一行はドゥラ院長の研究成果の発表を聞き、水晶宮に訪れる。
一方、水晶宮にはアルス達が探している仲間がいた・・・。
王の間には多くの研究者や冒険者達がいた。
「待っていたぞ、ドゥラ。
今にも失われそうな太陽の石のかがやきを取り戻すことができるとは、本当なのか?」
玉座の「ウラード国王」はドゥラに問いかけた。
「はい、ウラード国王。
まずは、こちらをご覧ください」
ドゥラ院長は懐から「太陽の石」を出した。
「それは……!? まさか、太陽の石か!!」
「さようでございます……」
ドゥラ院長は出した太陽の石は天井の石に吸い寄せられて吸収されたのだ……。
その光景に、その場にいた多くの研究者と冒険者達は驚きのあまりに息を呑んだ……!
「どうやって太陽の石を手に入れたのじゃ!?
数十年も前に掘り尽くされ、枯渇したと言われる幻の石じゃぞ!」
ウラード国王の言葉に、ドゥラ院長は返答した。
「
ドゥラ院長の発言に、国王をはじめ研究者と冒険者達全員に驚きの声があがった。
「創った……じゃと!?
そんなこと、できるはずが…………!」
「……では、今から実際に太陽の石を創ってみせましょう」
ドゥラ院長は懐から包んだものを取り出した、そして包んだものの中は……!
「その黒い石は…………!?」
「はい、悪しき瘴気の塊「魔瘴石」でございます。
ですが、この魔法布を包み、そしてこうして上に置き、直接触れねばなんの心配もございません」
「う…………うむ」
場はざわつき、大衆達が見守る中ドゥラ院長は実験を始めた。
「では、始めます」
ドゥラ院長は魔瘴石に魔法をかけ始めた。
すると、魔瘴石は魔瘴が消え始めて太陽の石へと変質した!!
その光景に、多くの人たちは驚きと称賛の声があがった。
「まっまさか…………!
魔瘴石を太陽の石に変えたというのか!?」
「そうです。
魔瘴石と太陽の石、陰と陽の違いはありますが……どちらも強い力を秘めた石。
私は長い研究の末、たどりついたのです!
魔瘴石は、チカラの向きを変えるの太陽の石に生まれ変わるという事実に!」
ドゥラ院長の研究成果は、多くの研究者と冒険者達から拍手喝采が響き渡った。
「すばらしい…………!
よくやった、ドゥラよ。
そなたの情熱が、ついに実を結んだこじゃな!」
「お褒めにあずかり、光栄でございます。
しかし、まだ安心はできません……。
この国を支える頭上の太陽の石が、太古のかがやきを取り戻すには多くの魔瘴石が必要なのです!」
「…………なるほど。
では、さっそく魔瘴石を集めさせよう!」
国王は冒険者達を檄を飛ばした。
「聞いた通りだ、皆の者!!
これより魔瘴石を集めてきた者には、その量に応じてほうびを与える!!」
国王の言葉に、多くの冒険者達は士気が昂った!
「ではみなさん、これより魔瘴石の回収をするために共に来てください!!
魔瘴石は、この国の東にある「カルサドラ火山」で多く採れます。
現地にいる研究員の指示に従ってください!」
おう! と声をあげて多くの冒険者達はカルサドラ火山に向かって出発した。
「ドルワームを救うのは、この私だ!」
ドゥラ院長は国王に礼を済ませ、自身の研究室に戻った。
多くの研究者たち、そしてその席を参加していた王子もその場を離れた…………。
「魔瘴石を太陽の石に変えるなんて……スゲェな、あの人……!」
「ええ、まさか魔瘴をあのように使うなんて……!」
「カルサドラ火山にあるんだよな? なら俺たちも!」
「それなら、俺たちも行くべきか?」
「っ!」
突然、声をかけられた。
その声の主は「ヒュンケル」たちだった!
「まさか、ここで再会するとはな……無事だったか! みんな!」
「ヒュンケル! ラーハルト!!」
ポップとレオナたちはヒュンケルたちの再会を喜んだ!!
「ヒュンケル! 無事だったのね!!」
「まあな……」
「ったく! 再会できないで死んだら後味が悪すぎるからなぁ! 生きててよかったよ!!」
「お前は相変わらずだな? ポップ?」
ポップたちはヒュンケルの再会を喜ぶなか……。
「メルル、クロコダインはまだ……?」
「ええ、クロコダインさんだけじゃなくチアさんもヒマさんもまだ……」
「そうか……」
しかし、そんな空気とは変わって……。
「ふうん? 魔瘴石ってヤツを大量に集めてきたら、それだけ注目を浴びるってワケね?
これは使えるかも…………!」
その時……ルナナはアルスたちの中にいるヒュンケル達とゲンゴロウに気づく!
「あら?」
「……? ……げっ!?」
「あなた……あたしの元下僕じゃない!!」
「るっルナナ……!? なんでお前ここに!?」
「何って、私もあちこち冒険していて名をあげようと躍起になってるのよ!
でも、ここでこんな立身出世の大舞台にまさかあんたと再会するなんて思わないじゃない!!
もう一度、あたしの下僕にしてあげるわっ!!」
「何を言ってるんじゃおまえ!! アグラニの件を忘れたのか!?」
「忘れるワケないじゃない! でも、そんなことを引きずっていったら前には進めないわ! だからここドルワームで活躍して、今度こそあたしの名を世界中にとどろかせるのよッ!!」
(なんともまあ懲りない娘じゃなぁ……!)
「……って、よく見たら大所帯じゃない? せっかくだし使わないわけにはいかないわね!」
突然、ルナナの登場に一行は困惑するが……。
「それじゃあ、さっそく言うわ!
あたしたちはこれから東のカルサドラ火山に出発するのよ!!」
「なっ!? 今から!?」
「そうよ! 大量の魔瘴石をゲットして、あたしの名をとどろかせるのよ!!
命令に背いたら痛い目見るからね!!」
そう言って、ルナナは意気揚々と王の間を後にした。
「やれやれ……また面倒なことになりそうじゃなあ……」
「えっと……知り合い?」
「まあ、ちょっとな……? とにかく、行こうか?」
アルス一行はヒュンケルたちと共に王の間を後にした……。
その途中……。
「ラミザ王子!」
「チリ…………。
ドゥラくん、すごかったよねえ。
父上にも、あんなによろこんでさ…………。
ど、どうしてボクはダメなのかな。
ボクは、捨てられた兄弟の分までがんばらないといけないのに…………」
「ラミザ王子…………」
物陰から見ていた一行は……。
「なんか、話しかけづらいな……?」
「……とにかく、今は火山に向かうぞ?」
そう言い、一行はカルサドラ火山へと行くために支度を整えた。
次回
カルサドラ火山