DRAGON QUEST 竜の騎士と神々の世界   作:梟帥

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玉座の間にて、コトル大臣の頼みでニコロイ王の安否を確かめてほしいと頼まれたアルス一行。
夢幻の森と捨てられた城で過去の幻影の導きによって、忘れられた過去を思い出すことになった。
白き姫「リタ」が起こした父と母の殺害
その一部始終を見たニコロイ王は衝撃のあまりに気を失いかける。
アルス一行はキュウスケと「リュウ」と出会い、ポップとの再会を果たす。
喜びの束の間、一行は急ぎ城へ戻った・・・。



カミハムルイー三〜帰還〜

カミハムルイ城・玉座の間

 

 

 

 ニコロイ王と共に無事に帰って来た報せは、城は人たちと国の民達を安堵をした……。

 

 玉座にて、アルス達が集ったある日のことだった……。

 

 

 

「ニコロイ王!! 

 

 もう、捨てられた城へ行くのは

 

 おやめください!! 

 

 キュウスケ達がいたからよかったものの、あのような場所で気を失うとは!!」

 

「コトルよ、もうよいではないか……。

 

 それより、皆が揃ったようじゃの?」

 

「え?」

 

「……来たか」

 

「…………」

 

 

 

 アルス一行とリュウ達とキュウスケ、そして当事者の一人の「カク」は各々座布団に座った……。

 

 

 

「……さて、私から話しましょう」

 

「うむ、サモンよ。

 

 そなたも見たであろう、あの瞬間を……」

 

「はい、あれは50年前に起きた「白姫事件」の瞬間です。

 

 以前、先の幻影では刺殺体として発見されたナシュロイ王の前に、白姫……リタがいました。

 

 そして、そのあとは母君のアグシュナ様を葬った……。

 

 これが白姫事件の始まりです……」

 

「うむ」

 

「……なあ、俺から一つ質問していいか?」

 

「ポップ殿?」

 

「気になるんだけどよ? リタ姫って何者なんだ? 

 

 さっきから「白姫」って言ってたけど、どういう意味なんだ?」

 

「白姫……まあ、正確に言えば「白き者」が正しいですな?」

 

「爺さん……!」

 

「この話は、ニコロイよ? そなたが一番ご存知のはずじゃ」

 

「うむ、カクの言うとおり……まず、あの地で恐ろしい幻影を見た……。

 

 だが、その幻影のおかげで

 

 おぼろげながら思い出すことができたのだ。

 

 かつてカミハムルイ王家には「白き者」と呼ばれる不思議な子供が生まれてくることがあった。

 

 白い肌に白い髪、その美しい姿はまことに清らかな姿をしていたのだ。

 

 そして、その子供は()()()()()()()()()()()()と心を通じさせることができたのだ……」

 

「その白き者が、白姫ことリタ様……ですね?」

 

「さよう、わしの姉上……リタ姫は、そういう特別な子供だったのだよ」

 

「ところが、どういうわけかリタ姫は乱心さて両親を殺害してしまった……」

 

「さよう……」

 

「そ……そんな…………!?」

 

「それで、どうなったんだ?」

 

「……そこからは、私が話しましょう」

 

「カク……」

 

「爺さん……」

 

「その後、リタ様は両親を殺害した後。

 

 その罪の責に苦しんだか、当時の城の裏庭の池に身投げしたのじゃ」

 

「身投げっ!? 入水をしたと言うのか!?」

 

「うむ……それも履き物を揃えてな……。

 

 …………私は忘れられないのだ、リタ様が母君を殺した後の表情(かお)を……」

 

「…………」

 

「スズよ、そしてニコロイ様……。

 

 リタ姫様は、ほんにアタマがよく

 

 優しい子じゃった。

 

 若い頃、会えばケンカばかりで素直になれなかったわしらを結びつけてくれたのは、ほかでもないリタ姫様じゃった……。

 

「とってもお似合いなのに」……、と

 

 リタ姫様は無邪気な笑顔でおっしゃられた。

 

 あの笑顔はでわしらは素直になれたのじゃ」

 

「そうであったな……カク……」

 

「そんな、優しい姫様が、人が変わったように

 

 凶行を起こしたから、たたりだ、呪いだと

 

 皆、恐れて城を捨てたのじゃ……」

 

 

 

(カミハムルイの遷都……)

 

 

 

「あの悲しい出来事は、まだ若い兵士だったわしの目の前で起きたのだ。

 

 今もなお、その目にやきついておる。

 

 アグシュナ様を手にかけた後…………

 

 我に返ったリタ姫様のたとえようもなく悲しげな顔。

 

 そして、その後に王家の泉のふちで、揃えた状態で見つかった、リタ姫様の履き物……」

 

 

 

(その泉で入水したのね……)

 

 

 

「当時は、すべてが恐ろしく

 

 あの城から遠く離れることしか考えられなかったが……。

 

 いちばん、つらく苦しい思いをしたのは

 

 リタ姫様ではなかったのかと、今ではそう思うんじゃよ……」

 

「じいさん…………」

 

「……カク」

 

「……サモン様」

 

「……なんでしょうか?」

 

「ニコロイ様が、彼の地で起きたことを知りたいという気持ちはわしも同じ……。

 

 どうか頼みます、リタ姫様の真意を……あの城で起きた事件の真相を解き明かしてほしい……!! 私が死ぬ前に……それだけでも……!」

 

 

 

 カクの訴えは、その場にいた人たちの心に響いた……。

 

 

 

「……いいでしょう、本来ならもう一度調べれば何かわかるやもと思っていましたが……」

 

「手がかりがないようじゃ……どうしようもないってか?」

 

「…………」

 

「……むっ? 待てよ?」

 

「ニコロイ王様?」

 

「あの時……母上は今際の際に()()()()()()()()()()いた? 

 

 あれは、どういう意味だった……?」

 

「暗黒大樹の葉? 

 

 それって、このエルドナ大陸の真西にある?」

 

「うむ、その葉じゃ。

 

 ……もしや、あの幻影はあの城に遺された亡き母の意志が、わしに何かを伝えるためにあの幻影を見せた……というのか?」

 

「ニコロイ王、それならば……」

 

「うむ、確かなことは分からぬが

 

 捨てられた城に暗黒大樹の葉を納めよう! 

 

 母上のあの言葉に、意味がないとは思えん……」

 

「あっあの……暗黒大樹って、なんですか?」

 

「ん……そうか、お前はまだ知らないんだったな? 

 

 このエルドナ大陸の西端にどでかい枯れ木があるんだ。

 

 でも、そこへ行くとなると……」

 

「そう……ポップさんの言うとおり、暗黒大樹は「呪われた大地」にそびえています! 

 

 入手に関しては大変難しいものと聞いております!」

 

「うむ。

 

 大臣! おふれを出せ! 

 

 もっとも早く、暗黒大樹の葉を城に届けたものに褒美を取らすと!」

 

「わっわかりました…………」

 

 

 

 大臣は至急おふれに取り掛かるその時だった。

 

 

 

 

 

「お待ちをっ!!」

 

 

 

「キュウスケっ!?」

 

「なんじゃ?」

 

 

 

「ニコロイ王様! お言葉ですが、チカラ無き者をイタズラに危険な目にあわせるのは無謀でございます! 

 

 そのようなことをすれば、エルドナ大陸の前途ある若人たちと冒険者の多くの命を失う恐れがあります!」

 

「……なら、どうすればよいと言うのだ?」

 

「そのお役目は、このキュウスケ様とリュウ様たちにサモンとアルス一行が承りましょう!!」

 

「おお、そなたたちか! 

 

 そなたたちには捨てられた城で助けられたそうだな。

 

 ふむ…………。

 

 では、それでいこう! 

 

 アルスたちよ、キュウスケたちと共に暗黒大樹の葉を入手してくれ! 良いな?」

 

「はっ! 

 

 …………っと、いうわけだ別に構わないだろ? 

 

 オレもお前たちも、キーエンブレムを手に入れて一石二鳥よ! 

 

 呪われた大地にレッツラゴーっ! だ! 

 

 ……っと、行き先はここから北西の方にある「ガケっぷちの村」に行けば呪われた大地に行けるぜ、そこで落ち合おう。

 

 それじゃ、お先にっ!!」

 

「あっああ、わかった……」

 

 

 

 キュウスケは一足先にガケっぷちの村に向かった……!! 

 

 

 

「あいつ、お調子者だな?」

 

「まあ、キーエンブレムを手に入れる大義名分を得たという面を見ればいいだろう……」

 

「とにかく、みんなはそれでいいな?」

 

「ああ、いいぜ?」

 

「うむ、行こう!」

 

 

 

 アルス一行はリュウとポップと一緒にガケっぷちの村へと向かった……! 

 

 

 

 




次回
呪われた大地
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