白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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はい、ロキ回です。


第87話 道化神、予感。

また、今日も欠席や…。

あンの色ボケ、いつまでも拗ねているんや…。

時間が延び延びになるのは狙い通りやからええけど、美の神としてどうや?と思うんや。

同郷としてホンマに恥ずかしいわー。

 

しかし、あの色ボケがそこまでして手に入れたい子が、ドチビの子とはなー。

というか、レベル1の時にすぐに手を出さなかったんや?

あー、どうせしばらく放し飼いにしてほしくなった時に手に入れたくなったんやろうな。

そして、フラれた。

ざまぁ…と言いたいんやが、ウチらも魅了されたから強くは言えんわ。

 

あの少年、一体何なんや。

冴えない少年に見えて、開けたらビックリやんけ。

未知がびっちり詰まっとるわ。

ウチも欲しくなったわー。

 

それに…フィン、かなり焦っとるなー。まあわからんでもない。

ぽっと出のあの少年が、自分より英雄の道をショートカットで駆け上っているんやから。

しかも半年で。

 

『異端児』の段階ではフィンがまだ勝っとると思ったんやが…。

クノッソスの戦いで、あのクソ神の吠え面を見ることができたのは、ドチビとドチビの子たち…特にあの少年や。

まあ、フィンが見いだし切り札としてうったし、贔屓目に見ても五分五分やな。

 

けど、今回は違う。

あの色ボケの、ウチでも逆らえんかった魅了を弾き、孤独となった状況でも諦めんかった。

フィンでも無理や。

明らかに格が違うというより…、バグやな。

 

これだから、下界は面白いんや。

 

あー、くそ。何でウチに入らんかったんやー。

絶対におもろいことになっとったんのになー。

 

それに…、もうウチのもんの殆どがあの少年を気にしとる。

フィンや幹部全員だけでなく、二軍もや。

あの大鐘楼の音を聞いたら、誰だってそうなるわー。

まあ、あの音を聞いたクソ神の面は笑えたけどな。

 

ここまでとは思わんかったわー。

ほんまにドチビにはもったいないわー。

 

フィンは3日前からずっと考え込んどる。

ティオナとベートや一部の団員たちは、3日前から模擬戦をずっとやっとる。

鬱憤が溜まっとるんやろうな。

ティオネが【ガネーシャ・ファミリア】の牢屋にぶちこまれた時は、さすがにわろうてしもうたわ。

今は模擬戦に、ストレスぶつけて仲間入りやー。

 

ガレスはそいつらの宥め役や。大変やろうな…。

ドチビの子の戦いを見れんかったのを、今でも愚痴っとる。

しゃーないわ。運が悪い、というしかないわー。

 

アイズたんは…あの発言をした後、ホームにこもりっきりや。

アイズたんがあんな発言するとはなー、いや絶対に意味分かっとらんな。

フィンはリヴェリアが何とかするだろう、と言ってるがアレ見ると無理やない?

 

いや、今のアイズたんおかしいんや。

昨日、機嫌が悪いアイズたんを見て外出てきーやと言って、数時間後アイズたんに珍しく大荷物の買い物をしてきたんや。

何買ったんやろうな…。

 

それからずっと上機嫌で、ホームから特に自分の部屋から出ようともせん。

剣の素振りだけはやっとったけど、それが終わったらすぐに部屋にこもっとる。

ますます気になるわー。

 

しかも、今までになかった表情も出てきとる。

絶対にあのドチビの子の影響や!

 

本当に何でウチに入らんかったんや!

 

しかし…、ティオネを気絶させたのは誰やねん。

ティオネはレベル6やぞ?

背後からそっと気配もせず、首を締めて、三人抱えて【ガネーシャ・ファミリア】の牢屋に?

色ボケの【猛者】は無理や。そんな器用なことはできるわけないやろ。

そんなんできるのは、オラリオどころが世界中にもおらへんわ!

 

…いや、待てよ…いたわ…。

あいつらなら、可能や。

けど、あいつらは封印されとる身や。

あのエロ爺と、超絶残虐破壊衝動女はオラリオに入れへん。

もちろんその眷属もや。

最後の眷属でもある【静寂】と【暴食】は7年前に死んだんや。

 

だから、解かれるはずがないんや。

そや、そのはずや。

なのに…何で嫌な予感がするんやろうな…。

もう手遅れのような気がしとるのは、ウチの気のせいやろか?

 

そろそろ、ママが帰る頃やなー。

アキとラウルから聞いて、多分怒るんやろうな…。

5年前のように、また暴れなきゃいいんやけどな。

このおもろい段階で、本当に送還されとうないわー。

 

ドガドガドガドガ!

 

あー、怒っとるなー。

どっか避難しとこうかー。

 

バタン!

あー、手遅れやった…。

いつでも逃げれるようにしとこ。

 

「リヴェリア、お帰り。ノックをしてからドアをそっと開けてくれないか?」

「お主らしくないぞ、少しは落ち着かんか。」

「よー、ママ。レフィーヤはどうやったん?」

二人とも煽ったらアカン!

そっと別の話題へ反らせないと、ウチが送還されてしまうんや!

 

「落ち着けだと?今までのことはアキとラウルから聞いた。これが落ち着けるわけがないだろう!」

「まーまー。ママー、レフィーヤはー?」

「レフィーヤは…謹慎処分だ!後でみっちりきっちり説教だ!」

「「は?」」

「何があったんや…(最近この台詞ばっかりやなぁ)。」

もう勘弁してほしいわ…。

 

「今…【ヘスティア・ファミリア】と戦争遊戯前だな?あの未熟者はベル・クラネルを見つけ、脅し、喧嘩を売ったんだ!しかも、メインストリートのど真ん中でだ!」

「「「………。」」」

何で…そないなことになっとるんや…。

レフィーヤ……あの少年を嫌っているといいながら、思い切り気にしとるんやんけ!

ミイラ取りがミイラにならんようにと、言うたのに!

 

「それはまだいい。説明しろ、フィン、ガレスそしてロキ。お前達がいながら何故このようなことになっているんだ!」

「そうくると思ったよ。今から説明するよ。」

そしてフィンは今までのことを説明しよった。

 

けど、それだとママには逆効果やない?




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