獅子門の一時
ランガーオ村から出て、道中の魔物たちと戦いながら実力を磨きを入れていたクロコダイン達。
獅子門に到着し、今後のことについて話していた……。
「…………」
ミナコは周囲の視線に気にかけていた。
「なんかやけに視線を感じるな……」
「仕方がない、彼らから見た我々は珍しいものだろう。
我々は異世界から来たともいえどな……」
「だろうな?」
注目されるのも無理もない
ワニの魔族クロコダイン
おおねずみのチウ
彼ら三人を見た商人や旅人たちはもの珍しく見ていた。
「しっかしよう……
俺たちがそんなに珍しいのか?」
「そりゃあ、そうよ?
だって、ワニの魔族におおねずみに金属系人間なんだからね?
目立たないほうがおかしいよ」
「そうか?
おれはあんまり気にはしなかったけど、そんなに?」
「いや、ミナコの言うとおりだ
我々は元は
クロコダインの言うとおり、
三人は異世界の人間。
ワニの姿した魔族のクロコダイン
しゃべるおおねずみのチウ
金属生命体のヒム
そんな三者が揃う光景は、アストルティア全土に探してもいない。
「さて、明日出発の支度は済んだ?」
「ああ、済ませてある」
「もちっ!」
身支度を済ませたミナコたち。
グレン城に向けて気合は上等なものになっていた。
「しっかしよう……」
「ん? どしたの? ヒムちゃん?」
「どうしたって、
「どうした? お前にしちゃあ弱気なんて珍しいね?」
「まあな、戦闘力の高い面子とは言えどな?
肝心の
「あっ……!」
ヒムの不安は確かだ、どれだけ力強くて素早い戦士が揃っても
長期戦となると、体力魔力が尽きたら元も子もない
そうなると「やくそう」や「まほうのこびん」が必須となる。
「確かに、私達は
チウの回復道具で賄えるならまだしも……」
「素早く回復しなくちゃいけない場面が多くある可能性がある……」
「そうなると、気を引き締めて戦うことになる……」
「そういうことになるね、だったら酒場で雇えるやつを探すしかないね?」
「だな……ん?
まてよ? …………あぁ!!」
「どっどした!? ヒムちゃん!?」
「隊長さんよ!!
「へっ? あれって?」
「あれだよ!
「じゅうおうのふえ?」
「獣王の笛……あぁ!
そうか! それがあったか!」
獣王の笛とは、昔クロコダインが使っていた
その笛を吹けばモンスターが現れ、戦って勝てばそのモンスターは
「その笛でよ、ホイミスライムを仲間にしちまえばいいんじゃないか!」
「なるほど! それなら!」
「そうか! それなら……」
チウは懐からアイテムを出して探していた…………が。
「…………あれ?」
「…………???」
「…………ない……?」
「…………えっ?」
「……笛が…………ない!」
「えぇっ!!!?」
なんと!
チウは獣王の笛を持っていなかった!!
「おいおい!?
笛がないって、どうしたんだよ!?」
「笛をどうしちまったんだよ!!
まさか失くしたのかっ!?」
「いっいや待って!!
ええっと、確か…………
あぁっ!!!」
チウは大事なことを思い出した!
「なんだ! わかったのか!?」
「そうだ……失くしたんじゃない、
「……えっ?」
「渡した?
誰に??」
「…………老師に」
「……へっ?」
チウは獣王の笛は「ブロキーナ」に渡したことを話した。
アバンと共に「破邪の洞窟」に行くことになり、その助けとして獣王の笛を渡したことを話した。
「そうであったか……」
「ああっ……そりゃあ仕方がないかぁ。
でも失くしてなかったのならよかったけど……」
「いいよな、その笛……
それがあったら軍の一つを作れるじゃないか?」
「そうだ、俺が軍団長の頃に使っていたのだからな。
アバン達の手元にあるのなら、心配はいらないようだな?」
ミナコたちは、獅子門で一休みをした。
グレン城に向けて、士気と体力を養うために……。
「破邪の洞窟」攻略が捗っていたのはいまだに知らない……。
現在「200階」攻略中
クロコダインの章開幕。