そして神デメテルと対峙した…。
【ヘラ・ファミリア】がまだあった時に神ヘラに慣れていなかったら、卒倒していただろうな。
そこらにいる奴らと共に…。
「【猛者】、フレイヤに会わせて。」
「神デメテル、現在フレイヤ様の心身ともよくありません。大変お手数で申し訳ありませんが、後日お越しください。」
「関係ないわ、会わせて。」
さっきより神威が更に強くなった!
ここまでの神格があるとは聞いていないぞ!
いかん…!後ろの奴らもバタバタ倒れ始めた。
どうやったら鎮められるか。
「おい!何してやがる!オッタル!またフレイヤ様が癇癪お越しやがった!その女神に構っていられないでこっちを手伝え!」
俺と同じく、ワイン塗れになったアレンが…。
「ゲホッ…、ゴホッ…、この糞猫が勝手に抜け出すな!」
魔剣で煤まみれになったヘディンが…。
「おい」「この残念妖精が」
「どさくさ紛れに」「抜け出すな」
物をぶつけられ、ボロボロになっているアルフリッグ、ドヴァリン、ベーリング、グレールが…。
「ひぐっ…ううっ…えぐっ…」
ヘグニが泣いて出てきた。
神デメテルの神威が、ピタっと収まった。
…助かった。
「…ねえ、何が起こっているの?フレイヤに何が起きたの?」
「申し訳ありません。神デメテル、内輪のことですのでご容赦願います。」
ずっと頭を下げ続けて、
「………わかったわ。詳しいことはあとで聞かせてもらうわよ?」
ようやく引いてくれた。
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フレイヤ様が昨日と同じく、飲み、暴れて、疲れて
お眠りになられた…。
疲れた。
深層で魔石狩りした方がまだマシだ。
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再び幹部会議をした。
「ワインを全部取り上げた。」
「ベッドの中だけでなくクローゼットも」
「本棚の本の中にもあったぞ。」
「これでマシになるはずだ。」
…まさか、あちこちにワインを隠していたとは。
フレイヤ様らしいイタズラが、このような形で裏目に出るとは思わなかった。
だが、昨日よりはまだマシになるはずだ。
これでは、戦争遊戯になる前に自滅してしまうな。
フレイヤ様が以前のように、戻ってくれるといいのだが…。
「戦争遊戯どころではない。フレイヤ様に元に戻っていただくしかない。」
「どうやってだ?」
「フレイヤ様は癇癪を起こしまくっている。」
「我々がいくら言っても聞いてくれない。」
「ベルを攫ってくるか?」
「馬鹿共が。そもそもその愚兎が原因だろうが。攫って更に炎上したらどうするのだ?」
また、堂々巡りになってしまった。
無理矢理に抗争でも起こすか…?
「あの…すみません。」
今度は何だ?
もう、これ以上は勘弁してくれ…。
「何だ…?」
「あの、神ミアハが来られまして…この二日酔い防止の薬と睡眠薬を持ってこられました。」
「毒ではないだろうな?」
「神ミアハは神ヘスティアの側だろ?」
「そんなの受け取れるか。その場で捨てればよかったろうに。」
「…いや、お前ら一応薬神だぞ。そこまではしないだろ?」
神ミアハは、神ディアンケヒトよりまだマシな神と聞いている。
どうするべきか…。
「ヘイズに渡して、毒かどうかを確かめてからフレイヤ様に飲ませたらいいのではないか?」
「「「「それだ!」」」」
もし、効いたら神ミアハには感謝せねばならないな。
侍従に命じて、二日酔い防止の薬と睡眠薬を飲ませよう。
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結局、薬は毒ではないことを確認し、侍従を通して命令しておいた。
フレイヤ様が起きて、二日酔いに苦しんでいたところに飲ませた。
薬が効いてくれて、ぐっすりと寝てくれた。
これで一安心か…。神ミアハには感謝せねばならないな。
むっ…?
何だ…この気配は…。
………………気のせいか…。
「た、大変です。オッタル様!」
またか…今度は何だ?
「フレイヤ様が先程お目覚めになり、ワインを…」
「馬鹿な!ワインは全部発見して、取り上げたはずだぞ!」
「そ、それが侍従いわく枕元にワインが5本置かれておりまして…侍従共は知らないと言ってますが…。」
……!?
先程の気配は侵入者か!?
「緊急事態だ!侵入者が入った。全員へ伝えろ!アレンたちはフレイヤ様をお諌めしろ、と伝えろ!ワインを飲ませるな!毒かもしれん!俺は侵入者を見つけ出す!」
「し、承知いたしました!」
くそっ!
【フレイヤ・ファミリア】ホームへ…しかも神室まで侵入してくるとは!?
油断していた!
どこだ!?どこのファミリアだ!?
【ヘスティア・ファミリア】のベルはそんな奴じゃない。
ヤマト・命か!?…いや、レベル2でそこまでの実力はない。
【ロキ・ファミリア】か?フィンがやりそうだが…ここまでの侵入技術を持つ奴はいたか?
くそっ!どこに隠れている!?
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結局、見つからなかったか…。
ワインはワインセラーから取り出したものだった…。鍵は俺が全て持っている。
ワインセラーにこじ開けた後はなかった。かなりの腕前だ。
こんな真似ができるのは、オラリオにはいないはず。
フレイヤ様はまた、昨日と同じく、泣き、飲み、暴れて、疲れて、ようやく寝てくれた…。
神ミアハからいただいた薬を飲ませて。
ホーム内の、特に神室内の警備を強化した。
疲れた…。一旦部屋へ戻るか…。
ギィ…バタン。
!?この気配、入られた後がある!?
俺の部屋に!?何と大胆不敵な…。
何か盗られたものは……!?!?!?
あ…、壁に掛けてあった…ザルドの…【暴食】の…大剣が…な……い。
漆黒の鎧もだ!?
俺の《覇黒の剣》はある…。武器が目的ではない?
賊の狙いはザルドの大剣!?何のために!?
ここまで侵入してくるとは何者だ!?
む…?机の上に手紙が…?
!!!!
「くそっ!!」
握りつぶしてザルドの大剣があった壁に拳で殴りつけた。
壁は大穴を空け、外からの空気が入り込んだ。
その手紙には、
『何たる脆弱』
『何たる惰弱』
と書かれていた。
大穴を開けた衝撃で、フレイヤ様がお目覚めになられてしまって、
ワインは飲まなかったが、泣いて暴れて疲れて、ようやく眠ってくれた。
そのため、他の7人から猛抗議される羽目になった。
疲れた…。
はい、【猛者】回は一旦完了です。
侵入者とはセバスさんのことです。
侵入の流れは下記の通りです。
1.侵入して、状況を確認。
2.ワインセラーを解錠しワインを10本確保。
3.フレイヤの枕元に5本置く。←残り5本は持ち帰った。未だに気づかれていない。
4.神室に保管している、団員のステータスデータを写す。
5.金庫から数百万ヴァリスを盗む。←未だに気づかれていない。
6.【猛者】の部屋へ行き、ザルドの大剣と鎧を回収。
7.メモを【猛者】の机の上に置く。
8.【猛者】へわざと気配を察知させて、そっと去る。
となります。
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