DRAGON QUEST 竜の騎士と神々の世界   作:梟帥

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戦闘回
テスラの小銃は「MTs-255」をモデルにした魔弾銃。
メラ・ギラ・ヒャド・バギ・イオ・ドルマの六系統の魔弾が撃てる。


ウルベア魔神兵

ウルベア魔神兵

 

 一機だけでも数十人の戦果を挙げることができる。

 

 これらを十〜百機近くになれば軍隊相手に一掃することができる。

 

 この兵器を開発したのは「ウルベアの悪臣」と呼ばれた謎の人物「グルヤンラシュ」である。

 

 正体不明神出鬼没の人物の登場により、ドワチャッカ大陸史に伝えられる「グルヤンラシュの惨劇」の黒幕にして「暗黒時代」の始まりを告げた張本人であった。

 

 軍政の独裁、ガテリアの戦争、皇帝暗殺

 

 そしてウルベア大魔神の開発によってガテリア消滅の惨劇をもたらした……。

 

 しかし当時の皇帝は暗殺の真相を知り、処断して国を救った…………。

 

 だが、戦争によってもたらした被害疲弊によって帝国は衰退して滅んだ…………。

 

歴史調査員;「テスラ・マクスウェル」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルベア魔神兵が襲いかかってきたっ!! 

 

 

 

「来ますっ!!」

 

 

 

 テスラは小銃のようなものを構えて魔神兵を狙って射撃した!! 

 

 しかし魔神兵は怯まなかった! 

 

 

 

「硬いようですね……?」

 

「ならわしに任せろ!!」

 

 

 

 ゲンゴロウはハンマー攻撃を繰り出した! 

 

 しかし硬くて反動が返ってきた! 

 

 

 

「硬ぁ!? なんじゃこれ!?」

 

「ゲンゴロウ! さがれ! 

 

 大地斬!!」

 

 

 

 ヒュンケルは大地斬を繰り出した!! 

 

 一歩後退るも怯まなかった……! 

 

 

 

「くっ! キラーマシンよりも強いというのか!?」

 

(この敵と戦うのは、ミストバーンがフレイザードに与えたデッドアーマー以来か?)

 

 

 

 冷や汗をかいたヒュンケル、しかしその不屈の闘志に衰えも陰りもなく燃え盛っていた! 

 

 

 

(だが、この手の敵の攻撃手段は右手の斧だけではなさそうだな……!)

 

 

 

 ヒュンケルは魔神兵の左腕の砲に警戒していた……。

 

 

 

(おそらくこの魔神兵は近〜遠距離両方を使う戦闘兵器! 

 

 如何なる攻撃を仕掛けてくるか、無闇に突撃するのは危険だ!)

 

 

 

「下がれ! 二人とも!」

 

 

 

 ラーハルトは自身の闘気を魔槍に纏わせた! 

 

 

 

「ハーケンディストール!!」

 

 

 

 ラーハルトは魔神兵に奥義を炸裂した! 

 

 魔神兵は強大な技を受けて怯んだ! 

 

 

 

「なるほど、この兵器は雑魚相手に一掃するだけに作られた兵器のようだな?」

 

「はっ? どういうことじゃ?」

 

「簡単に答えると、雑(・)魚(・)散(・)ら(・)し(・)専(・)門(・)なんですよ? 

 

 一兵士や量産型の魔神兵相手に専門に作られた兵器は、戦闘力はそこまでなんですよ!!」

 

 

 

 テスラは小銃のシリンダーを回してイオ系の魔弾を撃った!! 

 

 イオの爆発で魔神兵は怯んだ! 

 

 

 

「……ふむ。まずまずの及第点ですね? 

 

 ですが、肝心の強度性と安全性はまだまだ改良の余地あり……というところですか?」

 

「待て、テスラ」

 

「む? なんでしょうか?」

 

「お前のそれは、魔(・)弾(・)銃(・)なのか?」

 

「おや? ご存じなのですか?」

 

「存ずるも何も、昔俺たちの仲間の一人が使っていた武器だ。

 

 なぜそれがアストルティアに?」

 

「……仲間? それはもしやマ(・)ァ(・)ム(・)さんのことですか?」

 

「っ!! マァムを知ってるのか!?」

 

「やはりそうでしたか、あなたがヒュンケルなのですね?」

 

「!! それはマァムから聞いたのか?」

 

「そうです、ですが今この話は終えたからにしましょう……?」

 

 

 

 魔神兵は左腕の砲台を展開し、標準をゲンゴロウに向けられていた! 

 

 

 

「うげっ!!? あれヤバいヤツじゃないか!?」

 

 

 

 砲台はチャージして発射しようとしていた! 

 

 

 

「「ゲンゴロウっ!!!」」

 

 

 

 ヒュンケルとラーハルトはゲンゴロウの元へ駆けつけた! 

 

 その瞬間、魔神兵は光の砲弾を発射した! 

 

 

 

((鎧化(アムド)っ!!))

 

 

 

ドガァンっ!! 

 

 

 

 強力無比の砲弾を受け、粉塵が上がっていた……。

 

 その場にいた人たち……チリとダストンは側から見れば絶望感の光景だった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブラッディースクライド!!」

 

 

 

 粉塵の中から、螺旋状の闘気が放たれ

 

 魔神兵は怯んで倒れた!! 

 

 

 

「…………へっ?」

 

「……あれはっ!?」

 

 

 

 粉塵の中に、大鎧を纏ったヒュンケルと軽鎧を装備していたラーハルトが立っていた……! 

 

 

 

「流石は古代兵器、破壊力は古今通ずる…………か?」

 

「だが、油断はできん……。

 

 何しろ我々をこの姿にさせるまでの危険な存在なのだからな?」

 

 

 

「なっなんですかッ!? 

 

 武器が鎧にっ!? 何がどうなってるんですかッ!?」

 

「うそ…………!? アレって「鎧の魔具」!? 

 

 伝説の名工「ロン・ベルク」が作った伝説の武器!?」

 

 

 

 チリはヒュンケルたちの持つ武器に驚きを隠せなかった……! 

 

 

 

(なるほど……つまりマァムさんの武器もアレができるということか?)

 

 

 

「無事か? ゲンゴロウ?」

 

「無事じゃ……まさかそれを使うなんてな……! 

 

 それ程なのか?」

 

「古代兵器とは言えども、それ相応の性能だ。

 

 生身で挑めばかえって不利だ」

 

「……! ヒ(・)ュ(・)ン(・)ケ(・)ル(・)の(・)身(・)を(・)考(・)え(・)た(・)ら(・)そうなるのか?」

 

「そうだ……短期決戦に持ち込む! 

 

 いくぞ!」

 

「ああっ!」「おうっ!」「ええっ!」

 

 

 

 ヒュンケル・ラーハルト・ゲンゴロウ・テスラの四人は「ウルベア魔神兵」打倒の戦意を固めた! 

 

 

 

「大地斬っ!!」

 

 

 

 ヒュンケルは魔神兵に斬りかかった! 

 

 魔神兵は防ぎ、胴体を回して斧を振った。

 

 

 

「くっ!」「ぬおっ!?」

 

 

 

「ほお、ギミックも豊富なのですね?」

 

 

 

 テスラはシリンダーを回して青色の弾倉を表に出した。

 

 

 

「ヒャドショット!!」

 

 

 

 ヒャドの弾丸は魔神兵に命中した! 

 

 当たった弾丸は魔神兵の身体の一部を凍りつき始めた! 

 

 

 

「時間稼ぎの付け焼き刃、気休め程度だが…………。

 

 まあ余裕ができたら即行動!」

 

 

 

 テスラは懐からスプレー缶のようなものを取り出して、ヒュンケルたちにふりかけた。

 

 

 

「……これは?」

 

「アモーレの水とけんじゃのせいすいを調合させた回復薬です。

 

 さて、来ますよ?」

 

 

 

 魔神兵は凍った箇所を解凍して再活動した。

 

 

 

「くっ! 頑丈だけではなさそうだな!」

 

 

 

 ラーハルトは神速のさみだれ斬りと突きを繰り出して魔神兵に攻撃した! 

 

 魔神兵は怯む様子なく攻撃を行った

 

 天井を叩いて瓦礫を落とした! 

 

 

 

「うおっ!?」「っ!」

 

 

 

 瓦礫から逃げる二人に対し、ヒュンケルとラーハルトは切り伏せ払っての瓦礫掃除をしていた! 

 

 

 

「うっひゃあ……!? さすがとしか言いようがないわ…………!」

 

「同意ですね」

 

(つまりマァムさんが探している仲間と竜の騎士はそれ相応の強者ということですね……!)

 

 

 

「すごい……武器だけじゃなく、使い手もすごい……!!」

 

「…………!!!」

 

 

 

 チリとダストンはヒュンケルとラーハルトの戦いに脱帽していた。

 

 

 

「おんどりゃあっ!! ドラムクラッシュ!!」

 

 

 

 ゲンゴロウは力をこめて振りかぶった! 

 

 魔神兵には効果はあるが今一つのようだ……。

 

 

 

「くっ! やっぱ鍛えないといかんかぁ!!」

 

「…………」

 

 

 

 ヒュンケルとラーハルトの猛攻で魔神兵は怯みを見せ始めた、しかしあと一歩といかずに有効打が決められなかった……。

 

 

 

「く……しぶといな……!」

 

「頑丈さに関しては一級だが……!」

 

「ヒュンケルさん! ラーハルトさん!」

 

 

 

 テスラは荷物から本のようなものを取り出した! 

 

 

 

「!」「これは!?」

 

「あと、ゲンゴロウさんも!」

 

「うおっ!?」

 

「みなさん! それを頭に当ててください、以上!」

 

「は? こうか?」

 

 

 

 ゲンゴロウとヒュンケルたちはテスラに言われたことをした。

 

 その時、本が光り出して消滅した! 

 

 

 

「おおっ!?」「っ!?」「こっこれはっ!?」

 

 

 

 ゲンゴロウ達は身体中にチカラを感じ始めた! 

 

 術技全てが頭の中によぎり、まるで自身がその技と術が使えるように感じた! 

 

 

 

「みなさん! 今ならいけますよ!」

 

「……っ!」

 

 

 

 魔神兵は巨大な斧を振りかぶった! 

 

 

 

「っ! 魔神剣!!」

 

 

 

 ヒュンケルは魔神剣を放った! 

 

 

 

「駿迅槍っ!!」

 

 

 

 ラーハルトは駿迅槍を繰り出した!! 

 

 

 

「なっなんじゃっ!?」

 

「ほお、熟練者(ベテラン)は瞬時に巧みに使いこなせるとはな? 

 

 やはり経験の差というものか……!」

 

 

 

 テスラは弾倉を回して赤色の弾倉を出した。

 

 

 

「メラバースト!」

 

 

 

 テスラはメラの散弾を撃った! 

 

 メラの散弾は魔神兵に命中した! 

 

 

 

「……っ! 惚けてる場合か!!」

 

 

 

 ゲンゴロウは自身の武器を闘気を込めた! 

 

 

 

「ドラムクラッシュっ!!」

 

 

 

 ゲンゴロウのドラムクラッシュを繰り出した! 

 

 魔神兵は姿勢が崩れた! 

 

 

 

「おおっ!? 効いてる!?」

 

 

 

 魔神兵の動きにガタつきはじめた! 

 

 

 

「よし、今ならトドメを刺せれます! 

 

 ヒュンケルさん! ラーハルトさん! 

 

 後を頼みます!!」

 

「っ!?」

 

「なっ何を……!?」

 

 

 

 テスラの無茶振りに二人は戸惑う……その時。

 

 

 

「「っ!?」」

 

 

 

 突然、二人の脳裏の記憶が走馬灯の如くによぎった。

 

 それはまるで長(・)年(・)使(・)わ(・)れ(・)た(・)奥(・)義(・)のように感じ取った!! 

 

 

 

「この感じ…………! 

 

 ……ラーハルト!!」

 

「ああっ!!」

 

 

 

 二人の剣と槍に闘気が纏った!!!! 

 

 

 

「うおおおおおっ!!!」

 

 

 

 ヒュンケルは剣を振り切り抜いた! 

 

 

 

「おおおおおっ!!」

 

 

 

 ラーハルトは下・中・上の順に突き上げた! 

 

 そしてヒュンケルは回転斬りしてラーハルトは天高く飛んだ! 

 

 

 

「いくぞ!!」

 

「奥義!!」

 

 

 

 

 

龍虎滅牙斬っ!! 

 

 

 

 二人は闘気を込めた一撃に、周囲に闘気の柱が立ち

 

 中心の柱にはウルベア魔神兵がいた。

 

 奥義炸裂により、ウルベア魔神兵は大ダメージを受けた!! 

 

 

 

「損害大……エネルギー90%ダウン……。

 

 機能テイシ………… キノウ停止…………。

 

 ウルベア帝国…………永遠ナレ…………!!」

 

 

 

 ウルベア魔神兵は崩れ倒れ、機能が停止した……! 

 

 

 

ウルベア魔神兵をやっつけた! 

 

 

 

 

 

「これは……!?」「何が起こったんだ……!?」

 

 

 

「やった! 

 

 でかしたですよ、ポツコン2号3号4号!! 

 

 魔神兵がガラクタに戻ったですッ!!」

 

 

 

「戻ってません、バッテリーと回路を壊しただけですよ」

 

 

 

「んなッ!?」

 

 

 

「……ですが、このご時世に魔神兵(コイツ)を直す道具と設備があれば話は別ですが……。

 

 あったらあったで私が使いたいものです」

 

 

 

「信じられない…………。

 

 って、喜んでる場合じゃないでしょ!? 

 

 死ぬかもしれないところだったのよ! 

 

 自分の命が大事じゃないのっ!?」

 

 

 

「…………そうじゃのう? 

 

 ワシらが来なかったら本当に死んでいたかもしれなかったんじゃぞ!? 

 

 それを何呑気に……!!」

 

 

 

「まっまさか…………! 

 

 まさかそんなことのためにうちから3回もガラクタを盗んでいったんですかッ!?」

 

「そっそうよ! だって………………」

 

「く〜〜〜っ! 

 

 わしは自分の命なんかよりも、ガラクタの方がずーっと大事なんですッ!! 

 

 命のが大事だなんて! 甘っちょろい価値観にわしをはめ込まないでくださいッ!! 

 

 余計なコトしねえでくだせいッ!!」

 

「…………………………。

 

 ぷっ…………

 

 あはははははは! 

 

 ガラクタが命よりも大事なんだ! 

 

 あはは、ごめんっ! 

 

 そこまでとは思わなかった!」

 

 

 

「やれやれ、さすがダストン……といったところですね?」

 

 

 

「まったく! 何年わしと暮らしてたんです? 

 

 アンタも意外と半人前ですねえ!」

 

 

 

 ダストンはそそくさにガラクタとなったウルベア魔神兵を物色し始めた…………。

 

 そしてテスラもルーペを取り出して鑑定していた……。

 

 

 

「……テスラ、良いか?」

 

 

 

「おや? なんでしょう?」

 

 

 

「さっきお前が出した本のことだ……。

 

 あれはなんだ? どこで手に入れたのだ?」

 

 

 

「んっ? 「経験の聖典」のことですか?」

 

 

 

「経験の聖典だと?」

 

 

 

「はい、わかりやすく言えば簡(・)単(・)に(・)百(・)戦(・)錬(・)磨(・)の(・)猛(・)者(・)に(・)な(・)れ(・)る(・)道具(アイテム)です」

 

 

 

「何……!?」

 

 

 

「昔、どこかのお偉方と将軍様が考案した物で新(・)兵(・)方(・)に(・)配(・)給(・)さ(・)れ(・)た(・)物(・)なんです。

 

 それのおかげで訓練や徴兵の手間が省かれて軍政が捗れて効率的になれた物なのですが……」

 

 

 

「なれた……が?」

 

 

 

「新兵方々力強さと聡明さが研かれたが、精神面の副作用が大きくてPTSD(ストレス障害)等で問題となって機能が一時停止した事があってね? 

 

 良くてヒュンケルやラーハルト並みの精神面力(メンタル)の強靭さと覚悟と合わさなければ効果が発揮しない事が判明……。

 

 対しゲンゴロウさんのような潜在性を持ってる方しか効果が出ない困った物なんです……」

 

 

 

「…………そうなのか」

 

 

 

「なるほどな……便利になる反面不便になることもあるということか?」

 

「ええ、実は意外と馬車や自転車の方が費用も手間も単純なものほど安心安全の信頼が大きいのです。

 

 ……とは言え、文明の発展の影に私みたいなような技術者(エンジニア)の日々努力が実る。

 

 なんて言っても使う人によりますけどね?」

 

「…………」

 

 

 

「……ねえ、少し良い?」

 

「?」「なんだ?」

 

「あなた達のその魔具、もしかして「ロン・ベルク」が作った物なの?」

 

「……そうだ、ん? チリ、お前はこ(・)の(・)武(・)具(・)を(・)知(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)のか?」

 

「っ!!? やっぱり、本物なの!!?」

 

 

 

「本物……と語る前に、ロン・ベルクを知っているのですか?」

 

 

 

「知ってるも何も!! 魔界史上有名な職人よ!! 

 

 それに、剣や槍等の武器全般を使える伝説の職人で超有名なのよ!? 

 

 それをどうしてあなた達がその魔具を持ってるの!?」

 

 

 

 ヒュンケル達は鎧の魔具とロン・ベルクのことを話した……。

 

 元いた世界で大魔王打倒のために稽古を付けたことと、かつてヒュンケルの魔剣は「真魔剛竜剣」との戦いでダイに託して相討ちとなって消滅してしまったことを……。

 

 そしてそれが復活して、自身の愛剣として蘇る

 

 ヒュンケルとラーハルトはバラバラになった仲間達と共に「ダイ」を探し、この世界の「竜の騎士」を探す旅に来たとチリ達に話した…………。

 

 

 

「そうだったの……!」

 

 

 

「では、マァムさんもその仲間の一人なんですね?」

 

 

 

「そうだ、だから俺たちは「キーエンブレム」というものを求めてきたんだ。

 

 それを手に入れれば、みんなと合流して竜の騎士の所在を掴められるんだ……」

 

「だから我々はガタラに訪れたんだ……ディーノを……ダイ様を探しにアストルティアに……!」

 

 

 

「……。

 

 ねえ、お父さん。

 

 ウルベア魔神兵をガラクタにしてくれたゲンゴロウさん達に……お礼にお父さんが持っている「キーエンブレム」をあげたらどうかな?」

 

「なんですって!? 

 

 あれはわしの命より大切なガラクタにですよ! 

 

 あれほど意味のないシロモノなんてそうそう……」

 

 

 

「ダストンさん? 話聞いていなかったのですか? 

 

 キーエンブレムの価値を?」

 

 

 

「ほんっとお父さんは……。

 

 でも素で知らないだろうけど、今は世界中の人たちが名を上げるためにキーエンブレムを求めているのよ。

 

 ゲンゴロウさんとヒュンケルさん達も、そのひとりだと思うわ」

 

 

 

「それに、キーエンブレムを持っていれば王(・)族(・)と(・)賢(・)者(・)様(・)た(・)ち(・)の(・)信(・)頼(・)を(・)得(・)ら(・)れ(・)る(・)。

 

 それを持っている冒険者は世界からの多くの支持を得られる、そういうご時世なんですよ?」

 

 

 

「たっ頼りにされる…………!? 

 

 うおおおっ! やめてくだせえッ! 

 

 そんな恥ずかしい目にあいたくねえです!!」

 

 

 

「では、決まりですね?」

 

 

 

「わかりましたよッ! キーエンブレムはゲンゴロウたちにゆずるですよッ!! まったく! 

 

 いつもわしの大切なガラクタに世紀の大発見だのなんだのと価値を見出して、役立たずさを台無しにする…………。

 

 アンタは本当に親不孝な娘(・)ですよッ!!」

 

「むすめ…………?」

 

 

 

「おや? それはつまり……?」

 

 

 

「…………ありがとう、お父さん」

 

「ふんッ!!」

 

 

 

「さてと、ついでにこのガラクタの回収に取り掛かるとしますか!」

 

 

 

 テスラは魔法を唱え、大きな魔法陣を出した! 

 

 

 

「うおっ!?」

 

「これはっ!?」

 

 

 

「安心してください、ただのリレミトですよ?」

 

 

 

 魔法陣から巨大なリレミトゲートが現れた! 

 

 

 

「さて主(・)任(・)。

 

 あとはこれを持ち運んでいきますよ?」

 

「そうね! 

 

 さあ、急いでここから出ましょう! 

 

 この部屋のことはまだ、ドルワーム王国にある王立研究院でもちゃんと解明できていないの。

 

 何かあるといけないから、緑の石板は私があずかるからね!」

 

 

 

「それがええのう! 

 

 ……ところで良いか?」

 

「ん?」

 

「このガラクタど(・)う(・)や(・)っ(・)て(・)運(・)ぶ(・)んだ? 

 

 戦いに勝ったばかりで疲れて……」

 

「必要ありませんよ?」

 

 

 

 テスラは魔法を唱えた。

 

 

 

「おおっ!? わしのガラクタがッ!?」

 

 

 

 その時、ガラクタのウルベア魔神兵が宙を浮いた! 

 

 

 

「このガラクタは、ダストン様の所有として回収します。

 

 行き先はガタラ前です、ご安心を」

 

「おっおう……! (コイツ、只者じゃあないぞ!?)」

 

 

 

「流石、「空間魔術師(スペースウィザード)テスラ」ね? 

 

 ……でも本当にみんながいなかったらどうなっていたことか…………。

 

 本当にありがとう」

 

「いえ、結構ですよ主任?」

 

「さて、ここを出たら必ずガラクタ城へ行ってね? 

 

 お父さんがキーエンブレムのことを忘れてしまう前に」

 

「そうですね、だそうですよ? ダストン様?」

 

「うッ!!」

 

 

 

 テスラのリレミトゲートを通って、一同は地下遺跡を出た…………。

 

 

 

 




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