その後、二人は仲間となり新たな地への冒険が始まった。
ヴェリナード王国にいるという「マァム」の噂を聞き、一行はヴェリナード王国に向かった。
カミハムルイの冒険を終え、一行はヴェリナードに向かうために「ジュレット駅」に向かっていた。
「しっかしよう、ヴェリナードの王子様からの直々の依頼って……
?」
「さあな? それは現地についてからだな?」
「そうね、いって着いてからじゃないとわからないわね?」
「……なあ、聞いて良いか?」
「なんだ?」
「ダイのことだよ、お前はあいつの弟子なんだろ?
元気にしていたのか?」
「え……? ……あっそうか、ちゃんと話してなかったね?」
「ねえ? その話、私もいい?」
アルスはレンダーシアの僻地の辺境で過ごした日々と修行の日々を話した。
「へえ〜意外な話だな?」
「まあな、基本的な戦闘能力は師匠……ダイと一緒に受けたんだ。
エルトナの古流武術やプクランドの魔術等をね?」
「だからあなたはそれだけ強いのね?
ダイくんも同じように?」
「ああ、古流武術や技巧魔術だので大変だったんだけど……」
「竜の騎士の根性と底力で身につけた、ってところかな?」
「まあそうだな……、でも……俺自身わからないことがあるんだ」
「……エテーネ村の時の話か?
確かお前自身
「ああ、エテーネの人…………もとい太古か古代のエテーネの民たちには過去や未来を行き来したり、未来視ができるって言われたんだ。
元々はレンダーシア内海にあったんだけど、5000年前に滅んだんだ」
「そうなの……」
「正確な話、これは村長や賢者様たちから聞いた話なんだ。
大規模な地盤沈下に伴う大地震と津波に滅んだって話もそこからなんだ……」
「大規模な……?!」
「有力な説は高度な錬金術の代償によるものなんだ」
「錬金術??」
「ああ、時渡りの力だけじゃなく錬金術もあったんだ。
それも、ただの錬金術じゃない
「高度……!? そんなにすごいものなの!?」
「詳しくはわからないけど、ドワチャッカやプクランドの技術を上回っていたって話なんだ。
古文書の話からだと
「建物が空に!?」
「なにそれっ!?」
「俺だってそうだよ! 実際本当かどうかはわからないよ?
遙か5000年前の話だから、確証はないよ」
「だな……実際本当かどうかはわかりゃしないもんなぁ……?」
一行の会話のひと時が過ぎ、目的地のウェナ諸島の町「ジュレットの町」についた……。
ジュレットの町で支度を済ませ、道中の魔物を倒しながら目的地へと進んだ。
「ここが、ヴェリナード王国……」
辺り見回すと、段差によって上から下までの段に宿屋や武器屋防具屋と道具屋等の施設があり、教会に酒場があった。
「すげえな……! こんな街……ていうか城下町は見たことないぜ……!」
「それはそうですよ? ……というのは間違いですね、あなた方の場合は?」
「まあな……俺たちの元いた世界にはない光景だからな?」
「文明や文化が違うからな、こんな構造は見たことないからな」
一行は観光巡りの感覚で歩き回った。
「はあ〜やっぱこうしてみると、すげぇってしか言葉でねえ……!」
「ええ、これほどの建造物を見ると、元いた世界にはない光景……。
災害やそういったものを対策しているのなら、最高点だな?」
「綺麗……!」
「ここにマァムはいるって話だけど……」
「でも、聞き耳をかじった程度ですから。
確実性に欠けます、宿屋や酒場に行けば何かわかるはず……」
城下町を歩いている最中、突然鐘の音が響き渡った!
「なんだ!?」
「これは…………!」
金の響く中、衛兵たちが声掛けをしていた。
「ディオーレ女王様の‘恵みの歌’のお時間である!
国民たちと冒険者たちは、ご静聴静寂にお願いします!」
各階層の衛兵たちの呼びかけに、アルス一行たちは驚いていた。
「なっなんだ……!?」
「もし、旅の方々」
「あっはい!」
「女王ディオーレさまの恵みの歌をお唄いになられるお時間です。
旅の記念に、ぜひ聴いてください。
尚,歌の最中はお静かによろしくお願いします」
「恵みの歌?」
「……これは幸先が良い、せっかくだ。
絶好のスポットを案内しましょう」
「??」
一行はサモンに連れられ、そのスポットについて行った……。
スポットの場所は人だかりがあって、皆静かに上を見つめていた……。
すると、舞台のような場所には女王様がいた、両隣には男の大臣と王子様が立っていた。
(アレが……女王様?)
(へぇ〜? 意外と美人だな?)
(し〜)
(ああ,ごめん……)
それが我らウェディの民
母なる海に祈りを捧げ
我らは求める 神の恵みを
大いなる海の神よ
我らの命 我らの思い
守りたまえ 清めたまえ
女王の歌によって恵みの力は海に広がった……!
「すげぇ……!!」
「如何でしたか? これがヴェリナード王家の名物にして崇高の瞬間。
「恵みの……!」
「今女王様が唄われた歌は「恵みの歌」と呼ばれ、この辺りの水という名の水……水脈に聖なる加護を与えると言われたウェナ諸島の名物にして名場面。
代々王家が、この唄を歌うことを義務付けられており、ウェナ諸島全域の水脈にその唄の加護を与えてくれています」
「マジかよ……!? つまりヴェリナード王家の人たちは凄い歌が上手いってのか!?」
「ええ、ですが……」
「ですが……なんだ?」
「すこし、ここの王家のしきたりは厳しいことで有名なのです」
「厳しいって……そんなに厳しいのか?」
「ええ、両隣に大臣と王子様がいましたね?
大臣さまは女王の夫で、王家代々は
「え? それって……」
「隣におられた王子は
「はあ……」
「なんか聞いただけで大変だな……」
「……ここだけの話、実は
「へっ?」
「それってどういうこと?」
「明確な理由は分かりませんが、何かと衝突している噂があるんです。
現にこの前
「ああ、でもその依頼は
「ええ、今回はその依頼を含めて仲間の一人である「マァム」の手がかりの為にここに来たんだからね?」
「ああ、王子に直に話せばマァムのことが聞けるかもしれないな?」
「そうね! でも凄かったなあ……! あの歌、うっとりしそう……!」
「レオナさん? 歌は定期的……というかこの国に滞在すればいつでも聞けますからね?」
「えっ!? あら、そうなのっ!」
「やれやれ……それでは、城に行きましょう?
王子の件とマァムの所在を知る為にね?」
一行は城に向かった、その陰に……。
「んっふっふっ……!
もうすぐ、時代が来るわ!
さっきの一行、使えるかも……!」
謎の女は意気揚々とその場を離れるが……
‘きゃんっ!? ’
「あひゃっ!?
……あ、ごめんね……」
「グルル……! ギャワンギャワン!!」
犬は怒りで問答無用に噛み付いた!
「痛い 痛い!
うひぃ! ごめん〜っ!!」
次回
王子と女王と唄