白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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はい、【カーリー・ファミリア】殴り込み後半です。



第42話 処女神、感嘆。

「そこでボロボロになっているアルガナさんと、そちらのバーチェさんは元々殺し合う予定だったそうですね?」

「…そうじゃ…。」

「それを【ロキ・ファミリア】との諍いで台無しにされたそうですね?」

「…そうじゃよ。あの無乳めが!しかも妾のファミリアがぁぁぁぁ…。」

何だか…可哀想に思えてきたよ。

あー、パールヴァティーの言ってたことがこれかぁ…。

 

「それを決めるのを、今回の戦争遊戯でしてはどうでしょうか?」

「む…?…カッカッカッ…!面白い!面白すぎるぞ!詳しく聞かせよ!」

「げほっ…、カーリー…うちは【ヘスティア・ファミリア】に借りはないぞ。味方するなら【ロキ・ファミリア】だけだ。」

「黙れ、アルガナ。お前はそこのメイドにぶっ飛ばされたのだろうが。【勇者】ごときにうつつを抜かすとは何事だ。恥を知れ!それより、続きじゃ!」

「まず、バーチェさんを【ヘスティア・ファミリア】に、アルガナさんを【ロキ・ファミリア】に味方し今回の戦争遊戯で戦い合わせて、多くの人々や神々に見ていただくのです。」

 

「…なるほどのう…【フレイヤ・ファミリア】を勝たせなければ、【ヘスティア・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】になるわけじゃな。そして、どちらが勝とうが妾は英雄同士の『闘争』を、最上級の『闘争』を楽しめるわけじゃな!いいぞ!いいぞ!その話乗った!」

「ま、待て!カーリー!【ヘスティア・ファミリア】に借りはないぞ!それをするならそれ相応の代償が必要だ!」

「む…それもそうじゃな。それについては何を差し出すのじゃな?なあ、ヘスティア。」

え?ボク?

え、えーと。

 

「その前に。何故、私達がバーチェさんを連れてここへ連れてきたのか、を説明してませんでしたね。」

おお!ナイスだ。メイくん!

 

「…そういえば、そうじゃな。おい、バーチェ。何したんじゃ?」

「…それは「【ヘスティア・ファミリア】団長のベル・クラネルを襲おうとしてました。」…です。」

「…何故じゃ?」「バーチェ、お前何考えているんだ?」

「……すまない。」

バーチェくんが可哀想に思えてきたよ…。

 

「襲おうとしたところを私が捕らえ、処罰しようとしたところで、ここへ連れてきたのです。さあ、落とし前をどうつけてくれるのでしょうか?」

うわぁ…メイくん…怖いよ…。

 

「それに襲おうとした理由は、ベル・クラネルに興味を持ったとのことです。そうですね?バーチェさん?」

「…はい、そうです…。」

「………そういったことなら、仕方があるまい。いいだろう。お主の話に乗ろう。」

「何を勘違いしているのですか?そっちではありません。」

「は?」「え?」「何だと?」

え?違うの!?

 

「神カーリー、もし貴方のファミリアに襲撃者が来たらどうしますか?」

「そりゃ、殺すに決まっているじゃろうが………あっ!?」

「そうです。バーチェさんの命はこちらにあります。バーチェさんの主神は貴方、神カーリーです。私達はバーチェさんの命をどうしようが問題ありませんが、話を聞けば今回の話を思いついて提案したわけです。命は有効的に使いませんといけませんからね。」

「「「………。」」」

(こやつ…儂らよりえげつないかのう?)

(…やはり、逆らってはいけない…)

(((怖い…。)))

さ、さすが…【ゼウス・ファミリア】専属メイドを長年やったことだけはあるよ…。

 

「そ、それはそれでいいのじゃが、もしアルガナが勝ったら、そちらから何かをいただかないと割に合わんぞ?」

「ふむ…、何をご要望でしょうか?」

「【白兎の脚】…ベル・クラネルをいただこう。」

「なっ!?そんなの「いいでしょう。」ちょ、メイくん!?むぐぅ!?」

「すみません、神カーリー。ヘスティア様、こちらへ…。」

駄目だ!絶対に駄目だ!それは飲めないぞ!

第一、メイくんもそうだろう!

 

『ヘスティア様。ここは飲んだほうがいいかと。万が一、いえ兆が一、負けたとしても神フレイヤが黙っていられないでしょう。』

『それはそうだけど…』

『それにヘスティア様…、【カーリー・ファミリア】の本拠地の『テルスキュラ』はどこにあるかご存知でしょうか?』

『えっと…オラリオからずっと離れた東南にある、半島の国だっけ?』

『ええ、そうです。オラリオ外なら…坊ちゃまの母方のあの主神ヘラが動けますね?』

『あっ…!』

『ご理解していただけて何よりです。』

メイくん…すごいよ。

あの子を利用するなんて。

 

「あー、すまなかったね。その要望、飲ませてもらうよ。」

「お、おう。ヘスティアは【白兎の脚】こと、ベル・クラネルを溺愛してると聞いたが、あっさり飲んだのう…。」

「ボクらが勝つと信じているからね。(いっぱいいっぱいだよ!)」

コンチクショー!

 

「ああ、神カーリー。」

「な、何じゃ。」

うん、メイくんが怖いよね。

わかるよ、その気持ち。

 

「参加するなら、【ロキ・ファミリア】との打ち合わせなしで当日の飛び入りをおすすめします。その方が…面白いでしょう?」

「お主…やはりえげつないのう。だが、面白い!カッカッカッ!その話、乗った!」

「では、この話は内密で。もし当日まで漏らしたら、なかったことにします。」

「うむ、よかろう。」

「では、バーチェさんの改宗をお願いします。」

「は?」

「まだ、バーチェさんの件は終わっておりません。バーチェさんの命はこちらにあります。何をどうしようが問題ないですよね。ここで首をはねても改宗しても同じことですね?【ヘスティア・ファミリア】につくなら改宗したほうが効率的であり、取り返す理由ができますね?」

「……最初からそのつもりじゃったな…。一杯食わされたわ…。」

「さて、どういたします?」

「…惜しいが…、うちにいるよりそっちにいたほうが面白いかもな。よかろう。バーチェの改宗を認めよう。」

「ありがとうございます。ご理解していただけて嬉しいです。」

すごいよ…メイくん。

メイくんを解放した、ベルくんに感謝しなければいけないね!

 

-----------

「…これで完了じゃ。」

「…カーリー、世話になった…。」

「これで顔隠さんで堂々とできるではないか。よかったな。」

「バーチェ…私は【ロキ・ファミリア】のフィンにつく。戦争遊戯で決着をつけよう。」

「…わかった。」

双子の会話じゃないよなあ。

 

「さて、帰りましょうか。ヘスティア様、バーチェさん。」

本当に疲れたよ…。

でも実質レベル6のバーチェくんが入ってくれたのは大きいね!

 

「…私がそちらへいてもいいのだろうか?私は既に多くの同胞の血にまみれている‥。」

「バーチェくん。君は生きている。それを忘れちゃいけない。もちろん、君が殺してきた人も。いいね?」

「…神ヘスティア…いや、ヘスティア様。その…よろしく…お願いします…。」

おお…、意外と可愛い娘じゃないか!

あっ!ベルくんが目移りする!

あ、けどあのアビリティとスキルが…。

まさか!メイくんはそれを見込んで…。

うわぁ…。

 

「では、バーチェさんはまず、坊ちゃまと戦ってもらいます。その戦いで得るものがあるはずです。」

「…はい、わかりました…。ようやく戦えるのか。長かったような気がする…。」

「その後は、私の指導を受けてもらいます。」

「え?」「…何?」

「当たり前でしょう。貴方の生殺与奪権は私にあります。」

「…ヘスティア様、助けてくれませんか…。」

「あー、メイくん。ほどほどにね。」

「わかっております。壊しはしませんよ。」

「「(…心配だ…)」」

この時、ボクとバーチェくんの気持ちが一体になった。

一気に距離が縮まった気がしたよ!




バーチェさん、【ヘスティア・ファミリア】へ入団しました!

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