白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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久々のオッタルさん回です。

さて、どうやってミアを説得できるのでしょうか?
下記へどうぞ!


第97話 猛者、匙投。

フレイヤ様が元に戻らない…。

どうしたものか。

ヘルンは峠を越したが、未だに目覚めない。

ヘイズもフレイヤ様を宥めようとしたが、駄目だった。

 

【フレイヤ・ファミリア】が一丸となって、宥めようとした。

………このような状況で、一丸となるとは思わなかったがな。

 

だが、どんなに言ってもフレイヤ様は聞こうともされない。

ワインを要求されてるが、心を鬼にして拒否した。

その分、泣き、怒りが激しくなった。

……疲れた。

 

そしてまた、幹部会議を開いた。

「…いい加減にしろ、オッタル。」

「いつまでもこの不毛な会議を続けるんだ。」

「フレイヤ様を何とか以前のように戻さければならない。」

「さらなる炎上を覚悟で、ベルを無理やりでも攫うしかない。」

「【ヘスティア・ファミリア】を壊滅してもいい。」

「…ククク…、余りに無駄なことを…。」

「………………。」

やはり、そうなるか。

この際【暴食】と【静寂】の真似をしてオラリオを敵に回し、【ヘスティア・ファミリア】を壊滅させるか。

どうせオラリオの嫌われ者になっている。

止むを得ないか。

 

…?

ヘディンがずっと無言のようだが…、何か考えでもあるのか?

「…ヘディン、何か考えでもあるのか?」

「……ある。だが、それはフレイヤ様の許可がいるが…しかし、それしかない。」

「あるなら言ってみろ、羽虫。もう他に打つ手がないんだぞ!」

「静かにしろ、発情猫。やっとフレイヤ様が寝付いたんだぞ。」

「また起きて癇癪を起こしたらどうする、糞猫。」

「お前が宥めるのか?にゃおーんと?馬鹿猫が。」

「やれよ、年中発情の糞馬鹿猫。」

「てめえら…。」

はぁ…こいつらは。

とにかく今は案でもいいから、フレイヤ様を元に戻さなければならん。

 

「ヘディン、案があるなら言ってくれ。」

「……わかった。フレイヤ様を元に戻すのは、彼女しかない。」

「ヘイズでも無理だったのだぞ?」

「違う。フレイヤ様に対して強くいえる女性だ。」

……何だと?

 

「あの裏切り者のヘルンが目を覚ましたとしても、逆効果だろうが。」

「それに、そんな女はうちにはいない。」

「全員がフレイヤ様に、絶対の忠誠を誓っている。」

「そんな女がいるとしても、俺たちが許すわけがないだろう。」

「それはわかっているはずだ、ヘディン。」

………まさかヘディン、お前は。

 

「貴様らの目は節穴か。いるだろう、フレイヤ様に対して不遜な態度を取れる女が。」

「………おい、羽虫。てめえ、正気か?」

「ここまで私達が手を尽くしたのだぞ?他に手があるとしたら彼女しかない。私達より長くフレイヤ様に仕え、フレイヤ様に強く物言いができ、そしてフレイヤ様をずっと見てきた女だ。」

「………確かに。」

「あの女に頼るのは癪だ。」

「だが、もう他に手がない。」

「時間もない、それしかないだろう。」

ミアか……‥、確かにミアしかいない。

 

「だが、2日前にお願いしたんだぞ。どうするのだ?」

「………ミアの要求を全て飲む、どんな要求でもだ。」

やむを得ん…。

 

「わかった。俺が行こ「いや我々、幹部全員で行くべきだ」…何だと?」

「羽虫、ふざけるな。ここはオッタルが行くべきだろうが。」

「いいかげんにしろ、糞猫。前回はオッタルが行っても、なかなか聞いてくれなかったのだぞ。なら、今回は我々が誠意を見せて、ミアにお願いするしかない。それが一番可能性が高い。」

「「「「くっ……。」」」」

………確かに。

あの時、ミアは俺一人で来ているのが非常に不満そうだったな。

 

「仕方がない…。ヘディンの案を採用する。全員でミアのところへ行くぞ。」

 

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そして、俺たちは全員、『豊穣の女主人』にいる。

ずっとミアの前で頭を下げ続けている、全員がだ。

「こンのっ!大馬鹿ったれ共がっ!情けないねっ!この役立たずどもがっ!」

やはり…こうなった。

 

「オッタルっ!アタシは言ったねっ、次は承知しないとっ!アンタらは何もできないカカシかっ!」

「「「「…………。」」」」

「ミア…、頼む。」

「ふざけんなっ!商売の邪魔だっ!帰りなっ!」

くっ……やはり駄目か。

 

『あんなに怒った母ちゃんは、久々ニャ…。』

『ここ、潰れないよね…?』

『兄様……。』

豊穣の女主人の店員そして多くの客は、俺たちを遠巻きに見ていた。

仕事を続けながら…。

 

『オッタル、口下手なお前では駄目だ。私がやる。』

『…すまん。頼む、ヘディン。』

「ミア…貴女の要求を全て聞こう。我々がフレイヤ様にお願いする。どんなことでもだ。」

「ほう……、少しはまともな言葉が出てきたじゃないか。どんなことでもだね?」

「ああ…偉大なるエルフの女王陛下に誓って。」

「あたいはドワーフだよ?…まあいい。絶対に飲んでもらうよ。いいね?」

「わかった。」

そしてミアはしばらく考え込んでいた。

どんなことを言うのだろうか…。

ミアのことだ、生易しいことではないだろうな。

 

「まず1つ。この戦争遊戯が終わった後に、結果がどんなになってもアタシを完全脱退させること。」

「それは…「わかった。フレイヤ様へ我々がお願いする。」。ヘディン!?」

『オッタル…もうここまで来たら全て飲むしかない。責任は私が取る。』

『くっ…。』

申し訳ありません…フレイヤ様。

 

「どんなことでも、と言ったのはアンタらだよ?文句あんのかい?」

「いや、ない。それだけか?」

「2つ。オッタル、お前の団長権限をアタシによこしな。」

「…わかった。」

止むを得ないだろうな。

いや、元の鞘に戻ったということだけだな。

 

「3つ。全ての団員に告げな。アタシがルールだ、アタシが法だ、逆らうことは許さないってな。もちろん、アンタらもだよ。」

「「「「…………。」」」」

「返事はっ!」

「「「くっ…「あ?」……はい。」」」

……昔と同じだな。

俺にとっては違和感ないが、こいつらにとっては屈辱だろうな。

 

「4つ。ここの店は空けるにはいかない。どんなことがあってもだ。でだ、アタシがそっちへ行くとなると、ここの店は誰がやる?」

「それは…そこの店員が…。」

「無理だね。この馬鹿娘どもがやれるわけがないだろがっ!「「ニャッ!?」」店長代理として…、アレン。アンタがやりな。」

「「「は?」」」

いや…、それはさすがに無理があるだろう…。

 

「なっ、何だと!?俺がやれるわけがないだろうがっ!」

「ニャ!?か、母ちゃん!?」

「黙りなっ!3つ目の話聞いてたかい?全ての団員はアタシの言うことに従え、ってな。」

「ニャ!?で、でもニャーは!」

「アーニャ!アンタはどこの団員だ!言ってみなっ!」

「…っ。【フレイヤ・ファミリア】ニャ…。」

「なら、言うことを聞きなっ!アレン、いいねっ!」

「だ、だから、俺ができるわけがないだろうが!」

「黙りなっ!アタシが知らないとでも思っているのかい?ずっとウチを日中覗いていただろうがっ!」

「「「え?」」」

……フレイヤ様の、いやシル様の護衛のためではなかったのか?

 

「そ、それはシル様の護衛のためだ!」

「おい、そこの糞神。「は、はいっ!」本当のことを言ってるか?その馬鹿猫は。」

「いいえっ!嘘を言ってますっ!」「な、なっ!」

「というわけだ。これ以上、この場でアタシに言わせるのかい?」

「…くっ。「あ?」…わかった。」

「やり方はアンタに任せる。「な、何だと!」わかっているはずだよ?」

「……俺に任せるということでいいんだな?」

「アタシに二言はないよ。」

「わかった…。」

…いいのか?それは。

いや、ミアの言うことだ。

 

『え?どうなってんの?』

『つまりニャ…、【女神の戦車】が母ちゃんの代理をやる、ということになったニャ。』

『え?兄様が…?やりづらいニャ…。』

「じゃ、今からやりな。」

「「「「え?」」」」

それは無茶があるだろう…。

 

「さっさとやりな、と言ってんだよっ!」

「くっ…!おい、そこの三馬鹿ども!さぼってんじゃねえ!厨房の料理が冷めるだろうがっ!」

「「「え?え?」」」

「轢き殺されてえのか?」

「「「わかりました!やります(ニャ)!」」」

「やればできるじゃないか。そのまま続けな!さて、最後の5つ目だね。」

驚いた、意外とやれているな…。

 

「5つ。アタシがあのバカ女神に何をしようが、一切口を出すな。いいなっ!」

「「「な!」」」「分かった。」

「約束は守りな。あんたらの命を賭けてもらうよ。」

 

…ミアなら、フレイヤ様に害をなそうとはしないだろう。

我らより長い付き合いで、フレイヤ様をよく知っているのはミアなのだから。




ミア母さん→団長代理
オッタル→副団長代理
アレン→豊穣の女主人店長代理

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