DRAGON QUEST 竜の騎士と神々の世界   作:梟帥

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序章・マァム編
マァムは「慰霊の浜」に倒れています。
そこにウェディ(オリビア)がマァムを助ける。
そしてあとは本編の通りに・・・・。


レーンの村

??????? マァム語り

 

 ダイが生きている……

 

 それを聞いた私たちは、ダイがいると言われている異世界(アストルティア)に向かう途中に、無数の黒い手に襲われたの!! 

 

 私もポップもヒュンケル達も応戦したけど、圧倒的に数が多くて散り散りになってしまったの……! 

 

 気が付いたら、私はある村の付近の浜場に倒れていた所を助けてくれた人……と言うか、魚人のような人たち? に助けられました。

 

 その人達はウェディと言う種族の方々らしく、なんでも「レーンの村」による途中に()()()を見たって言うの。

 

 その時を聞いて、「それって私のことっ!?」と思わず声を出してしまいました。

 

 目が覚めてから、身支度をしていたら……

 

 私の武器「魔甲拳」が無くなってしまったことに気づいたの! 

 

 おそらく、私が倒れていた時に抜け落としたんだわ……! 

 

 そう思って外に出ようとした瞬間だった……

 

 

 

「きゃああああ!」

 

「やべぇ!! モロに当たっちまった!!」

 

 

 

 

 

 

 

レーンの村

 

 

 

 突然のことだった、「ヒューザ」と言うウェディの青年が幼なじみの「オリビア」というウェディの女の子を誤って殺してしまったのだ!! 

 

 その瞬間を目の当たりにしたマァムは、ただ驚いて棒立ちをしていた…………。

 

 

 

「我らの友人オリビアは、幼きころにただひとり

 

 小舟に乗せられ、このレーンの村へと流れ着いた。

 

 そして、バルチャ老に拾われ

 

 いつか、生みの親に会うことを夢に見ながらフィーヤ孤児院にて育った。

 

 この村で送った日々は、オリビアに多くの幸福と……

 

 そして安息を与えたと我らは信じよう…………」

 

 

 

 突然の死亡事故にマァムは声も言葉も失う……。

 

 幾多の戦いを経た少女の目の前に、それは起きた……。

 

 どう言えば良いのか、慰めの言葉も出せないまま……。

 

 

 

「オリビアは、母なる海へと還り

 

 新たなる旅立ちを迎える。

 

 皆で笑って送り出そうではないか」

 

「…………」

 

 

 

(ヒューザ……)

 

 

 

「ううっ、オリビア…………

 

 私が急に声をかけたりしたから、こんなことに…………」

 

「わっわっルベカちゃん! 

 

 お願いだから泣かないで。

 

 これからシェルナーを決めようかという時に、何ということを……!」

 

「待って! だからって彼を……!」

 

「いいんだ、オレは殺す気なんてなかった……

 

 剣の修行をしてただけだからな……」

 

「理由はどうあれ、お前はオリビアの命をうばったのだ。

 

 つぐないはしてもらうぞ……!」

 

「ふん…………」

 

「ヒューザ…………」

 

「さあ、みんな…………

 

 ラージャ神父のお言葉どおり、オリビアを母なる海へ送りだそう」

 

 村長の言う通り、葬式の参加者達はオリビアの亡骸を乗せた舟を海に向けて放した…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、不思議なことが起こった

 

 

 

 一つの魂が、オリビアの肉体に宿ろうとしていた…………

 

 

 

 

 

「……?」「?」

 

 

 

 

 

 その時、マァムとルベカは何かを感じた瞬間……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………? 

 

 ここは……? 

 

 確かあたしは襲われてそのあと……

 

 …………ん? 

 

 

 

「ええっ!? なにこれ!? 何であたし水葬されてんの!?」

 

 

 

 

 

「オリビア!?」

 

「ええっ!?」

 

「あわわわ…………

 

 オリビアが化けてでたあ!!」

 

「オリビアっ!? 

 

 えっ誰!? ってそれあたしのこと!?」

 

「…………なんということだ。

 

 オリビアが生き返った! 

 

 これは、海の神が起こした奇跡なのか!?」

 

「死んでなかったっ! 

 

 オリビアは死んでなかったよ!!」

 

「嘘でしょ!?」

 

「おいおいっマジかよ! 

 

 あんとき、たしかに手ごたえが…………!」

 

 

 

 ヒューザは、オリビア(ユミ)の小舟を止める。

 

 

 

「まちがいねえ、生きてやがる。

 

 まるで()()()()()()()()()()()()()()みてえだな…………」

 

 

 

(うっそ!? なにこのイケメン!? 

 

 めっちゃ声が良いし身体付き(スタイル)良いし!!)

 

 

 

 小舟を引き上げ、オリビア(ユミ)の生存を喜んでいた。

 

 

 

「なんにしても、オレは人殺しにならずに済んだってわけだ

 

 ケガさせちまった借りは、そのうち返すぜ オリビア……

 

 あのくらいでくたばらないように、もっときたえとけよ?」

 

 

 

 そう言って、ヒューザは場を離れる。

 

 

 

「うぬぬ……ヒューザめ! 

 

 オリビアを殺しかけておいて、なんという態度だ!」

 

「お父さん ヒューザを責めないであげて。

 

 半分は、私のせいでもあるんだもん」

 

「ルベカちゃん、あなたが気に病むことじゃないからね? 

 

 オリビアさんも無事でよかったから」

 

「マァムさんの言う通りだよ、なんにせよ 生きていてよかったな。

 

 シェルナーは予定どおり、お前とヒューザのどちらから選ぶことにするからな? 

 

 オリビアの葬式は中止だ! 

 

 みんなも、家に帰った帰った!!」

 

 

 

(なんなんだよ? 

 

 あたしの葬式って……

 

 むしろ水葬されかけてたって言うのに!)

 

 

 

「ねえ? あなた大丈夫?」

 

「えっ!? 

 

 あっああ、大丈夫だけど……?」

 

 

 

(えっ!? 誰この人!? 

 

 むっちゃボンッキュッボンの人が……

 

 ……てっあれ? 

 

 この人……()()()()()()ような?)

 

 

 

「驚いたわよ……急に死んだと思っていたら生きていたなんて……

 

 本当にびっくりしたわよ……」

 

「あのう……すみません……」

 

「んっ? なあに?」

 

「あなた……どちら様で?」

 

「…………えっ? 

 

 オリビアさん? 

 

()()()()()()()()()()()の?」

 

「……忘れた? 

 

 なにを忘れたの?」

 

「あなた……数日前に、「慰霊の浜」で倒れていた私を助けたことを忘れちゃったの?」

 

「わたしが、あなたを?」

 

「そうよ……」

 

「……ところで……」

 

「なに?」

 

「オリビア……あたし……

 

 あなた……お名前は?」

 

「えっ? 

 

 ……マァムよ? 

 

 どうしたの? オリビア?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

 

 

 

……っ!? 

 

 

 

 

 

 

 

えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!?!!?!?!? 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃあっ!? どうしたの!? 

 

 そんなに大声上げて!?」

 

「あっあっああっあああ!?」

 

 

 

(どぅえええ!? 

 

 マァムってあの「ダイの大冒険」のマァム!?)

 

 

 

 オリビア(ユミ)は驚いた、かの有名な漫画アニメの「ダイの大冒険」の登場人物の一人「マァム」と出会ったのだ……! 

 

 

 

「すっすいやせんした!! 

 

 ホンマもんのお方とはつゆ知らずにっ!!」

 

「あっ落ち着いて!! 

 

 なっなに言ってるの!?」

 

「ああっ、そのっ! 

 

 本当にすいませんでした……」

 

 

 

(落ち着けられるかっつーの! 

 

 あたしが生きていた頃、「魔界編」やってんのに……!? 

 

 まさかの本人よ!? 

 

 驚くっつーの!!)

 

 

 

 深呼吸して、冷静になってるところに花婿衣装のウェディがやってくる

 

 

 

「オリビア!? それにマァムさん!?」

 

「んっ?」(なんだ? 見るからに優男で甲斐性ゼロのヒモみたいな……)

 

「あれ? アーシクさん?」

 

 

 

(アーシク? この草食系男子の名前かな?)

 

 

 

「よかった……生きていたんだね? 

 

 君の葬式をするって聞いてあわてて買い物から戻ってきたんだけど…………。

 

 ボクの聞き間違いだったんだね。

 

 ほっとしたよ、君は大切な友達だもの」

 

「えっ……?」

 

「それに、もうすぐボクの結婚式でしょ? 

 

 そんな時に葬式なんて…………

 

 ほら、縁起でもないじゃないか?」

 

 

 

(まあ、そうだよな? 

 

 結婚式の時に葬式なんて縁起が悪いもんね)

 

 

 

「それよりアーシクさん

 

 どうかしたんですか?」

 

「ん? 

 

 なにって、花嫁のキールに贈る貝がらを一緒に探してくれるって約束だよ、覚えてる?」

 

「えっ? 

 

 …………ああ、そういえばそうだったね?」

 

 

 

(知らねぇよ! そんな約束を!)

 

 

 

「もう時間がないんだよ。

 

 今から村の北西にある「慰霊の浜」に行って探そうと思うんだけど…………いいよね?」

 

「良いって……貝がらを探すんでしょ?」

 

 

 

(めんどくせー!! こうなりゃ相づちを打つしかない!)

 

 

 

「慰霊の浜に行くの!?」

 

「えっ?」「えっ! 君も行くのかい?」

 

「そうなの、実は()()()()()()()()()の!」

 

「マァムさんの武器?」

 

「そう、「魔甲拳」を無くしたのよ」

 

 

 

(ええっ!? それって確か……!?)

 

 

 

「もしかしたらそこにあるんじゃないかなって思って……」

 

 

 

(待って? その武器って確か()()()()()()()()()()()()()物よ!? 念じたら戻ってくるような仕組みじゃあなかったかしら……?)

 

 

 

「そうだったのか……だったら一緒に行こうよ! 

 

 本当なら、あそこは入っちゃいけない場所だって言われてるけど……。

 

 その分、キレイな貝がらがたくさんあると思うんだ。

 

 ボクも用を済ませてすぐに行くよ。

 

 慰霊の浜にある慰霊碑でも見ながら待っててくれるかな?」

 

「うっうん、わかったわ」

 

 

 

(曰く付きの場所に行くとか……

 

 まあ行かないと話進まないから仕方ないか……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コルット地方

 

 私は、仕方なく慰霊の浜に向かうことになった。

 

 一応、装備は整えてある(ロッド装備)←ヒューザとの修行に使っていた物らしい。

 

 道中のモンスターと戦うとき、マァムさんの戦いぶりに度肝を抜かれたわ。

 

 スライムの飛びかかりをお手玉のように受け流したり、猫のモンスター相手にスイっとヒュッとで避けたりしてるの! 

 

 私は心に誓いました、「絶対敵にしてはいけない」と……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慰霊の浜

 

 

 

 ここに訪れ、私とマァムさんは武器を探していた。

 

 なんでも大きい物だからすぐに見つかるらしいのですが……。

 

 

 

「あった!」

 

 

 

 慰霊碑の裏付近に、魔甲拳(それ)がありました……。

 

 

 

「でかっ!?」

 

 

 

 それはまあ、なんと大きい手甲(てっこう)でしょうか……

 

 こんなものを装備する女の子はこの世に「マァム」だけでしょう……

 

 なんでも、他にも仲間達がいるって話だけど……途中襲われて散り散りになってしまったらしい……。

 

 魔甲拳を持ち出したのは、ダイという勇者(主人公)を探す為に持ち出してきたらしい……。

 

 元々は、「大魔王バーン」との戦いに勝って「ロン・ベルク」さんに返したらしく、それで今回の冒険のためにまた使うことになった話みたい。

 

 そうして話してるうちに、アーシクさんがやってきた。

 

 

 

「おーい オリビア! マァム!」

 

「あっ、アーシク!」

 

「はあ……はあ……

 

 二人とも、遅れてゴメンね……」

 

「いいのよ、こっちも用事を済ませたところなの」

 

「そう……? 

 

 …………マァムさん!? 

 

 なにそれ!?」

 

 

 

 そりゃあまあ、驚くよね……でっかい手甲だもの……。

 

 

 

「ああ、これね? 

 

 これが私の武器なの、「魔甲拳」って言うの」

 

「そっそうなんだ……(大汗)」

 

 

 

 わかりやす…………

 

 すっごくわかりやす……! 

 

 誰だってビビるよね…………普通に考えると……

 

 

 

「あっそうだ! 

 

 貝がらを探そう! 

 

 ものすっごいキレイなのを見つけるんだ!」

 

 

 

 全くこの優男は……。

 

 

 

「あれ…………? 

 

 なんだろう、この感じ?」

 

「ん? どうしたの?」

 

 

 

 アーシクは、慰霊碑のお供えしてる貝がらを見つける。

 

 

 

「これって、お供えものの貝がらだよね? 

 

 なんでキレイなんだろう…………」

 

「アーシク? 流石にそれはやめた方が……」

 

「そうは言うけど……なんていうか、まるで吹き込まれるみたいな感じがするんだ……。

 

 二人には聞こえない? 

 

 この貝がらが、ボクに持っていってくれって言ってるみたいなんだよ…………」

 

「えっ……!?」

 

「ちょっと、それやばくない!?」

 

「なにを言ってるんだよ! 

 

 こんなところに置かれたままは嫌だって言ってるんだ。

 

 だからボクが持っていかなきゃ…………」

 

 

 

 アーシクはキレイな貝がらを手に入れた! 

 

 

 

「アーシク……それ……いいの?」

 

「大丈夫だよ! 

 

 こんなキレイな貝がらは滅多にないよ! 

 

 そうだ、これをキールへの贈り物にしよう! 

 

 きっと大事にしてくれるよ。

 

 ほら! この貝がらもそうしてほしいって言ってるよ!!」

 

「アーシク……あなた大丈夫?」

 

「貝がらの声とか聞こえるとか……

 

()()()()()()()物だったらどうするの!?」

 

「怖いことをいうなよ! 

 

 だから二人とも。

 

 この慰霊碑からキレイな貝がらを取ったことを、村のみんなにはナイショにしてね?」

 

 

 

 そう言い、アーシクはこの場から離れる瞬間……

 

 

 

()()()()()()()()()がもれ出た……

 

 

 

!? 

 

 

 

 マァムは、その邪気を感じるも……微々たるものだった。

 

 

 

(なに……!? 

 

 いまこの慰霊碑から感じた気は!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここでなにをしておる? 

 

 

 

 

 

「うひゃああああっ!?」

 

「きゃあっ!?」

 

「うおっ!? じいさん!? いつのまに!?」

 

「おぬしら…………」

 

「ななな、なんだ……バルチャじいさんか…………。

 

 ビックリさせないでよ」

 

「おまえたち、ここでなにをしていた? 

 

 マァムのことならまだしも、二人とも。

 

 この慰霊碑に近づいてはならぬと言っておいたはずだぞ?」

 

「なっなんにもしてないよ! 

 

 ボクたち、なんにもしてないったら!!」

 

 

 

(慌てすぎ……)

 

 

 

「本当か? オリビア?」

 

「えっと……あたしはただ……」

 

「…………まあ、よい……

 

 大方、無くした武器を見つけたところじゃろうな?」

 

「あっはい! そうです!」

 

 オリビアは、マァムの武器「魔甲拳」を見つけたことを話した……。

 

「ふうむ、それが…………

 

 まあともかく、めでたい結婚式の前に……、まさかこの慰霊碑に悪さをするほど、アーシクもオリビアもバカではあるまい……

 

 ……ところでマァムよ」

 

「はい?」

 

「おぬしは、この慰霊の浜に流れ着いてから日が少し経つ……

 

 この慰霊碑について話しておこうか……」

 

「この慰霊碑のことですか?」

 

「これが何かあるのか?」

 

「うむ…………この慰霊碑には決して関わってはならんのだ。

 

 特にアーシク、花婿となるおぬしは…………な」

 

「えっ?」「なんですって?」

 

「どうして? バルチャじいさん?」

 

「この慰霊碑はな、()()()()()()()()()にまつわるものなのだ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昔、レーンの村のウェディの若者が

 

 同じ村に暮らす、ウェディの娘と恋に落ち

 

 結婚することになったのだ…………。

 

 花婿は、美しい貝がらを見つけ

 

 その貝がらを花嫁に贈る。

 

 花嫁は、結婚式を前に 身を清めるため

 

 この浜から海へと入っていった。

 

 清めの祈りは、すぐに終わるはずだった…………。

 

 しかし…………! 

 

 花嫁は、海の中に消え

 

 帰ってこなかったのだ…………。

 

 そして、悲しみにくれた若者も

 

 また…………

 

 自ら、この海へ

 

 その身を沈めたという…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それが、この慰霊碑…………」

 

「そのあと、どうなったんですか?」

 

「うむ…………

 

 それから、いくつもの災いが村を襲った。

 

 人々は、無念のうちに死んだ若者が

 

 悪さをしていると、おそれたのだ。

 

 あとは、お前たちの察しの通り

 

 この慰霊碑が建てられたのだ

 

 その若者の魂を、沈めるためにな…………」

 

「ううっ、かわいそうだよぅ…………」

 

「わかったな、アーシク? 

 

 おぬしは、この慰霊碑に関わってはならん」

 

「でもさ、じいさん

 

 それなら代わりにボクたちが幸せになってあげれば、

 

 ふたりもよろこんでくれるんじゃないかな?」

 

 

 

(移り変わり早っ!?)

 

 

 

「…………死した者が、どう思うか。

 

 それは誰にもわからぬことだ……」

 

「…………」

 

 

 

(だよな、死んだ人のことなんて

 

 生きてるあたし達にはわからないことよ……)

 

 

 

(…………)

 

 

 

「…………来てくれてありがとう、オリビアとマァムさん。

 

 それじゃ、ボクは先に村に戻るね」

 

「…………いかん、忘れておった

 

 村長が、おぬしとヒューザを呼んでいたのだ。

 

 いよいよ、シェルナー選びを行うようだ

 

 すぐに村に帰るのだ、オリビア

 

 シェルナーとして活躍し、一人前と認められれば

 

 おぬしはこの村に離れて

 

()()()()()()に出ることができよう……」

 

「…………えっ?」

 

「オリビアさんの両親……」

 

「あたしの……両親……?」

 

 

 

(えっ? てことは……

 

 このオリビアは()()()()()()()なの……!?)

 

 

 

 バルチャから両親のことを聞いたオリビア(ユミ)は、困惑していた……。

 

 しかし、そんなことに悩む彼女ではない。

 

 二人は、早急にレーンの村に戻る……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、マァムは慰霊碑の方を振り返る……

 

 慰霊碑から感じ取れた()()()を……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レーンの村に戻ってきた二人は、村長の家に赴いていた。

 

 

 

「ヒューザはまだか? 

 

 まったく、あいつはいつもフラフラと

 

 ほっつき歩いておって、落ち着かんヤツだ!」

 

 

 

(そうは言うけど、ああいう手合いはどの世界にもいるもんだなぁ……)

 

 

 

 そう思っているうちに、ヒューザがやってきた。

 

 

 

「よし、ふたりともそろったな……

 

 先ほど、ジャレットの町から使いが来てな。

 

 花嫁のキールが、祈りの宿へ向かったそうだ。

 

 急いで、シェルナーを決めなければならん。

 

 さっそくだが、ふたりには

 

 わしの出す試験を受けてもらうぞ?」

 

 

 

(試験ねえ……)

 

 

 

(どんな試験なんだろう……?)

 

 

 

「能書きはいらないぜ、村長

 

 …………で、何をすればいい?」

 

「うむ、このレーンの村を出て

 

 コルット地方を北に向かった所に

 

 洞くつがひとつあるのは知っているな?」

 

「北の洞くつ?」

 

「ああ、あそこか。

 

 奥には地底湖が広がってるって

 

 聞いたことはあるぜ?」

 

「そう、その地底湖だ。

 

 洞くつの奥にある、「地底湖の水」を持ち帰ってくることが

 

 シェルナー試験の内容だ」

 

 

 

 村長は、懐から二つのからのびんを出してきた。

 

 

 

「このビンに、地底湖の水を汲み

 

 先に持ち帰ったほうをシェルナーとする! 

 

 さあ、このビンを受け取るのだ」

 

「…………はあ? 水汲みが試験だって? 

 

 しかも、早い者勝ちなのかよ…………」

 

「…………地底湖の水はな、ビンに入れたままほおっておくと、その美しい色合いが消えてしまうのだ。

 

 だから、水を汲んだら太陽と月がひと巡りする前にわしの所へ持ってこい! 

 

 わかったな、ふたりとも!!」

 

 

 

(なるほどね……要は競争ね……)

 

 

 

「しかたねえな、やってやるよ

 

 オリビアよりも早く、このオレが持ってきてやるぜ」

 

「いいわよ、うけて立つわ!」

 

「ほれ、オリビアもこのビンを受け取るのだ」

 

 

 

 

 

 

 

オリビア(ユミ)は

 

 セトリー村長から「ガラスの小ビン」を受け取った! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし。ふたりとも、ビンを持ったな? 

 

(コホン)

 

 では、ただいまより

 

 シェルナー選定試験…………

 

 開始ぃっ!」

 

 

 

 

 

「オリビア、手は抜かねぇぜ?」

 

 

 

 ヒューザは村長の家を出て、北の洞くつ向かって走っていった! 

 

 

 

 

 

「オリビアもさっさと行くのだ! 

 

 この試験は、早い者勝ちなのだぞ!」

 

「はっはい!」

 

 

 

 そう言い、オリビアもヒューザの後を追うように走っていった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マァムはと言うと、慰霊碑から感じた()()()()が気がかりだった。

 

 二人が帰ってくるまでに、独自で調査しようとした矢先……。

 

 

 

「マァムはいるか?」

 

「あっ! バルチャさん!」

 

「なんじゃ? 出かけるところじゃったのか?」

 

「ええっまあ……」

 

「ちょうど良い、お主に()()()()()()がある……」

 

「……えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、二人は北の地底湖の洞くつに向かって走っていた。

 

 道中のモンスターと相手をしつつ、ようやく到着をしたのだ。

 

 

 

「えっと……あそこね!」

 

 

 

 地底湖の洞くつにたどり着いたオリビア(ユミ)は入って奥の地底湖を見つけ、村長からもらった小ビンを懐から出した。

 

 

 

オリビア(ユミ)は、地底湖の水を

 

 ガラスの小ビンに注ぐように汲んだ! 

 

 

 

 そして、あとから後ろにヒューザがやってきた。

 

 

 

「ちっ…………

 

 オリビアに遅れをとるとはな」

 

「ヒューザ!」

 

「ここが地底湖か…………

 

 確かに、ここの水は

 

 他の水とはちがうらしいな」

 

 

 

 そう良い、ヒューザもガラスの小ビンを出して地底湖の水を沈ませて汲んだ。

 

 

 

「これで良しっと……

 

 あとは、村に帰るだけか。

 

 で、早く着いたほうがシェルナーになれるってわけだ…………。

 

 お前が()()()()()()()にシェルナーになろうとしてることは、

 

 オレも知ってるさ。

 

 だかな…………、勝つのはオレだぜ?」

 

 そう言い、ヒューザは走って村の方に行った……

 

 

 

(両親…………か

 

 そう言えば、()()()()()()()()()()()はどうしてるかな……? 

 

 死んだ私を泣いてるのかな? 

 

 それとも……

 

 まっ、それはそれとして急ぎますか!)

 

 

 

 オリビア(ユミ)は、駆け足で洞くつに出て村の元へと行った……! 

 

 そして、村に早くたどり着いたのは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおっ! ふたりとも同時到着したのか!」

 

 

 

 村長の家には、ふたりは同時に到着していたのだ。

 

 

 

「さて、ふたりとも……

 

 地底湖の水を汲んできたのだろう? 

 

 見せてみろ、ほれほれ?」

 

 

 

 ふたりはガラスの小ビンを村長に返した。

 

 村長は、ふたつの小ビンの中身を確認した。

 

 

 

「どれどれ? 

 

 ふむ…………

 

 まちがいなく、これ地底湖の水だ」

 

 

 

 ふたつの小ビン吟味して、机の上に置いた……。

 

 

 

「結果を発表する…………

 

 アーシクのシェルナーを務める者は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリビアに決定することを、ここに宣言する!! 

 

 

 

「ええっ!?」

 

「なっ!? どういうことだ、村長!? 

 

 同着したってのに、なんでオリビアが!?」

 

「ふむ、理由は()()()()()()()()()だ」

 

 

 

 村長が置いたふたつの小ビンを見るふたり、一見すれば違いがわからないように見えるが…………。

 

 

 

「地底湖の水?」

 

「なにが違うってんだ?」

 

「違いは、これにある!」

 

 

 

 村長は小ビンを持って、日の光を当てる……。

 

 

 

「……あっ!?」

 

「あっ……あああ!!」

 

 

 

 オリビアの小ビンの水は、日の光を鮮明にかつキラキラとして輝いていた。

 

 対しヒューザの小ビンの水は、日の光が歪んで輝きが鈍く少し濁っていた。

 

 

 

「なっなにこれ!?」

 

「っ!! 迂闊だった……! ()()()()()()()()()()ものだったのか!」

 

「ふむ、実はなこの小ビンには()()()があるのだ……

 

 故に、小ビンの仕掛けは()()()()()()()()()()のだ」

 

「仕掛け……?」

 

「そういうことか……」

 

「うむ、ヒューザも流石に気づいたか

 

 この小ビンは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が変わる物なのだ!」

 

「えっ!? 汲み方で何か違いがあるの!?」

 

「まあ落ち着きなさい、オリビアよ?」

 

「はっはい!」

 

「君はどうやって()()()()()()()()()のだ?」

 

「えっ? 

 

 汲んだって……()()()()()()()入れたけど……?」

 

「そうか……ヒューザ、君は?」

 

「……っ! 

 

()()()()()()()()……そういうことなんだろ?」

 

「うむ! その通りだ! 

 

 この小ビンは()()()()()()()()()()()仕組みになっているのだ!」

 

「ええっ!?」

 

「そうだ、確かに時間がかかれば地底湖の水の輝きと色合いが失うことは事実だが、汲み方一つでその輝き方が変わるのだ! 

 

 だから、オリビアとヒューザの汲み方によってこの違いが出たのだ!」

 

 

 

(そうだったの……ただ入れやすくしただけなのに……!?)

 

 

 

 驚きの結果になって、オリビア自身も驚いていた……。

 

 

 

「それでは、シェルナーになった証として

 

 お前にこの「ルーラストーン」をさずけよう! 

 

 使い方は、孤児院のティーティーに聞くが良い!」

 

 

 

オリビア(ユミ)は、セトリー村長から

 

「ルーラストーン」を受け取った! 

 

 

 

「残念だったな、ヒューザ。

 

 あと一歩のところで、オリビアに勝てたかもしれなかったが

 

 次の機会を、待つが良い」

 

「次……ねえ

 

 そんなもん、待っちゃいられねえな」

 

 

 

 村長の家を出るところに、アーシクと出会う

 

 

 

「あれ? ヒューザ?」

 

「おお、アーシク! 

 

 ついにシェルナーが決まったぞ! 

 

 オリビアが、シェルナーとなったのだ!」

 

「ほんとう!? おめでとう、オリビア

 

 そっかあ、やっぱりキミがボクの

 

 シェルナーになってくれたんだね!! 

 

 ヒューザもがんばってくれたんだよね! 

 

 ありがとう、ヒューザ!!」

 

「オレに勝って、シェルナーになったんだ。

 

 ヘマすんじゃねえぞ、オリビア!」

 

 そう言い、村長の家から出ていった……。

 

「アーシクよ、花嫁に贈る貝がらは

 

 持ってきたんだろうな?」

 

「はい、これです 村長さん」

 

 アーシクのポケットからキレイな貝がらを出す。

 

「ほほう、なかなかキレイな貝がらではないか? 

 

 いったいどこで見つけたのだ?」

 

「えっと、村の外の砂浜で…………」

 

「ふむ、お前にしては上出来だ

 

 きっと、花嫁もよろこぶだろう! 

 

 では、アーシク

 

 その貝がらを、オリビアに……」

 

 

 

オリビア(ユミ)は、アーシクから

 

 キレイな貝がらを受け取った! 

 

 

 

「オリビア、この貝がらを

 

 祈りの宿にいる、ボクの花嫁のキールに届けてほしいんだ。

 

頼んだよ、オリビア? その貝がらは、慰霊碑にまつられている人の幸せも込められているんだからね? 

 

「さて、オリビアよ。

 

 花嫁のキールを、祈りの宿から

 

 このレーンの村へと無事に連れてくるのだ。

 

 祈りの宿に行くには

 

 コルット地方を、越える必要がある。

 

 まずは、村を出たら道なりに進め。

 

 道が小川と交わったら

 

 今度は、その小川に沿って北を目指すのだ

 

 そうすれば、小さな滝へたどり着く。

 

 その左側にあるレーナム緑野へ

 

 つながる道を越えたら、すぐ右側を見ろ

 

 そこに建っているのが、祈りの宿だ。

 

 レーナム緑野の魔物は、村の周りより強いから

 

 準備をしっかりとしていくのだぞ?」

 

「おっけー! 

 

 要は北に進んで滝の左に行ってレーナム緑野の北にある祈りの宿ね? 

 

 そこに行って花嫁さまをここに連れて行くって話ね!」

 

「うむ、ではアーシクよ。

 

 お前は家に戻り、花嫁の到着を待つのだ」

 

「はい、わかりました。

 

 それじゃ、失礼します 村長さん

 

 オリビア。キールにこと、よろしく!」

 

 

 

 アーシクは自宅に戻り、オリビアは祈りの宿へと向かった……。

 

 

 

(あっそうだ、ルーラストーンのことも聞いておこうかなっと)

 

 

 

 寄り道がてらにルーラストーンのことを話を済ませ、祈りの宿に向かった。

 

 

 

「オリビアの雰囲気が変わってしまったが、まあいいか……

 

 あとは、難なくことが運べば……」

 

「失礼します! 村長さん!!」

 

「ぬおっ!? 

 

 まっマァムさん!? なんだ!? そんなに慌てて!?」

 

「村長さん! オリビアさんは今どこに!?」

 

「オリビア? ああ、レーナム緑野に向かったよ……?」

 

「レーナム緑野のどこですか!?」

 

「まあ、落ち着きたまえ! 

 

 オリビアはシェルナーの務めとして、祈りの宿に向かったぞ? 

 

 一体何が……?」

 

「何がって……! 

 

 アーシクさんから「キレイな貝がら」をもらったことはご存知ですか!?」

 

「ああ、確かにそうだが……それが何が……?」

 

「実はその貝がらは「慰霊の浜」にあった慰霊碑のお供物なのよ!!」

 

「なっなんだって!?」

 

「実は私の武器を見つけた後に来て、慰霊碑にお供えしていた貝がらを取ったのよ!」

 

「そっそれは本当か!?」

 

「本当よ! 今バルチャおじいさんはアーシクのところに行ってるわ! 

 

 私はこれからオリビアさんの元に急いで、あの貝がらを元にあったところに戻さないと、()()()()()()()()っておじいさんは言ってたの!」

 

「なっなんということを……よりによってあそこの貝がらを……っ!!」

 

「あとそれと、アーシクさんは貝がらを取る前()()()()()()()()()()()()聞こえたの、貝がらから声がしてて……」

 

「そうか……わかった、マァム! 

 

 早くオリビアの元に行って、その貝がらを元にあったところに戻すように伝えるのだ!」

 

「わかったわ!」

 

 

 

 そう言い、マァムは全速力でオリビアの元へと駆けて走った……! 

 

 

 

(オリビア……!! 無事ていて!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レーナム緑野・祈りの宿

 

 

 

 祈りの宿にたどり着いたオリビア(ユミ)は、息を切らして休憩をしていた……。

 

 

 

(ぜぇ……ぜぇ……

 

 まさか、ここに来るまでの道が長いのと魔物(モンスター)が手強いとは……!!)

 

 

 

 疲労困憊・満身創痍の状態だった……。

 

 

 

(でも、ここまで来たらあとは花嫁さまを無事にレーンの村へと直行すれば良い……! 

 

 ルーラストーンでそこに行けるようにして大正解だわ!)

 

 

 

「お疲れさまです…………

 

 ここまでの道のりはご苦労様でございましたね?」

 

「えぇ……もうおかげさまで……」

 

「それは大変でございましたね……

 

 しかし、シェルナーとしての務めは最後まで油断はできませんぞ? 

 

 確かお名前は……?」

 

「オリビアです…………

 

 レーンの村へと、無事に……花嫁さまをお守りします……!」

 

「おお、大した心がけですな! 

 

 しかし、花嫁さまのキールさんは

 

 お付きの者と共に、外への散歩に出ておられます…………

 

 おお、ウワサをすればなんとやら……」

 

 

 

 散歩の帰りに来たのは、花嫁のキール。

 

 清廉潔白にして容姿端麗……。

 

 あの優男と結婚するとはねぇ……

 

 あたしには縁のない話ね……(汗)。

 

 

 

「おかえりなさい、キールさん

 

 ちょうどよいところに、戻られましたな。

 

 こちらは、レーンの村のオリビアどの。

 

 シェルナーとして参られたお方です」

 

「あなたが、アーシクさまの…………

 

 遠い所まで、ありがとうございます。

 

 私はキールと申します。

 

 アーシクさまの花嫁となる者です、

 

 よろしくお願いします、シェルナーのオリビアさま……」

 

「はい、こちらこそ……」

 

 

 

(流石に疲れた様は見せたら心配するからね……)

 

 

 

「ジュレットの町を おとずれていた

 

 アーシクさまと出会ったあの日から…………。

 

 今日のこの日を、どれだけ待ったことか。

 

 すぐにでも、レーンの村へと向かいましょう」

 

 

 

(うっはぁ…………健気ねぇ……

 

 これで浮気とか不倫とかしたら海に沈めようかな……?)

 

 

 

「キールさん、はやる気持ちはわかりますが。

 

 まずは、しきたりに従って

 

 花婿から結納品を受け取りましょう。

 

 オリビアどの。花婿より結納品と

 

 貝がらを預かってあるはず。

 

 それをキールさんに渡していただけますかな?」

 

「ああ、少々お待ちを……」

 

 

 

(大丈夫かな……? 

 

 この貝がらは()()()()の物だけど大丈夫かな……?)

 

 

 

「では、シェルナーより

 

 花嫁キールに結納品の貝がらの、贈呈を」

 

 

 

オリビア(ユミ)は、キールに

 

「キレイな貝がら」を渡した! 

 

 

 

「まあ…………。

 

 これが、アーシクさまが

 

 私のために見つけてくださった、貝がら…………。

 

 なんて美しいのでしょう! 

 

 アーシクさまの心の清さが、そのままこの貝がらに表れていますわ…………」

 

 

 

 

 

 

 

どんっ!! 

 

 

 

 突然、扉が大きな音をたて開いたのだ! 

 

 けたたましく扉を開けて入ってきたのは、マァムだった……! 

 

 マァムの表情は、焦りと疲れでいっぱいいっぱいだったのだ!! 

 

 

 

「オリビアさん!!」

 

「まっマァム!? どうしたの急に!?」

 

「貝がらは…………貝がらはどこにあるの!?」

 

「えっ!? 貝がらは……」

 

「あの…………それって、これのことでしょうか…………?」

 

「!! 

 

 その貝がらを早く手放して!!」

 

 

 

……………………見つけた。

 

 ぼくの……花…………嫁…………

 

 

 

「ひっ!?」

 

「いっ今の声は…………!?」

 

「!! 

 

 その貝がらからだわ!!」

 

 

 

………………さあ

 

 ぼくと一緒に行こう…………

 

 

 

「えっ!? 

 

 まっまさか…………!?」

 

「まさか、魔物がこの祈りの宿に!? 

 

 オリビアどの! 花嫁を!!」

 

「キールさん! その貝がらを早く手放して!!」

 

 

 

 しかし、マァムがいくら呼び掛けても反応はしなかった。

 

 周囲の邪気が周りの人達の呼び声を遮るかのように覆っていたのだ…………!! 

 

 その時、キールの背後から()()()()()()()()()が姿を表した!!!! 

 

 

 

ぼくの……花嫁……

 

 

 

 キールは背後の存在に気づいた。

 

 

 

「私は、あなたの花嫁ではありません!」

 

 

 

 しかし、その声は黒い影には通用せず

 

 彼女を覆い包んだ……!!! 

 

 

 

さあ、行こう…………()()()()に。

 

 ぼくたちは、結婚するんだ……………………。

 

 

 

 黒い影の大男は小さな竜巻を起こし、宿の中を荒らして外に出ていった…………! 

 

 

 

「なっ何今の!?」

 

「くっ黒い魔物が、キールさんをさらっていった…………? 

 

 まっまさか……()()魔物は……!?」

 

「慰霊の浜から来た魔物よ!」

 

「なにっ!? それでは……まさか……!? 

 

 オリビアどのは、慰霊の浜の話をご存知か!?」

 

「えっ! 

 

 それならバルチャじいさんから話を聞いたわ!」

 

「そうか…………! 

 

 じつは、慰霊の浜の本当の名は「来光の浜」というのです! 

 

 かつて花婿の霊を鎮める「慰霊碑」が建ったことで

 

 慰霊の浜と呼ばれるようになり、本当の名は廃れてしまいました……。

 

 しかし、今の黒い魔物は来光の浜という名を知っていました。

 

 しかも、()()()()()()()と…………」

 

「それって……!」

 

「じゃあ、さっきの魔物はまさか……!?」

 

「うむ、つまり今の魔物は

 

 あの浜で、花嫁を失った花婿の霊が

 

 悪霊と化した姿ということでしょうか…………! 

 

 オリビアどの! 

 

 花嫁の身の安全を守ることは、シェルナーの大切な役目。

 

 すぐに戦いの準備をして、慰霊の浜へ! 

 

 なにとぞ、キールさんをお救いください!」

 

「私もいくわ!」

 

「マァムさん!?」

 

「ここに来てから、だいぶ身体が慣れてきたから大丈夫よ!」

 

「わかったわ! じゃあすぐに行こう!!」

 

「…………えっ?」

 

 

 

オリビア(ユミ)は、ルーラストーンを使った! 

 

 

 

「ちょっ!? ちょっとまって! いったい何を……きゃあああっ!?」

 

 

 

 ルーラストーンの輝きに包まれたオリビア(ユミ)とマァムは、ルーラストーンを使ってレーンの村へと急行した……! 

 

 

 

 

 

 レーンの村についた二人は、慰霊の浜に向かう途中

 

 村長とバルチャに呼び出しを受けた。

 

 今回の件を知った村長とバルチャは、ヒューザとアーシクのふたりは先に慰霊の浜に行ってると二人に告げた。

 

 マァムは「魔甲拳」を装備し、オリビアは装備を整え、直行に慰霊の浜に向かった!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慰霊の浜

 

 

 

 そこには、ヒューザとアーシクがいた。

 

 しかし、ヒューザは黒い魔物と戦うも歯が立たたなかった……。

 

 

 

「ムダだよ……

 

 君たちじゃ、ぼくにキズひとつ つけられやしない……

 

()()()()()が、ぼくをふたたび

 

 花嫁に会わせてくれた…………。

 

 そうだ…………。

 

 ぼくは、この花嫁と

 

 ふたりで、永遠に暮らすんだ…………

 

 だから…………

 

 ジャマを…………するな!!」

 

 

 

 黒い魔物は、黒い弾を放とうとしていた……! 

 

 

 

「アーシクさま!」

 

「ヒューザがやられちゃう…………

 

 ボクのキールもとられちゃう…………。

 

 キ…………キールは、ボクの花嫁だ…………

 

 キールは、ボクの花嫁なんだぁぁぁっ!」

 

「君のおかげで、ぼくの無念を抑えつける

 

 貝がらをどかせたんだ。

 

 感謝してるよ…………。

 

 でも、花婿はふたりもいらないんだよ…………」

 

「っ!」

 

「くそっ! 

 

 黒い魔物のことを聞いて、それを見つけて追いかけてきたが、このオレが全く歯が立たねえとはな…………。

 

 アーシク、すまん…………

 

 一緒に連れてくるべきじゃなかった。

 

 お前だけでも逃げてくれ!」

 

「何言ってるんだよ! 

 

 君を置いて、キールも置いていくなんてやだよ!! 

 

 キールをはなせぇぇっ!! 

 

 このバケモノ!!」

 

()()()()は、誰にも渡さない!!」

 

「えっ!?」「……はぁ!?」

 

 

 

 突然、黒い魔物の口から「ダーリア」と言う人物の名前が出た……、それを聞いたふたりは驚いていた。

 

 ふたりが驚いてるその時だった。

 

 

 

「まぁちぃやがれぇぇぇ!!!」

 

 

 

 突然、長距離から放り投げたロッドが黒い魔物に当たる!! 

 

 

 

「ぐぎゃっ!?」

 

 

 

 当たった拍子に、キールは魔物の拘束から逃れる! 

 

 

 

「えっ!? あっ! キール!!」

 

「あっアーシクさま!!」

 

 

 

 キールはもたつきながらも、アーシクの元へと駆けったのだ。

 

 

 

「いっ今のは……!?」

 

「お待たせっ!」

 

「よかった! 間に合ったみたい!」

 

「!! 

 

 オリビア! マァム!」

 

「よっしゃあっ!! 命中!!」

 

「ヒューザ、大丈夫!?」

 

 

 

 マァムはヒューザに回復呪文(ベホイミ)をかけた! 

 

 ヒューザの体力は全快になった! 

 

 

 

「なっ!? 

 

 おまえ、回復までできんのかよ!?」

 

「ええっ! 

 

 アーシクさん! キールさんを連れてここから逃げて!!」

 

「わっわかった!!」

 

 アーシクはキールを連れて逃げるも……

 

「きゃあっ!?」

 

 突然、キールの足に何かに絡みついてる感じをした……! 

 

「キール!? どうしたんだい!?」

 

「無駄だよ、その貝がらがある限り

 

 ぼくからは逃げられない!」

 

「なんだって!?」

 

 

 

 キールの懐から貝がらを出すも、投げ捨てようにもはなれなかった! 

 

 

 

「ちっ、だったらあいつを倒すしかないってわけか!」

 

「そう言うことなら、やるしかないわねっ!!」

 

「私も手伝うわ!」

 

 

 

 オリビア・マァム・ヒューザの三人は黒い魔物こと「黒き花婿」と対峙する! 

 

 その時、黒き花婿はオリビアを目を向ける……。

 

 

 

「……なっ、なに!?」

 

 

 

(ジロジロしてんじゃねえよ! 気持ち悪い!!)

 

 

 

「そういえば…………君はシェルナーだったね? 

 

 ちょうどいい、君も連れていこう。

 

 チカラずくでもね。

 

 そして式を挙げるんだ! 

 

 ぼくたちの結婚式を!!」

 

 

 

 黒き花婿の言葉に、オリビア(ユミ)は……。

 

 

 

「ふざけるなよ……? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなの願い下げだっつーの!!!! 

 

 

 

 

 

 

 

黒き花婿が現れた!! 

 

 

 

 

 

「あんたなんかと結婚式をするくらいなら! 

 

 あんたをぶっ殺してお葬式を挙げてやるよ! 

 

 真っ黒怪人が!!!」

 

 

 

 オリビアは怒涛の罵倒をかましながら黒き花婿を猛攻撃をする!! 

 

 

 

「おっオリビア…………!?」

 

 

 

(…………やっぱりっ! 

 

 あれは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!)

 

 

 

「なんだ……!? 

 

 頭打って性格(キャラ)が変わったのか!?」

 

 

 

 オリビアの豹変に驚くふたり、しかしマァムは()()したのだ……! 

 

 

 

「…………まあいい、とにかくやるしかないなっ!」

 

「ええっ! いきましょう!!」

 

 黒き花婿は猛攻に耐えるも、攻撃の段階に入った! 

 

「ムダだって言ってるのに!!」

 

 

 

 黒き花婿は腕を大振りした! 

 

 

 

「ぐぎゃあっ!?」

 

 

 

 オリビアはダメージを受けて吹き飛ばされた! 

 

 しかし体勢を立てなおした! 

 

 

 

「ってめぇ……!!」

 

 

 

(なんつーバカ力してんだ!? 

 

 受け身取らなかったら死んでたよ!?)

 

 

 

 黒き花婿はオリビアに注目していたが、

 

 その背後からヒューザの攻撃が入った! 

 

 

 

「っ!?」

 

「もう、いい加減にしてくれるかな?」

 

 

 

 しかし、ヒューザの攻撃は防がれてしまった! 

 

 

 

(なっなんてやろうだ!? 

 

 大腕を盾に!?)

 

 

 

「何人かかってきてもムダなのに……

 

 諦めが悪いなぁ!!!」

 

 

 

 黒き花婿は腕を大振りしてヒューザを吹き飛ばそうとした!! 

 

 

 

「っ!!」

 

「させるかぁ!! 

 

 双打鐘!!」

 

 

 

 オリビアは反撃(カウンター)の瞬間を突き、正拳突きからのロッドて叩き切る要領で攻撃をした。

 

 

 

「まだまだぁ!」

 

 

 

 オリビアはさらに攻撃を行った、「双打鐘」に回し蹴り二発を加えた「双打連蹴」という技を……!! 

 

 

 

「うぎゃあっ!?」

 

 

 

 黒き花婿は怯んだ! 

 

 

 

「っ!? オリビア……!?」

 

「くっ……まだだ……! 

 

 まだぼくは諦めないっ!!!!」

 

 黒き花婿の右手に大きな黒い球体が出てきた……! 

 

「んなっ!?」

 

「うっそぉ!?」

 

 

 

(あんなの有りなの!?)

 

 

 

「ダーリアと結婚するんだっ!! 

 

 幸せにすると誓ったんだ!!!」

 

 

 

 黒き花婿から大きな黒い球体を放った!! 

 

 

 

「やっべぇ!!!」

 

「そんなのありっ!?」

 

 

 

 ヒューザとオリビアは死を感じたその時っ! 

 

 

 

「ヒューザ! オリビア!!」

 

 

 

 マァムは二人の前に立った!! 

 

 

 

「なっ!?」「マァム!?」

 

 

 

ドオォンっ!! 

 

 

 

 大きな黒い球体はマァムに直撃した……! 

 

 

 

「あっはっはっはっ!! 

 

 大したことなかったね……

 

 花嫁も、シェルナーもこうも……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズダァンっ!! 

 

 

 

 

 

その時! 黒き花婿の顔面に重い一撃が入った!! 

 

 

 

 

 

「なっなんだ!?」

 

 

 

 思い一撃を受けて倒れたが、立ち直って何が起きたかは分からずじまいだった……。

 

 黒き花婿の視線には()()()()()()()()()()を着ていたマァムが立っていた!! 

 

 

 

「なっなんだ!?」

 

「あっあれって!?」

 

(キタッ──────!!!)

 

 

 

 

 

説明しよう!! 

 

 マァムは、ヒューザとオリビア(ユミ)を守るために前に出た! 

 

 しかし!! 

 

 ぶとうぎ一枚を着ていたマァムでは、黒き花婿の攻撃を受けたらひとたまりもなかった!! 

 

 しかし!! 

 

 マァムには「魔甲拳」があった!! 

 

 マァムは、装備していた魔甲拳を天高く伸ばし! 

 

 そして、叫んだのだ!!! 

 

 

 

鎧化(アムド)!!」

 

 

 

魔甲拳が光出し、その光はマァムを包み込む!! 

 

 その光は鎧と化し、装備となった!! 

 

 

 

「なっなんだ…………なんだその姿は!?」

 

「なっ何あれ!?」

 

「武器が……鎧に!?」

 

 

 

 その瞬間を見た四人は、驚愕していた……!! 

 

 

 

(おぉぉぉぉぉぉォォォォォっ!!!!! 

 

 キタッ──────ー!!! 

 

 鎧化(アムド)キタッ──────ー!!!! 

 

 しかも利き腕じゃない方をつけてるっ!!!!! 

 

 確かあれって鎧部分がどんな呪文も防げる仕組みで

 

 自身の技の威力も跳ね上がる仕様の武器!!)

 

 

 

 オリビア(ユミ)は内心興奮と歓喜に溢れていた!!!!! 

 

 

 

「どこの誰かなんてどうでもいいっ……! 

 

 ダーリアはぼくのものだぁぁっ!!!!」

 

 

 

 黒き花婿はマァムに殴りかかった!! 

 

 しかし、攻撃が()()()()()! 

 

 

 

「なにっ!?」

 

 

 

 マァムの攻撃! 

 

 

 

「三散華!!」

 

 

 

 連続攻撃の技を繰り広げ、黒き花婿はダメージを受けた!! 

 

 

 

「さらに!! 追連!!」

 

「ぐぎゃあっ!!」

 

「すげぇ……! 

 

 

 

 俺とオリビアがかかってびくともしなかったヤツが……!?」

 

 ヒューザとオリビアはただ傍観していた、マァムの圧倒的な強さに……。

 

 

 

「すっげぇ……!!」

 

 

 

 しかしオリビア(ユミ)はマァムの戦いぶりにみとれていた……! 

 

 

 

(くっ……師匠が若き頃に使っていた技とは……! 

 

 最低限の技を会得してこの威力なのね……!?)

 

 

 

 一方、マァムは放った技に驚愕していた……! 

 

 そして、わずかに体は震えていた……! 

 

 他にも技はあるが、今のマァムの実力(レベル)では「三散華」をはじめとする技しか使えなかった……。

 

 

 

(魔甲拳を使ってこの威力……! 

 

 師匠は昔生身で使っていたのはこの世界(アストルティア)に来る前から聞いていたけど……)

 

 

 

君ならこの技の大全集全てを使えるようになるの期待してるぞ? 

 

 

 

(師匠はああ言っていたけど、これを()()()()使()()()()使うのが私の最大の目標ね……!)

 

 

 

 現段階のマァムは良くて「三散華」と「飛燕連脚」と「獅子戦吼」の三つだけだった……! 

 

 他にも最大奥義があるが、体力量がまだ足りないマァムにはその域には到達していなかった……。

 

「魔甲拳」を使えば最大奥義を使いやすくなれるが、マァム自身は目標を立っていたのだ、「魔甲拳に頼らずに戦う」と言う目標を……。

 

 

 

「ぐっ……!!」

 

 

 

 黒き花婿は弱りきっていたが、その執念一つで立っていた……! 

 

 

 

「まだだ…………

 

 ぼくはあきらめないぞ!!!」

 

 

 

 黒き花婿から漏れ出る邪気は、マァムとオリビア達に冷や汗を流した……! 

 

 

 

(なんなのよ……!? 

 

 ……っ!!)

 

 

 

 オリビア(ユミ)はマァムの戦いに入る! 

 

 

 

「マァムさん!」

 

「オリビアさん!?」

 

「ここで見るより、いっそ私も戦います! 

 

 強さの差は一目瞭然!! 

 

 でも数が多い方が有利でしょ?」

 

「オリビアさん……!」

 

「おい待てよ、お前ら?」

 

「?」「ヒューザ?」

 

「だったらオレもいいよな?」

 

「えっ?」

 

「三人そろえば何とやら……

 

 オレの剣とお前の速さとオリビアの技が揃えば勝てるよな?」

 

「!!! 

 

 ヒューザ……!!」

 

「さぁ、いくぜ!!!」

 

 

 

 オリビア・ヒューザ・マァムの三人は黒き花婿と戦うこととなった!! 

 

 回復しつつ一進一退の攻防戦が幕を開けた!! 

 

 

 

「うおおおおっ!!!」

 

 

 

 ヒューザは連続に切りつける! 

 

 黒き花婿はその攻撃を怯んだ! 

 

 

 

「ぐあぁぁ……!」

 

「よっしゃあ!! 

 

 この勢いなら勝てるぞ!!」

 

 

 

 オリビアはロッドを思いっきり振り回し、頭を叩きつける!! 

 

 黒き花婿はふらついた瞬間にマァムの正拳突きが入る! 

 

 

 

「ぐがあぁぁぁっ!!!」

 

「へっ! 流石にここまでやればあいつもひとたまりもないだろうな!!」

 

「今なら勝てるわ! ここまできたらやるっきゃないっしょ!」

 

「ええっ!!」

 

 

 

(やっぱり……今いるオリビアさんは()()()()()()()()()()()()()()()()()……!)

 

 

 

 黒き花婿は大きな黒い球体を放とうとしていた!! 

 

 

 

「これで……終わりにしてやる!!!」

 

「っ! またあれを出す気か!!」

 

「だったら速攻で決めるしか……!!」

 

「二人とも下がって! 

 

 ここは私がやるわ!!」

 

「なっ!?」「マァムさん!?」

 

 

 

 マァムは闘気(オーラ)を溜めた! 

 

 

 

「なにをしてもムダだ……

 

 これでおわりにしてやるよ!!!」

 

 

 

 黒き花婿は大きな黒い球体を放った!! 

 

 

 

「っ!?」「きたぁっ!?」

 

 

 

 慌てふためくふたりは姿勢をとるも焦りによって手間取ってしまう!! 

 

 

 

「はああぁぁぁぁっ!!!!」

 

 

 

 マァムは大きな黒い球体を連続パンチを放ち、そしてその球体を力押しの荒業で弾き返す!! 

 

 

 

「ぐぎゃああっ!!?」

 

 

 

 弾き返された球体は黒き花婿に直撃を受け、

 

 そのダメージと反動によって倒れ込む!! 

 

 

 

(今が好機(チャンス)!!)

 

 

 

 マァムは倒れた黒き花婿の元に急接近し、最大奥義を放つ! 

 

 

 

 

 

「猛虎破砕拳!!!」

 

 

 

 

 

 マァムの最大奥義は、黒き花婿に大ダメージを与える!! 

 

 

 

 

 

「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

黒き花婿をやっつけた!!! 

 

 

 

 

 

「スッゲェ……!!!」

 

 

 

(すごい……! 

 

 これが「アバンの使徒」の……!!!)

 

 

 

 マァムの勝利を目の当たりにしたふたりは喜んだ! 

 

 が、しかし…………。

 

 

 

「いえっ! まだよっ!!」

 

 

 

「へっ!?」「なにっ!?」

 

 

 

 マァムは倒れた黒き花婿から距離を取った! 

 

 そして、黒き花婿は立ち上がった! 

 

 

 

「ぐ…………ぐおおおお! 

 

 イヤだ…………イヤだ…………。

 

 花嫁を失うのはもうイヤだ!」

 

「なっ何……コイツ!?」

 

「なんだ……!? 

 

 様子が変だぞ!?」

 

「みんな消えてしまえばいい!」

 

「……っ!!」

 

「そうすれば、ぼくとダーリアを…………。

 

 ふたりをジャマする者はいなくなる!」

 

「っ!」「へっ!?」「なっ!?」

 

 

 

 黒き花婿から放たれる邪気は、嵐を呼び起こした!! 

 

 

 

「黒いチカラよっ ぼくの願いを聞け! 

 

 嵐を呼べ! すべてを吹き飛ばせぇぇぇっ!!」 

 

「うわぁぁぁぁ!?」「ぐっ!?」

 

「きゃああああっ!!」

 

 

 

そんな……!? 

 

 ここに来てこんなことに!? 

 

 このままだとウェナ諸島が、アストルティアが危ない!! 

 

 ポップ……! 

 

 ヒュンケル……! 

 

 レオナ姫……! 

 

 クロコダイン……! 

 

 みんな……! 

 

 …………ダイ! 

 

 

 

 マァムとオリビアは恐怖と絶望を目の当たりにした。

 

 嵐によって自身の命運とウェナ諸島が沈むのではないかと……!!!! 

 

 

 

「あはははっ。

 

 ひゃはははははははっっっ!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………??? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんだ? ……何かが来る…………?」

 

 

 

 

 

 

 

「…………えっ!?」

 

 

 

(この気配……まさか!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時

 

 不思議なことが起こった……! 

 

 

 

 

 

 

 

 




マァム編・完了
魔界編うんぬんは「冒険王ビィト」が完結して、ダイの大冒険「魔界編」が始まってる世界線。
ちなみに年代的に第三次世界大戦が始まって、終わってから10年経ってる感じです。
次回、ポップ編
ポップ、絶体絶命の呪縛を受ける!!
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