○○についての考察です。
リヴェリア様視点の過去を振り返っての回想となっています。
【疾風】が【ヘスティア・ファミリア】の助っ人として、【アポロン・ファミリア】の戦争遊戯に参加していることに流石に焦った。
素知らぬ顔をするのに必死だった。
そして…あの少年と彼女は私たち【ロキ・ファミリア】と一時敵対した。
『異端児』の件で、だ。
ダイダロス通りのあの少年の行動は、理解できなかった。
だが、フィンの仮説を聞いて納得した。
あの少年は、助けを求めてきたものを救おうとしただけなのだ、と。
それが人であろうが、怪物であろうが。
助けを求めてきたものを救うのは、当たり前の行動だ。
だが、あの場でそういうことができるかと言われたら、否だ。
あの少年はそれができたのだ。
愚かと言わざるをえない、だが…とても眩しいな。
王族妖精としてでも、称賛したくなるくらいだ。
フィンだけではない。
レフィーヤ、ティオナ、ティオネ、あのベートもだ。
そして私も…特にアイズだ。
あの少年にかなり毒されている。
私たちは数年間アイズを育ててきた。
5年前と比べて、言動はかなりマシになった。
だが…、アイズの中にある黒い炎はランクアップするごとに激しくなった。
あの【疾風】のようになるのが怖かった。
そうならないよう、アイズをずっと見てきた。
だが半年前からあの少年に会ってから、アイズは目に見えてわかるように変わった。
ミノタウロスからあの少年を助けて、ベートにあの少年を貶されたあの日から、アイズは変わった。
ランクアップ前にウダイオスを倒した日、精神疲弊したあの少年に初めて会った。
アイズが興味をもっていたようなので、あの少年に膝枕するように言ったが何故かあの少年は逃げたそうだ。
思わず笑ってしまった。
アイズが意気消沈するのも、むくれて私に軽く八つ当たりするのも。
アイズの表情が、年頃の少女のようにコロコロと変わるのがおかしかった。
遠征前にアイズがあの少年に特訓をしているのは、気づいていた。
だが、その時のアイズは楽しそうな表情をしていたので知らない振りをした。
私たちが長年苦労してきたのを、本人は気づいていないがあの少年はあっさりと変えたのだ。
膝枕のことは別にしても、少々嫉妬した。
その時、レフィーヤがいつもよりやる気を出して意気込んでいた。
いい競争相手でも見つかったのだろうか?
そして…あの少年とミノタウロス強化種の一騎打ちを見た時。
ミノタウロスの必殺の真正面に突進した時、若いと思った。
だが、彼は…勝ったのだ。
そして、あらわになったステータスを見た時、笑ってしまった。
オールSと皆には言ったが、実際は違う。
敏捷が限界であるSを越えてSSになっていた。
あり得ない、だがあり得る事実に笑ってしまった。
我々が越えられなかった壁を、この少年はあっさりと越えてしまったのだから。
彼を見て、冒険者というものを改めて考えさせられた。
ガレスは惜しいものを見逃したかもと言ってたが、正にそうだ。
あれは【ゼウス・ファミリア】や【ヘラ・ファミリア】にはなかったものだ。
いいものが見れてよかった。
私の願望である『まだ見ぬ世界を』に該当するかもしれない。
遠征で、あの『汚れた精霊』との決戦でフィンからの発破で立ち上がれた。
あの少年は限界を越えて立ち向かい、勝ったのだ。
あの少年よりレベルが高い我々が、屈するわけにはいかないのだ。
あの『汚れた精霊』の決戦で勝てたのは、あの少年のおかげと言ってもいいかもしれない。
遠征の帰りで18階層へあの少年を含むパーティが転がり込んで来た時は、驚いた。
レベル2になったばかりとはいえ、18階層へ来れるとはな。
だが、あのアイズが必死になって彼を担いできた時の方が驚いた。
彼らを治療し、しばらくしてあの少年が目を覚ましアイズが連れて我々のところへ来た。
あの少年と少し話をしたが、礼儀正しく冒険者らしくない少年だった。
むしろ、『冒険者はやめなさい、ろくでもない職業だ。他の仕事を選びなさい。ギルドの仕事はどうだ?紹介するツテはあるぞ。』としたくなるくらいだった。
そういうところなのだろうか?アイズが惹かれたのは?
いや、それだけではないような気がする。
レフィーヤの競争相手はあの少年だったのか…。
魔導士ではないあの少年を、競争相手にしてどうするのだ…。
帰ったら、もう一度座学で教えてやらねばならんな。
【アポロン・ファミリア】の戦争遊戯であの少年の戦いを見た。
戦争遊戯前にアイズとティオナと特訓していたのは知っている。
そのため、急成長したのだろう。間違いなくレアスキルを持っている。
戦いぶりは見事というしかなかった。
だが、危なっかしいな…。ハラハラしたぞ。
それに…【疾風】が表に出てどうするのだ…。
そしてあの少年はレベル3に至った。
レフィーヤが凄く悔しがっていたな。
こちらはクノッソスで、闇派閥の罠にかかりリーネたちを失ってしまった。
…完全に我々の失態だ。
クノッソスの鍵を【イシュタル・ファミリア】が持っているのは確実だ。
だが、しばらくして【イシュタル・ファミリア】が【フレイヤ・ファミリア】によって滅ぼされた。
その原因があの少年にあるという噂だが、眉唾だろう。
だが、【イシュタル・ファミリア】壊滅の数日前に歓楽街付近であの少年と会ったとアイズたちから聞いたのだが、事実かもしれん…。
もし、事実なら数日かけて問い詰めて説教したいくらいだ。
…いかんな、他派閥の者に対して少々熱入れすぎのようだ。
ラキアが侵攻してきた時、神ヘスティアが誘拐された件でアイズはあの少年と一緒に、エダスの村というところで過ごしたそうだ。
本人はすごく楽しく話していたことから、余程楽しかったそうだ。
しかし、黒竜の鱗の時は険しい顔をしていた。
黒い炎はアイズに深く根付いているようだ。
そして…『異端児』の件。
あの少年が竜女をかばい、オラリオを全て敵に回した。
それでもあの少年はくじけず、オラリオにいる異端児をクノッソスへ帰そうとした。
それでは、どっちが悪者かわからんな。
レフィーヤは【ヘスティア・ファミリア】ホームの見張りをお願いしていたのだが、何をトチ狂ったのか直接殴り込んだそうだ。
おかげで【ロキ・ファミリア】の評判が少し悪くなった。
何を考えてるのかと叱ったが、あの少年への納得できないという怒りで聞いてなかった。
私たちの中で、レフィーヤがあの少年のことを一番わかっているのかもしれないな。
私はアキから鍵を受け取りクノッソスで闇派閥を殲滅していき、途中で『異端児』と会った。
頭領と思われる者と問答をしたが、馬鹿馬鹿しかった。
だがそこを邪神につけこまれ、『異端児』、食人花と怪人と三つ巴で戦う羽目になってしまった。
そして…アリシアが『異端児』によって救われ、私達はもう『異端児』に対して剣を向けることができなかった。
危機と思われたところに、フィンとガレスたちが助けにきた。
そのおかげで怪人を退け、食人花を滅することができた。
レフィーヤ…いつもより火力が強かったが、何があったのだろうか?
そして、あのフィンが『異端児』と一時同盟の話を持ちかけた。
フィンはもう、以前の打算を働かせる小人族ではない。
吹っ切れて、いい顔をしていた。
恐らく…あの少年の影響だろう…。
やはり嫉妬してしまうな。
はい、今までの回想です。
リヴェリア様も思うところはあると思いますので、出してみました。
次回もリヴェリア様です!
感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
余談ですが、ダンまちのアニメ4期が夏から放映するそうですね!
18巻はその頃ですかね…。