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私はバーチェ・カリフ。
【カーリー・ファミリア】の副団長だ。
今、私は【ヘスティア・ファミリア】ホームに忍び込んでいる。
ティオナから聞いた、アルゴノゥトについて知りたい。
物語に出てくるような英雄に会ってみたい。
聞けば、【ヘスティア・ファミリア】の【白兎の脚】だそうだ。
アルガナたちがああなってしまって、私はどうしたらいいのかわからない。
…今のアルガナなら怖くはないが、それとこれとは別だ。
ただ、クノッソスで聞いた大鐘楼の音。
あの音は私の心にかなり響いた。
今までにない感情が今もグルグルと体中を回っている。
アルガナに聞くと「医者に見てもらえ」とのことだ。
ひどくないか?アルガナこそ、医者に見てほしい。
フィンとかどうのとかを目をうっとりして、つぶやかないでほしい。
別の意味で怖い。
アルゴノゥトの物語をティオナに聞かせたせいで、内容を大体知っている。
平凡な男が色々と利用されて、それでも姫を救って英雄になったという話だ。
馬鹿馬鹿しいと思ったが、ティオナと一緒に読み進めるうちに私も毒されてしまった。
……毒を操ると毒されるのか…?
やはり、医者に見てもらうか。
話を戻すが、あの大鐘楼の音は【白兎の脚】が出したそうだ。
近くで見た者に聞くと、「凄かった」とか「英雄のようだった」としか言わない。
…会ってみたい。
会って、今の私の往くべき道を教えてほしい。
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見張りもいない…。気配も感じない…。
館が広い分、不用心だな。
気配は…下にかなり集まっているな。
強い気配は…こっちか。
ここか…。
ギィ…、バタン。
む…、誰かといるな。狐人か。
隣のやつが【白兎の脚】か。
白い髪で赤い目と聞いてたが、白い髪をしていることからこいつで間違いないようだな。
この距離で起きないとは…、いや薬で眠らせているのか?
何のために?まあ、いい。攫って聞いてみるか。
そう思い、私はこいつの白い髪をつかもうとした。
「そこまでです。声を出したらこの世とお別れになりますよ。」
!?馬鹿な!
全く気配を感じなかったぞ。
私の顔のすぐそこまで近づいているのに…。
それにこの殺気…レベル6…いや7以上!?
オラリオでレベル7は【猛者】しかいないはずだぞ!
「坊ちゃまは薬で深く眠っておられます。音を立てずこちらへ来てください。」
そいつはそう言って、私の首を掴み部屋の外へ連れて行こうとした。
…無理だ…。勝てない。私の本能がそう言っている。
それに…こいつ、生きてない?冷たすぎる。
このような者がこの世にいるのか…。
世界は広いな…。
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私は、先程気配が多く集まっていた部屋に移動させられた。
ツインテールの女の子…いや、神か?そうか、こいつが神ヘスティアか。
他はレベル2…雑魚ばかりか。いや、先程の女を除いてだな。
「メイくん、この娘かい?ベル君の部屋に忍び込んだ娘って?」
「アマゾネスか…。元『イシュタル・ファミリア』ではないよな?」
「見たこともない顔です…。顔を隠していることは暗殺者でしょうか?」
「それに、この方…強いです。恐らく第一級冒険者かと。」
…団員はこれだけか…。これだけなら逃げられるか…。
ぐっ!?
「ちょ、ちょっとメイ君!何しているんだい!?」
「脚の骨を折っただけですが、何か?」
「何かって…やりすぎだよ!…君は誰だい?何故ベル君の部屋へ忍び込んだんだい?」
駄目だ…こいつがいる限り、逃げられない…。
ここで自決するか…いや、読まれているな。
どうするか…。
「…君の目を見る限り…、悪い人ではなさそうだね。話してみないかい?」
この神は…、カーリーよりまともな神のようだな。
ここは正直に言った方がよさそうだ。
「…私は【カーリー・ファミリア】副団長のバーチェ・カリフだ…。」
「!?あ、あの闘国の【カーリー・ファミリア】!?」
「確か…殺し合いをしているファミリア、だったか?」
「何故、そのファミリアの副団長がうちに?」
「カーリーかあ、確かパールヴァティーが言ってたなあ。困った子だって。」
パールヴァティー…?
カーリーから聞いたことあるが、何だったかな…?
「ふむ…【カーリー・ファミリア】ですか…失礼ながらレベルはいくらでしょうか?」
さっきの女が質問してきた。答えられなかったら手をへし折るという感じだな…。
「レベル6だ…。」「「「なっ!」」」
「やはりそうですか…(今の坊ちゃまの訓練相手にはいいかもしれませんね)。それで、何故坊ちゃまの部屋へ忍び込もうとしたのです?殺気もなかったので暗殺ではないようですが?」
「【白兎の脚】の顔を見たかった…それだけだ。」
「それなら、堂々と会いに来ればいいのに…。」
……そうか…。そうすればよかったのか…。
(((ガッカリしている…。こいつ、天然だ…。)))
「ふーん…、君は優しい娘だね。殺し合いをしたくないのに、しないと殺されるという顔をしているよ。だから、顔を隠しているのかい?」
!?…見破られている…。カーリーでさえ、わからなかったのに…。
いや、知ってて知らないフリしてそうだな、カーリーは。
「何故、坊ちゃまに会いたいのですか?」
「…【ロキ・ファミリア】のティオナからアルゴノゥトがいると聞いた…。クノッソスであいつが大鐘楼の音を出した奴と聞き、興味が湧いたんだ。…どんな奴なのか…どんな顔なのか…どんな考えをしているのかを知りたかった。それだけだ。」
(また、ベル様のファンが増えました…。)
(やはり、明日に鍛冶場へ引っ越そう。)
(私も【タケミカヅチ・ファミリア】ホームへ戻ったほうがいいでしょうか…?いやいや、春姫殿の近くにいなくては…しかし…でも…。)
はい、【カーリー・ファミリア】のバーチェ・カリフさんでした!
セリフが少ないので、大体このような感じかな?と思いました。
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