一方、アルスたちはポップの容態に危機感を抱き懸念が起きるが、ポップの意思表示によってアルスたちの決意が固まった。
そして、アルスたちはニコロイ王の後を追って捨てられた城に二度向かった・・・。
捨てられた城に二度来たアルスたち、深い霧に包まれた廃城の空気は一段と様相が変わっていた……。
「…………?」
「どうした? アルス?」
ニコロイ王と合流したアルス一行。
その時、アルスは違和感を感じていた。
「いや、なんでも……ってわけじゃないな?」
「?」
「ニコロイ王、懐の葉が原因じゃないかな?」
「懐の? ……これか?」
ニコロイ王は懐の「暗黒大樹の葉」を取り出した。
「多分なんだけど、その葉の影響か原因かもしれないけど……辺りの空気が変わったんだ。
……なんで言えばいいんだ?」
「……?」
「……いや、今はいいか。
とにかく、城の玉座に行こう
そこに行けば何かわかるかもしれない」
アルス一行とニコロイ王たちは廃城へと向かった。
廃城の門を開け、一度ニコロイ王が倒れかけた場所に来た。
「ここは……」
「うむ、わしがあの時姉上……リタの幻影を見た時だったな?
わしがあの瞬間を見てショックで倒れかけたのだったな……」
「…………ん?」
その時、幻影が現れた。
『ナシュロイ王様!
リタ姫様! ニコロイ王子様!』
「あれは……カク!
……もしや、この幻影は!」
『アグシュナ王妃様がお帰りになりましたよー!』
カクの幻影の後ろには「アグシュナ王妃」と従者の幻影が現れた。
『母上!! おかえりなさい!』
『ただいま、ニコロイ。
さみしかったでしょう…………。ごめんなさいね』
『ううん。
母上の病気を治すためだもん。
ボク、ガマンできたよ!
でも よかった!
来月のお父さまの誕生日に間に合って。
一緒にお祝いできるね!』
『ええ…………』
幻影の光景を見た一行。
アグシュナの回復を喜んでいた父と息子に対し、娘のリタの反応は違っていた……。
『ううっ…………』
『母上!?
だいじょうぶ?
まだ病気…………治ってないの?』
『大丈夫よ…………』
回復を喜ぶ中、リタは冷たく母のアグシュナ王妃を睨んでいた……。
「これって……」
「母親が回復した時の光景ね?」
「そうだ、この日は皆喜んでいたのに対し。
姉上は別だったのだ、母上の回復を喜んではいなかったのだ」
「それはどういう……?」
「奥に行けばわかる。
この幻影には続きがあるとしたら、きっと奥にある」
アルスとニコロイ王一行は城の中へと続く道……もとい廃屋敷へと入った。
「…………」
「どうした、ポップ?」
「いや……妙だなって思ってな?」
「妙?」
(リタの動機、白姫の伝承……。
……あの光景の意味?)
わからねえ、わけもわからず母親を殺すなんておかしい。
あの時、父親と母親の死の光景には確かに誰もが
……でも、気になるのはあの時のリタの表情
意識の有無や乱心なものなら、あの後
(大いなる聖地のチカラ……。
……リタのしてきたことの証拠があれば、あるいは……?)
その後、廃屋敷に入って本殿に向かう途中……。
「…………む?」
ニコロイ王は渡り廊下の途中の下を覗くと、そこには幻影があった。
『リタ姫様。
大丈夫ですか?
ずっと、おかげんが悪いようですが…………?』
『平気』
リタは無邪気に走るニコロイとアグシュナ王妃、そしてそれを見守るナシュロイ王を見ていた……。
『あははははっ!』
無邪気に走る幼きニコロイ、その光景は当人と一行も見えていた……。
『アグシュナよ、そんなに走っては身体に障るぞ?』
『大丈夫てわすわ、あなた。
もう全然苦しくないのです』
『姉上!
母上、すっごく元気になったね!
ボクね、母上が元気になったのは
神さまから父上へのちょっぴり早い
誕生日プレゼントだと思うんだ!』
『………………』
「…………」
そうだ……この機に姉上は……。
『そうだ!』
ニコロイはケーキを出した!
『これ、一緒に食べよう?
母上がボクたちのために…………』『っ!!』
リタはケーキを払い落とした!
『姉……上…………?』
⦅ニコロイ……みんな……! ⦆
そうして、幻影は消えた……。
「これって……?」
「……そうだった」
「ニコロイ王……?」
「先の幻影の出来事、姉上はすこしずつ
おかしくなっていったのだ」
「おかしくなった?」
「母上の体調が回復してゆくにつれて、姉上は母上を憎むようになっていた…………」
「なって……
「そうだ、あの日の悲劇につながったのだ」
「…………」
「リタ姫様は、どうしてアグシュナ様を憎んだのでしょう…………?」
「わからぬ…………。
母上の回復を願う気持ちは、姉上も同じだと思っていたのに…………。
この、暗黒大樹の葉を納めれば……何かがわかるのだろうか…………?」
…………。
「ポップ?」
「……なあニコロイ王、一つ質問していいか?」
「なんだ?」
「
「いつ……? ……。
確か……帰ってきた時のころだ、この前の幻だ」
(あの時から……?)
幻の出た順を思い出すと、初めて入ってきた時の幻……。
そして、二度来た時の二つの幻……。
順を見ると帰ってきた時、遊んでいる時、最後があの悲劇の場面……。
「ポップ……?」
「なあ? この廃屋敷のどこかに
「え?」
「姉上の……? ……もしや?」
「……?」
「この先の館の3階にある、おそらくはまだ……」
「わかった!」
ポップは足早に3階のリタ姫の部屋は向かった……!
(もしかしたら、リタ姫は
次回
奉納