白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!

今回もデメテル様です!



第67話 豊穣神、意欲。

メイちゃんから、フレイヤの状況について教えてもらった。

フレイヤ…、何やってるのよ。

神友として喜べばいいのか、神として嘆けばいいのか迷うわね。

 

「そういうことだったのね…。まあ、【猛者】たちが戸惑うのも仕方がないわ。」

「はい、情けなく思います。その程度さえ解決できないとは。」

…え?そっち?

まあ、フレイヤのことはわかったわ。

 

兎さんがフレイヤの『伴侶』だったなんて…。

ヘスティアに悪いけど、【ロキ・ファミリア】が介入したとしてもフレイヤが念願の『伴侶』を手に入れるため本気でくるはず。

今回の戦争遊戯は【フレイヤ・ファミリア】の勝利で確実ね。

 

それより、こっちが問題よ!

その子がゼウスやヘラのような子だったら大問題だわ!

 

「そう、なるほど。そういうことだったのね。」

「はい、そうです。デメテル様。」

「わかったわ。…話を戻すけど、その子はどんな子なの?ゼウスのように助平な子?またはヘラのようにおっかない子?」

「そのどちらでもありません。そうですね…、純粋無垢を形にした方です。」

 

あれー?違う?

 

「ねえ、メイちゃん。その子は何やっているの?」

「冒険者でございます。」

冒険者なら、どこかのファミリアにいるわね。

 

「どこのファミリアにいるの?」

「【ヘスティア・ファミリア】です。」

え?ヘスティアのところの?

じゃあ、メイちゃんとセバスちゃんを解放した子って…兎さん…?

 

嘘でしょ…。

あの純粋無垢を形にした子が…ゼウスとヘラの眷属の子…?

「メイちゃん…ちょっと混乱してきたわ。貴方が封印から解放された時から教えてくれる?」

「はい、かしこまりました。」

そして、一昨日に解放された時のことから語ってくれた…。

 

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「ごめんなさい、何か勘違いしてたわ。」

「いえ、仕方がありません。一昨日のことですから。」

「それにしても…あのゼウスが14年間ほど育ててきたというのに、どうやったらあんな純粋無垢な子になるの?」

「私もセバスも、奇跡と思っております。恐らく母親のメーテリア様による影響かと。」

メーテリア、ね。

ヘラが大事にして、絶対に会わせてくれなかった子。

あの兎さんを産んですぐに亡くなったなんて…。

 

そしてゼウスは、14年間程碌なものを食わせず碌な事しか教えず、半年前に育児放棄するなんて…!

ヘラの復活もあるかもしれないけど、許せない!

しかも兎さんに知らせず、心に深い傷を負わせるなんて!

 

「ゼウス…許せないわ…!あの兎さんがあまりにも可哀想じゃない!」

「同感でございます。そのことをご存知の神は、全員大変お怒りでした。」

そりゃ、怒るわよ!

いくらヘラが怖いからといって、死んだふりして放置するなんて!

同郷の神としてでも、許しがたいわ!

 

「神ヘルメスは知ってたようです。ああご心配なく、昨晩私とセバスが断罪し釘をさし、首輪をつけておきましたので。」

「……かなり気の毒に思うけど、一体ヘルメスは何をやったの?」

そして、ヘルメスのやったことを教えてもらった。

 

有 罪。

 

ゼウスといい、ヘルメスといい、アポロンといい、アレスといい、ディオニュソスといい…本っっ当にっオリンポスの男神で碌な神はいないの!?

頭くるわね…。

「……ヘルメスも同罪ね。けど、貴方たちが断罪したから、まあいいわ。今更だけど、メイちゃんは何のために私のところへ来たの?戦争遊戯に協力したくても、この通り私の子たちは少ないので、手を貸すことができないわよ?」

「それについて、私達の計画をデメテル様へ伝えて、協力をいただこうと思いまして、よろしいでしょうか?」

計画?この戦争遊戯ではなくて?

 

そして私は、兎さんを中心としたオラリオ連合を作り、ダンジョン制覇と黒竜討伐を目標にすることを聞いた。

 

「…確かにダンジョンはもう限界だわ。ディオニュソスも言っていたわ。」

「はい、その通りでございます。」

「あの兎さん…ベルと言ったほうがいいかしら?」

「デメテル様にお任せします。」

「いえ、兎さんと言うわ。その方が可愛いし。…話を戻すわね。その話、全力で乗らせてもらうわ。」

「ありがとうございます。食糧全てを担う【デメテル・ファミリア】が味方になってくれれば、頼もしい限りです。」

「でも私の眷属たちが重症で、まだ入院しているの。時間がかかるので待っててくれるかしら?」

「ええ、知っております。それについてご相談があるのですが」

私はメイちゃんからの提案を聞き、驚いた。

 

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「それなら喜んで引き受けるわ。…私としては願ったり叶ったりだけど、いいのかしら?」

「大丈夫です。彼らも引き受けざるを得ないよう案は考えております。」

「(その案が怖いのだけれど)…わかったわ。それは置いといて…兎さんを中心とした連合を作るとなると、ギルドあたりが五月蝿くならないかしら?」

特に金にがめついあのロイマンは、色々と言ってくるでしょうね。

 

「ご心配いりません。ギルドは、私とセバスが躾けて坊ちゃまのために役立っていただきます。」

「そ、そう(…ウラノスも気の毒ね)。…ねえ、メイちゃん。そのこと他の女神へ言っちゃダメかしら?」

「…できれば戦争遊戯が終わるまでは、伏せてほしいのですが。」

「ああ、違うの。兎さんの生い立ちのことよ。ほら、兎さんの親はゼウスとヘラの眷属でしょ?兎さんの生い立ちを知ってしまったら、7年前の出来事を知っている人たちが兎さんを恨んで何かをしてくる、と私は思うの。そうならないよう私のような善神の女神達で、事前に根回しをして守りたいの。」

7年前の大抗争の爪痕は、まだ色濃く残っている。

たとえ兎さんが戦争遊戯で完勝したとしても、その爪痕は兎さんを間違いなく傷つける。

そうなる前に、私達…女神連合で兎さんを守らないと!

 

「…なるほど。そういうことでしたら、お願いしてもよろしいでしょうか?(ローリエさんに依頼したアレもありますし、デメテル様の根回しも加えてスキルの相乗効果も出るかもしれませんね。こちらとしては願ったり叶ったりですね。元のバカ主神はひどい目に合うでしょうが、自業自得です。)」

「ええ!任せてちょうだい!」

さあ、やる気が出てきたわ!

明日から…いえ今から頑張りましょう!

早速、みんなを招集する手紙を書かないと!

 

フレイヤ…、貴方の『伴侶』は大した子だわ。

 

貴方の目は間違っていない。

あの兎さんは、"救界"の要となる子。

これまでの急成長や戦いぶりを見て知った今、それはもうほぼ、間違いない。

それに…あんなことを聞かされたら、女神として黙ってられないわ!

 

そして…非常に残念だけど、あの【最強侍従】と【最恐執事】が兎さんにいる限り、この戦争遊戯で貴方たちに勝ち目はないわ。

 




はい、デメテル様は女神連合の結成を決心しました。

ゼウスたち男神は、ますます肩身が狭くなります。
物理的にも。

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