白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!
今回は、本作品初登場のアイシャさん視点です!
ローリエさんと【ヘスティア・ファミリア】へ行く途中です。


第56話 麗傑、屈服。

本っ当に頭にくる!

あのクソ野郎どもがっ!

 

「アイシャ、落ち着きなさい。」

「あたしは落ち着いてるよっ!それに何でローリエ、あんたまで来るんだ?」

「さあ、ヘルメス様と団長の命令なので(ああ!ベルきゅんのいるところに行ける!嬉しい!)」

「…そうかい。けど、あたしは【ヘスティア・ファミリア】に何が何でも加勢するよ!あんたらがいくらとめようともね。」

「アイシャ、我々は中立を守らなければいけません。それを忘れないように(【フレイヤ・ファミリア】の奴らめ!許せん!よくも私のベルきゅんを!私も加勢する!)」

「…おかしいねえ?あんたからのその言葉、本当と思えないが気のせいかねえ?」

「気のせいです。」

「いや、でも」

「気のせいです。」

「そ、そうかい。」

…何だい、こいつは。

 

そんなのどうでもいい、とにかく【ヘスティア・ファミリア】には加勢しなきゃいけない!

春姫を、あいつを傷つけて忘れさせたあの美神は許せん!

ああ、もう!

イシュタル様といい、神フレイヤといい、本当に何で美の神はろくなやつがいないんだ!

 

……それに、【ヘスティア・ファミリア】と関係のあるあたしはともかく、何故ローリエなんだ?

こいつは【ヘスティア・ファミリア】との接点はないはずだぞ?

一時おかしかったところはあるが…。

 

それに…昨晩、神ヘルメスとアスフィが帰ってきた時の様子がおかしかったな。

まるで、とんでもない化け物にあって怯えてたかのようだった。

…何があったんだ…。

 

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「よう、春姫。元気だったか?」

「あ、はい!元気です!アイシャ様は…大丈夫でございますでしょうか?」

「見てわかるだろ?あたしのことより自分のことを心配しな。」

「あうっ。」

相変わらずでよかったよ。

ただ…何だ?女の顔がちらちらと見えるのは気のせいかねえ?

坊やと交わったか?

いや…、まだ処女のはずだ。

 

「それで私たちを呼んだ用件は何でしょうか?(ベルきゅんはいないのか…。がっかりだ…。)」

「あ、はい。少々お待ち下さい。」

こいつ、ギルドの案内嬢の…確かエイナ・チュールといったか?

何故、ここにいるんだ?

 

「ちょっと待ちな。そこのあんた、確かギルドの案内嬢だろ?何故ここにいるんだい?ギルドが口出してきたというのかい?」

「いいえ、ギルドはクビになりました。本日付けで【ヘスティア・ファミリア】に入団しました。今後共よろしくお願いします。」

「何だって!?」

「……そうですか。こちらこそよろしくお願いします(ずるい!ずるい!ベルきゅんのそばにいるなんて!私も改宗して【ヘスティア・ファミリア】に入る!今晩にでもヘルメス様を脅しますか…。)」

 

その頃、神ヘルメスは背筋に寒気が走り、キョロキョロして周囲を確認して怯えていたとのこと。

 

どういうことだい?

こいつは確か坊やに気があったな……。

それか?いや、まさかな…。

「お二方、大変おまたせいたしました。」

「「!?」」

こいつ!?いつの間に背後に!?気づかなかったぞ!

 

「これは大変驚かせて申し訳ありません。【ヘルメス・ファミリア】のアイシャ・ベルカ様、そしてローリエ様。【ヘスティア・ファミリア】団長ベル・クラネル専属メイドのメイと申します。お見知りおきを。」

「専属メイドだって!?おい!チビスケ、春姫、どうなっているんだい!」

「…そうですか(…何…だと!?せ、専属メイド…。なんて羨ましい!私もベルきゅんの専属メイドになりたい!)」

「お静かに願います。アイシャ様。」

!?いつの間にあたしの喉元にナイフを!?

このメイド…強い!

レベル5…いや6…まさか7!?

 

「落ち着いてください。アイシャ(何!何!このメイド、強くない!?というかベルきゅんの…専属メイドに何してやがんだぁぁぁぁ!アイシャ!落ち着きやがれぇぇ!)。」

「…あたしが悪かったよ。説明してくれるかい?」

降参しかないだろ、何だよ。このメイドは…。

 

「さて、説明いたしましょう。今、この場にいる者は団長ベル・クラネルに深い関わりのある者だけです。」

「…ちょっと待ちな。あたしとそいつらはわかる。けど、このローリエは違うだろ?」

「そうですか?では、ローリエ様は退出していただいても結構ですよ。残念ですが、団長…ベル・クラネルに近づける唯一の機会なのですが。」

「…………関わりはあります……(え!?何で!このメイドが私とベルきゅんのことを知っているの!?どうして!?で、でも…この機会が最後なんて…そんなの嫌だ!)」

「はぁ!?おい、ローリエ!あたしは聞いていないぞ!」

「………(うるさいよ!アイシャは黙ってて!)。」

何でローリエがあの坊やと接点があるんだ!?

どうなっているんだい!

 

「退出しないのですね。ああ、その前にこの場で申し上げることは口外無用でお願いします。でなければ、先程のように喉を掻っ捌かれて人知れず倒れることになります。」

「「ひっ!?」」

(こ、こいつ…本気だ!?)

 

「………わかったよ。あんたが只者ではないことはね。それにあんた、長くいるようだが見ない顔だね。何者だい?おい、春姫!チビスケ!説明しな!」

「…アイシャ様。メイ様の説明を聞いてあげて下さい。」

「…アイシャ様、ローリエ様にとっては悪い話ではありません。」

チッ…あたしがいない間に何があったんだが…。

 

「いいぜ、説明しなよ。メイドさん。」

「では、説明いたしましょう。」

そして、あたしは聞いた。

 

このメイドが何者かで、あの坊やが最強と最恐の系譜を持つ唯一のやつであることに…。




さすがのアイシャさんもタジタジですね。

次回は、あの方です。
そう…【白妖の魔杖】ヘディンさんの特訓に利用された、あの方です。

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