めちゃくちゃ苦労とモチベが大変でした。
奇跡ともいえた展開で生還できた。
勇者覚醒の光
竜の騎士の産声
使徒達が絶体絶命に陥ったその瞬間にそれが起きた
使徒と転生者は、新たなる冒険の始まりを告げるものであるかのように、幕を上がったのだ。
祝いの後、クロコダイン達はクリフゲーンの元にいた。
クリフゲーンの呼び出しを受け、クロコダイン達はジャンヌの正体を知った、クリフゲーンが持ち出したのはアロルドの置き土産の「ラーの鏡」、そこに映し出されていたのはジャンヌの前世にして転生者「
元いた世界は指折りの柔道選手、「吉田沙保里2世」と呼ばれていた女性選手であった。
しかし、大震災に巻き込まれて死亡した。
そんな彼女はオーガの「ジャンヌ」として
「そうだったのか……」
「悪りぃな、みんな
正直なところ、話しづらくて……」
「いいんだよ、死んで蘇って記憶が
まさか、転生者だったとはなぁ……」
「そうだ、だがアロルドから聞いた話によると
君のように、命を落とした者の身体を得て
そして生き返った者が、他の大陸にもいるそうだ」
「ということは、今ここにいるジャンヌは
ロンダ岬で既に……?」
「そうだ、あの時のジャンヌは
「なるほどな、多分原因は
「そうだったんだ……」
ジャンヌは既に死んでいた…………
クロコダイン達がこの世界に来てちょうどのタイミングだった。
「アイツには、夢があったのだ。
この村で修行し、一人前の証を手に入れたら
ひとりで世界を旅するという夢がな……」
「なんと……、そんな夢が……」
「ミナコ、アイツの夢を
お前がかなえてやってくれ。
その目で、世界を見て回るのだ。
それに、お前もその姿になって
生き返った理由を、知りたいだろう。
「……ん?」
「……何?」
クリフゲーンの発言に気づいたミナコとクロコダイン。
「彼らって、クロコダイン達?」
「うむ、彼らとならお前も安心と思ってな?
どうじゃ? お主達?」
「どっどうって、それは……」
「いや、むしろ好都合だ」
「えっ?」
「我々はアストルティアと言う見知らぬ大地に冒険に行くのだ、冒険に出るならアストルティアの人間……即ち冒険者と共に旅すれば地理や文明と文化を知るには欠かせないことだ」
クロコダインの発言に納得したチウとヒム、
「話はまとまってるようだな?
ミナコよ、そしてクロコダイン達よ?」
「ん?」「なんだ?」
「お前達には、これをやろう
これはいつか、オーガのジャンヌが旅立つ時に渡そうと思っていた物だが、お前にくれてやろう!
そして、クロコダインとチウとヒムにもこれをやろう」
「これは……?」
「これは、お前たちが
そして、みんなにこれをやろう!」
「大陸間鉄道パス」を手に入れた!
「その大陸間鉄道パスは、鉄道に乗るための許可証だ。
海の向こうに渡るために必要になる」
「てっ鉄道だって!?」
「むっ?
ああ、お前達は初めてか?
これを持てば、鉄道に乗れるのだ」
クリフゲーンはクロコダイン達に鉄道のことを話した……。
「へぇ〜、そいつは便利な乗り物だな……」
「そうだ、だが鉄道はこの村には通ってないが
南の獅子門を越えた先の「グレン城」まてま行けば、乗ることができるぞ。
さて、話が長くなってしまったが
お前達、冒険の書を出せ
今のお前達なら、この証を持つ資格は充分だ」
「一人前の証」が押された!
「これは?」
「こいつは「一人前の証」だ!
その名の通り、一人前と認められた者だけが
持つことができる証だ!
この証は、世界中のどこであっても
お前のチカラを証明してくれる!
この証が有れば
「おおっ!!
これ一つで王様に会えるのか!」
「そうだ!
そして、世界をめぐって大きな国や町で活躍すれば
勲章を与えられることがある!
そのキーエンブレムを集めておけば、お前達の名は世界に知れ渡っていくだろう!
…………ところで、お前達のことを話していなかったな?」
「えっ?」
「……ああ、そうだったな?」
「すまないな、今なら話せるな?」
クロコダイン達は自身のこと全てを話した
自分達は違う世界から来た住民であることや、この世界に来た動機を打ち明けた。
「そうであったのか……」
「マジかよ!?」
「そうだ、我々はダイと言う勇者がこの
「この世界に訪れる目前に
クロコダイン達の告白を聞いたミナコとクリフゲーン達は驚いていた。
「てことは……。
あんた達は、ダイを探しにこの世界に?」
「うむ」
「そうか、ならば好都合だな?」
「え?」
「先に話していたキーエンブレムのことだ、これを集めればわかるな?」
「なるほど……確かにキーエンブレムを手にすれば、我々の名はアストルティア中に知れ渡り、
まさに、一石二鳥の冒険になれるな?」
「そうだ、そうすれば
まずは、そのためには南の獅子門を通ってグレン城を目指せ!
ミナコとクロコダイン、そしてチウとヒムよ!
お前達の活躍を、楽しみにしているぞ!
ガハハハハハ!!」
こうして、ミナコはジャンヌとしてこの世界を冒険に出た
クロコダイン・チウ・ヒムと共にランガーオ村を出ようとしたその時であった。
「あっ ジャンヌはん!
あとおっちゃん達!」
「むっ?」「ん?」
声のする方に向けると、そこにはジェニャがいた。
「ジェニャ?」
「あんたら、この村から出て冒険に出るんやろ?
あたしもこの村とはおさらばするんや。
この村には、かせぎに来てただけやから。
ほれみてみ?
ジャンヌはん達のおかげで、だいぶお金も貯まったし!
いったん故郷に帰るのもええなあ。
ほんじゃ、ジャンヌはん
そんでおっちゃん達も。
ほななぁ〜。
またどっかで会うたら、かせがしてな〜!」
そう言い、ジェニャはランガーオ村をあとにした……。
「やれやれ、あの娘さん
どっかで会いそうな気がするなぁ……」
「まあ、何はともあれ
ここからが本番だ!」
「そうだな、ミナコ
いいな?」
「ああ、行こうぜ!」
結婚式が終わり、孤児院に訪れたオリビアとマァム
村長から「一人前の証」を授かった。
そして、バルチャからの呼び出しを受けた二人は
孤児院に向かった。
そこで明かされる、オリビアの真実。
オリビアの本当の姿、そして名前は「
元いた世界では、天才的アイドルだった
特撮三部作(ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊)に出演、そしてアニメや洋画吹き替え声優を務めていた。
しかし、震災から生き残るものの、火事場泥棒に襲われて半グレ集団にたらい回しされて、そこで腹上死するという凄惨な最期を遂げたのであった。
「…………っ!!!」
マァムは絶句していた、オリビア……ユミの地獄のような最期を……。
「そうであったのか……、話して悪かった
お前にとっては思い出したくない話であったな」
「いいんだよ、あっちじゃあたしは死んでるからね?
でも、悪いことも良いことも人生なんだしな?」
オリビア……ユミの笑顔はどことなく寂しさを感じた。
過去の最期がつらかったから故か、我慢をしていた。
そんな彼女の心情を察したマァムには、かける言葉もなかった……。
「…………」
「ところでさ?
これからあたし何したら良いの?」
「えっ?」
「だってさ?
あたしが生き返っても、この世界ですることないなんてつまらなくない?
これからあたしが何しようか全然なのよ?」
ユミはこれからのことを訴えた
これから冒険に出ることで、「目標・目的」が無いままでは士気に大きく関わる。
当然のことであった、ただ我武者羅に冒険するなら自由だ
だが、今回の冒険は一味違うものだ。
「…………ユミとやら、冒険に出るなら
「えっ?」
「この世界を照らした白き光、上空に浮かぶ竜の紋章……
あれは、勇者が覚醒を迎えたときに放たれる光だと言われてる。
そして、上空に浮かぶ竜の紋章は竜の騎士がこの世に産まれた証……。
その光と紋章が世界を照らしたこの時に、おぬしという存在が生き返った。
そしてそなたがこの世界に訪れたのは何かの運命なのであろう……。ならば、
「爺さん……」
「バルチャさん……」
バルチャの助言によって、ユミとマァムの胸中に決意が宿った。
「ユミよ、マァムよ
旅立つ時なのだ、そして自身の運命を見定めるのだ。
これを持っていくがいい」
バルチャは机の上に置いてあるパスみたいな物を差し出す。
「これは、「大陸間鉄道パス」
5つの大陸を結ぶ鉄道に乗ることができる。
おぬしたちの旅に役立つだろう」
大陸間鉄道パスを受け取った!
「ええっ!?
これいいのっ!?」
「良いのじゃ、これを持って世界を渡るのだ
多くの国で活躍し、名を上げるのだ。
さすれば、「キーエンブレム」という
カギの形をした勲章を与えられるだろう。
キーエンブレムは、おぬしたちのチカラの証。
おぬしたちを導く、まさにカギとなるはずだ」
「じいさん……」
「バルチャさん……」
「ユミよ、わしはこれまでオリビアというウェディの若者の親代わりをしていた。
おぬしにはウェディのオリビアの
それこそが、やつの念願だったのだ…………」
「そうだったのね……」
(そうか、ヒューザのやつが言ってたのはそういうことだったのか)
「手がかりはふたつ……。
かすか記憶にあった
両親が、
「大きなお城と、研究者……」
(大きな城と研究者……
それが、
バルチャから聞いた、オリビアの本当の両親……。
その手がかりとなるのは
しかし、大きなお城といえどもアストルティア中にたくさんある。
「なあ爺さん……」
「なんじゃ?」
「他にも、手がかりはないのか?
大きなお城に何か特徴的なものは?」
「特徴…………」
バルチャは、少し黙り込んだ
そして何か思い出したかのように、目を開く。
「橋じゃ」
「「橋?」」
「そうじゃ、その大きなお城に
そしてその橋は
(なるほど……それなら絞れるな)
ユミはオリビアの本当の両親に関する情報を得た
研究者であること、記憶によれば大きな城があって大きな橋がある、そしてその橋は城下町と通じてる。
これだけの情報なら手がかりをつかめる、オリビアの両親の行方も絞れる。
「ありがとう! それだけの情報なら充分だ!」
「そうか、それならよかった。
これから、おぬし自身の運命を見定める旅はここで祈っておるぞ。
おぬしも今も、わしの子なのだから」
「爺さん……」
「バルチャさん……」
「別れの言葉はいらぬ、別れは終わりではない。
とこしえに想うことこそ共にあるのだ
おぬしはユミでも、オリビアでもある」
「……!」
「まずは、ここから北西へと向かい
隣のジュレー島にあるジュレットの町まで行くがよい。
だが、その道は一人では遠く険しいものだ
大丈夫か?」
「大丈夫よ、ね?」
「えっ?」
「むっ?
……ああ、そうか。
「……ええっ!?」
こうして、
マァム自身、自分と仲間とダイのことを話した
ダイがこの世界にいることと、
等のユミは、マァムの容姿に気づく……。
魔界編のダイ達は
その謎を胸に秘めつつ、ユミとマァムはレーンの村を出ようとしたその時。
「ユミ! マァム〜〜〜!」
「んっ?」
「ルベカ?
それにキール、アーシクも……?
どうしたの?」
二人を声をかけたのはルベカだが、その後にアーシクとキールもいた。
「バルチャお爺さんとパパから聞いたよ?
ふたりとも、行っちゃうの?」
「あんたら……」
「ええっ、ごめんなさい
私たちは行かなくちゃならないの」
「そんな……、みんなと一緒に暮らそうよ!
これまでみたいに……」
「ルベカ、オリビアは…………ユミは両親を探しに行くんだ。
本当の親がいるなら、誰だって会いたいって思うよ。
それに、マァムさんはダイとその仲間たちを探しに行くんだ。
ボクたちはそんなふたりの門出を止めちゃいけない
だから、ここは笑ってふたりを見送ってあげなきゃ」
「ルベカさん、だいじょうぶですよ。
おふたりはきっと、この村に帰ってきます」
「うん…………。
でも、マァムさんは違う世界の人だけど……。
それでもこのレーンの村はマァムさんにとっては思い出の村、そしてオリビアが育った村だもん!
いつでも帰ってきていいんだから!」
「ボクたちはずっと待ってるよ。
ユミがオリビアの本当の両親を見つけて、ここに帰ってくる日を
そして、マァムさんの仲間たちと再会が叶うことを……!
ねっキール?」
「はい、アーシクさま。
旅先でジュレットの町に立ち寄りましたら
ぜひ、私の実家をおたずねください。
おふたりのことは伝えてありますわ」
「ユミ! マァム!
おみやげ、待ってるから!!」
涙をこらえ、走り去ったルベカ……。
「ルベカ、泣いちゃったかな?
やれやれ…………。
それじゃ、ユミ! それにマァムも元気でね!
いってらっしゃいっ!」
別れの言葉を言い、アーシクとキールは家に帰った。
そんなやりとりを見ていた人物もここにいた……。
「相変わらずだな、あいつらは」
「えっ? ……あっ!」
「ヒューザ!?
どうしてここに!?」
「どうしてもなにも、オレもこの村を出ることにしたぜ。
一人前の証なんか、もういらねぇ。
オレはオレ自身のチカラで、デカい町でのしあがってやる」
「ヒューザ……」
「……ヒューザ、その」
「おっと、オレは一人でいくからな?」
「!」
「勘違いすんなよ?
お前らとはいつかどこかで会うこともあるだろうさ、
もしかしたら、会っても気づかねえほど
お互い変わってるかもしれないがな?
じゃあな! マァム!」
そうしてヒューザはそう言って、レーンの村をあとにした……。
「ヒューザ……」
「マァム?」
「ううん、なんでもないわ
さぁ、行きましょう! ユミ!」
「ええっ! 出発進行!!!」
力の試練の騒動はツスクルの村全てに知れ渡っていた。
リョウソウとポップ達は、すぐ様に巫女の館に駆け走った。
「失礼いたします。
リョウソウとポップ様をお連れしました」
巫女の間には、アサナギとキュウスケがいた。
(ここが……つまりあそこにはヒメア様っつう巫女様が?)
「リョウソウ、ポップ
もっとこちらへ」
「はい」
「あっはい!」
ふたりはヒメア様の元に寄る
そして、幕が上がり
巫女ヒメアの姿を見る。
(うっはぁ……この人が巫女様のヒメア様って方か……)
「師コウと、若葉の精霊のことは残念でした。
私も、風たちのざわめきから話を聞き
そなえてはいたのですが…………。
魔瘴から、そなたたちを救った
あの大いなる光と
即ち、
あの光と咆哮は、
そして
レンダーシアの地のいずこかに
勇者が現れたことと、竜の騎士が産まれたことを示すものです」
「やっぱり……!!」
「……??」
(
ポップの発言に、三人は反応する。
「……ポップ様、あなたは元は異世界から来たと伺っております。かの紋章のことをご存知なのですね?」
「ああっ、そうなんだ……実は……」
ポップはこれまでのことを話した
自身のこと、そして行方不明の仲間を探しに散り散りになってしまったことを話した。
「竜の騎士だって!?」
「竜の騎士っていったら、神話より遥か古代に伝わるあの伝説の!?」
(竜の騎士……?
っ! 思い出した!
確か、それは「ダイの大冒険」で人と竜と魔の神々が創り上げた最強の騎士と言われた!?)
「……そうでしたか、やはり
「んっ? なんだ? その伝説ってのは?」
「……かつてアストルティアに災いが起きた時
災いをもたらす者、災厄の存在が世界を守らんと「時の王者」と共に戦ったことがあるのです」
「ええっ!?」
「しかし、戦いに敗れた王者の後を追うように果敢に戦うも
竜の騎士はその後の歴史の舞台に消え去ってしまったのです」
(消えたって……確かその後は
「しかし、勇者が覚醒したと同時に
竜の騎士がこの世に産まれでたその時、大いなる闇の誕生を示す。
つまり、戦いの始まりを告げるということです」
「「「「!!」」」」
勇者と竜の騎士がこの世に現れるということは
即ちその世界を乱し、征服と消滅を企む
「アサナギ キュウスケ
そして、リョウソウ。
そしてポップ様
そなたたちは、あの魔瘴を前にしても
恐れずに立ち向かいましたね。
何ものにも恐れぬその偉大な勇気は
これからの世に、必要とされることでしょう。
力の試練を合格したリョウソウだけではなく
特別にアサナギとキュウスケも合格します。
そなたたちも、学びの庭を出て旅立ちなさい」
「えええええええっ!?」
「何をおどろいてるのです、キュウスケ?
そなたにもアサナギにも、そのチカラは充分にそなわっているのですよ?
それにキュウスケ
そなたも、師コウの言葉で
心を決めたのでしょう?」
キュウスケは師コウの言葉を思い出す。
「…………はいっ!」
アサナギは先の光と上空に描かれていた紋章のこと考えていた。
「勇者の覚醒、竜の騎士の誕生……
そして、大いなる闇……。
世界に何が起きているんだ
リョウソウとの勝負なんて、小さなことにこだわってる場合じゃない」
「アサナギ、そなたにはすぐれた英知がある。
旅をしてそのチカラを育てなさい
そして、
そしてポップ様の
「「!?」」
「リョウソウの遺志?
ポップの呪縛?
それは、いったい……??」
「それでは、巣立ちの儀を始めましょう。
さあ、冒険の書を前に」
(ヒメア様、まさか?)
三人は冒険の書を前に置いた。
一応、ポップも持っている身なので
三人と共に置く。
そしてはぐくみの世界樹よ。
一人前のチカラを待てしこの者たちに
その証を与えたまえ
冒険の書の表紙に、緑に光って
そこに証が描かれていた。
「一人前の証だ…………」
「これが、その証……?」
「それを持てば、異国の王との謁見も許されることでしょう。
その証に恥じぬよう、正しき行動を心がけるのですよ」
(一人前の証……これさえあればみんなと!)
ポップは、バラバラに散った仲間たちとの再会の標を得た!
「さあ、行きなさい
この学問の村が誇る若者たちよ
そして、翠風の魔道士よ
そなたらの未来に、世界樹と
風の守りが、あらんことを!」
「オレは、ユーチャリンにふさわしい男になってみせるぜ!
じゃあな、お先にっ!
アディオース!!」
キュウスケは一番に館を出た
颯爽とかけるその姿は疾風の如くに。
「ボクも行くよ
世界に起きていることを、解き明かすために
そして、さっきヒメア様がおっしゃった
言葉の真意を知るんだ!」
「アサナギ……!」
「キミも元気で。
またいつか…………どこかで会おう!」
アサナギは館を後にした
世界をわたる風のように……。
「リョウソウ、ようやくわかりましたよ
古代呪文の復活に失敗し、死んだはずのリョウソウがなぜこうして生きてるのか…………」
「!!」
(っ!?
やっぱり……!!)
ヒメアは紙を持ち出し、術を掛ける
「映し出せ、
紙には、長く艶のある白髪と白い髭の老人が描かれていた。
「そなたの本当の姿は、こちらですね?」
「っ!! その顔は紛れもない私の顔だ!」
「ええっ!?」
リョウソウはヒメアとポップ達に告白をした。
自身の本当の名前は「
中国人で親日派の学者であった。
かつて長年の問題であった人権問題
そしてアニメ漫画小説ゲーム等の規制問題の解決を導いた時の人。
しかし、第三次世界大戦が勃発するも
戦争反対デモを率いて政権打倒を志していた。
しかし、第二の天安門事件が起き
その責任と罪を被ることとなってしまった。
結果、公衆の面前で絞首刑を晒されることとなった。
「そんな……!?
貴方様のような賢人を!?」
「ひでぇ話だ、見せ様に死刑にされたのか!?」
「そうだ……しかし、その中に私の教え子達が沢山いたのだ。
私が死しても、彼らが世界を良くしてくれると信じている……。
そう願いたいものだ……」
「それでしたら、リュウよ
今は世界をめぐり、修練を積みなさい。
その知恵と力を、世界の人々のために役立てるのです」
「はい、そのお言葉を聞いて心が救われます
よもや死してもなお必要とされるのか
ならば精進しなければな」
「その意気です
その意気で各国の英雄に与えられる勲章「キーエンブレム」を集めなさい。
さすれば、必ず道が開けるでしょう
……そしてポップ様」
「?」
「
「えっ!?」
言われるがままに、ポップは右腕を出した。
「っ!!!」
そこには、
「なっ、なんだよ!
なんなんだこれは!?」
「ポップ様、貴方は
「えっ!
あっああ、そうだ」
「先ほどと貴方と出会った時の魔力が弱まっていたことに気づきましたが、その刺青を見て確信しました」
「ええっ!?
この刺青が、俺自身に何が関係があるのか?」
「はい、落ち着いて聞いてください
…………あなたは
「……えっ?」
「ポップ様、貴方の右腕の刺青は
その呪いは、右腕から身体にまでかけて侵食します。
そうなれば、骨を喰らい肉を喰らい
そして血や魂をも喰らいます。
そうなれば、ザオラルやザオリク
世界樹の葉と花を持ってしても
「へっ!? てことは俺……完全に死ぬのか?」
「そういうことになります」
ポップはショックを受け、崩れて落ちる
自身の完全なる死、かつての奇跡のようなことが起きない限り、ポップは完全死亡となる……。
「ヒメア様、何とかなりませぬか!?」
「ヒメア様!
ポップ殿は仲間も、親友を探してこの世界に来たのだ。
この呪いを解く方法はありませんか!?」
「あるにはあります……しかし」
「っ! それは!?」
「その呪いを解くには古代呪文の力でしか解けないのです」
「!?」
(そっか……あの時、リョウソウはその呪文を復活させようにも失敗して死んじまったんだ!)
「しかし、すぐに死ぬわけではありません」
「!」
「その呪いはすぐに死ぬことはありませんが、時が経てばその呪いは全身に蝕んでいきます。
今のポップ様なら、多少抑え込ませることはできても、それは時間稼ぎでしかない」
「そうか……ならどうしたらいいんだ?」
「レンダーシアに向かいなさい」
「レンダーシア……!
それって、さっき言ってた勇者と竜の騎士がいるっていう!?」
「はい、そこに行けば
貴方のかけられてしまった呪いを解く方法があります。
リュウと共に、旅立つのです
ノマ、二人にあれを」
ノマは付近の棚からパスのようなものを出した
「はい……、
こうして見ると、どこからどう見てもリョウソウなのに、中身はちがうんですね…………」
「大陸間鉄道パス」を受け取った!
「これは……パス?」
「なんだこれ?」
「それは、5つの大陸を自由に
行き来する列車に乗るためのパスです。
とても高価なものなんですけどね。
エルフのリョウソウが作ったクスリに
助けられた人たちが、卒業祝いにって
用意してくれたんですよ」
(列車!?
気球とかエレベーターとか乗ったことも見たこともあるけど
この世界に列車があるのか!?)
「リュウ……
その身体の持ち主は、エルフの宝でした
我らの先頭に立ち、導いてくれるはずの存在だっとことを
ゆめゆめ忘れずにいてください。
ポップ様……
あなたの無事と呪いの解放を祈っております
死のさだめに負けることをなく。
お二人が、立派に使命を果たし
運命に打ち克つことを、いのっていますよ」
「はい、ヒメア様!」
「ああっ! 死の運命なんて打ち克ってやるよ!!」
二人はそうして、館を出た
「リョウソウさん達が巣立ちの儀を終えたことは、学びの庭の人たちに伝えました。
さあ、旅達の時です。
まずは、西へ向かい
鉄道駅のある風の町アズランを目指すといいでしょう。
お二人とも、どうかお気をつけて……」
「アズランかぁ、そこに行けばいいんだな?」
「そういうことになるな?
では行くとしようか!」
ポップ〜!
「むっ?」「んっ?」
ふたりは声をした方向に向いたが、誰もいなかった。
「今の声は……」
「……精霊ってのはいるもんだなぁ」
そう言い、ふたりはアズランを目指して走った。
鉱山から出た三人は親方の家に来た。
そこにはホッツィと賢者ブロッゲンがいた。
「待ちかねたぞ、バギ。
わしがこうして起きていられるのは
ワケあって、わずかな時間だけなのだ。
真なら二人のことも話したいが、今はバギのことを話す」
「わかった」
「それならば……」
「バギよ、お前の本当の姿は
ドワーフではなく、人間なのであろう?」
「っ!?」「なんだって!?」
賢者ブロッゲンの発言に、驚くホッツィとヒュンケル達
「ホッツィ。
そこにある鏡を、バギを映してみてくれ」
ホッツィは机の上に置いてあった鏡を、バギを映してみた。
そこに映っていたのは勇ましく屈強な男の顔をしていた
「ああっ!? これ俺の顔だぁ!!」
「なんだって!?」
映っている人物は「
日本有数の土建会社の社員だが、上下間の人たちをも動かすリーダーシップの持ち主で、各業界から「リアル金太郎」「令和の金ちゃん」と呼ばれていた。
震災後の復興の最中に、強盗団の襲撃に遭い
仲間達を守って犠牲となった。
「……!」
「なんと……!」
「やはりか……。
その鏡は、真実を映しだすという伝説の鏡「ラーの鏡」というものだ。
マアモンと戦ったとき、わしらはチカラを奪われ
身動きできなくなったが、
「っ!」
(……っ!
そういえば……!)
「それは、お前の身に宿る魂が
ドワーフではなく、人間のものだったからに相違ない」
ヒュンケルはマアモンが現れた時、バギのことを思い出した。
自身とラーハルトはなんともなかったが、バギ……つまり転生者ゲンゴロウはなんともなく戦っていたのだ。
(なるほど……、だから彼は戦えていたのか。
ヒュンケルとラーハルトはブロッゲンの話を聞いて、バギの復活の真相を知ることとなった。
「わしにはわかる。
なぜお前が、その姿になったのか………………
ぐう…………」
「ブっブロッゲンさま!?」
「ぐう……ぐう……」
「寝てる……」
「寝てるな……(汗)」
「ブロッゲンさまの杖さま。
なんとかおっしゃってくださいよ!?」
「………………」
返事がない、ただの杖のようだ。
「うおっー、なんてこったい!!
…………ゲンゴロウ。
お前としゃべるのに、ブロッゲンさまはちっとばかりご無理をなさったようだ。
本当なら、お前たち二人も話をしたかったが…………
おおっ! そうだ! お前たち渡したいものがあったんだ!
まずは、ヒュンケルさんとラーハルトさんはこの「冒険の書」を!
そして、三人にはこれをやろう!!」
ホッツィ親方から「大陸間鉄道パス」を受け取った!
「これは……?」
「冒険の書はわかるが……なんだこれは?」
「そうかい、あんた達は初めてかもしれねぇから教えとくぜ?
その大陸間鉄道パスは、持ってるだけで好きなだけ鉄道に乗れちまうから、そりゃあ貴重なモンなんだぜ。
…………ホントは、いつかその身体の持ち主の方のバギにやるつもりだったんだけどな…………。
それによ、まだ信じられねえけどよ……
ブロッゲンさまの話じゃ、お前さんはドワーフのバギとは別人なんだろ?
あいつは、ペーペーの見習いだったが
文句も言わずに、よくはたらいてくれてたよ。
いつか世界をマタにかけて、とんでもないお宝を掘り出してやるってのがあいつのクチぐせだったんだ…………。
だからよ、もしお前がその身体を使って
何かデカいことをやりとげてくれれば
あいつも、浮かばれると思うぜ?」
「親方……」
「そうだよ!」
「うわっ!
ブロッゲンさまの杖さま!?」
突然、ブロッゲンの杖が喋った!
「ブロッゲンさまは、おっしゃっておらレール!
バギのように、姿を変えて
生き返った者には、果たすべき使命があると」
ぐう……ぐう……
「その使命がなんであるかは
いずれ時がくれば、わかるとして…………。
使命を果たすために、助けとなるものを
今から授かるのでアール」
「えっ?」
ぐう……ぐう……。
「さあ、三人とも
冒険の書を出すのでアール!
杖サマ…………スパ────ク!!!」
表紙には印のようなものが描かれていった!
「おおおっ!
一人前の証が、三人の冒険の書に!」
「一人前の証???」
「よかったな、三人とも!
これでお前たちは、どこの国へ行っても
一人前だと認められるぞ!
異国のおえらい王さまだって
お前のことを、頼りにしてくれるかもな!」
「うん。各大陸の大きな町や国で活躍すれば
その証として「キーエンブレム」っていう
カギみたいな勲章をもらえることがあるんだ!
まずは、世界中をめぐり
自分の実力の証として、そのキーエンブレムを集めるんだよ!」
「なるほどな、つまりこっからが本当の大冒険ってやつか!」
「そうっ! そんな君たちにこのアグラニから北西にある町「岳都ガタラ」を目指すんだ!
ここから先は、君たち三人の力を合わせて行くんだよ!
…………と、ブロッゲンさまのお話は以上でアール!」
「はいっ!!」
「さてと、我々も旅に出る前に
ヒュンケルとラーハルト君?」
「むっ?」
「なんだ?」
「君たちのことを話していいかな?
長話になってしまったけど、いいかな?」
「あっああ……」
「そうだな……」
ヒュンケルとラーハルトは告白した、自身は異世界から来た人物であることや。
「そうだったのか……」
「なるほどねぇ、つまり君たちの世界にも竜の騎士がいて
その「ダイ」っていう仲間は君たちと世界を守るために空高く……。
っで、このアストルティアに来たってワケね?」
「そうだ、俺たちはダイを探しにこの世界に来たんだ」
「それならば、なおのことキーエンブレムを集めればいいのでアール!
そうすれば、君たちの仲間とダイもその活躍を聞いて見つけやすくなレール!
では、我々も旅に出ることにするから。
あの白い光と竜の紋章…………勇者覚醒と竜の騎士の誕生の原因を探るため、行かなくてはならいのでアール!」
「なんだか、スケールのでっかい話になったが
オレもお前達のことを応援してるからな!
がんばれよ! 三人とも!!」
こうして、バギとなったゲンゴロウはヒュンケル達と一緒に冒険に出ることとなった。
ガタラに向けて、三人はキーエンブレムという勲章を得るため、自身の使命を果たすために。
そして、行方不明の勇者と散り散りになってしまった仲間達と探す大冒険の幕を上げたのであった。
アベリアとレオナ達は、賢者エイドスの隠れ家に着いた。
その中にはプディンがいて、エイドスの説教を受けてるティルツキンがいた…………。
「そもそも、わしが命じたのは
けがれの谷へ迷い込む旅人はいないか、馬車で見回り もしもの時は、助けてやれ…………ということ。
馬車に魔物よけのまじないをほどこしてやったのも、そのためだぞ!?」
「うっうっ…………ごめんなさいってば」
「ふむ、ルーラストーンか
それだけではあるまい?
レオナ達から聞くに、そのカネを使い込んだな?」
「うぐっ!
さっさすがは賢者さま!
よくおわかりでございますねえ」
「……………………と、いうわけだ お前たち」
「……その様子だと、何かあったの?」
「まあな、もう済ませてある」
「アベリアさんっ!?
レオナさん!! メルルさんも!!」
「大体のことはレオナ達から聞いておる。
不肖の弟子の無礼、まことに申し訳ない
さあ、これがお前のルーラストーンだ」
ルーラストーンを返してもらった!
アベリアは借りていたルーラストーンを
プディンに返した!
「それより、けがれの谷で何が起こったか
話してごらん?」
アベリア達は、けがれの大蛇に襲われる瞬間
上空から白い光と上空に浮かぶ竜の紋章によって救われたことを話した。
「………………そうか、アベリアが
「ボクも見たよ…………。
遠くの山の向こうから、真っ白な光が伸びて
空いっぱいに広がったんだ。
その中には大きな竜が空高く飛んで、その竜がすっごい大声を出したんだ!
そうしたら、その竜が光って大きな紋章になったんだ!」
「やはりな…………。
わしの目に狂いはなかったようじゃ」
「エイドスさん、あの光は一体?」
「それに、空に浮かんだあの紋章は……?」
「まあまて、順を追って言おう。
まずは白き光からじゃ。
あれは伝説の勇者が覚醒した証…………。
遠きレンダーシアより放たれしもの。
そして
それもまた、レンダーシアに産まれたとみて間違いないであろう…………」
「レンダーシア……!」
「レンダーシア???」
「アベリアよ、お前には宿命がある。
だからこそ、死すべき運命より逃れたのだ。
そして、君たちもそれに救われた……。
…………アベリアよ、自分でもわかっているのだろう?
「えっ!?」
エイドスは、召喚魔術で「ラーの鏡」を出した。
その鏡から、愛らしい男の子の顔が写っていた。
「ああっ! これ僕の顔だ!!」
「ええっ!!」
「これが君の!?」
アベリアは告白した、自身は転生者であることを。
「
元いた世界では、動画配信者の小学生。
主だった活動はオモチャの紹介とゲーム実況
そしてコラボの企画によって人気を集めていた配信者。
コラボ企画においては「HIKAKIN」や「ヒカル」等とコラボして一躍時の人として話題を呼んでいた。
しかし、
容態が崩れてしまった。
元々身体が弱いせいで、闘病の末に亡くなってしまった悲劇の配信者……。
「そう……だったのね……」
「……!」
「そうか……それは災難であったな。
…………まだ、くわしいことはわからぬが。
しばらく前に、死んだ者の肉体に別の場所で死んだ人間の魂が入り込み。
生き返るという事件が、あちこちに起きておる……」
「じゃあ、ボクを元気づけてくれたあのアベリアさんは……けがれの大蛇に殺されたんだね…………」
「まっ、こうやって中の人が変わって
ケロッと生き返ってますけどね」
エイドスはティルツキンに睨みつけた!
「もはや、この肉体の主はよみがえらぬが……
……フッキーとやら、お前はやつとふたりのおかげで生き返り、こうしてここにいる。
せめて、いつか…………
こやつが
代わりにかなえてやってくれ」
「アベリアの……夢……?」
「…………アベリアさんの……夢……」
「…………さて!
わしは勇者の覚醒と竜の騎士の誕生について調べるため、しばらく旅に出るぞ…………。
おお、そうじゃ!
ティルツキン!!
お前は宿屋の会員だったな?
おまえが売りに出してる鉄道パスをこの三人に渡せ。
盗んだカネとルーラストーンの落とし前じゃ」
「ええっ!? そんなぁ!
ひどいですよっ!!
反省したのをアピールするために、ずーっとだまって聞いてたのに!」
「…………」
「っ! わかりました! わかりましたよっ!!
もう〜!!」
ティルツキンは、ケースの中から三つの大陸間鉄道パスを出した!!
大陸間鉄道パスを受け取った!!
「何……これ?」
「鉄道パス……???」
「まあ、異世界から来たお姫様方は初めてのものかもしれませんが、それは大陸間鉄道パスという物なんです。
それを持っていれば、世界中の鉄道に乗れちゃうすっごく貴重な物なんですよ!
せめて大事に使ってくださいね?
とほほ…………」
「フッキーよ、鉄道パスに免じて
このあほうのこと、許してやってくれ。
では、わしはこれから旅に…………
…………そうだな。
プクレットの村の連中が、またいたずらしに来るかもしれん。
身代わりを置いていくことにしよう」
エイドスは召喚魔術を使って「エイドス人形」を出した。
「最後に、予言をしてやろう。
レオナ姫とメルル、お前たちは
「レンダーシア……!」
「そしてフッキーよ、お前はいずれ宿命に導かれるがままに
なにゆえ、自分が生き返ったのかを知るだろう。
まずは、5つの大陸を旅してみるといい。
心のまま歩め、いずれ宿命がお前を捕まえる。
いやだと言っても、逃れることはできんぞ?」
「……!」
「では、達者でな!
フッキー、そしてレオナ姫とメルルよ。
いつの日か、ふたたび
我らはめぐり合うだろう!」
そう言って、エイドスは隠れ家を後にした……。
「お師匠さま、行っちゃいましたねぇ
エイドスさまの話は、むずかしくてよくわからなかったんですが…………。
とりあえず、けがれの谷の見回りはもういらないみたいですから。
あたしはオルフェアの町に行こうと思います。
あっちで、まじめに商売をやり直しますよ。
アベリアさん……正確にはフッキーさんですが、
みなさんには本当にご迷惑をおかけしました
……詫びと言ってはなんでしょうが、あたしの馬車でプクレットの村まで送っていきますんで、さあみなさん行きましょうか」
ティルツキンの馬車に乗ったフッキー達は、プクレットの村に戻るまでの間、話をしていた。
「ねぇ、エイドスさまの話は本当なの?」
「そうよ、私たちは別の世界から来たの」
レオナはこの世界にいるであろうの勇者を探しにアストルティアに来たこと、そして不気味な黒い手に襲われて仲間たちがバラバラになってしまったことを話した。
「そうだったんだ……」
「それに、その「ダイ」って人がアストルティアのどこかにいるんだよね?」
「そうなの、だから……」
「でも、手がかりもないから
何をしたらいいのか……」
「……村長さんに聞けばわかるかも!」
「村長さんに?」
「そう!
村長さんに聞けば、これからどうすれば良いのか教えてくれるよ!」
「……そうね、それが良いかもね」
冒険の目的を聞くには、まずは村長さんたちから聞けばわかる。
フッキーとレオナ達はお互いのことを打ち明けて話題を盛り上げていた。
「あの、フッキーさん」
「何?」
「アベリアさんは、いずれ世界の中心……レンダーシアに渡って最高の面白演技を極めるんだ! って言ってたんだ」
「アベリアが?」
「そうなんだ、それが自分の夢だって……」
プディンの話を聞くに、なんでも
それが誰なのかは、まだよくわからないらしい……。
「さて、みなさん!
プクレットの村に着きましたよ!」
プクレットの村についたフッキー達は、村長の家に行った。
「村長さん……???」
村長の家に着くも、中は暗く静かなものになっていた…………。
突然、ライトが光り
そのライトの中心にプックレイ村長が立っていた。
2…………!
1・2・3!」
「フウッ!!」
「きゃあっ!?」「なっ何!?」
「アベリア! レオナ! メルル!
これまたやーってくれたなッ! フウッ!」
村長の合図によって、バックダンサーが現れる。
けがれの大蛇を♪
つまり・バッチリ 追っぱらう!
ルーラストーン♪
ルーラストーンも♪
きっぱり・スッキリ 見つけちゃう!
い・ち・に・ん・ま・え・の・証〜
ラ〜ラ〜ラ〜♪
あげちゃう!」
村長の即興ダンスに度肝を抜かれ、驚く三人だった……。
「うわっ!?」
突然、横からプディンが声をかけてきた。
「あ…………その…………
その…………ボク、生き返ったとか
そういうのはよくわからないんだけど…………。
前のアベリアさんとは、別人……なんだよね?
前のアベリアさんは、ボクのこと
いつも元気づけてくれて…………
…………ボクのために戦って、死んじゃって……。
今のフッキーさんも…………
ボクのことを気にかけてくれて。
けがれの大蛇を追い払ってくれて…………」
「プディン……」
「今度は…………ちゃんと帰ってきてくれた。
だから、フッキーさん……
ボクにとっては、アベリアさんもフッキーさんも
ボクの恩人なんだよ。
ボク、アベリアさんのおかげで…………
…………っ
ヒック…………うう…………
うわあああああああんっ!!! 」
プディンの泣き声は村長の家中を響き渡った。
「あー、ゴホン。
プディンもいろいろあったからな。
しばらく休めば、落ち着くじゃろう。
話は、プディンから全部聞いてるぞ。
アベリア…………いや、フッキー
いや! チャンピオ〜ンヌッ!!
プディンやプクレットの村の者たち
皆の笑顔のために、よくぞ
あのけがれの大蛇を追い払った!
まさしく、笑いのためなら
不可能をも可能にするヤツ!!
見上げた根性じゃ! わしは感動したぞ!
ルーラストーンも、取り戻したそうじゃな!
詳しい使い方なら、教会のヘペット神父が
教えてくれるはずじゃ!
もはや、この村に心残りはないじゃろう。
さあ、冒険の書を出すのじゃ!
特に! レオナとメルルは大サービスをしよう!!」
一人前の証が押された!
レオナ達はプックレイ村長に
「冒険の書(一人前の証付き)」を受け取った!!
「何これ……?」
「えっと、冒険の書?」
「美人ちゃん達はこの冒険の書については初めてだから、教えちゃおう!!
表紙に付けられているのは「一人前の証」といって、この証があれば
その上、アベリアはかつて演芸最強の面白プクリポじゃ。
フッキーよ、きっとこの先はアベリアとして皆を笑わし、オルフェアの町やメギストリス王国…………。
そして、世界中に笑顔を運んでくれるじゃろう!
世界をめぐり、各国で活躍すれば
「キーエンブレム」というカギの形をした勲章を与えられることがある。
…………ぷくく、各国で手がらを立て
キーエンブレムまみれになったお前の姿を想像するだけで、うれしくなってくるわい!」
「村長さん……!」
「ボクも…………そう思う!
フッキーさん。
ボクもこれから、しんせきのいる
オルフェアの町へ行くんだ。
たから、えっと…………
先 行ってるね!」
「さあ! 諸君たちの冒険はここからじゃ!
とりあえず、西へ向かって走るのじゃ!
世界がお前の笑いを待っておる!
レオナちゃんとメルルちゃんとの冒険は大変うらやゲフンゲフン!」
「ええっと、レオナとメルルじゃったかの?
キーエンブレムのことは初めてじゃから言うぞ、それを集めればお前たちの仲間と行方不明となったお前たちの勇者とやらも、そなたらの名声を聞いて駆けつけてくれるかもしれんぞ!」
「えっええ……(話を聞いていたからわかるけど、すごい迫ってくる……(⌒-⌒; ))」
「はっはい、それは名案ですね……(なんだろう……ポップさんの未来を見てるような気がする(……;))」
「さて、話はこれまでじゃ……
さらばだ、フッキー……
短い間じゃったが、アベリアの友として
最愛なる弟子の恩人よ!
夢の舞台へ駆け上がるのじゃ!」
プックレイ村長の激励を受けた3人は旅支度をしていた。
村の西にあるオルフェアの町に向けて、奮発していた。
時々レオナの衝動買いをメルルとフッキーが抑えつつ……。
備えを済ませた三人は、プクレットの村を出ようとしたその時だった。
「お〜い! みんな〜!」
そこには、ピリッポとプディンがいた。
「あっ! ピリッポにプディン!?」
「どうしたの二人とも?」
「どうしたって、決まってるだろ?
ちょうどオレたちも、これから村を出るところなんだ。
プディンをオルフェアの町まで送ってくのさ」
「あっそうなの?」
「まあな。
…………それとよ、お前たちのことはプディンから全部聞いてるぜ?」
「!!」
「……フッキーだっけか?
お前はすごいことをしたな。
アベリアはな、演芸グランプリ三連続優勝をぶっちぎりでやってのけてな?
それに、けがれの大蛇はアベリアとプディンの両親の仇を取ったんだろ?
…………ほんっとかないっこないぜ。
…………プディンや、お前を見ててな
ようやく、ふんぎりがついたよ」
「……えっ?」
「……何?」
「オレには、お笑いは向いていない。
これからは…………。
プディン直伝の泣き芸で、いつでもどこでも泣ける男として!
世界を感動に包んでやるぜ!
そしていつか!
世界の中心、レンダーシアの劇場で
お前の演技とオレの泣き芸
どっちが客をわかせるか!
ビシッと! けちゃちゃく…………
決着をつけようぜ!!」
「…………………………」
無言の時の中、プディンは喋った。
「…………え
えっと…………」
唾を飲んだプディンは、告白をする。
「フッキーさん、ボクのために…………本当にありがとう…………。
ボク、これから泣かないよ。
アベリアさんみたいに、フッキーさんのように
みんなに笑顔を届ける人に、なりたいから」
「なんじゃそりゃあ!?
それじゃあ、オレの泣き芸修行はどうすりゃいいんだよ!?」
「フッキーさん」
みんなみんな大好きだよ!」
「…………ああ。
プクレットの村はサイコーだせ!
じゃあな、もと相方……いやフッキー!
また、どこかで会おうぜ!」
「さよなら、フッキーさん。
…………ありがとう!」
二人は手を振って、オルフェアの町に向かった。
「いっちゃったね……」
「ええっ、でもまた会えますよ」
「そうだね、もしかしたらいきなりってくるかもよ?」
「ふふっ、そうね!
さあ! いきましょう!」
「うん!」
こうして、フッキーとレオナ達は
アストルティアで不思議な大地の冒険が始まろうとしていた。
しかし、肝心の勇者のいる大地「レンダーシア」は深い魔瘴によって覆われていた……。
魔瘴の影響か、各船団や調査隊は行手に阻まれて上陸はおろか、接近すらもできなかった。
深い魔瘴をも貫いた覚醒の光と竜の産声は、様々な憶測が流れていた。
それは、「アバンの使徒」と仲間達にとっては最大の目標にして目指すべきものとなっていたのだ。
次回からはアバンの使徒と転生者がキーエンブレムを集めます。
クロコダイン・マァム・ポップ・ヒュンケル・レオナの回を作るのに年月を軽く超えそうな件について。
ちなみに、アルスは「王都回」の主人公として行います。