「響ちゃん、大丈夫かな」
そう言いながら、一輝はそう言いながら、先日の出来事を思い出す。
なぜか響を避けている所が皆に見える。
『なぁんか、俺達ものけ者っていう感じだったよな。
なんか、急に酷くない?』
「やっぱり、そう思うか?」
しかし、それは響だけではなく、一輝に対してもだった。
響が戦力外通告をした際、一輝は勿論理由を聞いたが、その理由の詳細まで話さなかった。
それに対して、不安が残りながらも、街を見つめる。
「なぁ、バイス。
このまま、あの子達を止める事ができるのかな」
『一輝が弱きになってどうするんだ?
それにおれっち達コンビに加えて、大二にさくらにヒロミっち!
さらには響ちゃんに翼にクリスもいて、これだけいれば、止めるなんて簡単簡単』
そう、バイスは余裕の笑みを浮かべながら言う。
『それに、一輝のお節介で、諦める気なんて、ないだろ』
「・・・あぁ、そうだな」
バイスの言葉を聞き、再び自信を取り戻し、立ち上がる。
それと同時に、通った道の近くに聞こえた爆発音。
それが、嫌な予感がしたした一輝は同時に走り出す。
そこには響が、Dr.ウェルが召喚しているノイズと戦う光景だった。
「一気に行くぜ!」
それと共に、一輝が取り出したのは狩崎から事前に貰っていたカンガルーバイスタンプ。
【カンガルー】
起動させると共に、そのままリバイスドライバーに押印する。
「一輝さん!」
「まさかっ、この時に!」
一輝の登場に驚きを隠せないその場にいた全員の注目の的を浴びながら、そのままリバイスドライバーを横に倒す。
「変身!」
【跳び上がる!舞い上がる!カンガルー!勝利のパンチが決まった!】
リバイスドライバーから鳴り響く音声と共に、一輝の姿は変わり、その姿はイーグルゲノムのように身体の色が水色とピンクの半分に別れていた。
そして複眼は赤と青の2色であり、手にはボクシンググローブをつけており、まるでボクサーを思わせる装備をしていた。
「ばぶぅ!!」
同時にバイスもその姿を変えたが、それはまさしく赤ちゃんを思わせる姿だった。
一輝の拳の上に乗れる程に小柄な姿になっており、赤と青のウサギのフードらしきものを被っており、その姿は赤ちゃんと言うより人形である。
「うわぁ、なんか変わった姿になったな」
「それは気にしない気にしない」
「あぁ、そうだな」
その言葉に従いながら、一輝はそのまま再びリバイスドライバーを操作する。
【必殺!仕上がる!身軽!カンガルー!】
鳴り響くと同時に一輝に装備された育児嚢の中にバイスが入ると共に、戦いの準備ができたばかりに、一輝はその場でシャドーボクシングを始める。
「さぁ、掛かってこい!」
「そんな巫山戯た姿をして、どうにかできると思うなぁ!!」
それと同時にDr.ウェルはそのままノイズを一輝に向けて襲わせる。
周りから出てきたノイズはすぐに一輝に向けて、襲い掛かる。
しかし、ボクシングを思わせるステップを踏みながら、襲い掛かるノイズの攻撃を紙一重で避け、そのままカウンターで殴り返す。
一撃は重く、ノイズはそのまま他のノイズを巻き込みながら、倒す。
その動きは自身を注目させ、ノイズは他の住人に襲わないようにしていた。
だが、それも長く続くはずがない。
徐々にではあるが、ノイズの数も増えてきた。
それを見た一輝は一旦距離を取るべく後ろに下がる。
それに釣られるかのようにノイズも追いかけるが
「よっと!!」
一輝はまるでカンガルーを思わせるジャンプで空高く飛び上がり、ノイズの攻撃を避けた。
さらにそこから空中回転蹴りを放つ事で、周りのノイズを吹き飛ばしていく。
さらには上空に飛び上がったまま、今度は連続の正拳突きを放ち、周りのノイズを一掃する。
それを見ていたDr.ウェルは驚きを隠せないのか目を見開きながらも
「くそっくそっ!!」
そう言いながら、一輝に怒りを目を向けながらソロモンの杖からノイズを出そうとしたが
「こっちばっかり気にして良いのか?」
「なに?」
一輝の言葉に疑問に思い、Dr.ウェルは一輝の変化に気づく。
それは育児嚢の中にいたはずのバイスの姿がなかった事。
「行くぜ、必殺赤ちゃんパンチ!!」
「なっぐえぇ!!」
何時の間にかDr.ウェルの真下にいたバイスはその小柄な体格でそのままDr.ウェルの急所に強烈なアッパーを繰り出した。
それにより、完全に油断していたDr.ウェルはその場に崩れ落ちる。
そして、一輝はそれを確認すると
「一気に決めるぜ!!」
【カンガルースタンピングフィニッシュ】
同時に後方宙返りしながら前に進むアクロバティックな動きで残りのノイズに向けて蹴りを放つ。
それによって、残りのノイズは吹き飛ばされ、消え去る。
「さぁって、それじゃそろそろってぎゃああぁぁ!!」
「えっバイス!?」
バイスがDr.ウェルを連れていこうとした時、バイスは勢いよく吹き飛ばされる。
すぐにバイスを受け止めた一輝が目にしたのは、Dr.ウェルの横にいる切歌と調の姿があった。
「調ちゃんに切歌ちゃん」
「あの2人が」
そう言いながら、一輝はそのまま響と共にゆっくりと構えると
「ここはぁ、あなた達にプレゼントさ!!」
「っ」
同時に切歌と調の首元にDr.ウェルが刺したのは何かの薬品だった。
「これはリンカーっ!」
「まだ、効果時間には余裕があるデスよ」
「あれが、リンカー」
一輝もバイスも話だけで聞いた事があり、シンフォギアの適合率を上げる事ができる薬品。
その事を聞いていたが、なぜこの場で
「まさか、絶唱をっ」
「っ」
同時に一輝達が思い浮かんだのはシンフォギアの切札とも言うべき技、絶唱。
その威力は一輝達も知っており、それを使えば、どうなるのかも。
驚きを隠せない中で、2人は絶唱を歌い始める。
「このままじゃっ」
絶唱、装者への負荷も、生命に危険が及ぶほどに絶大であった。
その状況で
「一輝さん、皆を頼みますっ」
「っ」
同時に響もまた絶唱を歌う。
しかし、それは目の前にいる2人を倒す為ではなく、守る為であった。
「セット! ハーモニクス!」
響が二人からエネルギーを吸い取り、同時に破裂そうなエネルギーを天へ向けて放出した。
「響ちゃん!」
それと共に、響の身体に溢れるばかりのエネルギーが身体を光らせる。
それが響への強烈な負担になる事を察した一輝はすぐにバリッドレックスバイスタンプを起動させる。
【My name is!仮面ライダー!リバ・バ・バ・バイ!リバイ!リバイ!】
バリッドレックスへと変身した一輝はそのまま響の手を置く。
周囲から熱エネルギーを吸収する機能を使い、響の身体にあるエネルギーを発散させようとする。
「ぐっ」
しかし、バリッドレックスの吸収するよりも多くのエネルギーが注ぎ込み、一輝の身体は悲鳴をあげる。
それでも、一輝は響を救うのを諦めないように、彼女を抱き締め、そのエネルギーをより多く吸収し、身体から放出を続ける。
「なんでっ」
その状況を見て、なぜ助けられた事に疑問に思う切歌と調の前にバイスが立ちはだかる。
「悪いが、一輝が必死に助けようとしているからな。
ここからは俺が通さないぜ」
そう言いながら、バリッドシールドを構えながら、言う。
「今はもぅ」「えぇ、あの悪魔を相手には」
未だに余力を残しているバイスに対して、リンカーの過剰投与で既に限界に近い切歌と調。
その状況も危険だが、何よりも今は響を救出を最優先にしている一輝が加われば、勝ち目はない。
それと共に2人の耳元にはマリア達の指示が入り、そのまま接近してきたヘリに乗り込む切歌と調。
「響っ、一輝さん!!」
すぐに近づこうとした未来だが、一輝の身体から溢れ出る氷によって、巨大な壁となって、その行く手を阻む。
熱に襲われながらも、耐える一輝と響。
それを見て、バイスと未来が見た次の瞬間に爆発が起き、バイスは吹き飛ばされ、一輝は凍り付いたまま、地面へ倒れる。
そして、煙が晴れると、そこには膝を付き、ボロボロになりながらも、一輝は抱き抱えている響を見た。
「良かった、無事で」
そこにはシンフォギアが解除され、無事な姿で気絶する響。
それを見て、一輝もまたゆっくりと倒れ、気絶する。
「響っ、一輝さん!」『一輝っ』
それを見る事しかできない未来達は歯痒い思いをしながら、見つめる事しかできなかった。