戦姫絶唱シンフォギアRevice   作:ボルメテウスさん

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繋ぐ手と手

ガングニールの欠片が響の身体を侵食している事実。

 

それを聞かされた一輝は驚きを隠せなかった。

 

「なんで、俺には言わなかったんですか」

 

今にも血が滲み出しそうになりながら、一輝は必死に彼らに問いかける。

 

それに対して、大二はすぐに言おうとしたが、それを制止したのは、弦十郎だった。

 

「響君が最も信用している君だからこそ、彼女を戦いから守ってくれると思った。

 

だからこそ、余計な心配をさせたくなかった」

 

その言葉を聞いて、一輝は何も言い返せなくなった。

 

「今は帰って、休みたまえ。

 

バリッドレックスで、彼女の身体にある余分なエネルギーを排除した際の君の負担は未だに回復していないのだから」

 

「・・・失礼します」

 

一輝は深々と頭を下げた後、指令室を出て行った。

 

(俺は一体どうすればいいんだ)

 

そんな事を考えながら家であるしあわせ湯へと向かいながら、考えるのは未だにガングニールの欠片で苦しんでいる響の事だった。

 

心臓に近いガングニールは手術で除去する事ができず、シンフォギアを身に纏う度に、その浸食は進んでいく。

 

そして、彼女が聖遺物との適合係数を上げていくと、より一層それは進行するというのだ。

 

だが、彼女はそれでも戦おうとするだろう。

 

「俺はどうすれば良いんだ」

 

彼は自分に問いかけるが、答えは出ないままだった。

 

そして、彼の不安が現実になる日が訪れる事になるとはこの時誰も知る由もなかった。

 

数日後。

 

その日、一輝は珍しく外へと出掛けていた。

 

普段はしあわせ湯で仕事をしている彼だったが、最近様子の可笑しい一輝を心配した家族が気分転換に出掛けるように促した。

 

初めは断ろうとしたが、家族からの強い押しによって、出掛ける事になった。

 

「・・・」

 

しかし、その表情は未だに暗く、晴れる様子はなかった。

 

『いやぁ、結構良い天気じゃない?

 

まさに森林浴にぴったりじゃねぇ』

 

そんな一輝の様子を見ながら、バイスはすぐに一輝の気分を変えようと周りの光景をすぐに言う。

 

いつもは破天荒な性格は潜め、なんとか一輝を励まそうとするが、当の一輝はあまり反応しない。

 

それも当然だ。

 

何故なら、彼が今悩んでいる事はただ一つ。

 

自分の力ではどうしようもない事態に対して、何もできない自分が情けなくて仕方がないからだ。

 

もしも、自分がもっと強かったら、何かしらの力を持っていたらと、何度も考えた。

 

『はぁ、どうしたら。

 

んっ?』

 

そう考えていると、バイスが何かを見つけたように森の中を見つめる。

 

『一輝!一輝!』

 

「なんだ、バイス?」

 

『あれって、フィーネにいたシンフォギアの2人じゃねぇ!!』

 

「えっ」

 

バイスの言葉を聞いて、すぐに見つめる。

 

そこには森の中に隠れていたが、そこにはフィーネが乗っていた飛行機があり、その近くにはフィーネに所属している暁切歌と月読調がいた。

 

2人は隠れて様子を見ているようだった。

 

「どうしてあの子がここに!?」

 

『もしかして、偶然、隠れている場所、見つけちゃった系ですか?』

 

そうして話していると、2人は気づき、こちらを見つめる。

 

「なっ、仮面ライダー!」

 

「なんで、ここに」

 

そうして隠れていると、こちらに気づき、2人は睨み付ける。

 

『そんなの決まっているだろ!

 

おれっちの第六感だぜぇ!』

 

「バイス、向こうは聞こえていないぞ」

 

一輝は呆れたような目でバイスを見る。

 

そうしながらも、一輝はゆっくりと2人を見つめる。

 

その様子は、未だに変身しない一輝を警戒している中だが、一輝はゆっくりと息を吸いながら、冷静になっていく。

 

「君達と話をしたい」

 

「話デスと?」

 

「あぁ、このままじゃ、月が落下してしまう。

 

それが本当だとしたら、俺達が争っている場合じゃないはずだ」

 

フィーネの目的が月の落下を阻止する事。

 

それならば、話し合い、協力できるかもしれない。

 

そんな淡い希望と願いを胸に抱き、一輝は語りかける。

 

しかし、2人は

 

「あなたと話す言葉はない」

 

それと同時に、2人はシンフォギアを身に纏う。

 

『一輝!』

 

「っあぁ」

 

既に戦う事は避けられない。

 

それと同時に、一輝はすぐにレックスバイスタンプを取り出し、変身する。

 

変身した一輝はその手にオーインバスター50で切歌の鎌を受け止める。

 

それはバイスも同じく変身し、実体化した事で、オストデルハンマー50を使い、調の鋸を弾き返す。

 

そして、すぐさま、2人に攻撃を仕掛けるが、それよりも早く、切歌が懐に入り込み、一輝に蹴りを入れるが、それを一輝は両腕でガードする。

 

「くっ!」

 

そのまま一輝は押し返されながらもすぐに体勢を整える。

 

「俺達が戦う意味なんて、ないんだ!!」

 

一輝の叫びと共に、攻撃を受け止める。

 

戦いの中で、一輝は彼女達になるべくダメージを与えないように戦っていた。

 

だが、それでも徐々に一輝の体は傷ついていく。

 

そうしている間に、バイスは調の放ったワイヤーを切り裂き、調に向かって攻撃を行う。

 

「一輝っ」

 

「なんでっそこまでっ」

 

戦いの最中で、攻撃を仕掛けようとしない一輝に対して、切歌は問いかける。

 

「そんな簡単な答えも分からないのかよぉ!」

 

「っ」

 

その疑問に答えたのは、一輝ではなく、バイスだった。

 

「一輝はな、うざいし、暑苦しい所もある。

 

けどなぁ、日本一のお節介焼きなんだよ!!だから、 お前らの事を心配するぐらいにはな!!!」

 

バイスの言葉と同時に、調を投げ飛ばす。

 

「一輝の偽善を舐めるんじゃねぇよ!一輝の偽善はな、最後の最後まで絶対に貫き通す、すげぇお節介だぜ!」

 

「お節介……」

 

その言葉とバイスの態度を見て、一輝の優しさを感じ取った。

 

「私達はっ、フィーネの使命をまっとうするまでっ」

 

「くそっ」

 

フィーネの信念、月の落下を阻止しようとしていることを知っている一輝は、どうにか説得を試みようとする。

 

しかし

 

「っ!」

 

切歌達の後ろにあるヘリから電気が一輝達に襲い掛かる。

 

「これはっ」

 

「まったく、まさかDr.ウェルが警戒していた通りになるとはな」

 

そこに出てきたのは赤い蝶ネクタイの黒いスーツと金色の蓄音機などの機械が混ざったような姿を持ち、頭部も同色のエジソンの顔に電球が埋め込まれたような怪人だった。

 

「エジソン・クリスパー」

 

「ここから離れる前ですよ。

 

しかし、思った以上にお人好しだから、ダメージは思った以上に通っている様子だね」

 

そう言いながら、エジソン・クリスパーは一輝達に向けて、再び雷攻撃を行う。

 

だが

 

【My name is!仮面ライダー!リバ・バ・バ・バイ!リバイ!リバイ!リバ・バ・バ・バイ!リバイ!】

 

その音声と共に、一輝達の前に巨大な氷の壁が現れる。

 

同時に氷の壁が打ち砕くと共に現れたのは、バリッドレックスへと変身した一輝の姿だった。

 

「っ」

 

「こいつ相手だったら、容赦なしで戦えるなぁ!」

 

そう言いながらバリッドシールドを構えるバイス。

 

「あぁ、一緒に行くぞ、バイス!」

 

「おぉ!」

 

一輝とバイスはそのままハイタッチすると共に、エジソン・クリスパーに向かって行く。

 

そしてバリッドシールドを構えて殴りかかる。

 

エジソン・クリスパーから放たれる電撃に対して、バリッドシールドは容易く受け止め、逆にバリッドシールドから放たれた氷塊が、エジソン・クリスパーを弾き飛ばす。

 

そのままバリッドレックスの拳が、バリッドレックスの蹴りが、次々とエジソン・クリスパーに叩き込まれていく。

 

「ぐっ」

 

エジソン・クリスパーはバリッドシールドを掴んで強引に引き剥がそうとする。

 

「おれっちのを武器を奪うんじゃねぇよ、泥棒野郎!俺っちのバリッドシールドは誰にも渡さねえぜ!!」

 

そう言ってバイスはそのまま殴り返す。バリッドレックスのパンチの威力に、バリッドシールドごと吹き飛ばされる。

 

「貴様貴様貴様ぁぁぁ!!」

 

それと共にエジソン・クリスパーは叫び声と共に、地下から溢れ出したのはノイズの大軍だった。

 

ノイズはそのままエジソン・クリスパーに吸い込まれるように吸収され、その姿を変える。

 

そこには先程まで人型の形を崩し、6本足に、パラボラアンテナを思わせる頭部に胴体にはいくつものチューブが巻き付いているような姿となっていた。

 

さらに背中には、無数の機械が組み込まれている。

 

まるで、機械と生物が融合したかのような姿に変貌していた。

 

「なんデスか、これは」

 

それには驚きを隠せない切歌達。

 

そうしていると、エジソン・クリスパーの電撃が辺り一面に襲い掛かる。

 

「っ危ない!」

 

一輝はその一言と共に、バイスと共に切歌達の前に立ち、その攻撃から守る。

 

「大丈夫かっ!」

 

一輝はすぐに2人が無事かどうか、確認する。

 

「なんで」

 

「言っただろ、一輝は日本一のお節介だって」

 

それと共に、一輝達はすぐに構える。

 

「切ちゃん」

 

「っあぁ、そうデスね」

 

そう言いながら、そのまま2人は2人の横に立つ。

 

「えっ?」

 

「勘違いしないで。

 

あのままじゃ、私達の大切なヘリも壊される」

 

「だから、ここは仕方なく、仕方なく戦うだけデスよ」

 

「調ちゃん、切歌ちゃん!」

 

その言葉を聞き、一輝は嬉しそうな表情を浮かべる。

 

すると、バイスが一輝に声をかける。

 

「なぁなぁ、一輝!

 

あれを試してみようぜ!!」

 

「そうだな、試してみるか!」

 

その言葉と共に一輝が取り出したのは3つのバイスタンプだった。

 

【リボーン!レクレク!グルグル!カマカマ!バリバリスタンプフィーバー!!】

 

その音声が鳴り響くと同時に、バリッドレックスバイスタンプからイーグルとカマキリの紋章が現れ、そのまま切歌と調に吸い込まれる。

 

「これは?」「おぉ、なんだか凄い事になったデス!」

 

すると、調の背中にはイーグルの翼が、切歌の両手にはカマキリの鎌が装備される。

 

それこそ、バリッドレックスの機能として、新たにシンフォギアにバイスタンプの能力を組み合わせる事ができるユニゾン・リミックスを応用した武装システム。

 

それが皮肉にも、本来ならば敵である切歌と調に使用していた。

 

「一気に行くぜ!」

 

同時に一輝達は走り出す。

 

エジソン・クリスパーは一輝達に狙いを定める。

 

そして、無数の電撃を発射するが……。

 

一輝の前に出てきた巨大なリバイスレックスがその攻撃を防ぐ。

 

その隙間から、切歌と調が飛び出す。

 

そのまま切歌はカマキリ型のアームドギアを振るう。

 

それを受け止めようとするが、予想以上の威力に後ろに下がる。

 

だが、追撃するように今度はイーグル型となった調のアームドギアから風の刃が放たれる。

 

エジソン・クリスパーはどうにか避ける。

 

だが

 

【バリッドレックス!フィニフィニフィニッシュ!】

 

鳴り響く音声と共に、一輝、バイス、リバイスレックスは同時に跳び上がると共に飛び蹴りをエジソン・クリスパーに向けて放つ。

 

その一撃をまともに喰らい、エジソン・クリスパーはそのまま吹き飛ばされ、地面を転がる。

 

そして、爆散する。

 

その光景を見ながら

 

「なんとか、なったかな」

 

そう言い、2人の方を見る。

 

しかし、そこには自動操縦が行われているのか、ヘリが動いており、切歌と調は離れていった。

 

「あぁ、逃げちゃうよ、一輝!」

 

「あぁ!」

 

すぐに追いかけようとした一輝だが

 

『一輝君、大変だ!ノイズ達の襲撃があった』

 

「こんな時にっ」

 

「一輝っ」

 

既にヘリは見えなくなった。

 

追いかける事ができずにいる中で

 

「仕方ない、バイス、まずはノイズからだ」

 

【プテプテ!リボーン!】

 

それと共に、リバイスプテラを召喚し、一輝達はそのまま乗り込み、向かう。

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