DRAGON QUEST 竜の騎士と神々の世界   作:梟帥

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風の町アズランに到着。


風の町アズラン

「風の町アズラン」

 

 エルトナ大陸の歴史において、「風送りの儀」と言う伝統の儀式がある。

 

 かつて200年の最中、「風乗り」と呼ばれる者が代々行われていた儀式。

 

 その儀式はアズランに澱む古い風を一掃し、新たなる風を送る……。

 

 この儀式は厄除けに、ひいては福を招くと伝えられている。

 

 しかし、この町アズランには

 

 その「風送りの儀」を巡って問題が起きていたのであった……。

 

 

 

 アズラン地方の森林路を歩いたポップとリュウは、「風の町アズラン」にたどり着いた。

 

 

 

「やっと着いたか……って、なんだありゃあ!?」

 

「……??」

 

 

 

 アズランに到着したポップとリュウ、しかし町に入ってすぐにカムシカを発見する……。

 

 

 

「なんだぁ!? ツノがデッカいシカ? みたいな……?」

 

「これは「カムシカ」と言うこの大陸の生き物でエルトナの象徴なのだ」

 

「へえ〜。

 

 ……んっ? リュウ、お前知ってるのか?」

 

「知るも何も、ツスクルの教科書全てを読破したのでな? 

 

 それに、ツスクルの授業で聞いていた話ではないのか?」

 

「えっ? ……ああ〜、そういえばそんな話を聞いたけど。

 

 こうして近くで見るのは初めてかもな?」

 

「ああ、私もこうして見るのは初めてだ……。

 

 これほどとは……!!」

 

「まあ、カムシカもだけどよ……。

 

 ここ、アズランだっけ? 

 

 なんて言うか、まるで……」

 

「異世界のようなもの、と言いたいか? 

 

 とはいえ、それはお互い様か?」

 

「なっ!? ……まあそうだけどよ……。

 

 不思議な町だなぁ……?」

 

 

 

 空を見上げると、そこには凧が上がっていた

 

 建物のひとつひとつを見ると、旗や風車が飾っていた。

 

 

 

「なんなんだぁ? 

 

 俺たちのいた世界にはあんなものはないぞ?」

 

「むっ? 風車はないのか?」

 

「いや、むしろ気球とかあるからさ。

 

 風船とか風車だったらわかるけどよ……?」

 

「ポップ殿、この町アズランならではだな? 

 

 ポップ殿は風車とか凧等には?」

 

「いや、そう言うのは俺らの世界になくてな……。

 

 もしかしたら見かけたけど気にしてなかったからかな?」

 

「そうか、ならば今度凧を試してみるか?」

 

「ははっ……その機会があったらの話だけどね……?」

 

「だな、今はキーエンブレムを優先しよう?」

 

 

 

 二人は町を歩き回る最中だった。

 

 

 

「もし、そこの二人よ?」

 

「ん?」「なんだ?」

 

 

 

 道中に旅人に声をかけられた。

 

 

 

「お初目にかかります、ワシは剣士のグンザ。

 

 チカラを認められた者の証、「キーエンブレム」を集めるために各地を旅しておる」

 

「キーエンブレム?」

 

「キーエンブレム……、ポップ殿? 

 

 キーエンブレムとは以前ヒメア殿が話していた、あれでは……?」

 

「えっ? ……ああっ! 

 

 で、グンザさんはそのキーエンブレムを集めるためにここに?」

 

「そうだ……。

 

 しかし、この町の連中は変わり者ばかりなのだ。

 

()()()()()()()()となげきおるが、ワシにはフツーの風しか思えんのだ」

 

「風が……?」

 

「よどんでいる……?」

 

「そうじゃ、ワシにはわからぬが……。

 

 だがしかし! そんな今こそ絶好のチャンスじゃ! 

 

 ここで()()()()()()様のお役に立れば

 

 キーエンブレムをもらえるかもしれんしな!」

 

「領主……?」

 

「ポップ殿? 領主タケトラ様は、()()()()()()なのだぞ?」

 

「……ああっ! そうかそうだった!!」

 

「……?? 

 

 まあともかく、ここから見えるあの()()()()()()が見えるだろ?」

 

 

 

 町の奥にある大きなお屋敷、そこには小さな風車や風鈴が飾っており、付近には凧が上がっていた……。

 

 

 

「あれが……領主様の屋敷……!」

 

「そうだ、そしてフウラの実家ということだ。

 

 あそこのお屋敷までの道のりはご存知で?」

 

「むっ? そなたらもタケトラ様のお役に立ちたいのか? 

 

 それならば、お屋敷の南側にある赤い鳥居を目指すとよい。

 

 あとは、その先の階段をのぼって道沿いだ。

 

 おぬしたちもキーエンブレムが欲しいのなら

 

 お屋敷で話を聞いてみるのがよいじゃろう!」

 

 

 

 そういい、グンザは町を歩き回った……。

 

 

 

「領主様か……、フウラの親父さんなんだよな?」

 

「そうだ、いい機会だな?」

 

「だな?」

 

 

 

 二人は領主の屋敷へと向かった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

領主の屋敷

 

 

 

 領主の屋敷に着いた二人は、そのまま屋敷へと入った。

 

 

 

「すみませーん? 誰かいますか?」

 

「むっ? なんだお前たちは?」

 

「ん? あなたはこの屋敷の?」

 

「ああ、近衛兵だが……。

 

 見たところお二方は?」

 

「俺は旅人みたいな魔道士かな?」

 

「私はツスクルの学舎の卒業生です」

 

「ふむ……ん? 

 

 そなた、今ご自身をツスクルの者と?」

 

「はい、そしてこちらの方は卒業生ではありませんが、一時共に学んだ仲間です」

 

「まあそんなところかな?」

 

「はあ、そうなのですか! 

 

 ……しかし、今は都合が悪いのだ」

 

「むっ? 何かありましたか?」

 

「いや、そんなに酷くはないのだ。

 

 領主タケトラ様は、今自室におられるが

 

 ただ、少しお悩みになられている程度なのだ。

 

 お会いしてもかまわんが、どうか手短で頼みます」

 

「分かった」

 

「ああ……」

 

 

 

 ポップとリュウはタケトラがいる自室へと向かった。

 

 領主様の自室の前に立ち、その扉をノックする。

 

 

 

「……何者だ? 入れ」

 

 

 

 扉を開けて、中に入るリュウとポップ。

 

 

 

「お前たち、旅の者か? 

 

 わしに何か用か? 

 

 すまぬが、わしは忙しい。

 

 もうすぐ()()()()()()()ところなのだ。

 

 …………おお?」

 

「……む?」

 

「……ん?」

 

 

 

 領主の自室から、フウラが入ってきた。

 

 

 

「おお、フウラ! 

 

 よくぞ帰ってきてくれた!」

 

「…………………………」

 

「若葉の試みに合格ができなかったからといって

 

 そう気に病むな! むしろ、あきらめがついてよかったではないか。

 

 やはり、お前はカザユラの後を継ぎ

 

()()()になるべきなのだ」

 

「イヤだよ、風乗りなんて…………。

 

 カムシカに乗るなんて絶対にイヤ!」

 

「「???」」

 

「フウラよ、あれは()()だ…………。

 

 カムシカたちが悪いわけではない……」

 

「……………………」

 

「それに、どうやらヨキじいの具合が

 

 相当悪いらしい…………」

 

「じいやが!?」

 

「フウラ。この町はもう6年も風送りの儀をおこなっておらん。

 

 町の風はよどみ、身体の不調をうったえる者も増えている。

 

 わしは領主として、新たな風乗りを決め

 

 風送りの儀をとりおこなわければならん」

 

「でも…………」

 

 

 

「どうやら、わけありのようだな?」

 

「6年もしていない儀式って、6()()()()()()()()()んだ?」

 

「さあ…………? 

 

 …………むっ?」

 

「どうした……あっ!」

 

 

 

「見よ、フウラ」

 

「…………!?」

 

 

 

 窓の外にはカムシカたちがいた……。

 

 

 

「お前はカザユラと同じ、カムシカに愛されし者なのだ」

 

「知らない…………、カムシカなんてキライ。

 

 それに、私……すごい子じゃないもん」

 

「お前ほどの素質を持つ者は他におらぬ。

 

 生まれもったチカラを、なぜ人のために

 

 役に立てようと考えることはできない? 

 

 フウラよ、まずは頭を冷やしてきなさい

 

 そして、落ち着いてよく考えるのだ」

 

「……………………」

 

 

 

 フウラは部屋を出た…………。

 

 

 

「…………」

 

「あの……その、お邪魔でしたか?」

 

「よいのだ、それより二人が見たとおり

 

 このアズランは面倒な問題を抱えている」

 

「「風送りの儀」のことですね?」

 

「そうだ、よく知っておるな?」

 

「知ってるって言うより、話した内容から察するに()()()()()なんだろ?」

 

「そうだ、フウラが風乗りになると決心しないことには

 

 風送りの儀はできぬ……。

 

 だが、わしも鬼ではない…………」

 

「??」

 

「ああは言ったが、娘がかたくなに風乗りの継承を拒むなら他の方法を探すつもりだ。

 

 ……聞けば二人は「学びの庭」から来たのではないか?」

 

「はい」「ああ、そうだぜ?」

 

「そうか! ということは主らか! 

 

 ツスクルの村に生まれた天才「リョウソウ」。

 

 そしてそなたは世界樹の申し子「ポップ」か!」

 

「!?」

 

「はっ? 世界樹の申し子って……俺のことか?」

 

「はっはっはっ! 

 

 フウラの手紙でお前たち二人のことをが書かれていたんでな? 

 

 ならば、そなたら二人はフウラとは顔なじみ

 

 ひいてはよく慕われていたそうだな?」

 

「まあ、そうであったな?」

 

「確かに、よく慕われていたっちゃあ慕われていたな?」

 

「そうであろうな? 

 

 そこで、二人に頼みたい。

 

 フウラに会い、胸のうちを聞いてきてほしいのだ…………」

 

「私が?」「俺がか?」

 

「うむ、恥ずかしい話だが

 

 娘は私に心を開いてはくれない。

 

 だが、そなたら二人ならば

 

 本音を打ち明けるかもしれん」

 

「はあ……」

 

「……まあ、わかったよ? 

 

 それで、フウラはどこに?」

 

「フウラはおそらく部屋にいるはずだ

 

 フウラの部屋はこの部屋の向かいだ……

 

 すまぬが、どうか頼んだぞ?」

 

「OK、部屋に行こう……?」

 

「ポップ殿、少し先に行ってくれないか? 

 

 私は領主様と大事な話をしたい」

 

「えっ?」

 

「むっ? 私に大事な話だと?」

 

「おい、それどういう……? 

 

 ……!」

 

「…………」

 

「……わかった、それにその話は……」

 

「無論、フウラにも話しておくべきことだ……! 

 

 フウラがいたら、すぐに知らせてくれ」

 

「わかった!」

 

 

 

 ポップは部屋を出た! 

 

 

 

「領主様……」

 

「なんじゃ?」

 

「実は…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポップSIDE

 

 

 

「さてと、この部屋だな? 

 

 …………フウラ?」

 

 

 

 ポップは扉をノックした……。

 

 しかし返事は返ってこなかった。

 

 

 

「……?? 

 

 いないのか?」

 

 

 

 ポップは扉を開けようとした

 

 しかし鍵がかかっていた。

 

 

 

「……いない? 

 

 じゃあ、何処に……?」

 

「おや? フウラおじょうさんにご用かい?」

 

「おおっ!? 

 

 っと、びっくりしちまったよ……」

 

「あら、ごめんなさいね?」

 

「へへっ……。

 

 ……そうだ、あの……フウラおじょうさん? 

 

 は、今どこに?」

 

「おや? おじょうさんならさっき()()()()()()わよ?」

 

「えっ? どこに!」

 

()()()だよ」

 

「墓参り……?」

 

「そう、町を出て北に行った所にある「風泣き岬」には

 

 フウラおじょうさんのお母さん、カザユラ奥様のお墓があるんだけどね」

 

「風泣き岬……! 

 

 そこに、フウラが?」

 

「ええ、おじょうさんはなにか()()()()()()()()といつもあの墓に行くんだ」

 

「そうなんだ……!」

 

「…………なあ、あんた。

 

 フウラおじょうさんにご用があるのなら

 

 風泣き岬まで行ってみたらどうだい?」

 

「……はい、そうします! 

 

(風泣き岬か……この町の北だな?)

 

 …………??」

 

 

 

(にしても、長いなぁ? 

 

 やっぱり、()()()()()となると

 

 驚くものが多いからなぁ……?)

 

 

 

 その後、ポップはリュウヘの伝言を残して

 

 フウラの元へ行った……。

 

 

 

(ちょいと一足行ってくるぜ)

 

 

 

 




アズラン編開始。
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