幼き日のニコロイの日々が明瞭に思い出し、一連の悲劇につながった・・・。
暗黒大樹の葉を奉納すれば、全てが明かされる
ニコロイ王はそれを直向きに信じ、玉座へと向かった・・・。
「玉座」
「ここ?」
「そうだ、ここがかつての玉座……今もなお形をとどめているとは……」
廃城の玉座まで入ってきたアルスたち。
玉座としての風貌や風格は残っていたが、そこには何もなく人影もなく只々形を残しつつ鎮座していた……。
「あれから、50年の歳月が経った…………。
今なおその姿と形が残っていようとは……」
「む?」
「ニコロイ王? どうかされましたか?」
「気のせいか……今声が……?」
「声……幽霊じゃない……?」
「そんなわけないだろ? ここに幽霊がいたとしても……って話だけど、今は……」
「うむ……そうであったな。
今はこの葉を奉納せねばな……」
ニコロイ王は懐から「暗黒大樹の葉」を取り出した。
「…………今は亡き、母上よ。
長くお待たせしたこと、お許しください。
母上のご意志の通り、暗黒大樹の葉をこの玉座の間に納めていただきます」
そうして、ニコロイ王は暗黒大樹の葉を玉座に奉納した……。
その時、どこからともなく「アグシュナ王妃」が現れた!!
「わわっ!? なんだ!?」
「ええっ!?」
「嘘っ!?」
「……っ!?」
「こ……ここは……?」
「は……母上っ……!?」
「……あなたは? ……ああっ! まさか!
……ああっ ニコロイ!?
かすかだが、面影がある…………。
あの小さなニコロイが、立派になって…………」
「はっ母上…………!
見間違えようがない…………。
あの日のままの母上よ……!
こうして、ふたたび会えるとは…………!」
「まだ……マジかよ……!?」
「バカな……50年経ってもなお……!?」
「どうやら、苦労をかけたようですね。
…………でも、ニコロイ。
あなただけでも無事でよかった……!
……して、ニコロイ? この者たちは?」
「ここにいるのはキュウスケとアルスとその仲間たち。
我が助けとなってくれている旅人たちです。
この者たちが、暗黒大樹の葉を手に入れてきてくれたのです」
「へへっ……」
「まあな……」
「おお…………そうだったのですか。
おかげで
(長き眠り……?)
「……母上。
教えてください! 50年前のあの日、この城で起きた悲劇……姉上の乱心されたあの日に何が起こったのかを!」
「…………ニコロイ。
あなたは、姉のリタが大好きでしたね。
真実は知らないほうが…………」
「っ!?」「むっ!?」
「なっ……ポップ!?」
「悪い、取り込み中だったか?」
「……いや、よい。
……母上、私はもうあの時の私でも幼子ではありません。
どうか、真実をお伝えください」
「ニコロイ…………わかりました。
ニコロイ。リタが聖地と通じ合える特別なチカラを持つこども…………「白き者」であったことは覚えていますね?」
「…………」
「リタは、聖地と通じ合えるチカラを利用し
聖地の大いなるチカラを我が物にしようとしていたのです」
「…………」
「あの子が、なぜそんなことを企んだのかはわかりません。
ナシュロイ王と私がそのことに気づいた時には、時すでに遅く…………。
身に余る聖地のチカラを取り込んだリタは、心を失い暴走しました。
ナシュロイ王はそれを止めようとして、リタに殺められ…………私はかろうじて命を奪われなかったものの、リタのあやつるチカラでこの地に50年間封じられていたのです」
「そんな…………そんなことが…………」
「…………」
(ポップ……?)
「ニコロイ。
私たちは王家の一族として、聖地を守るという使命を果たさなければなりません。
聖地は、この大地のチカラの源。エルトナ大陸の心臓なのです。
あの地が、悪き者に手に落ちればこの大陸は暗黒大樹にすべてをむしばまれ、滅びゆく運命にあります。
リタにチカラを奪われた聖地が、今どうなっているのか…………。
それを知るために、急ぎ確かめにいかなくては!」
「母上……!」
「ニコロイよ。あの日に私が落とした「黄金の指輪」を持っていますか?」
「指輪……? ……! それならこちらに!!」
ニコロイは「黄金の指輪」をアグシュナ王妃に見せた!
「ああ……! よかった!
その指輪があれば、王家の……ここの裏庭にある聖地への扉を開くカギなのです!」
「なるほどな? その指輪、50年間肌身離さずに大事にしていたってわけか?
あとはここの裏庭に行ってって話だな?」
「うむ……そなたたちも、共に王家の庭に来てくれ。
本来、正規の道を行けばすぐなのだが……その道が50年経って土砂の山になってしまっている……。
行くには回り道をせねばならん」
「行けれるのか?」
「うむ、まずはここを出て城壁の外へ向かってくれ。
次に北の住居跡を抜けて立て札を頼りに進むのだ、そうすれば裏手にある王家の庭に辿り着けるのだ」
「わかった……それと、ニコロイ王? 少しいいか?」
「なんだ?」
ポップはニコロイ王に
「なんと……! あったのか!?」
「ああ、肝心の箇所がボロになってて読めないけど……前日のことが書かれていたんだ」
「そうだったのか……。
……む?」
「……ニコロイ王?」
「ポップよ、日記はもしや今も……?」
「……ああ」
「…………まさか?
……母上。少しよろしいでしょうか?
じつは、姉上がチカラを
すまないが、先に王家の庭へ行ってくれるか?
先ほど述べた通りに行けば辿り着く、いいな?」
ニコロイ王はそう言い、アグシュナ王妃と共に「リタの部屋」に向かった……。
「いや〜びっくりだよなあ?
まさか、死んだと思われていた王妃さまがこんな形で現れるなんてねえ?
それじゃあ、行くとしようぜ!
ええっと、確か……」
「城壁を出て北の住居跡を抜ける、そして裏手にある王家の庭に行くって話だっけな?」
「そうそう! それじゃあ行こうぜ!!」
キュウスケはそう言い廃城出ようとしたその時。
「待ってくれ!」
「うおっ!? なんだ!?」
「悪い……アルス、サモン? 少しいいか?」
「??」「どうしました?」
「なんだ? なんか話ごとか?」
「まあな? 悪いけど、先に行っててくれないか?
すぐに追いつくからよ!」
「ああ……わかった……?
……なんだかわからねえけど、お言葉に甘えて!!
それじゃあ!」
キュウスケとレオナ一行は裏手の庭に向かって行った。
「……どうしたんだ?」
「ええ、何か話したいことが……?」
「二人とも、聞いてくれ……実は……」
ポップはアルスとサモンにリタの日記のことを話した……。
「……なるほど? でもそれならば何故?」
「そうだよ! それならみんながいた時に……」
「
……っ!!?」
「? どうし……っ!?」
「ん? ……あっ!?」
ポップ達は玉座の前に立っていた
そして、三人に何かを訴えるかのように口を開いた……。
「聞いて! あれは
「っ!?」「えっ!?」「なんだって!?」
次回
聖地解放