猫島へと到着した一同……。
道中のネコ魔物たちは警戒するも、どういうわけか
「なんだろう?
なんか襲ってこないね?」
「さあな?
でも襲われないほうが都合がいいぜ?
町長さんの話によりゃあ、「巨猫の巣」ってところにキャット・マンマーさまがいるって話だ?」
「そうね、でも、見た目とは裏腹に可愛いのがいっぱいいるわねぇ?」
「ユミ? 私たちは遊びに来たんじゃないのよ?」
「うふふ、ごめんね?」
和気藹々ながらも奥へと進む中、魔物たちは襲ってこなかった……。
(あの娘が抱えてるネコは、まさか!?)
(間違いないニャ!
あれは、キャット・マンマーさまの!?)
一方、巨猫の巣で慌ただしい雰囲気の中だった……。
「キャット・リベリオよ。
わらわの息子「ジュニア」は
まだ、見つからぬかえ…………?」
眼帯を付けている巨漢のネコ「キャット・リベリオ」。
猫島の親衛隊隊長を務め、現在は息子の捜索に当たっていた……。
「はっ、申し訳ありませんニャ。
ですが、ジュニアがいなくなったのはウェディどものしわざに決まってます。
アヤツらの町の周りを探らせてますが、なかなかシッポがつかめませんで…………」
「何者ニャっ!!」
「!!」
巨猫の巣に訪れた一同は身構える。
「むむっ!?
何者ニャ、貴様は?
ここがこの猫島を治める女王
キャット・マンマーさまのお部屋と知ってのロウゼキか!?」
「待って!?
私たちは……!」
「マンマーさまは今、
おおいに心を痛めておられる!
お慈悲のあるうちに立ち去るがいいニャ!」
「まぁ待てよ?
俺たちは敵意があって来たわけじゃないんだよ?」
「むむっ、キサマらはウェディの連中か?
カチコミに来たのなら返り討ちにしてやるニャ!!」
「あわてんなよ、ブタネコ。
オレたちは届け物に来ただけさ?」
「ぶぶっ、ブタネコだとおっ!?
キサマら、オレの剣のサビにしてやるニャっ!!!」
「待つがよい、キャット・リベリオ…………」
「ハッ。キャット・マンマーさま。
しかし、コヤツらは…………」
「待てと言った」
キャット・マンマーは鋭い睨みでリベリオを睨んだ!
「っ!
……ハハッ
……チ、傷心に陥っても尚この覇気か……! 」
「そなたたち、何用でここに来た?」
「私たちは、あなた達の仲間を返しに来たのです」
「…………仲間?」
「キャット・マンマーさま。
この子ネコをご存知ですか?」
「にゃにゃあ!?」「にゃっにゃんと!?」
「なっなにぃ!?
そっそれは!?」
「おお、おお…………!!
その目、その顔、その愛らしさ!
見まごうはずもない…………!!
まさに、わらわの息子「ジュニア」!!
よくぞ、よくぞ生きていてくれた!
さあ、ジュニアを我が元に!」
「よかったな?
さて、あとはわかるな?」
「そうね?
ソーミャ、いい?」
「えっ?」
「だって、あなたはこの子ネコとマンマーさんの恩人なんでしょ?
それなら恩人のあなたにやらせるわ」
「…………うん!」
ソーミャは子ネコのジュニアをマンマーの元へ行こうとしたその時!!
キサマら、なんてことをしてくれるニャ!
「……えっ?」「はぁ?」
「……あっ?」
「…………計画とな?」
「はっしまったニャ!!」
側近のネコとユミ達は、先ほどの発言を聞き
その疑いの目はリベリオに注視した。
「あなた、計画って何?
この
「……話してもらおうか?」
「グギギ……!!
ええい! バレるくらいなら自分からバラしてやる!
よく聞きな!
オレさまの計画はな、この猫島を乗っ取ることニャ!!」
「はぁっ!?」
「なんじゃと!?」
「くっくっく、まずは女王……アンタのジュニアを海に流して亡き者とすることニャ。
しかし、それだけだとオレさまが疑いの目が向けられる……。
それをウェディの奴らに濡れ衣を着せれば、
オレさまの疑いは向けられない……。
そうなったら気落ちしたアンタを葬りゃあ、次のボスはめでたくこのオレさまにまわってくのニャッ!」
「リベリオ…………!!
そなた、なんということを!!」
「なるほどな?
仮に町の奴らが子ネコを殺したら、お前にとっては都合がいい。
だか……それが大失敗だったようだな?」
「そうニャ!!
そこの小娘がジュニアを拾ってしまったせいで、その計画は失敗ニャ。
こうなったら、チカラ押しあるのみ!!
まずはキサマらからだ!!
ジュニアとマンマーの始末はその後ニャ!!」
ユイとマァムとヒューザは、ソーミャの前に立った!!
「ソーミャ!! 早くマンマーの元へ!」
「こいつは私たちがやるわ!!」
「ああ、こいつはやべえぞ!!
ソーミャ! チビネコは守り通せ!」
そう言って、付近のネコはソーミャを囲み
マンマーの元へ行った!!
「お嬢と坊ちゃんは私たちが!
リベリオを頼みます!!」
「よし、あとはオレたちであのブタネコをぶっ飛ばすぞ!!」
ブタネコって言うニャ〜〜〜!!!!
お前たちもマンマーも血祭りにあげてやるニャ〜〜〜〜!!!!!!」
「お前ら全員、覚悟するニャ〜〜〜〜!!!!!!」
リベリオの抜刀さみだれ斬り!!
「うおっ!?」「危なっ!?」「きゃっ!?」
ユミたちは避けきった!
「ふっふっふっ!
こんなの序の口だニャ!」
リベリオは剣を構えた!
「烈空斬!!」
リベリオは宙を舞って縦回転斬りをした!!
「どうニャ!
これならかわせまい!!」
「「「…………」」」
しかし、当たらなかった……。
何故なら縦に回転するなら横に奥に避けるだけ……。
「よし、あたしの番ね?」
ユミは勢いよくリベリオを棍で強く叩いた!
「ぶにゃあ!?」
「やっぱりブタネコだな、あいつ」
「ブタネコいうニャ──ー!!!」
リベリオは魔神剣を放った!
「うわぁっ!?」
「ちっ! 当たらなかったか……!」
「はぁっ!!」
マァムはリベリオを攻撃を仕掛ける!
「ぐにゃっ!?」
マァムの攻撃に吹き飛ばされたリベリオ。
「にゃんの!!
ニャンコ空中三回転!
これぞ猫身の宙返り!
お前の攻撃なんて痛くも痒くもないにゃっ!!」
空中で華麗に受け身を取ったリベリオ。
「お前、見た目によらずの馬鹿力だにゃ!
真っ先にお前の首を切り落としてやるにゃあ!!!!」
リベリオは剣を鞘に収め、身構えた!!
荒波海峡・黒潮の太刀!
猫の突進の如くに駆け走り、マァムに狙いを定めた!!
「っ!?」
「この太刀捌き!
貴様は三枚おろしの骸だにゃあ!!!!!!!」
素早い突進を加えた抜刀術がマァムに襲いかかる!!
勢いと速さが合わさった抜刀術は三連続に切り掛かった!
「っ!!!」
マァムはすかさずに避けた!
「……ふっ、この技を見切るとはな?
だが、手応えはあったようだにゃ?」
「…………っ!」
マァムの服の一部が太刀の一撃が入ったか、そこが切られていた。
(なんてやつなの……!?
ふざけたやつだ思って侮っていた!!)
マァムは姿勢と構えを整えた!!
「へぇ、ブタネコにしてはなかなかの太刀筋じゃねえか?
……でもな、遅ぇんだよ!!」
ヒューザは大剣を収めた……。
波矢魔・波柱!!
リベリオを目掛け、大剣を素早く抜いて袈裟斬りからの切り上げの二回連続切りを放った!!
「ににゃあ!?
バカな!? お前も
「ふん、お前如きに負けてられないんでな?」
ヒューザとリベリオの剣劇が始まり、一進一退の攻防を繰り広げる!
(嘘っ!? あいつあんなに強いの!?)
(ヒューザの剣とリベリオの剣、もしかして
一進一退の攻防を繰り広げ、疲労の兆しを出始めたのはヒューザの方だった。
(……ちっ!
このブタネコ、見た目の割には
「にゃっはっはっはっ!
なかなかウデは立つようだにゃ?
だが、場数はオレ様の方が上だったようだにゃ?」
「……クソが!」
「にゃっはっはっはっ!
さて、お前のような剣士にはお似合いの技で引導を渡してやるにゃ?
安心するにゃ? 一撃必殺の奥義で終わりにしてやるにゃ!!!」
リベリオが大技を放つその時だった。
「待ちなさいよ!」
「にゃ?」
「ユミ!?」
ヒューザの前に立ったのはウェディのユミだった!
「あんたねえ、敵はあたし達全員でしょ!!」
「……ああ、そうだったにゃ?
なんだ? お前もそこの魚風情の剣士の代わりに戦うというのかにゃ?」
「そうよ!
あたしじゃあ、役不足だったら
あんたの眼はその程度しか観れないってことね!!」
ユミはリベリオとの戦闘を始めた!!
間合いを保ちつつの戦法によって一進一退の攻防を繰り広げた。
「ほお? なかなかなキレのある技だにゃ?
……だが、踏み込みが甘いにゃ!!!」
リベリオは素手に闘気を溜めた!
「獅子戦吼!!」
「きゃあっ!?」
「ユミ!!」
リベリオの技で吹き飛ばされてしまったユミは受け身を取るも、ダメージは大きかった……。
「いくら大勢きても、このリベリオに勝てると思ったら大間違いだにゃ!!」
「リベリオっ!!」
「にゃ?」
マァムはリベリオの前に立った!
「にゃんだあ? 今度はお前か?」
「そうよ!」
「面白い!
さっきの二人のように弱いのなら、オレ様の勝利は決定的なものになるにゃ!!」
リベリオはマァムに攻撃を仕掛けた!!
「いくにゃ!! 瞬迅剣!!」
「!!」
マァムは刹那に攻撃を避けた!
「ほう? 速いようだにゃ?
だが、これはどうにゃ!
魔神空牙衝!!」
魔神剣を放ち、追い討ちに瞬迅剣でマァムに攻撃を仕掛ける!!
「っ!?」
「にゃはははっ!!
流石のキサマも、この攻撃は躱しきれまい!!」
リベリオの剣はマァムに直撃した…………
「……にゃにぃ!?」
「流石の私も、あなたを見くびっていたわ……。
あなた相手にこの
マァムは先の奥義の喰らう直前に
「きっキサマっ!?
なぜその武器を!?
それは名工ロン・ベルクの作った武器だったのかにゃ!?」
「っ!? あなた、ロン・ベルクさんのことを知ってるの!?」
「知るも何も、ロン・ベルクの名を知らない魔物や魔族がいる方がおかしいにゃ!!
かの魔界の最強流派「光魔流」の使い手として名高い剣士だにゃ!!」
「「光魔流」……!?」
「そうにゃ、光魔流は
主に剣・槍・弓・杖・空拳の五つの術の中で、ロン・ベルクはその中で天才と呼ばれいたにゃ!」
(……!!)
「なぜお前がロン・ベルクが作った武器を持っているのか、だがお前はただの武闘家ではないということにゃ!!
こうなれば全身全霊、乾坤一擲の覚悟でキサマを葬ってやるにゃ!!
覚悟するにゃ!!!」
リベリオは闘気を高めてマァムに全力で戦いに挑んだ!!
(っ!? こいつ、これだけの闘気を!?)
「いくにゃあ!!」
リベリオは闘気を溜めた剣を振るった!!
「くらうにゃ!!
剛・魔神剣!!」
「っ!?」
リベリオの闘気を溜めた剣は巨大な衝撃波の壁となってマァムに襲いかかる!!
マァムは瞬時に躱した!!
「ほお、避けたか?
ならこれはどうにゃ?
烈・魔神剣!!」
闘気を纏った剣を弧を描くように魔神剣を放った!!
「くっ! 魔神幻竜拳!!」
マァムは迎え打つ形で魔神拳で魔神剣を相殺、その瞬間を幻竜拳をリベリオにぶつけた!
「にゃあっ!?」
リベリオは体勢を崩した!!
「隙あり!!
獅子戦哮っ!!」
「ぶにゃあ!?」
獅子三連!
トドメ!
獅吼爆砕陣!!!」
マァムの秘奥義によって、リベリオは盛大に吹き飛んで、壁に叩きつけられる!!
「うっそマァム!?
あんた、どこでその奥義を!?」
「どこだってわけじゃないけど、アイツの技は
もしかしたらってね?」
「えっ? それって、どういう……??」
「アイツの魔神剣と獅子戦哮、あれは
「ええっ!?」
「簡単に言えば
「へぇ〜そうなんだ……?
……っと、それよりもリベリオは?」
「……いえ、まだよ!!!」
リベリオはゆっくりと立ち上がった……!!
「まだにゃ……!!
このオレさまが負けることがあっても、何度でも立ち上がるニャ!!
例え我が野望潰えても、キサマら付け焼き刃の素人風情に遅れをとらんオレさまだニャ!!
こうなれば、ジュニアだけでも道連れにしてくれるニャ!!」
リベリオの剣先はジュニアとそれを抱えるソーミャに向けた!
荒波・多津波乃太刀!
魔愚露大壊泰!!
闘気を最大に溜めた剣を鞘に収め、その一瞬を抜いて最大限の闘気剣を放った!!!
「「ソーミャ!!!」」
金色大裁嵐
「ぶにゃああっ!?
きっきさま……!!」
「あんた、スジが通ってねえな!」
「「ヒューザ!?」」
リベリオの剣の最大奥義を打ち破ったヒューザ
その時リベリオは尻もちをついた。
「…………安心しな? ネコを殺しちゃあいけねぇって、死んだじいさんと約束してるんだ。
悪いことは言わない、今すぐここから消えな……!!」
「ひっ! おっ覚えてろにゃあ!!!」
リベリオはしっぽ巻いて猫島から姿を消した……。
「へっ! ざまぁみろってんだ!」
和気藹々と勝利に喜ぶユミ。
(……光魔流。
それに、
対しマァムは疑問と謎を感じていた……。
「ほら、お前の出番だ」
「でも、ヒューザお兄ちゃん…………。
この子は、私の……私の家族……」
「親のいない寂しさは、お前がいちばんよく知ってるはずだろ?
そのさびしさを知ってるお前が、その子を親から引き離したままにするのか?」
「そんなこと!」
「なら、いいな?」
ソーミャは、ジュニアを抱えてキャット・マンマーの元へ行った……。
「幼きウェディの者よ。
そなたが、わらわのジュニアの命を救ってくれたのかえ?」
「この子は、町の港に流れ着いていました。
私、この子は捨てられたんだって思って…………
私の家族にするつもりだったの…………。
ごめんなさい…………」
「あやまらなくてよい、すべてはわらわの愚かな配下がしでかしたこと。
そなたに落ち度はない。
そなたはジュニアに、わらわと変わらぬ愛を捧げてくれたのであろう?
ならば、わらわは礼を言わねばならぬ」
「……この子を、返します…………」
ソーミャはジュニアをマンマーに返した。
「おお……ありがとう。
わらわの息子……もう離さぬぞえ」
「………………」
その時、猫島一帯から歓喜の声が上がった!
「そなたらにも、礼を言おう
よくぞジュニアを届けてくれた。
そなたらのおかげで、リベリオの暴挙も止めることができたのだからな」
「へへ、そりゃどうもってね?」
「それと、そなたはヒューザと言ったな?」
「……なんだよ?」
「わらわもな、先代と約束したのだ。
ウェディの者たちを殺してはならぬ……とな。
遠い時代、我ら巨猫族の勇士とウェディ族の勇士が手を取り合い
(巨大な悪?)
「ふん、そんな話にゃ興味ないな」
「そうか、だがわらわもその約束を守ろうと思っているのだ。
とはいえ、わらわの意にそわぬ者もいるだろう
そなたらに敵意を向けるやもしれぬが、
そのような者は好きにしてかまわぬぞ」
「ああ、そうかよ……。
さて、用は終わったし帰るとしようぜ
町長に報告に行かねえとな」
「……うん」
「そうだね、いこっか?」
「そうね」
「別れってのは、サッパリやるもんだ
ほら、行くぜ!」
ううん、さようならジュニアちゃん!
リベリオの謀反からマンマー親子の命を守り、そしてジュニアの発見はミューズ海岸に群がるネコの魔物たちからその知らせを聞き、引き上げたそうな……
猫島合戦
ヒューザとリベリオの剣の名前には「魚料理に関連」してるものです。