白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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蠱毒王…誰のことでしょう?
答えは本文をどうぞ!


第39話 蠱毒王、侵入

私はバーチェ・カリフ。

【カーリー・ファミリア】の副団長だ。

 

今、私は【ヘスティア・ファミリア】ホームに忍び込んでいる。

ティオナから聞いた、アルゴノゥトについて知りたい。

物語に出てくるような英雄に会ってみたい。

聞けば、【ヘスティア・ファミリア】の【白兎の脚】だそうだ。

 

アルガナたちがああなってしまって、私はどうしたらいいのかわからない。

…今のアルガナなら怖くはないが、それとこれとは別だ。

 

ただ、クノッソスで聞いた大鐘楼の音。

あの音は私の心にかなり響いた。

今までにない感情が今もグルグルと体中を回っている。

 

アルガナに聞くと「医者に見てもらえ」とのことだ。

ひどくないか?アルガナこそ、医者に見てほしい。

フィンとかどうのとかを目をうっとりして、つぶやかないでほしい。

別の意味で怖い。

 

アルゴノゥトの物語をティオナに聞かせたせいで、内容を大体知っている。

平凡な男が色々と利用されて、それでも姫を救って英雄になったという話だ。

馬鹿馬鹿しいと思ったが、ティオナと一緒に読み進めるうちに私も毒されてしまった。

……毒を操ると毒されるのか…?

やはり、医者に見てもらうか。

 

話を戻すが、あの大鐘楼の音は【白兎の脚】が出したそうだ。

近くで見た者に聞くと、「凄かった」とか「英雄のようだった」としか言わない。

…会ってみたい。

会って、今の私の往くべき道を教えてほしい。

 

--------------------

 

見張りもいない…。気配も感じない…。

館が広い分、不用心だな。

気配は…下にかなり集まっているな。

強い気配は…こっちか。

 

ここか…。

ギィ…、バタン。

 

む…、誰かといるな。狐人か。

隣のやつが【白兎の脚】か。

白い髪で赤い目と聞いてたが、白い髪をしていることからこいつで間違いないようだな。

 

この距離で起きないとは…、いや薬で眠らせているのか?

何のために?まあ、いい。攫って聞いてみるか。

そう思い、私はこいつの白い髪をつかもうとした。

 

「そこまでです。声を出したらこの世とお別れになりますよ。」

 

!?馬鹿な!

全く気配を感じなかったぞ。

私の顔のすぐそこまで近づいているのに…。

それにこの殺気…レベル6…いや7以上!?

オラリオでレベル7は【猛者】しかいないはずだぞ!

 

「坊ちゃまは薬で深く眠っておられます。音を立てずこちらへ来てください。」

そいつはそう言って、私の首を掴み部屋の外へ連れて行こうとした。

…無理だ…。勝てない。私の本能がそう言っている。

 

それに…こいつ、生きてない?冷たすぎる。

このような者がこの世にいるのか…。

世界は広いな…。

 

-------------

 

私は、先程気配が多く集まっていた部屋に移動させられた。

ツインテールの女の子…いや、神か?そうか、こいつが神ヘスティアか。

他はレベル2…雑魚ばかりか。いや、先程の女を除いてだな。

「メイくん、この娘かい?ベル君の部屋に忍び込んだ娘って?」

「アマゾネスか…。元『イシュタル・ファミリア』ではないよな?」

「見たこともない顔です…。顔を隠していることは暗殺者でしょうか?」

「それに、この方…強いです。恐らく第一級冒険者かと。」

…団員はこれだけか…。これだけなら逃げられるか…。

 

ぐっ!?

 

「ちょ、ちょっとメイ君!何しているんだい!?」

「脚の骨を折っただけですが、何か?」

「何かって…やりすぎだよ!…君は誰だい?何故ベル君の部屋へ忍び込んだんだい?」

駄目だ…こいつがいる限り、逃げられない…。

ここで自決するか…いや、読まれているな。

どうするか…。

 

「…君の目を見る限り…、悪い人ではなさそうだね。話してみないかい?」

この神は…、カーリーよりまともな神のようだな。

ここは正直に言った方がよさそうだ。

 

「…私は【カーリー・ファミリア】副団長のバーチェ・カリフだ…。」

「!?あ、あの闘国の【カーリー・ファミリア】!?」

「確か…殺し合いをしているファミリア、だったか?」

「何故、そのファミリアの副団長がうちに?」

「カーリーかあ、確かパールヴァティーが言ってたなあ。困った子だって。」

パールヴァティー…?

カーリーから聞いたことあるが、何だったかな…?

 

「ふむ…【カーリー・ファミリア】ですか…失礼ながらレベルはいくらでしょうか?」

さっきの女が質問してきた。答えられなかったら手をへし折るという感じだな…。

「レベル6だ…。」「「「なっ!」」」

 

「やはりそうですか…(今の坊ちゃまの訓練相手にはいいかもしれませんね)。それで、何故坊ちゃまの部屋へ忍び込もうとしたのです?殺気もなかったので暗殺ではないようですが?」

「【白兎の脚】の顔を見たかった…それだけだ。」

「それなら、堂々と会いに来ればいいのに…。」

……そうか…。そうすればよかったのか…。

(((ガッカリしている…。こいつ、天然だ…。)))

 

「ふーん…、君は優しい娘だね。殺し合いをしたくないのに、しないと殺されるという顔をしているよ。だから、顔を隠しているのかい?」

!?…見破られている…。カーリーでさえ、わからなかったのに…。

いや、知ってて知らないフリしてそうだな、カーリーは。

 

「何故、坊ちゃまに会いたいのですか?」

「…【ロキ・ファミリア】のティオナからアルゴノゥトがいると聞いた…。クノッソスであいつが大鐘楼の音を出した奴と聞き、興味が湧いたんだ。…どんな奴なのか…どんな顔なのか…どんな考えをしているのかを知りたかった。それだけだ。」

(また、ベル様のファンが増えました…。)

(やはり、明日に鍛冶場へ引っ越そう。)

(私も【タケミカヅチ・ファミリア】ホームへ戻ったほうがいいでしょうか…?いやいや、春姫殿の近くにいなくては…しかし…でも…。)




はい、【カーリー・ファミリア】のバーチェ・カリフさんでした!
セリフが少ないので、大体このような感じかな?と思いました。

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