DRAGON QUEST 竜の騎士と神々の世界   作:梟帥

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悪魔ザイガス戦回


悪魔ザイガス

銀の丘に向かい、ナブレット団長の真意が分からぬままにオルフェアの町に戻った……。

 

 団員たちと話して、団長は戻ってはいないことを聞く。

 

 その時、「悪魔ザイガス」の登場により事態は急変した!! 

 

 ナブレット団長の言葉を信じ、一同はオルフェアの西地方の奥にある「ミュルエルの森」の奥の「フォステイル広場」へと走った! 

 

 

 

ミュルエルの森・フォステイル広場

 

 

 

 ナブレット団長の言われた通りに広場に着いたら、そこにはナブレット団長と悪魔ザイガスが対峙していた……!! 

 

 

 

「とうとう追い詰めたぞっ!! さあ吐け! 

 

 オルフェアの子供たちをどこに隠したのだっ!?」

 

 

 

「悪魔のダンナよ。そいつを知りたきゃあ…………この俺を倒してみるんだな!」

 

 

 

「よかろう……!! 貴様の座興もこれまでだっ!! 

 

 この森ごと、焼きはらってくれるわあっ!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは火の息を放った! 

 

 ところがどういうことか、通常の威力とはかけ離れたものとなっていて弱い威力となっていた! 

 

 

 

「どういうことだ……? 

 

 私の炎が弱まっているだとっ!?」

 

 

 

「へっ! クチほどにもねぇな、悪魔のダンナ? 

 

 そんなんじゃ、ケーキだって生焼けよ!」

 

 

 

「おのれえええ…………! 

 

 おのれぇっ! ゆるさあんっ!!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスはメラミを放った! 

 

 しかし、ナブレットにはあたらなかった! 

 

 

 

「ゆるしてもらえなくてけっこうさ! 

 

 へへっ! 悪魔さーん、こーちらっ♪ 

 

 こーこまーでおいで〜だ♪」

 

 

 

 ナブレットはステッキを掲げ、多重の残像を繰り出した! 

 

 

 

「ふん…………。

 

 もう、逃げられんぞ……。

 

 一気に焼いてくれるわっ!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは口から激しい炎を吐いた!! 

 

 その時、その炎は「フォステイル像」の前に結界のようなものが張られて遮断された! 

 

 

 

「なにいっ!? 

 

 バカなっ!? 私のチカラを……私のチカラをはねかえすだとっ!? 

 

 ……っ! まさか!?」

 

 

 

 悪魔ザイガスの視線は「フォステイル像」を向けた! 

 

 

 

「まさか、このちっぽけな像のせいで……私のチカラぎ出ないのかっ!? 

 

 貴様っ! 謀ったな!?」

 

 

 

「その通りだぜ、悪魔のダンナ! 

 

 そして来てくれたか!!」

 

 

 

「ナブレット団長さん!」

 

「ナブレットさん、ここは一体なんなの!?」

 

 

 

「話は後だ! これを受け取れ!」

 

 

 

 ナブレットはステッキをレオナに目掛けて投げた! 

 

 

 

「えっ!? きゃあっ!?」

 

 

 

 レオナは間一髪で「謎のステッキ」を手に入れた! 

 

 

 

「聞けっ! 今のコイツならお前たちでも対等に戦えるはずだ! 

 

 その為には時間を稼いでくれ! そうすればコイツを倒せれるぞ!!」

 

 

 

「えええっ!?」

 

「……貴様らが? 

 

 ……ふん! ならば貴様から葬ってくれるわあっ!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスはメラマータを唱え、フッキーたちに攻撃した!! 

 

 

 

「うわあっ!!?」

 

「まっ待って!? いきなり攻撃は反則!!」

 

 

 

 フッキーたちの訴え(ツッコミ)は虚しくもメラマータの餌食となってしまった……。

 

 

 

「……?」

 

「……あれ?」

 

 

 

 どうしたことでしょうか、レオナを中心に()()()()が張られていた! 

 

 

 

「なっなんだと!?」

 

「あれは……!?」

 

 

 

 レオナ自身、何が起こったのか分からずじまいの状況だった。

 

 

 

「え……えっ???」

 

「えっ? なにこれ……!?」

 

「レオナ……さん……!? 

 

 これ、なに……!?」

 

 

 

「バカな!? マジックバリアだと!? 

 

 なぜ貴様がその呪文を!?」

 

 

 

(やはりな……! あのステッキは()()()()()()()()みてぇだな! 

 

 あとは()()が来てくれれば……!!)

 

 

 

「おのれえぇぇっ!! 

 

 こんな雑魚風情に負けるようであっては、悪魔の名が廃る! 

 

 貴様ら全員葬ってくれる!!」

 

 

 

 

 

 

 

悪魔ザイガスが襲いかかってきた! 

 

 

 

 

 

 

 

 悪魔ザイガスは口から激しい炎を吹き出した! 

 

 

 

「うわぁっ!?」

 

「きゃあっ!!」

 

「あちちちちっ!!!」

 

 

 

 ナブレットは像付近に立っていて軽傷で済み、フッキー達は謎の結界によって軽傷で済んだ。

 

 悪魔ザイガスが放った激しい炎は火力事態は無いものの、フッキー達とナブレット団長はダメージを微量に受けていた……。

 

 

 

「ぬうっ! これっぽっちでも貴様らを葬りさえすればっ!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスはフッキー達に攻撃を仕掛けた! 

 

 

 

「うわぁっ!」

 

 

 

 悪魔ザイガスの三叉槍のぶんまわしから逃れるフッキー! 

 

 しかしその攻撃を尽かさず連続攻撃を繰り出した! 

 

 

 

「ぬうああああっ!!」

 

 

 

「うわあっ!!」

 

 

 

 フッキーは悪魔ザイガスのぶんまわしに吹き飛ばされた! 

 

 

 

「フッキー!!」

 

「どっどうする!? 僕たちだけじゃあ、いくらなんでも勝てないよ!?」

 

「でも、やるしかないじゃない! こいつを倒さないと、子どもたちも町も危ないじゃない!!」

 

「でも、いくら私たちだけでも……!!」

 

 

 

 

 

 

 

(何をやっているんだ……!? 

 

 演芸チャピオンと賢者姫……! 

 

 そして奴を倒すにはもう一人……! 

 

()()が必要不可欠……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガサガサっ! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……?」

 

(今、何か聞こえたような…………?)

 

 

 

 悪魔ザイガスは口から火を溜め始めた! 

 

 

 

「見たところ、ロクに最前線に立つような輩では無いようだな? 

 

 まとめて葬ってやる!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは口から激しい炎を溜め、大火球弾を放った! 

 

 

 

「うわぁ!? それは大きすぎ!?」

 

 

 

 大火球弾はフッキーたちを目掛けて襲いかかってきた! 

 

 

 

 

 

 

 

ひゅるるるるっ! 

 

 

 

 

 

 

 

ドガァンっ!! 

 

 

 

 

 

 突然、フッキー達の目の前で大火球弾は爆発した! 

 

 

 

「えっ!?」

 

 

 

「何ぃっ!?」

 

 

 

「なっ!? まっまさか……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガサガサっ!! 

 

 

 

「……!?」

 

「えっ!? なっ何……!?」

 

 

 

 周囲の木々から物音がし始め、気配が感じ始めた……! 

 

 すると木影からモンスターが現れた!! 

 

 

 

「マジックアロー!!」

 

 

 

 リリパットは弓を構えて矢に魔力を込めて悪魔ザイガスを狙い撃ちした! 

 

 

 

「魔神剣・翔牙っ!!」

 

 

 

 スライムナイトは天高く飛んで魔神剣を弓矢の如くに放った! 

 

 

 

「ぬあっ!?」

 

 

 

 悪魔ザイガスは間一髪にリリパットとスライムナイトの攻撃を躱した! 

 

 

 

「なっなんだぁ!?」

 

「おーい? 大丈夫か?」

 

 

 

 ナブレット団長に一羽のキメラが近づいてきた! 

 

 

 

「っ!?」

 

「おっと、安心してくだせえ? 

 

 アッシらは味方だよ?」

 

 

 

 キメラはベホイミを唱えた。

 

 

 

「なんなんだぁ!? 

 

 貴様ら下等モンスター風情が何をしに!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「下等モンスター……?」

 

 

 

「!?」

 

 

 

 その時、木影から相当な覇気を感じた! 

 

 すると岩石が豪速球で悪魔ザイガスに目掛け、命中した! 

 

 

 

「ぐあっ!?」

 

 

 

「ええっ!?」

 

「なっなに!?」

 

 

 

 そして木影から飛び出て悪魔ザイガスに飛び蹴りをぶちかました!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「三流以下の悪魔が生意気言ってんじゃねえぞゴルァああっ!!!!!」

 

 

 

 

 

 そこに現れたのは以前道中でフッキーたちと会っていた青年「カムイ」だった!!! 

 

 

 

「ああっ!? かっカムイさん!?」

 

「カムイっ!?」

 

 

 

 フッキー達はカムイとモンスター達の登場に驚いていた……。

 

 

 

「なっなんだ貴様はっ!?」

 

 

 

「「なんだ貴様は」? 

 

 よく言うなあ……? 

 

 この森で騒がしいと思ったら、ボヤを起こしたのは…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すうぅぅぅぅぅぅ〜っ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおぉぉぉぉぉまあぁぁぁぁぁぁぁええぇぇぇぇぇぇぇぇかあぁぁぁぁぁぁっ!!!!! 

 

 おんどりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」

 

 

 

 カムイは猿叫の怒声でおたけびを上げた!!!!! 

 

 カムイの猿叫でフッキー達とナブレットはびっくりして耳を塞いだ! 

 

 悪魔ザイガスはその猿叫で後退りした! 

 

 

 

「なっなんだ貴様っ!!?」

 

 

 

「あぁ? 俺? 俺はカムイだ、新規精鋭駆け出しの「まもの使い」だよ!!」

 

 

 

「ま……まもの使い……???」

 

 

 

 カムイはマチェットとトマホークを抜いて構えた! 

 

 

 

「森を荒らした以上、テメェをぶっ潰してやるよ!!」

 

 

 

 カムイの全身に闘気を纏った!! 

 

 

 

「っ!? 貴様っ! そのチカラは何処で!?」

 

「親父と婆に扱かれてうん十年! いくぜいくぜいくぜぇ!!!!」

 

 

 

(……「まもの使い」? ……狼男? 

 

 ……それって……!?)

 

 

 

「アルウェっ! お前の予言は分りづれぇんだよっ!!! 

 

 カムイとやらっ! 援護してやるぜっ!!」

 

「……あぁっ!? なんだおめぇは!?」

 

「話は後だ! おっぱじめるぜっ!!」

 

 

 

 フッキー・レオナ・メルル・ナブレット・カムイとモンスター達は悪魔ザイガスとの戦い始めた! 

 

 

 

「景気付けだ! 盛り上がってやろうか!!」

 

 

 

 ナブレット団長はキラキラポーンをみんなにかけた! 

 

 

 

「??? なんだか知らねぇが、ありがとよ!」

 

 

 

 カムイが戦闘態勢に入ったその時! 

 

 

 

「がうがう!!!」

 

 

 

 木影からごうけつぐまが現れた! 

 

 

 

「ヤマオロシか! いいところに来た!!」

 

「がうっ!?」

 

「アイツをぶちのめすぞ!!」

 

「がう? ……がうっ!!!」

 

 

 

 ヤマオロシの先制攻撃! 

 

 ヤマオロシはラリアットをぶちかました! 

 

 

 

「ぐああっ!?」

 

 

 

 悪魔ザイガスは吹き飛ばされかけた! 

 

 

 

「ぐるるっ……!」

 

「十分だ、ヤマオロシ。

 

 こっからは総力でいくぞ!!」

 

「うむっ! リリッピ! メッキー!」

 

「はいっ!」「へいっ!」

 

「うぬらはその者たちの側におって守って戦え! 

 

 わしとヤマオロシとカムイが前線に立つ! 

 

 後方を頼む!」

 

「はいっ!」「ガッテンでいっ!」

 

 

 

 カムイとピエールとヤマオロシは悪魔ザイガスに攻撃を仕掛けた! 

 

 

 

「がうっ!!」

 

 

 

 ヤマオロシは猛進タックルを仕掛けた! 

 

 

 

「ぬうっ!」

 

 

 

 悪魔ザイガスはタックル攻撃をかわした! 

 

 

 

「ふん! そんな攻撃で当たるわけが」

 

「一人ならな?」

 

「っ!?」

 

「双牙斬!」

 

 

 

 カムイの双牙斬で悪魔ザイガスはよろけた! 

 

 

 

「さらにっ! 崩襲脚!」

 

「がはっ!」

 

 

 

 双牙斬からの崩襲脚の連続攻撃を繰り出し、悪魔ザイガスを蹴り飛ばした! 

 

 

 

「よっしゃあ! どうだ見たか!!」

 

「いや、まだだっ!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは体勢を立て直し、反撃をしてきた! 

 

 

 

「おのれぇ!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは火球を放った! 

 

 

 

「むぅん!!」

 

 

 

 ピエールは火球を切り落とした! 

 

 

 

「なにっ!?」

 

「これしきの火球でわれを倒せると思うてかっ!!」

 

 

 

 ピエールは悪魔ザイガスに切り掛かった! 

 

 

 

「ぬうっ! 貴様、ただのスライムナイトではないようだな?」

 

「なら、試してみるか?」

 

「ピエールさんよ? 俺がいるのを忘れんなよ!」

 

 

 

 ピエールとカムイと悪魔ザイガスの一進一退の戦いが始まった! 

 

 一進一退の攻防を繰り広げ始めたその光景に度肝を抜かれた! 

 

 カムイは魔神剣を主体にさまざまな複合技を繰り出し、ピエールは魔神剣に居合と踏み込みの要領を加えての技を繰り出していた! 

 

 

 

(ぬうっ!? なんなんだこいつら!? どちらかが仕掛けると思えば()()()()()()()だと!? 

 

 防ごうにも()()()()()()()()()攻めようにも()()()()()だと!? 

 

 なんなんだ、コイツらは!? ありえんっ!! 百戦錬磨の猛者にしかできん動きを!?)

 

 

 

「すごい……! カムイさんとピエールさんはあんなに強かったの!?」

 

「それだけじゃない……! 彼……カムイ君のあの戦闘スタイル、一見すれば荒々しいけど()()()()()()()()に合わせている……! 

 

 カムイの攻撃とピエールの攻撃はバラバラに見えて、一瞬の瞬間で切り替えてる!」

 

「信じられねぇ……!!!! あんな動きをするのに下手したら10年かそれ以上の経験を積まないとできないぞ!!?」

 

 

 

 カムイとピエールの連携に、敵味方は度肝を抜かれていた。

 

 一進一退の攻防と連携を繰り広げ、悪魔ザイガスを圧倒していた! 

 

 悪魔ザイガスと距離を取り、体勢を整えた二人

 

 わずかながらも息を上げており、呼吸を整えていた。

 

 

 

「ふむ、腕を上げたか? カムイよ?」

 

「全然だよ、まだ域には達してない」

 

「であるか?」

 

「あれだけやったんだが……いけれるかな?」

 

「いや、まだだ。

 

 如何に我らの連携の猛攻でも、お前一人の奥義ならば倒せそうだが……」

 

「一撃必殺に至らない……てことか?」

 

「そうだ……」

 

「カムイさん! ピエールさん!」

 

「!?」「むっ!?」

 

 

 

 レオナはカムイとピエールにべホイムを唱えた! 

 

 

 

「これは……!」「お前、回復呪文使えるのか?」

 

「ええ……」

 

「あの……カムイさん……」

 

「……話はアイツを倒した後、いいな?」

 

「……!」

 

 

 

「ぐうぅ……貴様らぁ!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは咆哮をあげた!! 

 

 

 

「座興もここまで……!! 

 

 全身全霊を持って、貴様らを葬り去ってやる!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは全身に闘気を発した!! 

 

 

 

「これで貴様ら全員……屠ってくれるわぁっ!!!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは闘気を自身の三叉槍を纏わせた! 

 

 闘気を纏わせた三叉槍を持って襲いかかってきた! 

 

 

 

「闘気術!?」

 

 

 

 ピエールは悪魔ザイガスの攻撃を防いだ!! 

 

 

 

「ふむ……! 闘気術を使えるということは、それ相応の手練れということか?」

 

「ふっ……!! これを受け止めるとはな……? 

 

 だがこれはどうだぁ!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは闘気を纏った武器を振り回した! 

 

 

 

「ぬおっ!?」

 

「おおっ!!」

 

「うわぁっ!?」

 

「きゃあっ!」

 

 

 

 振り回した風圧でピエールとカムイ、そしてフッキーたちは吹き飛ばされた! 

 

 

 

「あの野郎……! 闘気術を使えるなんて聞いてねえぞ!?」

 

「バカもん! 闘気術は勇者や百戦錬磨の猛者が当たり前に使う術だっ!! 

 

 悪魔とて使えて当然だ!」

 

「……っ! だったら!!」

 

 

 

 カムイは深く呼吸し始めた! 

 

 

 

「っ!? よせ! カムイっ! 

 

 今のお主ではそれを使うのはっ!!」

 

「うるせぇっ!! やるなら今しかないんだよっ!!!!」

 

 

 

 カムイは闘気を出した! 

 

 

 

「っ!?」

 

「嘘っ!?」

 

 

 

 カムイは自身のマチェットとトマホークに闘気を纏わせ、構えた! 

 

 

 

「ほお……貴様もそれを出せるというのか? 

 

 だが甘い! それしきの闘気で、このザイガスに勝てるとでも思ったのか!! 

 

 ファイアーウォール!!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは闘気を纏った三叉槍にメラの魔法をかけた! 

 

 そしてその槍を薙ぎ払った! 

 

 

 

「本来ならば、この一振りはこの森全てを焼き払う! 

 

 結界の中とは言えど、貴様らを火葬するには相応しい威力だぁっ!! 

 

 そのまま焼かれて死ぬがいいっ!!!」

 

 

 

 炎の壁は迫り、一見すれば絶体絶命の光景……。

 

 フッキーもレオナも焦り、仲間モンスターも焦っていた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「暑い」

 

 

 

 カムイはこの一言だけ発した……。

 

 そして……。

 

 

 

 

 

 

 

すうぅぅぅぅぅっ! 

 

 

 

 

 

 

 

びゅうおおおおおおっ!!!! 

 

 

 

 カムイの口から氷の息吹を吐いた!! 

 

 

 

「何ぃっ!?」

 

「ええっ!?」

 

「うそっ!?」

 

 

 

 カムイが吐き出した氷の息吹は悪魔ザイガスのファイアーウォールを鎮火させた……! 

 

 

 

「ばっばかなっ!? 一介の人間が何故息吹(ブレス)をっ!? 

 

 それは元来魔物が……竜や一握りの獣しか使えない技を!? 

 

 何故貴様如きの人間がっ!?」

 

 

 

 カムイは呼吸を整え、身構えた。

 

 

 

「ふぅぅぅぅぅ…………」

 

「……っ!?」

 

 

 

 身構えたカムイの身体に闘気が身に纏い始めた! 

 

 

 

「必殺……」

 

 

 

 武器に闘気と風が宿り

 

 身体に紫色の雷が走った! 

 

 

 

 

 

「紫電疾風乃牙」

 

 

 

 それは、一瞬のことだった。

 

 驚きのあまりに棒立ちしていたザイガス

 

 その瞬間を目撃し、衝撃の瞬間に硬直していたフッキーたち

 

 その光景は()()()()()()()だった。

 

 カムイが武器を振りかぶったと思ったら、既に()()()()()()()()()()のだ。

 

 

 

「……がはっ!!!」

 

 

 

悪魔ザイガスをやっつけた!! 

 

 

 

 

 

「…………おのれ……!! アルウェ……!!! 

 

 全ては……このための……15年だったか! 

 

 やはり……あの時……! 

 

 全ての子供を……食らっておけば……よかっ……た……ぐふっ!」

 

 

 

 悪魔ザイガスは力尽きて、肉体が消滅した……。

 

 

 

「……えっ? 勝った……の……???」

 

「そう……みたい……」

 

 

 

「……ごふっ!」

 

 

 

 するとカムイの口から血が吐き出た!! 

 

 

 

「っ!! カムイさん!!」

 

 

 

 フッキーたちはカムイの元に駆けつけた! 

 

 

 

「カムイさん!!」

 

「がうっ!?」

 

「カムイ……お主!」

 

「……あれ防ぐのに必死だった、それだけだ……!」

 

「喋らないでっ! 今ベホマをっ!!」

 

「っ! お嬢さん! 俺も手伝うぜっ!!」

 

 

 

 レオナとメッキーは回復呪文を唱え、カムイに掛けた! 

 

 

 

「…………っ!」

 

「カムイ……大丈夫か?」

 

「……まあな、なんとか息も話すもできる」

 

「そうか……」

 

「……まだブレス系は早いかなぁ?」

 

「…………吐血が全てを語っている、未熟者めがっ!」

 

「…………」

 

「なぁ? 話していいか?」

 

「?」

 

「ナブレット団長?」

 

「俺らの出る幕はなかったようだが……これだけは言わせてくれ。

 

 ……助かったぜ、みんな」

 

「…………」

 

「そういや、まだお前達の名前を聞いてなかったな?」

 

「あっ……そっか……」

 

 

 

 フッキー達は自身の名前を明かした。

 

 

 

「へえ、そうかい……。

 

 フッキーとレオナにメルルって言うのかい? 

 

 って、じゃあおめえたちがプディンの恩人か!? 

 

 いやはや、こりゃまた世話になっちまったな。

 

 すまねえな、面倒かけっぱなしでよっ!」

 

「何が面倒かけっぱなしよ!! 

 

 今倒した悪魔はなに!? 

 

 あなたが子どもを攫った理由は()()()()()()()があるの!?」

 

「そうだよ! 僕たちなにも知らないで悪魔と戦う羽目になるし!」

 

「……なぁ? 俺からいいか?」

 

「ん?」

 

()()()()()()()()()()()? 

 

 あいつ、アルウェとか15年前とかどうとか言ってたぜ?」

 

「…………そうだな、それについて話したほうがいいな? 

 

 悪いな、狼男さん……いや、カムイさん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつぁ……()()()()()()なのさ」

 

「「「「「遺言っ!?」」」」」

 

 

 

「……俺にゃあ、「アルウェ」ってえ年の離れた妹がいてな? 

 

 何年も前に、死んじまったんだが

 

 たいそうな器量よしで、性格もほがらかないいヤツだった」

 

 

 

(アルウェ……? あの悪魔が言っていた?)

 

 

 

「あいつぁ、ガキの頃からおかしなヤツでよ。

 

()()()()()()()()()()()()()()()不思議なチカラを待ってたんだ……」

 

 

 

 

 

「15年前、俺はアルウェに呼ばれてここに来た。

 

 そのアルウェが、俺にこう言ったのよ……」

 

 

 

 

 

 〜15年前・フォステイル広場〜

 

 

 

「おいおい、アルウェ。

 

 おめえ、ムチャなこと言うんじゃねえ! 

 

 俺は根っからケーキ職人だ、サーカス団なんてやれっこねえよ!!」

 

 

 

「へーきだよ、お兄ちゃん! 

 

 アルウェね、わかるんだもん。

 

 15年後にね、銀の丘に来る演芸チャンピオンさんと流れ星のお姫様たちは、すっごい奇跡を起こすの! 

 

 うんとぉ……旅の途中に「狼男さん」と出会うの、その狼男さんはちょっと暴れん坊だけど、その演芸チャンピオンさんと流れ星のお姫様と仲良くなるの。

 

 もしかしたら、その狼さんなら悪魔ザイガスをやっつけてくれるもん!」

 

 

 

「…………まあ、おめえの予言は一度だって

 

 ハズれたことがねえけどよ……」

 

 

 

「だから、お兄ちゃんお願いね? 

 

 お兄ちゃんは、サーカス団を始めて! 

 

 ケーキ屋さんより、サーカスのほうが

 

 一度にいっぱい子供が集まるでしょ? 

 

 だからぁ、ぜったいサーカスなの!」

 

 

 

「んん〜…………まあ、そりゃあそうかもしんねえけどよ。

 

 ……とにかく、俺がサーカス団を作ればいいんだろ?」

 

 

 

「うん! お兄ちゃんは、サーカス団を始めるの! 

 

 そのために、はい!」

 

 

 

「……ん? なんだこれ? ステッキ?」

 

 

 

「そのステッキがあれば、子供たちを一気にさらえるわ! 

 

 でも、そのステッキは15年経ったら使うの。

 

 15年目に来る演芸チャンピオンさんと流れ星のお姫様に助けを借りてね? 

 

 そしてそのステッキを()()()()()()のを忘れないでね? 

 

 約束だよ? お兄ちゃん」

 

 

 

「アルウェ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あたしはたぶん、そのころにはいないから…………

 

 

 

「そうだったの……」

 

「僕たちがあの悪魔を倒すために、15年も……?」

 

「そうだ、このフォステイル広場におびきだせば

 

 お前たちと「狼男」が悪魔のヤロウをやっつけてくれるって、妹は信じてた。

 

 ここはプクリポにとって聖なる場所だから、ってな」

 

「…………」

 

「がう」

 

「むっ? どうした、ヤマオロシ?」

 

「がうがう、がう。

 

 がうがうがう」

 

「なに? この男が言う「狼男」のことが「カムイ」と言いたいのか?」

 

「がうっ!」

 

「……?」

 

「……おっと、こうしちゃあいられねえな?」

 

「???」

 

「くわしい話は後回しだ、銀の丘へガキどもを迎えに行くぜ! 悪魔のヤロウをやっつけたってことをな!」

 

 

 

 ナブレット団長は颯爽と広場に出て、銀の丘に向かって走って行った……。

 

 

 

「なんだかわからねぇが、大丈夫そうだな?」

 

「うん、ありがとう」

 

「……さて、俺らは行くか?」

 

「うむ」

 

「そうだね」

 

「がう!」

 

「あいよっ!」

 

 

 

 カムイはそう言い、颯爽と広場を出た……。

 

 

 

「がうっ!?」

 

「あっ! まってよーっ! まだ喉の調子が不安定だからーっ!!」

 

「おおいっ!? そんなに早く走んなよ!?」

 

「……やれやれ」

 

 

 

 ヤマオロシとピエールとメッキーとリリッピ達はカムイの後を追うようにかけ走った……。

 

 

 

「不思議な人たちだったね?」

 

「「まもの使い」かあ……まるでダイ君みたい」

 

「え? ……あっ、そうか……確かダイさんの育った場所は確か……」

 

「うん、「デルムリン島」って言ってね? 

 

 心優しいモンスター達が住まう島、そのダイ君を育てたのが「ブラス」っていうおじいさんなの」

 

「そっか……」

 

「……さて、私たちも行きましょう!」

 

「そうだね!」

 

 

 

 フッキー達は「銀の丘」へと向かって走った……。

 

 

 

 

 

 




次回
明かさられる真実
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