DRAGON QUEST 竜の騎士と神々の世界   作:梟帥

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道中とフウラとカムシカ回。


フウラとカムシカ

 森の道を歩くポップは僅かなモンスターと遭遇しながらも戦っていた。

 

 

 

「ふう、やっぱ弱くなってるから

 

 この辺りのモンスターも手強く感じるなあ……」

 

 

 

 ポップは今の実力(レベル)では、せいぜいメラとヒャド等が精一杯の状態だった。

 

 

 

(ここを歩くと、マァムと出会ったあの森に似ているなぁ……)

 

 

 

 思い出に浸っている最中、右腕にわずかに痛みが走った。

 

 

 

「……っ!」

 

 

 

 くぅ〜、地味に痛いのが厄介だなあ……

 

 虫歯とか歯周病を患っている人はこうも痛いんだろうな……! 

 

 

 

 ポップは痛みに堪えながらも、歩いた……

 

 

 

「ポップ殿!!」

 

「ん? ……リュウ!」

 

「すまない、遅くなった!」

 

 

 

 リュウはポップの元へとたどり着いた。

 

 

 

「ポップ、話は聞いている

 

 この先の「風泣き岬」にフウラがいるのだろう?」

 

「ああ、この先にいるって話なんだけどよ……」

 

 

 

 二人は合流し、目的地へと向かうその時だった! 

 

 

 

 

 

「きゃあああっ!!」

 

「っ!?」「今の声は!?」

 

 

 

 

 

 突如、フウラの悲鳴を聞いた二人はすぐさまに駆けつけた! 

 

 そこにはナスビナーラの群れに襲われていたフウラの姿があった!! 

 

 

 

「フウラ!!」

 

「ポップさま!? リョウソウさま!? 

 

 助けてっ!!」

 

「待ってろ!」

 

「くっ! この距離なら……!」

 

 

 

 ポップはメラを唱えようと呪文を唱えるが……。

 

 

 

ズキンっ!! 

 

 

 

「ぐあっ!?」

 

 

 

 突然、ポップの右腕が激痛を走った!! 

 

 その痛みに堪えきれず、倒れてしまい

 

 右腕を押さえ込んだ。

 

 

 

「ポップっ!?」

 

 

 

(おいおい!? 

 

 このタイミングで!?)

 

 

 

「俺に……構うな! 

 

 早くフウラを…………っ!」

 

「しかし……っ!」

 

 

 

 ポップが倒れ、リュウはそれに足を止まってしまう……。

 

 その時、カムシカの群れが現れた! 

 

 カムシカの群れはナスビナーラを蹴散らした!! 

 

 

 

「……なっ!?」

 

「アイツら……!?」

 

 

 

 カムシカ達はフウラの元へ近づいた……。

 

 

 

「な、なんなの…………? 

 

 …………あんたたちになんか、助けてほしくない! 

 

 大っきらいっ!!」

 

 

 

 感情的になり、人形をカムシカに投げつけた。

 

 人形はそのまま崖に落ちていった。

 

 

 

「あっ! ケキちゃんが…………」

 

 

 

 その時、一頭のカムシカは崖に落っこちた人形を取りに行った! 

 

 

 

「!」

 

 

 

 そしてカムシカは見事に人形を咥えて戻ってきた。

 

 

 

「すげぇ……」

 

「なんと見事な……!」

 

 

 

 ポップとリュウは感心するが……

 

 

 

「よっよけいなことをしないでよねっ! 

 

 ケキちゃんを取りにいって死なれたらしたら…………メーワクなんだから! 

 

 もう行ってよ!」

 

 

 

 カムシカたちはわずかにながらも、物寂しそうにその場を去った……。

 

 

 

「フウラ……」

 

「!」

 

「すまない、その……」

 

「いいの…………でも、まさかこんな所でリョウソウさまとポップさまに会うなんて思わなかった…………」

 

「フウラ……その……」

 

「あ…………学びの庭、卒業おめでとうございます。

 

 言えなかったこと、気になってたの。

 

 私、あわてて出てきちゃったから…………」

 

「…………」

 

「その…………今の…………。

 

 私を助けてくれたカムシカに

 

 あんな態度を取った私は、ひどいヤツだって思ったでしょ?」

 

 

 

 フウラの言葉に、二人は…………。

 

 

 

「いや、聞かれてもわからないし?」

 

「態度云々以前に、6()()()()()()()()()?」

 

「…………えっ?」

 

「親父さんの館でよ、あの時「カザユラ」とかどうこう言っていたよな? 

 

 何があったんだ?」

 

「……そっか、ポップさまとリョウソウさまはまだ()()()()()()()を話してなかったね…………?」

 

「お母さま……カザユラはどのようなお人だったのだ?」

 

「ああ、でも()()()()()()()()とかどうこうな話だったよな?」

 

「そうね……お母さまは、アズランの歴史の中でも

 

 特にすごい風乗りだったの。

 

 だから、街の誰もがお母さまを慕っていた…………。

 

 カムシカに乗ったお母さまが、舞うように駆ける姿は今でも目に浮かぶの。

 

 ずっと私は、その背中を見てた…………」

 

「ヘェ〜そんなにすごい人だったのか?」

 

「それで…………どのように()()()のだ?」

 

「おっおい!? そんなことを言うなよ……!!」

 

「いいの、気を使わなくても……。

 

 私だって、ほんとはお父様の言う通り

 

 お母さまの後を継いで風乗りになれたら

 

 どんなにいいかって思うの……でもね……」

 

 

 

 フウラは墓石に近づき、崖下を見る……。

 

 

 

「お母さま…………。

 

 ここから落ちて死んじゃったんだ」

 

「えっ!?」

 

「ここで転落したのか!?」

 

「…………あそこ」

 

 

 

 フウラは指を指した、その先は小さな崖だった……。

 

 

 

「崖から落ちて、あそこに引っかかってたカムシカの子を助けようとして…………」

 

「それで、亡くなったというわけか……

 

 幼いカムシカを助けんばかりに……」

 

「じゃあ、この墓が君のお母さんの……?」

 

「うん、あの時……

 

 もしカムシカが崖から落っこちなかったら……

 

 もしお母さまと一緒に誰かと助けに行っていたら……

 

 私、今もお母さまといられたのにな…………

 

 そう思って……あんな態度をとっちゃったの……」

 

「フウラ……」

 

「…………? 

 

 なあ、これって……?」

 

 

 

 ポップは墓に供えられている花に気づいた。

 

 

 

「この花、なんだ?」

 

「これ…………お母さまが、好きだった花?」

 

「この花…………桔梗か?」

 

「桔梗? この紫色の花が?」

 

「むっ? ポップよ、お前の元いた世界には無いのか?」

 

「いや、ないっていうより冒険三昧で見る暇がなかったというかなんというか……。

 

 ……いや、それはいいんだけどよ

 

()()()()()()()んだ?」

 

「もしかして…………。

 

 そっか、カムシカが供えてるんだ」

 

「カムシカが?」

 

「うん、きっとお母さまのために6年経った今も…………」

 

「カムシカも、きっとフウラのために役に立ちたいと駆けっているんだろうな? 

 

 風乗りにふさわしいカムシカとして鍛えながらな…………」

 

「え?」「はっ?」

 

「実はな、ここに来る途中にカムシカ達が草原から森林の中に走っている姿を見たんだ。

 

 おそらく、6年もずっと…………」

 

「そうなのか……!」

 

「…………!!」

 

 

 

 フウラは遠くの木陰に覗き見しているカムシカを見つける。

 

 

 

「そっか…………そうだったのね。

 

 私、お母さまがこの花が好きだったことも忘れてた…………」

 

「…………」

 

「……フウラ、少しいいかい?」

 

「ん、なに?」

 

「話したいことがあるんだ……」

 

「話?」

 

(話…………? 

 

 …………!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!??!!?」

 

 

 

 フウラの驚きと絶叫は岬の風と共に響いた……。

 

 

 

(まあ、そうだろうな……!? 

 

 目の前にいるのが「リョウソウ」じゃなくて、その身体で転生した「リュウ」さんでしたって話は、誰だって驚くよな!?)

 

「じゃ、じゃああの時リョウソウさまはすでに亡くなられていたってこと!?」

 

「そうだ、そしてその後に私は彼の身体に入ったのだ

 

 あとは知っての通りだ……」

 

「そっそれじゃあ、リョウソウさまはもう……」

 

「…………」

 

「…………なあ、俺からもいいか?」

 

「……えっ?」

 

「リュウ、ひょっとしたらかもしれないけどよ親父さんに()()()()()()()()のか?」

 

「……いや、まだだ

 

 正確には()()()()()、そうしたほうが早いからな?」

 

「えっ?」

 

「ポップ殿のことは話してある、しかし口で話すよりも実際に会って話したほうが手っ取り早いからな?」

 

「そうか、それもそうだよな……」

 

「……?」

 

「ちょっと待ってくれよ、フウラ

 

 実は……」

 

 

 

 ポップは右側の袖をまくろうとしたその時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズキンっ! 

 

 

 

「ゔっ!?」

 

 

 

 突然、激痛が走ってポップは倒れ込んだ! 

 

 

 

「ポップさま!?」

 

「ポップ殿!?」

 

 

 

 二人はポップの元に駆けつけた! 

 

 

 

「ううっ……!!」

 

 

 

(なんだ……!? 

 

 さっきより倍痛ぇ!?)

 

 

 

「ポップさまっ!? どうしたの!?」

 

「……まさか!?」

 

 

 

 リュウはポップの服を脱がした! 

 

 そしてそこにはおぞましい光景が広がっていた…………!!!! 

 

 

 

「っ!!!??」

 

「こっこれは……!?」

 

 

 

 それは、ポップの右腕から肩にかけて禍々しい刺青が完成していた。

 

 そして、左腕と肩には()()()()()が描かれていた…………!!!! 

 

 

 

「ポップさま……そんな……!?」

 

「バカな……!? 

 

 早すぎる……!!!」

 

 

 

 あまりの事態に驚き、フウラは口笛を吹いた!! 

 

 その口笛にカムシカ達が駆けつけて来た!! 

 

 フウラはカムシカに乗った! 

 

 

 

「乗って! 早く!!!!」

 

「っ! すまない! 

 

 ポップ殿、大丈夫か?」

 

「大丈夫だ……! 

 

 これくらい、なんとか……!!!!」

 

「っ! フウラ!」

 

「わかったわ!」

 

 

 

 急のことに驚いたフウラとリュウは、カムシカ達と一緒に急遽アズランに戻った……!!! 

 

 

 

 




次回
緑のキーエンブレムを手に入れるために奮闘します!
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