白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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セバスさん回です。
このドロドロとした状況に何を提案してくるのでしょうか?


第390回 執事長、提案

なるほど。極東の、【アマテラス・ファミリア】はそのような事情でしたか。

大神アマテラスは善神のようですが、ヘラ様から見ると世間知らずのようですね。

…ヘスティア様とはどのような関係にあるのでしょうか?

確認してみましょうか。

 

「ヘラ様。神アマテラスはヘスティア様とつながりがあるのでしょうか?」

「ある。むしろ、アマテラスはヘスティアによく懐いていた。」

「ああ…。アマテラスはヘスティアの神殿へよく行ってたな。俺もよくお供していたから、ヘスティアと面識があるんだ。」

なるほど、天界では同郷でもないのに親しいのは何故かと思いましたがそのような事情がおありでしたか。

ふむふむ…。

 

「それではヘスティア様も同席なさった方がよろしいではないでしょうか?」

「…正直言うと、これはヘスティアに不向きだ。ヘスティアはこれを聞くと絶対に行くだろう。どんなに腐っていてもヘスティアは絶対に手を差し伸べる。…あれはそういう大女神なのだ。私としては行かせたくはないのだが。」

「…ああ、そうだな。」

「それでは、こうなさってはどうでしょうか?神質として神アマテラスをここへ拉致するのです。」

「「は?」」

ええ、あちらに引きこもっていては周りの糞神どもが邪魔してくるでしょう。

なら、こちらへ引っ張ればいいだけのことです。

 

少々手荒な手段となりますが、根本的に洗うには根こそぎする必要があります。

つまり…極東の洗濯ですな。

「まず極東に忍び込み、神アマテラスを拉致し神スサノオを救出します。神ツクヨミも含めて善神のファミリアごと保護します。その後は一気に掃除します、ヤマタノオロチも含めて。綺麗になった極東は神ツクヨミを中心とした善神を極東の主神にします。」

「お、おい…。」

「タケミカヅチ、黙れ。…続けろ。」

「神アマテラスは神質として、【ヘスティア・ファミリア】に謹慎させて、女神とは何たるかをしっかりと学ばせます。」

ヘスティア様が大神アマテラスと仲がよろしいのであれば、色々と学べるでしょう。

 

ヘラ様は私の案について驚いていましたが、納得しました。

「ふむ、なるほど。アマテラスがここにいさせるというのは癪だが…、ヘスティアは絶対にアマテラスを庇うだろう。どっちみち同じことか。」

「………ツクヨミが大変と思うが、それが最善の手だな。」

そうですな。まあ、それについての案はメイと話し合って練っておきましょうか。

 

ヘラ様は難しい顔をして私と向き合いました。

「…古代のモンスター、いや漆黒のモンスターのヤマタノオロチはどうするのだ?猪とアルフィアだけでは流石にキツいぞ?」

「もう一人をお忘れでしょうか?」

「まさか…メーテリアも出させるのか?」

そうでございます。

経験などはアルフィアお嬢様がフォローして下さいますからな。

 

「ヤマタノオロチがどのような能力をもっているかは、『朝廷』から聞き出せばいいですからな。」

「………メーテリアはアルフィアがついているから大丈夫だろう。しかし、レベル8が3枚だけで大丈夫なのか?『朝廷』の粛清も必要なのだぞ?タケミカヅチのところでは弱いから心細い。」

「弱くて悪かったな…。」

ええ、レベル2が最高ランクの【タケミカヅチ・ファミリア】には最初から戦力を期待していません。

なので、いいタイミングです。

 

「ええ。そろそろ、呼び出してもよろしいかと。」

「!…そうか、そうだったな。くくく…。」

(ひっ!)

ヘラ様が喜んでおられますな。

そうでしょうね、メーテリアお嬢様とアルフィアお嬢様に次ぐ、愛する義娘…自らの分身とも言えるあの方を連れてこられるのですから。

 

極東の神々は何柱いるのかわかりませんが、忙しくなりますな。

ヘラ様が。

「この件で忙しいのはヘラ様でしょうな。」

「ああ、そうだな。極東の神ほとんどを責め抜かないとな。」

「……程々にしてくれ。」

「貴様らがそんな体たらくだから、足元をすくわれるのだ。徹底的にやらねばならん。くくく…腕が鳴るな。」

「………。」

そうですな、ここには坊ちゃまやヘスティア様がおられますから、ヘラ様は自制しておられます。

なので、お二方がおられないところならヘラ様は本領発揮をなさるでしょう。

 

おや、あちらも話がまとまったようですね。

では、説明しましょうか。

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そして私はお嬢様たちへ説明しました。

「…ということでございます。」

特に輝夜嬢はこめかみに指を当てていますな。

 

そんなに悩むようなことですかな?

「『朝廷』に忍び込んで、神アマテラスと神スサノオを拉致?その間に神ツクヨミや命の仲間たちを保護?その後にヤマタノオロチを含めて、掃除ですか?……随分と無茶苦茶を言ってくれますね。」

「掃除って…そういう意味だよな?」

「怖い…。」

ああ、そのお二人は【ヘラ・ファミリア】についてはあまりご存知ないようですな。

仕方がありません。

 

小僧の方は「だろうな」という感じですな。

「ヤマタノオロチか…。レベル8が2枚で足りるのか?」

「おや?聞いておりませんでしたか?メーテリアお嬢様もレベル8ですよ?」

「なっ!…………そうか(ますます逆らえなくなったな)。」

項垂れるのも仕方がありません。

メーテリアお嬢様の恐ろしさを身をもって知っていますからな。

 

それにその小僧は、坊ちゃまのスキルと条件が既にそろっていることを忘れていますな。

「それに小僧、忘れていませんか?【ヘラ・ファミリア】団長を。」

「まさか…あいつを連れてくるのか!?ベルで十分ではないのか?」

「確かにそうでしょう。ですが、こういうのは坊ちゃまには不向きです。」

「それは同意いたしますね。若様はあまりにも綺麗すぎる。こういったことには向いておられません。だが、それでいいのです。汚れ仕事は私だけで十分です。」

そうですな、ですが汚れ仕事は輝夜嬢だけではありませんぞ。

私とメイ、そしてヘラ様がおられます。

坊ちゃまを遮る障害は私達が払ってみせましょう。

 

「(【アマテラス・ファミリア】が気の毒になってきたな)……わかった。極東へどう忍び込むのだ?」

「それについては後日にいたしましょう。移動手段には時間がかかりますからね。」

「「「???」」」

ええ、アレが出来上がれば遠征なぞものではありませんからな。

ダンジョンで使用できないのが残念ですが。

 

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そして解散した後、女神たちで集合して今回のことを説明しました。

「…ということだ。」

「アマテラス…あの子は何をやっているんだよ。はぁぁぁ~あの子は世間知らずだから仕方がないけどね。」

「仕方がなくはないぞ、ヘスティア。だが、取り巻く豚共が許せんな。」

そうですな。

降臨してくるなら選別ぐらいはして欲しいのですが。

 

ユーティス嬢は頬に手をあててため息をつかれていますな。

おやシノス嬢もですか。

「うちのオリンポスでも神のことは言えないけどね…。」

「そうですね…アースガルドもロキ様とか癖のある神揃いですからね。」

「この件については私達【ヘラ・ファミリア】が指揮をとる。ヘスティア、お前では不向きだ。」

「わかった…。ボクにとっては不向きだということはね。ヘラ、極東の神々については君に任せるよ。ただし、子供たちは子供たちで手出し無用だよ?」

「百も承知だ。」

ヘスティア様が納得されてよかったです。

さて、極東をいかに洗濯するかをメイと話し合わなければいけませんな。

 

…どう洗濯するかが楽しみですな。




はい、アマテラス様は【ヘスティア・ファミリア】へ神質となりました。
そしてツクヨミ様たちが新体制となりそうです。
本神たちがいない状況で…。

メーテリア、そして…【女帝】参戦となりました。
さて、どうなるのでしょうか?

ヘスティアは、自分が甘いとわかっているのでヘラへ任せました。
タケミカヅチはビクビクしていますが。

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