「あんたが怒る理由が分かったよ…。あれはダメでしょ。」
「わかりますか。セバスさん…いえ彼らに反抗できますか?」
「無理。強すぎ。怖い。」
「なので、私は現実逃避することに決めました。ああ…、いい湯ですね。」
事後報酬でもあるベル・クラネルの血で特効薬作製できますし、経験値も積めますからも問題ないですね。
ええ!問題ありませんとも!
そう思わなきゃ、やってられません!
「思ったんだけど…、どうしてカサンドラとベルはわざわざ大通りを歩いているの?私達のようにこっそりと戻ったらいいじゃない。」
「さあ…それは「僭越ながら私がお答えしましょう。」「うわっ!」きゃっ!」
「…びっくりしたよ。」
セバスさんと同じく、いきなり現れないでくれます?
心臓に悪いです。
「失礼しました。ナァーザさんの質問ですが、簡単なことです。あの状況を多くの人に見てもらうためです。」
「何故?」
そうですね。わざわざ【ヘスティア・ファミリア】団長のボロボロな姿を見せてどうするのです?
わざと見せつけて、何をしようとしているのです?
「それはファミリア内の秘密と言っておきましょう。…そろそろ坊ちゃまたちが戻られる頃ですね。賢者、さっきから黙っていますが生きてますか?」
「失礼だな!お前は。湯を堪能してただけだ。」
「…まさか、神ウラノスの元懐刀までも【ヘスティア・ファミリア】にいるなんて…。」
ああ、そうでしたね。
エリスイスは愚者さんとは初対面でしたね。
「スパルトイ!?」と驚いていましたね。
またその後の姿にも唖然してました。
まあ、気持ちはわかります。
ここにいたら、気にしてはダメだと。
「他にも何かありそうですが、もう私は気にしないことにします。」
「…現実逃避しすぎでしょ、あんた。」
仕方がありません。
ああ、いい湯ですね。
『ねえ…もうこの戦争遊戯、【ヘスティア・ファミリア】の勝利確定じゃない?』
『やはり貴女もそう思いますか。私もそう思います。』
『【フレイヤ・ファミリア】は自業自得としても、【ロキ・ファミリア】が気の毒に思ってきたよ。』
『エリスイス、私はもう昨日で達観しました。気にしたら負けだと。』
『…そうだね。まあ、ベルが死なないだけでもいいか。今のうちに【ヘスティア・ファミリア】に全財産賭けておこう。』
「……その腕の借金返済まで、もうすぐですね。」
「『銀の腕』かね。なかなかいいものだね。」
「【アポロン・ファミリア】の戦争遊戯ではたっぷりと儲けさせてもらったからね。やっと返せる。」
よかったです。
エリスイスのあのような姿はもう二度とはごめんです。
「エリスイス…、まだトラウマはあります?」
「うん、まだみたいだ。1~4階層は何とかだけど、前のようにはできないな。」
「モンスターに対してかね…。」
「うん、襲われるのが怖いんだ。襲われなかったらいいけどね。」
「難しいですね…。」
「ナァーザ・エリスイス…、襲わないモンスターならいいのかね?」
「…そりゃいいけど…。そんなモンスターはいないでしょ。」
「…いると言ったらどうするかね?」
「……何を馬鹿なことを…。そうだね…いたらさ…トラウマ克服するまで慣れたいな。」
「………心当たりがある。トラウマを克服する気があるなら、紹介するが?」
「……え?」
そして愚者さんは『異端児』について説明してくれました。
「なるほど…。」
「どうかね?君にとって悪い話ではないはずだ。」
「…ちょっと考えさせてくれる?まだ恐怖感がぬぐいきれないんだ。」
「ついでに言うと、ベル・クラネルは彼らを家族同然と思っているよ。」
なるほど…あの騒動は『異端児』が関わっていたのですか。
「……はぁ、ベルの保証付きじゃ断れないじゃないか。お願いしていいかな?」
「了解したよ。まず、この戦争遊戯が終わった後に【ヘスティア・ファミリア】と共に彼らの元へ訪れ紹介しよう。」
「ありがとう、愚者さん。…って、愚者さんもこの戦争遊戯は【ヘスティア・ファミリア】の勝利と思っているんだ…。」
「彼らが手を組んだ時点で、勝ちさ。あの【最強侍従】と【最恐執事】がいる限り、勝ちは揺るがないよ。というか、彼らに勝てるのがオラリオにいる、とは思えないね。例えレベル8でもね。」
「そうですね…。【猛者】は彼らの前では赤子同然かもしれませんね。…話は代わりますが、先程の『異端児』の件で行かれるなら、私も同行してもいいでしょうか?」
「…何故かね?」
「まずは興味。そして彼らと取引をし、素材などを交換できないかなと。例えば『ユニコーンの角』や『マーメイドの血』などとか。…駄目でしょうか?」
「……駄目とは言えないが、彼らを搾取しないと約束するなら構わない。「そんなことはしません。約束します。」…なら【医神の忠犬】と共に紹介しよう。私としては、彼らと手を携える人が増えるのは望むところだから。」
「ありがとうございます。」
ちょっと怖いですが、モンスターの消費するものは、私達治療士にとって貴重品です。
その代わり、こちらからも何かを提供しなければいけませんね。
治療、またはポーションなどでしょうか?
いえ、まず会ってからですね。
風呂から上がった後、彼らが帰ってきていました。
しかし、何故か意識朦朧としていたベル・クラネルを【ヘスティア・ファミリア】の複数の団員たちに抱えられ浴場へ入っていきました。
エリスイスと私はそれを見て唖然としましたが、つい興味があり彼らと共に入りました。
私は、彼の左腕の経緯を確認するためです。
ええ、左腕の経緯を、です。
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…一言いうと、凄かったです。
まだ未精通と聞きましたが、アレで?
可愛い顔をして、凶悪なものをお持ちなのですね。
私は診察などで見慣れていますが、エリスイスは終始赤面してずっと見ていましたね。
その後は、意識朦朧の彼を中心に女子トーク?というものをしました。
少々湯あたりしましたが、楽しかったです。
…それ以前に、意識朦朧の彼は一時幼児退行していましたが、大丈夫でしょうか…?
………やはり、気にしてはダメですね。
ええ、そう思わなきゃやってられません!
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