白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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第5話 受付嬢、激怒 。/ 老神、裁決。

~ギルドにて~

 

ドン!

「どういうことですか!あれほどした【フレイヤ・ファミリア】にお咎めなしとは!」

私は恐らく生涯で一番怒っている。ギルド長室で、ギルド長の机に叩きつけている。

上司・同僚、ミイシャもいる。いや、激昂した私を止めるためにいる。

 

「黙れ。エイナ・チュール。これはギルド総意だ。従え。」

「ギルド総意?神ウラノスの承認は得ているのですか?ギルド長!」

ギルド長にここまで怒鳴ったのは初めてかも…。

 

「エ、エイナぁ~、お、落ち着いてえ~」

「チ、チュール、ちょっとは落ち着きなよ…。」

「そ、そうです。エルフにあるまじき振る舞いですよ。」

ミィシャ、先輩たちが止めてくれるけど、やっぱ無理!

だって、神フレイヤにベルくんとの思い出を踏みにじられたんだから!

それをお咎めなし!?私だけじゃないのに!?

 

「いい加減にしろ!チュール!納得できないなら、辞めろ!」

 

プチン

 

「…そうですね。そうさせていただきますっ!」

「「「え?」」」

ギルド長、上司、同僚が目を丸くしていた。ふふふ、痛快。

 

「こんなこともあろうかと、用意しておりましたっっっ!」

ダン!

 

「「「退職届ぇぇぇぇ!?」」」

 

「今までっ!おっせっわっにっ!なりましたっ!ではっ!失礼します!」

あー、すっきり。早くこうするべきだったわ。

 

「「「……………はっ!」」」

 

「ま、待ってくれっ、チュール!」

「エ、エイナぁぁ、本気なのぉぉぉ!」

「あ、あんたがいないと仕事が回らないんだよっ!」

上司、ミイシャ、先輩たちが止めに来たが、もう手遅れよっ!

 

「知りませんっ!文句はそ・こ・の・ギルド長様へ言ってくださいっ!」

「き、貴様lハーフエルフごときでこの私に逆らうと「ロイマン、来い。」…ウ、ウラノス様っ!」

ギルド長が怒って私に言ってきたが、そこにウラノス様の言葉がかけてきた。

このようなことは初めてじゃない?

 

「ウラノス様っ、申し訳ありませんっ!そこなハーフエルフが…「もう一度言うぞ、来い。」…はっ直ちに…。」

(((めっちゃ怒ってらっしゃる。)))

ギルド長…いえロイマンは胃をさすりながらウラノス様の神室へ向かっていった。

 

「では、私はこれで失礼します。」

(((え?この状況で?)))

 

しーらない。私はもう辞めたもん!

あー、でも母さん、リヴェリア様、お怒りになられるだろうな…。

よしっ、ベルくんに責任とってもらって【ヘスティア・ファミリア】へ入団しよう。

うん、そうしよう。あっ、でも断れたらどうしよう……。

あーもー!どうにもなーれ。

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

~ギルド本部地下『祈祷の間』~

 

目の前に長年働いたギルド長、ロイマンが生まれた子鹿のように震えている。

だが、今回は容認できん。

 

「ロイマンよ、我の同意なく勝手に行動したな。」

「ち、違うのです!これはオラリオのために…」

ほう?全てを『オラリオのために』と言えば済む、と思うなら大間違いだ。

ここら辺で灸を据えておくべきだな。

 

「黙れ。今回はフレイヤの我儘で起きたこと。ギルドは関係ないことだ。それをお前は私用した。」

「ち、ちが…「黙れ、と我は言った。」…はい…。」

悪あがきは認めん。

 

「裁きを申し渡す。ロイマンよ、ギルド長解任を命ずる。また全財産もちろん汚職で得た金など全て没収。「ひえええっ…。」…と言いたいところだが、これまでのことを考慮して全財産没収「ひぃっ…」だけで許す。」

「あの、お、汚職などは…。」

「全て把握してある。これ以上申立てするなら、ギルド長解任及びオラリオ追放を追加するぞ。」

この程度なら軽いだろう。

 

「………ははーっ、受理いたしまする。」

「だが、【ロキ・ファミリア】へ通達したのは仕方がない。それは許そう。下がれ。」

「……はっ、失礼致します。」

フラフラしとるな、たかが全財産没収だけだろうが。

 

「フェルズ。」

「すでに回収している。よくもこう、貯めたものだよ」

「…いくらだ?」

「ざっと、1000億ヴァリス」

本当によく貯めたものだ…。2/3にすればよかったかもな。

まあ、今後もまた貯めるだろう。

 

「それを【ヘスティア・ファミリア】に流せ。戦争遊戯に必要だろう。」

「そうするよ。本当に彼には申し訳ないことをしたよ。会わせる顔がないよ、顔ないけどね。」

「…………」

自分の容姿をネタにするな、笑えんぞ。

 

「すまない、冗談だ。私からも魔導書などの魔道具をいくつか贈ろうと思う。それしかできないからね。」

「そうだな。しかし、今回はいいきっかけになる。ベル・クラネルには悪いが、今回の戦争遊戯はベル・クラネルが『最後の英雄』となるか否かで見極められる。」

果たして男神(ゼウス)女神(ヘラ)の眷属たちが超えられなかった壁を超えられるだろうか?

または…。

 

「ああ、けれどウラノス。私は彼に全てを賭けるよ、あの時にそう決めたんだ。」

800年も生きた賢者、いや愚者にそこまで言わせるとはな…。

 

大神(ゼウス)の置き土産、いやベル・クラネルに会って話をしてみたいものだな。

その時は、そう遠くない日になりそうだ。私の勘だがな。




エイナさん、いいお姉さんですよねー。
神ウラノスの側が、本編にもダンメモにも(あったっけ?)なかったので、書いてみました。


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