今回もギルド長です。
ざまぁ回です。
「ひぃぃぃぃっ!」
「おやおや、15年ぶりに会ったというのに失礼な豚ですね。」
「全くです。それにひどく醜くなっています。本物の豚の方がイケメンですよ。」
「ど、ど、ど、どうして…。」
こ、こいつらは私の新入り時代からいて、私をことあるごとにいびり倒しやがった!
自ら封印したのを知った時は、思わず大歓喜したものだ。
…封印した箱を蹴飛ばそうとしたら、感電や発火で大やけどになったがな…。
運んで捨てようにも、【ロキ・ファミリア】の【重傑】でも死にかけたぐらいだ。
【フレイヤ・ファミリア】の【猛者】に頼んだら、「自分でやれ」と断りやがった!
あの役立たずどもめがっ!
「それに先程の言葉は聞き捨てなりませんな。」
「ええ、本当に。」
「!?…い、いつからいたのだ…いえ、いたのでしょうか…?」
ぜ、全部聞かれていたら…殺される!
「『くそ!くそ!くそ!』からでございます。」
最初からじゃないかぁぁぁぁぁl!
「はぁ…新人のころから色々と教育してあげたというのに、私は悲しいです。」
あれを教育というのかぁぁぁ!
拷問の間違いだろぉぉぉぉ!
「さて…『【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】は本当に邪魔だったっ!』というのはどういうことでしょうか?」
「あの、それは、その、」
「『あの死にぞこない共め!辺境でのたれ死ねばよかったものを!……まあ、あいつらの名前を地に落としたからよしとしよう。』で、死にぞこないとはザル坊と【静寂】のことでしょうか?」
「ひぃぃぃぃっ!」
どうして、こいつらが解放されているんだぁぁぁ!
解放できる眷属は全員死んだはずだぞ!
いや、あの神々、オラリオ外で眷属作ったのか!
いや、あの神々の眷属なら門のところで入れないはずだ!
いや、あのクノッソスを通ってきたのか!
「そのどちらでもありませんよ。」
!?
「本当に脳の髄まで豚ですね。15年前の時に徹底的にするべきでした。」
!?!?
殺される!
「ま、待て!いえ!お待ち下さい!お待ち下さい!」
「ほう、何でしょうかな?」
「聞きましょう。最期ですから。」
ひぃぃぃぃっ!考えろ!考えるんだ!
何としても時間を稼ぐんだ!
「な、何故貴方様方が、解放されているでしょうか?」
「簡単なことです。【ヘラ・ファミリア】の系譜を持つお方によって。」
「簡単なことです。【ゼウス・ファミリア】の系譜を持つお方によって。」
「ふ、二人もおられるのですか?(時間を稼ぐんだ!時間を稼いでその2人を何とか殺さないと!)」
「「いえ、一人です。」」
!?そんな馬鹿な!
【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の両方の系譜を持つ者がいるなんて!
「あ、あり得ない!両方の系譜を持つ者なんて、この神時代でもなかったはずだ!」
「言っても無駄でしょうね。さて、少々散歩へ行きましょうか?」
「時間は有限ですからね。散歩がてらお話しますよ。」
「い、嫌だ…嫌だァァァァ!ガァッ!…!…!」
!?
こ、声が出ない…。
「声帯を潰しました。毎回毎回しましたが、その感触はもうお忘れですかな?」
!?
「ああ、面倒ですからここで説明しましょう。我々を解放したのは確かに【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の両方の系譜を持つお方です。解放されたのは一昨日です。」
!?!?
「そのお方はその時まで、【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】のことを全く知りませんでした。」
!?!?!?
「貴方もご存知ですが、我々は系譜を持つ者の記憶を読み取れます。そしたら、そのお方を身ごもったのは、黒竜討伐前でここオラリオです。」
(な、何だとぉぉぉ!)
「そのお方は、【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】によって母親ごと追放されました。」
「そして、私の元主神ゼウスによって一般人として半年前まで育てられました。」
(くそっ!あの時、追放ではなく皆殺しにすればよかった!)
「…………今、何を考えましたかな?『あの時、追放ではなく皆殺しにすればよかった!』と?」
「セバス、落ち着きなさい。どうせその人格は数時間後、完全に確実になくなるのだから。」
ひぃぃぃぃっ!
「…っ。ふう、いけませんな。メイ、すみませんでした。」
「気持ちはすごくわかります。さて、続けましょう。そのお方は、元主神によって育児放棄させられ傷心のまま、オラリオへやってきました。」
(な、何だと!半年前だと?するとまだレベル1か。今を耐えれば、他の息のかかったファミリアによって潰してやる!)
「………っ。そして、ある女神の眷属となり現在に至ります。」
「現在、そのお方のレベルは5です。」
(は、半年すぎでレベル5だと!?あり得ない!いや…待てよ…まさか…。)
「正解でございます。そうです。先程まで貴方が喚いていた、【ヘスティア・ファミリア】団長ベル・クラネルこそが、我らが仕える真の主です。」
「先程、豚が喚いていた『許さん!絶対に許さん!』の相手です。」
(な、な、な、何だとぉぉぉぉ!なら、今を耐えれば明日オラリオ中に知らせて、奴を大抗争を引き起こした大犯罪者の子として裁き、死刑にしてやる!)
「………メイ。私は…もう………我慢できません…っ!」
「セバス。私もっ…我慢の限界です…っ!」
(あ)
「「初めてですよ…ここまで私を怒らせるとは…。」」
(は、はじめてみる。常に余裕綽々だった、【最強侍従】と【最恐執事】の怒りの姿を…。)
「ふぅ…長年の付き合いで楽にあげましょうと思いましたが…、やめた。麻酔も薬もなしにしてやる。元主神ヘラ譲りの拷問術だけだと思うなよ。」
「長年の付き合いで優しくするつもりでしたが、やめましょう。7年前の大抗争で死んだ方がマシだったというくらい、精神改変させてやる。感謝しろよ、豚が。」
(や、やめて下さい!今のは本心じゃないんです。どうか!どうかお許しを!そ、そうです!1000億ヴァリスを差し上げます!どうか!どうか!)
「何を言っている?その金は全て坊ちゃまのために使うと、最初から決まっている。」
「私たちの目的は、豚、貴様だ。お前を坊ちゃまのために尽くすように精神改変し尽くしてやる。」
!?
「地獄さえ、元主神ヘラでさえ生ぬるいぐらい、俺の独自拷問術を味わせてやる。感謝しろよ。」
「元主神の糞ゼウスが泣き叫び喜ぶくらいの、独自で編み出した精神改変技を叩き込んでやる。嬉しいだろう?」
(ひぃぃぃぃっ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!)
「ここではやらん。坊ちゃまに聞かれるだけで坊ちゃまが穢れる。」
「貴方の所有物は私達が有効的に使ってやろう。もちろん、ギルドも含んでな。」
(ウラノス様!ウラノス様!お助け下さい!)
「役立たずの神ウラノスは、内容によっては後を追わせてやる。」
「役立つようなら生かすが、そうでないなら祈祷させるだけの道具にしてやるから安心しろ。」
(あ、あ、あ……。)
「安心しろ。お前だけではない。他にもいる。」
「命は有効的に使わなければいけない。それに時間は有限だからな。」
(わ、私はオラリオを管理する機関のギルド長です!ウラノス様から直々に命じられています!)
「知ってる。明日も仕事だろう?それまでに間に合わせてやるよ。」
「おめでとう、お前が我々二人による第一号だ。」
(!?)
「さあ、行こうか。仲間が待っている。……メイ、先に行ってきます。」
「了解です。私はここの整理をしてホームへ戻ってから向かいます。ゆっくりと捌いて下さい。」
(誰か!誰か!【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】でもいい!誰かぁぁ!私を助けろぉぉぉぉ!)
はい。ギルド長、一旦退場です。
死んではいません。また、登場します。
どのような形になるかは、今後の展開を期待していただけると、嬉しいです!
メイとセバスのあの台詞は、ある漫画の有名な悪役からいただいたものです。
次回からは、あるファミリア視点となります。
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