謎のプクリポ「フォステイル」が現れた。
フォステイルは「アルウェのノート」を探すべきと言う進言をするも、王はそれを一蹴した……。
儀式を行うために、儀式の間に魔物が潜んでおり
それらを討伐するために討伐隊を結成。
アルスたちもその一員として、キラキラ大風車塔へと向かった……。
道中にて
「……? なんか魔物たちの様子がおかしくないか?」
「ああ、俺たちが強いから逃げてるんだよ?」
「だろうな? 俺たちのような強え奴らが揃ってるんだ?
群れをなしてるから手を出せないんだよ?」
和気藹々と浮かれるが、実は違った……。
魔物たちは冒険者と討伐隊ではなく、
(なあ、これ明らかに俺のせいだよな?)
(アルスさん、気持ちはわかりますが言わないほうが身のためです)
(そうか……でもこいつらを見るとなんか……)
(黙っておいたほうがいいです、この状況は言わば「虎の威を借る狐」ならぬ「竜の威光を浴びる人間」……!
悪い言い方かもしれませんが……)
(それはそれでなんか虚しいのは気のせいか?)
(…………)
しかし、そんな中にアルスの気配を感じていた人たちがいた……。
(……レオナさん、もしかしてあの人じゃないかな……?)
(やっぱり、あなたもそうなのね?)
(道中の魔物たちはあの人たちよりも
(そうみたいね? フッキー? メルル? 彼自身を気をつけたほうがいいわね?)
(了解……!)(わかったわ……!)
討伐隊と冒険者たちは難なくキラキラ大風車塔に到着した……。
「……ここが、儀式の塔。
キラキラ大風車塔か……」
冒険者たちは大風車塔を見上げた……。
「はあ…………!」
「スッゲェ……!」
キラキラ大風車塔。
プクランド大陸の名所にして観光地である。
付近には気球が飛んでおり、多くの旅の人たちと観光客が行き交うスポットである。
同時に王家のゆかりの地でもある
かつての初代国王である「フォステイル」が王宮建築家に命を下し、建てられた塔だが、儀式の行いは陰惨なものであったがために外観は陽気な風車塔に仕立て上げ、観光地スポットとして今に至る……。
「なるほど……つまり、あの塔のてっぺんに魔物があるってわけだな?」
「そいつを倒せばいいんだろ? 簡単じゃないか?」
多くの冒険者たちは気合を入れて意気込み、士気を高めていた。
「諸君! 王の命により、この塔の最上階にある儀式の間。
そこに潜んでいる恐ろしい魔物を討伐することだ。
みんな、準備はいいか?」
冒険者は幸先のいい返事をし、討伐隊は万端の意を告げた……。
「…………」
「どうしたどうした、ちっこいの!
魔物に会う前から怖じ気ついたか?」
「なに言ってんだよ! 魔物なんか怖くねーや!
ただ…………オレたちが魔物を倒したら、王様はこの儀式の塔で
(儀式……?)
「古来より伝えられし
王家の者が、儀式の塔で命を捧げれば
その祈りは天まで届き、大陸は
聖なるチカラに守られるだろうと…………それがどうかしましたか?」
「そうさ、つまりその儀式で今の王様は死んじまうだろ?
てことはだ、次の王の跡を継ぐのはあの
「ボンクラ王子……?」
「おいお前たち! クチが過ぎるぞ!」
「そうは言うけどよ、確かに今の王様は病気になって死んでもおかしくない身だ。
それに儀式をおこなうなら、王子だってできるって話だろ?
お前たちだってそうは思うよな?」
「おいおい、それはいくらなんでも言い過ぎだぞ?
でも仮に今の王様が死んでもイッド様が政務を取り仕切ってるだろ?
仮に王子様が椅子に座っても、イッド様が事実上の権力者だ。
心配することはないだろ?」
「まあ、確かにそうだけど……けどあの王子は……」
「だからちっこいのはアタマが足りてないんだよ」
「なんだと!?」
「プーポッパン王はプクリポ基準で見ればオトナで身体は大きい。
だが、「ラグアス王子」はまだ子供だ!
同じ命を捧げられるなら、神だって小さい魂よりも大きいほうがいいはずだ!
命わずかながらも、王は未来を託すために自らの命を捧げるのだ!
我らはそれを応えねばならん!」
「…………。それはともかく、プーポッパン王の身体は魔瘴に侵され、いつまで持つかわからない。
なのに、ひとり息子のラグアス王子が儀式のために犠牲となってしまったら王家の血が途絶えるじゃないか!
……だが、お前たちの言い分も気持ちはわかる。
だが他でもない、王ご自身が
自ら儀式をおこなうとお望みなんだ!
全てはプクランド大陸の未来を……ラグアス王子の為に……」
「そりゃあ、オレだってわかってるよ。
わかってるけど…………」
「だからこそ、我らは次なる王のために戦うのだ!
さあ! 行こう!
王が無事に儀式をおこなえるように、塔に潜んでいる魔物を倒すぞ!!」
「「応っ!!」」
討伐隊と冒険者たちは、最上階の儀式の塔へと向かった……!!
「……よし、俺たちも行くか?」
「はい!」
アルスとホフマンも、風車塔に向かった……その時。
「あの、すみません……」
「……ん?」
突然、一人の女性に声をかけられた。
「君は……?」
「すみません、あの……お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「名前……?
……アルスだけど、なにか?」
「……一つ、答えてください」
「???」
「儀式の塔へ向かう最中の道中、多くの魔物たちが
まるで、何かを恐れていたみたいに……」
「……? それが、どうかしたのか?
全然気にしてなかったから……」
「アルスさん、今ここで話してる場合じゃあ……」
「……そうだな? その話は魔物討伐の後にしよう。
行こう、みんなが待ってる」
アルスとホフマンはそそくさに討伐隊たちの元へかけった。
「あっ! 待って!!」
「……メルルさん、ここはあの人たち……アルスさんたちの言う通りに行こう?」
「そうね、こんなところで話すより終わった後で話しましょう?」
「でも……あの人から何か……」
「……わかるわ? でも、確証がないでしょ?
それまでは胸にしまっておきましょう?」
「……そうですね、レオナさん?」
レオナ一行もアルスたちの後を追うように討伐隊と合流した。
次回
戦闘回
「まどろみの剣」