白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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今回もオッタルさん回です。


第98話 猛者、安堵。

ここは『戦いの野』…。

ミアがこの場に立つのは、数年いや十数年ぶりだろうか?

 

「どういうことですか!何故我々が、酒場の女将ごときの言うことを聞かなければならないのですか!」

「納得できません!そんな女でなくても我々だけでもできます!」

「フレイヤ様は我々がお諌めする!酒場の女将は引っ込んでな!」

……やはりこうなったか。

 

「やれやれ。これだから、あのバカ女神の眷属はいやなんだよ。」

「何だと!フレイヤ様を、『ゴンッ!』ガハァッ!」

「さて、アタシのウォーミングアップに付き合ってもらおうかね。そこの治療士ども邪魔すんじゃないよ!邪魔したら、アンタらの先輩と同じように埋めるからね!」

「「「「埋める!?」」」」

「何だ、知らなかったのかい?オッタル、アンタ説明してなかったのかい?」

「‥…説明の必要がないからだ。」

「チッ、使えないやつだね。まあ、いい。文句あるやつはかかってきな。」

「「「上等だっ!」」」

 

--------------

 

そして…、目の前には死屍累々が広がっていた。

久々だな、ミアの稽古は。

しかし…、こんなに弱かったのか?現団員達は?

「「「あが……。」」」

「「「うあ…。」」」

「「「げほっ……。」」」

「肩慣らしにもなりゃしないよ…。何だい?コイツらはたるんでるよ!おい、オッタル、アンタ甘やかしたな?」

「…甘やかしていない。」

十数年だというのに…、全然腕が落ちていないな…。

放置していた俺も悪いな…。

反省せねばならんな。

 

「まあ、いい。次はお前らだ。かかってきな。」

「気に食わないと思っていた。」

「あの御方を何度も愚弄しやがって。」

「ドワーフのババアめ。」

「ぶっ殺し‥『ゴンッ!』ガッ!」

「「「え?」」」

「しゃべっている暇があるなら、かかってきな。隙だらけだよ。」

俺もずっとそう思っていた…。

しゃべる余裕あるなら攻撃するべきだ…。

 

「「「ちょ、ちょっと待っ…」」」

「ここは『戦いの野』だよ!敵は待ってくれないんだよ!覚えときな!」

ゴン!ゴン!ゴン!

当然だな…。

【炎金の四戦士】がかなう相手ではない。

 

「私はごめん被る。」「…お、俺もです。」

「チッ、これだからエルフは嫌なんだ。さてオッタル、待たせたね。かかってきな。」

「…ああ、行かせてもらう!」

久々だ…胸を借りさせてもらう!

 

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「ふぅ…こんなもんか。強くなったね、オッタル。」

「はぁ…はぁ…。」

十数年のブランクもあるのに…、本当にレベル6か…?

ここ数日不調とはいえ…、ここまでやるとは…。

俺もまだまだだな…。

 

「正直すぎるよ、アンタは。アンタも知っているように、このアタシはあの時代であの化け物共と、長年やりあってきたんだ。いい加減に搦め手というのを覚えな!もっと考えな!甘えんじゃないよ!」

「!……そうだな。」

「おい!そこの治療士ども、コイツらが死んでなかったら、さっさと癒やしな!アタシは厨房へ行く。コイツらも食堂へ連れてきな!」

「「「は、はい!」」」

む、ミアが作るのか…。

十数年ぶりだな…。

 

「あの…団長。あの方は、もしかして昔うちの厨房を切り盛りしていた、伝説のドワーフですか…?」

「…伝説かどうかは知らんが、元団長で厨房を支配していた奴だ。」

「や、やはり!すごく助かりますー。みなさーん、救世主が現れましたー。早く治療して、食堂へ連れて行ってくださーい!」

「「はい!」」

伝説になっているのか…ミアは。

初めて聞いたぞ…。

いや、きっとフレイヤ様が悪ノリしてヘイズへ言ったのだろうな。

 

ミアの手料理を食べたことがない現団員達は、非常に運がいいな。

さて…、久々のミアの料理だ。

この時だけは団長というのを忘れて、たっぷり食わせてもらうとしよう。

 

-----------------------

 

ガツガツガツガツ!

 

「「「お代わりお願いします!」」」

「さっさと食え!腹いっぱいになったら、さっさと風呂に入って寝な!このバカタレども!いいね!」

「「「イエス!マム!」」」

………すっかり手懐けられているな。

現団員達は、昔より従順になってないか?

俺の気のせいだろうか?

ミアがたるんでるという気持ちも、わからんでもないな…。

 

む…、昔よりかなり美味くなっているな。

俺もお代わりするか…。

 

ドンッドンッドンッ!

 

「アンタはそれだけじゃ、足りないんだろ?10倍は用意したから、さっさと食いな!」

「有り難く頂戴する…。」

感謝する…。

ヘディンの案に乗ってよかったかもしれん。

ここ数日、まともに食ってなかったから非常にありがたい。

 

「おい、オッタル。これが終わったら、アタシはあのバカ女神と話をする。邪魔したら承知しないよ。」

「分かった。フレイヤ様を頼む。」

 

ふぅ…、やはり俺は団長に不向きだ。

ミアに…再び戻って欲しいのだが、完全脱退は痛いな…。

 

絶対に何かが起こるだろうが、俺はもう知らん…。

ミアに全部任そう。

 

やっと安心できる…。

さて、さっさと食って寝るとしよう。

 

うむ、やはりミアの料理は美味いな。

 

たまには『豊穣の女主人』へ行ったほうがいいだろうか…?




オッタル、ミアに全部投げてしまいました。

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