戦姫絶唱シンフォギアRevice   作:ボルメテウスさん

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悪夢のカウントダウン

響達が未来との対峙が始まると共に、響はすぐにガングニールを身に纏った。

 

響の身体から溢れ出る熱気。

 

それが今のガングニールを身に纏う響の弱点であった。

 

身体を侵食するガングニールは、その熱と共に響の身体を別の物へと変えていく。

 

それはまさしく彼女に残されたカウントダウンであった。

 

親友の未来の命を救う為に彼女はそれが自身を異形へと変えてしまうと分かっていながらも戦う。

 

そして何よりも

 

「私は1人じゃない!」

 

それと共に響に攻撃を仕掛けようとした未来の前に立ちはだかる氷。

 

それは身体に熱を放っている響から僅かながら冷ましており、息を整える。

 

「一輝さんっ、バイスっ!」

 

「おれっちだけ、なんだか雑な呼び方だな」

 

それと共に響の横に並び立つのは、氷の鎧を全身に身に纏い、全てを凍らす力を持つバリッドレックスゲノムに変身している一輝。

 

そして、一輝の相棒である悪魔のバイスはその手にバリッドシールドを構えながらも立つ。

 

「響ちゃん、俺達も全力でサポートするから」

 

「お前のやりたいようにやれ!!」

 

「っはい、!!」

 

一輝からの声援を受け、力強く頷く響。

 

「バイス、試してみるぞ!」

 

「おぉ、あれをやるんだな、いいぜぇ、試してみるぞ!!」

 

それと共に一輝はバリッドレックスバイスタンプに手を置く。

 

【バリバリスタンプフィーバー!】

 

鳴り響く音声と共に、一輝とバイスの2人はこれまで何度も行うように合体する。

 

合体した2人の姿はこれまで何度も見せていたリバイスレックスによく似ていた。

 

しかし、バリッドレックスバイスタンプの力の影響もあってか、機械的なピンク色のリバイスレックスとは違い、その身体は氷を思わせる水色に染められており、その全身は氷の鎧を身に纏っている。

 

それこそ、バリッドレックスバイスタンプの力によって新たに生まれ変わったバリッドリバイスレックスだ。

 

「ガアアアァァァ!!!」

 

バリッドリバイスレックスの咆哮と共に、バリッドリバイスレックスを中心に船上だけではなく、周辺の海まで凍らせていた。

 

それは周りにいるノイズをも巻き込んでいた。

 

同時にバリッドリバイスレックスの背中に乗った響と共に走り出した。

 

それを見た未来は、その手に持つ扇を広げ、彼らに向けて光を放つ。シンフォギアも悪魔の力をも浄化するその光はパワーアップしている一輝達も、力が暴走している響が僅かでも当たれば、致命傷になる。

 

その光に対して、バリッドリバイスレックスは、地面を大きく叩く。

 

それと共にバリッドリバイスレックスの足下から氷の柱が生え、宙に飛び、光が逃れる。

 

しかし、その動きを読んでいた未来は追撃を行うように次々と光を放っていく。

 

その攻撃を見たバリッドリバイスレックスもまた空気宙の水分を瞬時に氷の土台にして、その攻撃を避ける。

 

「ガアアァッ!!」

 

それを見た未来は、更に光を放ち続ける。

 

その攻撃を見ていたバリッドリバイスレックスは、先程と同じように氷の壁を作り出して防ぐ。

 

しかし、未来の放つ光の攻撃により、バリッドリバイスレックスの腕の一部が溶け始める。

 

それを見て驚いたバリッドリバイスレックスだが、それでも構わずに、再び攻撃を仕掛けようとする。

 

それと同時に未来は再び次の一撃の準備を行っていた。

 

しかし、それと共に浮かび上がった疑問があった。

 

「響はっどこに」

 

先程までバリッドリバイスレックスの背中にいたはずの響がいない。

 

それに驚きを隠せない響は周りを見渡す。

 

「っ」

 

そうして、見渡していると共に聞こえた何かが溶ける音、

 

その音が発するのは、船の上でも、海の上でもなかった。

 

「まさかっ!」

 

同時に空を見上げる。

 

そこには、空中で形成された氷の壁が未だに残っており、太陽を背にした響がいた。

 

太陽の背にしていた事で、その光に一瞬目を奪われた未来は目を閉じる。

 

その隙を狙って、響は上空から氷の塊を踏み台にして、一気に未来の元へと向く。

 

「未来っ!!」

 

その速さに対応できなかった未来はそのまま響に抱き寄せられた。

 

彼女達が行く先、それは未来の放った神獣鏡の光を反射して、増幅させた光だった。

 

「それがシンフォギアの天敵ならば、この光で、未来を救う!」

 

響はそれと共に自身と共に未来を光の中へと吸い込んでいく。

 

響の中に浸食していたガングニール、そして未来を支配していた神獣鏡。

 

2つのシンフォギアは光の中に包まれ、やがて消えていく。

 

消えた事での衝撃と共に、2人は気絶し、真っ直ぐと海に向けて落ちていく。

 

「バイスっ!」

 

「分かっているって!」

 

それを見た一輝とバイスは再び海の上を氷で作りながら、真っ直ぐと海へと落下する2人に向かって行く。

 

「「うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」

 

その雄叫びと共に、一輝が作り出した氷の足場を、バイスが踏み砕き、そのまま一直線に落ちて行く。

 

そして、なんとか間に合った一輝達は、バイスと一輝の2人がかりで2人を受け止めた。

 

「まったく、無茶をするぜ、響ちゃんは」

 

「一輝がそれを言うか」

 

気絶している2人を安全な場所に避難させる為に一輝とバイスは向かおうとした。

 

しかし

 

「ご苦労だったな、一輝にバイス」

 

「えっ?」

 

聞こえた声。

 

それは二課と共に行動している間に、見かける事のなかった若林司令官だった。

 

「若林司令官、なんで、ここに」

 

「既に目的は果たされたからな。

 

これまでの功績と共にお前達に最後の挨拶をしにきた」

 

「目的、それって一体」

 

その言葉と共に地面の氷が徐々に溶け始める。

 

それは後ろにある巨大な何かが海上に出ようとしていた。

 

「だから、最後に見せようと思ってね。

 

私の本当の姿を」

 

【オブリビリアン】

 

響き渡るバイスタンプの音声。

 

それと共に若林司令官の姿は徐々に変わっていく。

 

その姿は、複数組み合わせたキメラの様な容姿を持つ怪人だった。

 

「改めて自己紹介しよう。

 

私はオブリビリアン、さぁ我が主の復活だ」

 

それと共に、オブリビリアンは翼を広げて飛び去る。

 

「主って、一体なんなんだ」

 

未来の救出を終えた。

 

しかし、それはこれから始まる最終決戦への始まりに過ぎなかった。

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