞かせろ。」

「直接目にしてないからわかりませんが、盗み見た古文書の言い伝えでは…名の通り蛇のモンスターで8匹に分かれているとのことです。」

「アンフィス・バエナのようなモンスターか?」

「似たようなものと思います。純粋な蛇のモンスターで、頭の角から尾の先まで漆黒に染まっており、合体・分離が可能とのことです。しかも1尾をかろうじて殺ったとしてもすぐに再生します。」

「なるほど…。面倒だな。」

古文書の言い伝えが正しければ、ですが。

ダンジョン下層のアンフィス・バエナを初めて見た時は、ヤマタノオロチかと思ったぐらいです。

あれが…8匹で1体で分離可能となるとレベル6…いや7を優に超えているかもしれませんね。

 

「…極東にいる最高レベルは?」

「私が家出する前なら…3、4が数人かと。当然、今のオラリオとは比べ物になりません。」

「…何故、オラリオに助けを求めないのかわかるか?」

「くだらないプライドの問題です。」

「……助けなくてもいいのではないか?」

アルフィアが呆れたかのように言った。

私もそう思います。

善神ツクヨミたちを保護した後、引き返せばいいかと思います。

置き土産は当然しますがね。

 

神ヘラが気づいたかのように言った。

「なるほど…ようやくわかった。おいタケミカヅチ、あの小娘の側近だったお前がオラリオに来たのはヤマタノオロチを討つためにそいつらを鍛え上げるためだな?」

なるほど…武神らしいですね。

確かにランクアップを早くするには、オラリオ以外に適したところはありませんからね。

 

だから私も、ここへ来たのだ。

『朝廷』とヤマタノオロチを討つために。

 

「…そうだ。それだけではないがな。」

「っ!…まさか、平民までもですか!?」

馬鹿な!それは…主神アマテアラスの主意を無視しているのではないか!

あの糞邪神共!

 

神タケミカヅチはため息をつきながら言った。

「……ああ。5年ほど前からそういう予感があった。生贄をジョウノ家で済ますところを拡大して、平民までも標的となった。特に孤児をな。それを『朝廷』でまだ繋がりがあった善神から聞いた。俺は…こいつらを生贄にしたくなかった。」

「タケミカヅチ様…。」

「ツクヨミたちと話し合い、素質のあるお前たちを連れてオラリオへ来たのだ。他の者は神社にこもって出させないようにしている。出れば、ジョウノ家によって囚われるからな。」

あの下衆以下の奴らめ!

それでは…我々ジョウノ家が今までやってきたことが水の泡ではないか!

何のために…何も知らぬ彼女たちは誇りを持って、ヤマタノオロチへ身を捧げたのだ…!

 

神ヘラは憤怒の表情で言った。

そうなるのも仕方がありません…。

「決まりだな。アマテラスも送還だ。私の手でギリギリまで責めぬいて送還してやる!」

「ま、待ってくれ!恐らく、アマテラスは知らないはずだ!」

「無知は罪という言葉を知らんのか?それでも大神か?よく主神をやっていられるものだ。馬鹿アレスの方が何倍もマシだ。」

「………。」

本気ですね…。

さて、どうしたらこの状況を収めたらいいのですかねえ。

 

さっきまでずっと黙っていたセバス殿が声をかけてくれた。

「皆様。一旦、ここで休憩になさいませんか?頭を冷やす時間が必要かと。」

「……そうだな。」

助かりました…。

レベル5となった私ならともかく、【タケミカヅチ・ファミリア】の皆様にはこの神ヘラの怒りの神威にはキツイでしょうからね。

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