ひねくれ男の幻想郷黙示録   作:ノヴゴロト

3 / 7
地上の都

「なあ鬼よ、一緒に人間の都市の中に行ってみないか?」

 

妖怪となってかれこれ前世の何倍もの時間を過ごした。ここに来たばかりの頃と違い、この長い年月で沢山の鍛錬と人を襲ったおかげで今ではもう妖怪としての格が上がっている

 

以前から行ってみたいと思っていたがまだ力が足りなかったので断念していたがようやくこの時が来たのだ

 

「あー、それは多分無理じゃな。あそこは妖怪よけとして結界を張っているんじゃ」

 

「結界だと?あいつらにそんな力があるとは思えないんだが」

 

転邪が言っていることは間違っていない。事実これまでもあそこの兵隊と思わしき奴らは『霊力』と呼ばれる力を使っているがそんな都市丸ごと覆うような力は無いはずだ

 

「わしは見たことは無いんだがな、一部の輩は膨大な霊力を操っているそうじゃぞ」

 

「なるほどねぇ……なら尚更見に行きたくなってきたな。鬼よ行くぞ!!」

 

「ちょ!?わしの話を聞いておいて行くのか!?」

 

「あったりめえだろ?行くなと言われて行くのが天邪鬼だからな」

 

「何という天邪鬼っぷり……って引っ張るんじゃない! わかった行く、行くから!!」

 

 

 

 

~入口付近~

 

「来てみたは良いものの、やっぱり門番はいるか……」

 

二人は近くの草むらで身を隠しながら都市の入口で待ち構えている門番を見つめている

 

「しかしどうする?あの様子では中に入ることすらままならないじゃろう」

 

「こういうときに能力を使わなくしてどうする。このときの為に色々準備するんだよ」

 

転邪が能力を発動させる。すると目の前にいた門番はまるで落下していくような加速度で上に飛んでいった

 

「なるほど、門番の周辺の重力を反転させたのか」

 

「そういうこった。さっさと他の人間が来ないうちに入るぞ」

 

二人は事前に用意していた帽子(キャスケットのような帽子にボリュームがあるもの)をかぶり中に入っていった

 

 

 

 

「これが都か……」

 

外から見ててもそこそこ発展してるなといった感想だったが今回でその評価は更に高くなった。ぱっと見ただけでも既に技術力では前世の頃よりも進んでると思うほどだ

 

(にしても中は異常なくらい警備員がいねえな……)

 

外以外に天敵がいないからなのだろうか。あたりは人で覆い尽くされているほどいるのに治安を守る警察すら見当たらないほどだ。単純に私服で紛れているという可能性もあるが、これは異常すぎるだろう

 

「とりあえず今回はこの街を統治しているやつを見に来ただけだからさっさとあのでかい建物の中に入るぞ」

 

 

 

 

 

~建物内部~

 

二人で建物に入ったが先程とは全く違ってうっかり音を立てると建物中に鳴り響いてしまうかと思う位静かだ

 

だがこの建物全体から霊力はひしひしと伝わってくる。恐らく一箇所に実力者が固まっているのだろう

 

「……凄まじい霊力の圧じゃの」

 

「ああ、だが恐らく結界を張ってるやつはここにいそうだな」

 

何となくだが結界と似たような霊力の同じような物を感じることができる。問題はそいつがどこにいるかだが

 

「これは……」

 

何度も階段を登り大物がいそうな大きな扉の前まで来た。扉の先には膨大な霊力が感じられる

 

 

中に入るとそこはちょっとした大広間だった。部屋の両端には沢山の本棚が並べられており、真ん中に重量感のあるテーブルがある。そしてそこに一人の少女が読書をしていた

 

(ただの女のコ……ってな感じじゃねえな)

 

机に座っているため詳細なことはわからないが特徴として片方だけ天使のような白い翼が生えている。更にその翼と同じ白い髪……どう見ても只者ではなさそうだ

 

少女はこちらに気付いたらしく本を畳んでこちらを向いた

 

「……」

 

こちらをじっと見ているだけで何も話してこない。少し苛つくが、こちらから話しかけることにした

 

「すまない嬢ちゃん、俺達はこの屋敷で一番偉い人へと会うんだが道に迷ってね。どこに行けばいいのk(ガシッ)」

 

話をしてる途中で顔を掴まれた。てかこいつめっちゃ力すげえ、鬼かそれ以上ある気がする

 

「……?」

 

「いやはや、これまた手厳しいね」

 

能力を使い立ち位置を逆転させる。彼女の手の中でボンッと煙が鳴り転邪を掴んでいたはずがいつの間にか木で掘られてる地蔵にすり替えられていた

 

「!?……」

 

一瞬驚いた顔をしたが、また無言で仏面帳な顔に戻る。さっきの長い無言もそうだがまるで他人て話したくないかのような雰囲気を出していた

 

(……もしかして話すと何か不都合でもあるのか?)

 

見たところ幸いなことに彼女自身からは強い殺気は感じられない。むしろこちらを拒絶しているような雰囲気である

 

もしかしたら彼女の発する言葉が能力に変わるのではないかと考え、声をかけてみることにした

 

「なあ嬢ちゃん、もしかして喋ると何か変なことが起きちゃうから黙っているのか?」

 

「!!、(首を立てに降る音)」

 

どうやら俺の考察は合っていたようだ。

 

「ここだけの話なんだけどな、もしかしたら俺の能力で嬢ちゃんに悪影響を出している能力を一時的に無効にできるかもしれない。やってみるか?」

 

少女はコクリと頷く

 

「じゃあやってみるぞ…」

 

俺は能力を発動し少女の能力を反転させようとする。どうやら口の部分に多く妖力が溜まっているのでそこの核心の力を逆転させようとするが、力が想像以上に強く能力のみでは反転させることができない

 

(これは予想以上に厳しそうだな)

 

能力に加えて妖力も使う事でようやく反転する事ができた。

 

「……よし能力を無効化することができたぞ。ちょっと話してみな」

 

「……本当にできた……のですか!?」

 

彼女は驚いたように突然言葉を発したが何も起きない。キョロキョロと辺りを見渡した後、話しかけてきた




この無口の少女(稀神サグメ)を出すのクソ難しいな……何話させればいいのか分からないのと、何処までなら話すことができるのか分からないところが多すぎる……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。